JPH0251418B2 - - Google Patents

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JPH0251418B2
JPH0251418B2 JP22969782A JP22969782A JPH0251418B2 JP H0251418 B2 JPH0251418 B2 JP H0251418B2 JP 22969782 A JP22969782 A JP 22969782A JP 22969782 A JP22969782 A JP 22969782A JP H0251418 B2 JPH0251418 B2 JP H0251418B2
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dimethoxynaphthalene
dihydro
tetralone
methoxy
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JP22969782A
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Hideshi Saito
Hiroyasu Saito
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Nippon Kasei Chemical Co Ltd
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Nippon Kasei Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−
2(1H)−ナフタレノン(以下7−メトキシ−2
−テトラロンと記す。)の中間体である、1,4
−ジヒドロ−2,7−ジメトキシナフタレン及び
3,4−ジヒドロ−2,7−ジメトキシナフタレ
ン(以下あわせてジヒドロ−ジメトキシナフタレ
ン類と記す)の製造法に関する。
7−メトキシ−2−テトラロンは、モルヒネ類
似の消炎鎮痛剤などの合成用中間原料として有用
な化合物である。従来、7−メトキシ−2−テト
ラロンは、2,7−ジメトキシナフタレンを還元
することによりジヒドロ−ジメトキシナフタレン
類とし、次いで加水分解する方法などにより製造
されている。上記還元の方法としては、電解還
元〔G.B.ダイアモンド(Diamond)ら著、J.Am.
Chem.Soc.第74巻4126頁(1952年)〕、アルコー
ル中での金属ナトリウムによる還元〔M.E.クエ
ーネ(Kuehne)著J.Am.Chem.Soc.第83巻1492
頁(1961年)〕、液体アンモニア中での金属ナト
リウムによる還元〔P.K.オーメン(Oommen)
著Aust.J.Chem.第29巻1393頁(1976年)〕などが
知られている。
しかし、上記製造方法のうち、の電解還元
は、工業的規模での製造が困難であり、のアル
コール中金属ナトリウムによる還元は、7−メト
キシ−2−テトラロンの収率が65%程度であつて
工業的に満足できるものではない。
また、上記の液体アンモニア中での金属ナト
リウムを用いた還元方法では、7−メトキシ−2
−テトラロンが78%という好収率で得られてはい
るが、還元反応の媒体として液体アンモニアのほ
か、無水テトラヒドロフラン、無水エーテルが使
用され、そしてプロトン供与体として無水エタノ
ールが使用されている。
従つて、この方法では、テトラヒドロフラン、
エーテル及びエタノールの回収工程が必要とな
り、工業的製造法として不利である。
本発明は、7−メトキシ−2−テトラロンの中
間体であるジヒドロ−ジメトキシナフタレン類を
工業的に有利に製造することをその目的とするも
のである。
すなわち本発明は、2.7−ジメトキシナフタレ
ン、液体アンモニア及び水の混合液に、金属ナト
リウムを添加することにより、1,4−ジヒドロ
−2,7−ジメトキシナフタレン及び3,4−ジ
ヒドロ−2,7−ジメトキシナフタレンを生成さ
せることを特徴とするジヒドロ−ジメトキシナフ
タレン類の製造方法をその骨子とするものであ
る。
本発明におけるジヒドロ−ジメトキシナフタレ
ン類(〔〕及び〔〕)並びに7−メトキシ−2
−テトラロン〔〕の生成を反応式で表わせば、
以下のとおりである。
即ち、2,7−ジメトキシナフタレン〔〕を
本発明の方法により還元すると、1,4−ジヒド
ロ−2,7−ジメトキシナフタレン〔〕及び
3,4−ジヒドロ−2,7ジメトキシナフタレン
〔〕の混合物が生成することがNMRスペクト
ルにより確認された。
次いで、〔〕および〔〕を鉱酸により加水
分解すると、目的とする7−メトキシ−2−テト
ラロン〔〕が生成する。
本発明の方法により、2,7−ジメトキシナフ
タレンの還元反応に際し、特に重要な要素として
は、金属ナトリウムの量、反応温度、媒体として
用いる液体アンモニアと水との混合比率、混合媒
体の量などをあげることができる。これらについ
て以下に詳細に説明する。
本発明における金属ナトリウムの使用量は、
2,7−ジメトキシナフタレン1モルに対して
2.2〜5.3モルの範囲が好ましい。金属ナトリウム
の使用量が少なすぎる場合には未反応の原料の残
存量が多く、また多すぎる場合には前述の反応式
における〔〕及び〔〕が更に還元された2,
7−ジメトキシ−1,4,5,8−テトラヒドロ
ナフタレン(以下テトラヒドロナフタレンと記
す)が増加する。反応温度は、テトラヒドロナフ
タレンの生成を抑えるため−20℃以下が好まし
く、また温度が低くすぎる場合には反応時間が長
くなるため、−20℃から−70℃の範囲がより好ま
しい。
液体アンモニアと水との混合比率は、広い範囲
で還元反応に適用し得るが、テトラヒドロナフタ
レンの生成を抑えるため、液体アンモニアは水の
5倍ないし200倍の範囲が好適である。
2,7−ジメトキシナフタレンに対する液体ア
ンモニアと水との混合液の量としては、該媒体の
混合比率と同様に広い範囲を適用し得るが、該媒
体の量が多すぎる場合には、原料の仕込み量が制
約されるのみならず、反応後の液体アンモニアの
蒸発回収に長時間を要するなど利点はなく、また
少なすぎる場合には、原料の残存量とテトラヒド
ロナフタレンの生成量が増加し、前述の〔〕及
び〔〕の生成量が減少するので、2,7−ジメ
トキシナフタレン1モル当り10〜70の範囲が
好ましい。
以上に述べた2,7−ジメトキシナフタレンの
好ましい還元反応の条件を要約すれば、反応温度
を−25℃〜−70℃の範囲とし、2.7−ジメトキシ
ナフタレン1モルに対し、液体アンモニアと水と
の混合比率が容積比で200:1〜5:1の範囲の
混合溶液を10〜70の範囲で使用し、金属ナト
リウムを2.2〜5.3モル使用するときに、7−メト
キシ−2−テトラロンの中間体である〔〕及び
〔〕を経済的に、かつ工程上も有利に製造する
ことが可能である。
このようにして還元粗生成物を得、次いでこの
還元粗生成物を適宜精製し、鉱酸により、加水分
解を行うことにより7−メトキシ−2−テトラロ
ンを製造することができる。
加水分解反応には、還元反応終了後抽出によつ
て得られる還元粗生成物を精製してもよく、また
精製せずに供してもよい。
加水分解反応の溶媒としては、アルコール類な
どを挙げることができるが、アルコール類として
はメタノール、エタノールなどの低級アルコール
類が好ましい。
使用する鉱酸としては、塩酸、硫酸等の鉱酸を
挙げることができる。
反応温度は、広い範囲を適用し得るが、温度が
低くすぎる場合、反応に長時間を要するため、使
用する溶媒の種類にも依るが、70℃〜還流温度の
範囲が好ましい。
以上のような反応条件によつて加水分解反応を
行うことができる。
従来から一般的に、2−テトラロン類の精製法
としては、粗製2−テトラロン類を亜硫酸水素ナ
トリウムとの付加物とし、次いで炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸ナトリウムなどで処理した後、蒸留す
るという方法が知られており、7−メトキシ−2
−テトラロンに対してもこの方法が適用できる。
以上説明した如く、7−メトキシ−2−テトラ
ロンの製造法において、2,7−ジメトキシナフ
タレンの液体アンモニアと水との混合媒体中での
金属ナトリウムによる還元を経由する方法は従来
全く知られていない。前述のオーメン
(Oommen)の報告においては、還元反応の媒体
中の水分は還元の阻害となるため、水分を除去し
なければならないことが明らかであり、また液体
アンモニアの他に助溶媒としてテトラヒドロフラ
ンやエーテルが使用されるのに対して、本発明で
は液体アンモニアと水だけで反応を行なうことが
でき、しかも、7−メトキシ−2−テトラロンの
収率の低下を伴うこともないため、経済的かつ工
程上も有利に製造することができる。
以下に本発明を実施例によつて説明するが、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例 1 攪拌機、温度計、金属ナトリウム投入口、及び
蒸発アンモニアガス及び発生水素ガスの大気放散
口を付したガラス製1の円筒型フラスコに液体
アンモニア500ml及び水10mlを仕込み、ガラス製
ロートを用いて金属ナトリウム投入口より、微粉
末状の2,7−ジメトキシナフタレン1.88g
(0.01モル)を加えて攪拌し懸濁液とし、液体ア
ンモニア浴にて冷却した。次いで金属ナトリウム
の小片1.08g(0.047モル)を反応液温度が−25
℃以上にならないように30分を要して加えた。こ
の間、金属ナトリウムが溶解して反応液は深緑色
を呈し、金属ナトリウム添加終了後、約10分で金
属ナトリウムが完全に消費され反応液が深緑色か
ら白色に変化したことを確認後、液温を徐々に上
昇させ液体アンモニアを蒸発させた。
液体アンモニア蒸発後、水100mlとクロロホル
ム100mlを加え分液ロートに移して抽出分液し、
水層を更にクロロホルム100mlずつで2回抽出し、
合わせた有機層を水50mlで2回洗滌し、更に飽和
硫酸アンモニウム水溶液50mlで洗滌した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を除去
して2.17gの赤色液体を得た。
この赤色液体のNMR分析値は、以下のとおり
である。したがつて、この赤色液体は、1,4−
ジヒドロ−2,7−ジメトキシナフタレン〔〕
及び3,4−ジヒドロ−2,7−ジメトキシナフ
タレン〔〕の混合物であることが判明した。
また、この赤色液体の一部をガスクロマトグラ
フ分析を行つたところ、1,4−ジヒドロ−2,
7−ジメトキシナフタレン及び3,4−ジヒドロ
−2,7−ジメトキシナフタレンが1.8g含有さ
れることが判明した。これは純度83%であり収率
94.8%であつた。
NMR分析結果 〓CDCl3 ppn 2.37(2H ddd J=11.0,7.0,3.2,H3) 2.77(2H ddd J=11,0,7.0,
3.2,H4) 3.38(4H brS H1,H4* 3.58(3H S 2−OCH3* 3.62(3H S 2−OCH3) 3.72(3H S 7−OCH3) 3.73(3H S 7−OCH3* 4.83(1H brS H3* 5.47(1H S H1) 6.50(1H dd J=7.6,2.5,H6) 6.55(1H S7H8) 6.65(1H brS H8* 6.73(1H dd J=8.0,2.5Hz,
H6* 6.93(1H dd J=7.6,2.2,H5) 7.07(1H dd J=8.0,1.5,Hz,
H5* なお、〓印を付した値は、1,4−ジヒドロ−
2,7−ジメトキシナフタレン〔〕のものであ
り、その他は3,4−ジヒドロ−2,7−ジメト
キシナフタレン〔〕である。
参考例 1 実施例1で得られた1.8gの赤色液体を、還流
冷却管、磁気式攪拌機を付したガラス製100mlナ
ス形フラスコに移し、メタノール30ml及び6規定
の塩酸20mlを加えて1時間加熱還流を行なつた。
反応終了後放冷し、塩化メチレン50mlで3回抽出
し、合わせた有機層を水層が中性になるまで水50
mlずつで5〜7回洗滌した後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。
次いで、減圧下に溶媒を除去すると1.58gの黄
橙色液体として粗製7−メトキシ−2−テトラロ
ンが得られた。この粗製7−メトキシ−2−テト
ラロンに対して、亜硫酸水素ナトリウム12g及び
水20g及びエタノール8gより調整した飽和亜硫
酸水素ナトリウム溶液の8mlを加えて、室温で振
とうすると、沈澱を生じた。沈澱を吸引過によ
り取し、エタノール20mlで洗滌した後、更にエ
ーテル10mlずつで4回洗滌、風乾することによつ
て7−メトキシ−2−テトラロンの亜硫酸水素ナ
トリウム付加物が、無色粉末として2.07g(収率
94%)得られた。このものに炭酸ナトリウム4g
及び水20mlを加えてベンゼン50mlずつで3回抽出
し有機層を水50mlで洗滌後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧下に溶媒を除去し、更に残渣
を減圧蒸留すると沸点135℃〜145℃/1mmHgの
7−メトキシ−2−テトラロンが淡黄色液体とし
て1.18g(収率85.3%)得られた。
ここで得られたものが7−メトキシ−2−テト
ラロンであることは、IR,NMRスペクトルによ
り確認された。
IR νoil 1710cm-1 NMR 〓CDCl3 ppn 2.53(2H t J=6.5Hz) 3.15(2H t J=6.5) 3.53(2H br S) 3.77(3H S) 6.63(1H br S) 6.73(1H br dd J=7.5,2,5) 7.10(1H br d J=7.5)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 2,7−ジメトキシナフタレン、液体アンモ
    ニア及び水の混合液に、金属ナトリウムを添加す
    ることにより、1,4−ジヒドロ−2,7−ジメ
    トキシナフタレン及び3,4−ジヒドロ−2,7
    −ジメトキシナフタレンを生成させることを特徴
    とするジヒドロ−ジメトキシナフタレン類の製造
    方法。
JP22969782A 1982-12-29 1982-12-29 ジヒドロ−ジメトキシナフタレン類の製造方法 Granted JPS59122437A (ja)

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