JPH025123B2 - - Google Patents

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JPH025123B2
JPH025123B2 JP56094416A JP9441681A JPH025123B2 JP H025123 B2 JPH025123 B2 JP H025123B2 JP 56094416 A JP56094416 A JP 56094416A JP 9441681 A JP9441681 A JP 9441681A JP H025123 B2 JPH025123 B2 JP H025123B2
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water
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flocculation
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Toshihiko Kanazawa
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
比較的高濁度の原水を急速に過して清澄な
過水を得るためには、通常は過装置の前に凝集
沈澱装置を設置して沈澱効果の最も大きくなるよ
う凝集用薬剤を注入し、過装置にて過しやす
くする方法が一般的である。この凝集沈澱法は原
水中の懸濁物質の大部分を薬剤の作用によつて凝
集してフロツク化し、沈降速度を早めて沈澱させ
て除去するものであるが、沈澱を効果的たらしめ
るには凝集用薬剤をかなり多量に注入する必要が
ある。 また、粒状物の充填層を過層とする過装置
は、凝集沈澱装置では沈澱し難いような沈降速度
の遅い微細なフロツクであつても、かかるフロツ
クをよく捕捉し、充填層の粒状物を適宜に選定す
ることによつて過層の表面附近のみでなく深層
部にて捕捉できるものであり、所謂体積過とし
てよく知られている。この過工程上で必要とす
る凝集用薬剤の量は、凝集沈澱の場合よりも遥か
に少量で済むので、凝集沈澱装置を省略して、
過装置に導く前の原水へ直接凝集用薬剤を注入し
て過を行なう凝集過法ともいうべき方法が、
原水の性状に依つては採用されることも近年多く
なつて来ている。 上記凝集過方法は、原水に比較的少量の凝集
用薬剤を注入し、これを急速に撹拌して、原水中
の懸濁物質を微細なフロツクとして粒状物充填層
の過層に通すか、または、微細なフロツクが
過層中で生成されるように凝集反応条件を調整し
なければならないが、該フロツクの大きさや強度
は原水の性状に影響されることは勿論流量の変化
する場合には、凝集用薬剤の注入量及び撹拌条件
の選定ならびに凝集撹拌後に過層に達するまで
の時間的経過等の諸因子にも大きく影響され、最
適な凝集過の状態を自動的に維持するのは極め
て困難とされている。即ち凝集反応条件を左右す
るものとして、主な項目だけでも次のようなもの
がある。 (1) 原水の濁度および濁質成分 (2) 原水の温度 (3) 原水のPH値 (4) 原水のMアルカリ度 (5) 原水に添加すべき凝集用薬剤および補助薬
剤の種類と注入量 (6) 凝集用薬剤等の混合撹拌条件や撹拌後過
層に至るまでの滞留時間 凝集反応は論理的にも濁質電荷の電気的中和
説、コロイド粒子の界面動電位説、固定層と拡散
層による電気二重層説、および吸着・架橋錯体説
等種々の理論があつて、化学的或は物理学的等い
ずれの面からみても明確な解明がなされておら
ず、まして過層の材構成および過速度が関
連してくる凝集過法では理論的解明は殆んど不
可能といつてよい。 本発明は、上記の実状に鑑み純理論的解明の結
果によるものではなく、実験および経験より得ら
れるデータを基として、実用的な凝集過に最適
の条件を維持でき得るようになしたもので、原水
の主な性状であるPH値・濁度及び水温の変化なら
びに流量の変動を常に電気的に検出測定し、これ
らの変化に対応して凝集反応を最適状態に維持で
きるようにプログラミングされた演算機構を備え
た制御装置によつて、凝集用薬剤等の注入量を調
節し、また当該薬剤等の複数箇所の注入点を段階
的に選択切替えすることで混合撹拌条件を調節
し、更に当該薬剤等の注入撹拌後の原水が過層
に至る経過を段階的に選択切換えすることで過
層に達するまでの時間を調節することによつて、
過層における通水時点で最も望ましい凝集反応
状態を自動的に形成しかつ該状態を維持するよう
になしたものである。なお過水の濁度および
過層の損失水頭の上昇をも検出して、過層の再
生操作も完全に自動制御できる凝集過方法を提
供するものである。 次に本発明の実施例について図面を参照して詳
細に説明する。 第1図は、本発明を実施する凝集過装置のフ
ローシートである。図において、1は過塔、2
は粒状物の充填層で粒状物は過目的に応じて適
切なものを単層、二層或は三層等に構成して過
層として用いる。3は過層2の支持層となる粒
状物層で、4は粒状物支持板として液体・気体は
通すが粒状物は通過させない構造ならば何でも良
く、また、この機構如何に依つては3の支持層を
省略することもできる。5,6,7および8は
過塔に設けた開孔部で、5は被過水の入口、6
は逆洗水の出口、7は過出口兼逆洗水・逆洗空
気の入口、8は空気抜である。9は被過水の入
口弁、10は逆洗水入口弁、11はブロー弁、1
2は逆洗空気入口弁、13は過水出口弁、14
は逆洗水出口弁、15は空気抜弁をそれぞれ示
し、すべて自動弁である。16は過水の貯槽、
17は過水貯槽16の液面制御器で過水層1
6の水位によつて過水出口弁13の開度を調節
している。18は原水の貯槽、19はPH調整用薬
剤の貯槽、20は凝集用薬剤の貯槽、21は原水
送給兼逆洗水送給ポンプ、22は逆洗時に使用す
る空気送給用ブロワである。23はPH調整用薬剤
注入ポンプで、24は凝集用薬剤注入ポンプを示
し、双方共ストローク調節またはモータの回転数
調節によつて注入量を可変する定量ポンプであ
る。25はPH調整用薬剤の注入口弁を、また26
a,26bおよび26cは凝集用薬剤の注入口弁
を示し、複数の各薬剤注入口にそれぞれ連結され
ている。この図では、凝集用薬剤は1種類になつ
ているが、無機凝集剤と凝集助剤或は無機凝集剤
と有機凝集剤の併用のように2種類以上の凝集用
薬剤を注入する必要のある場合には、凝集用薬剤
貯槽20及び凝集用薬剤注入ポンプ24とその注
入系統を複数個設置する。27は注入薬剤の撹拌
のための第1撹拌器、28は同第2撹拌器であつ
て、インラインミキサを使用しているが、急速に
撹拌できるものならば何でもよく、前記送給ポン
プ21自体も混合撹拌機能をもつている。したが
つてPH調節薬剤が適量注入された原水に対してさ
らに凝集用薬剤が適量注入されるのであるが、そ
の混合撹拌は第2撹拌器28のみによつて行なわ
れる場合、第1および第2撹拌器27,28によ
つて行なわれる場合およびポンプ21と第1およ
び第2撹拌器27,28によつて行なわれる場合
の如く段階的に選択切換えすることができる。 次に29は過すべき対象原水に応じて凝集反
応を効果たらしめる第1滞留槽、30は同第2滞
留槽であり、31a,31bおよび31cは、滞
留槽29,30の切換弁でこれらを選択的に切換
えることにより原水にPH調節薬剤および凝集用薬
剤を添加混合撹拌した被過水の滞留時間を段階
的に調節することができる。なお図示の実施例で
は、撹拌器および滞留槽は各2式設けられている
が、これに限られるものではなく必要に応じて適
宜増減することができ、切換弁25,26a,2
6b,26c等はすべて自動弁を用いるものであ
る。なお図中、32は水温検出器、33は電気伝
導率検出器、34は原水の濁度測定器、35は流
量検出器、36は過層の差圧検出器、37は
過水の濁度測定器、38aおよび38bはPH測定
用検出器で、いずれも連続的に検出或は測定する
物理量対電気量の変換機構を有するものである。
39はPH調整用薬剤の撹拌器であつて、撹拌器2
7および28と同様のものでよい。 第2図は、本発明の制御機構のブロツク線図で
あつて該制御機構はその主要部としてコンピユー
タを備えている。而して該コンピユータはデータ
ロガー、シーケンサーおよびコンピユータ類似の
演算装置を組み合わせたものとしても良い。各ブ
ロツクの機能は図に示すとおりであるが、詳しく
説明すると次のとおりである。検出器・測定器群
は、第1図の17および32より38bまでに相
当するもので、温度、流量等の物理量を検出して
電圧もしくは電流に変換する。スキヤナーは、検
出器・測定器群より送られてくる電気信号を、極
めて短時間(例えば10ms)毎に走査する電子ス
イツチもしくはリードリレー等を使用した入力切
替機構である。A/D変換は、スキヤナーより送
られた検出器・測定器群よりの入力電気信号を、
アナログ量よりデジタル量に変換するもので、検
出器等よりのノイズを除去するフイルターをも兼
ねている。測定値の演算・記憶は、デジタル化さ
れた入力電気信号を各検出器の種類に応じて工業
単位に変換し、かつ、変化率、平均値および積算
値を演算して測定値となすほか、必要な事項を記
憶しておき、また測定値の上下限値の識別を行な
つている。プログラム入力は、原水の性状による
最適の凝集反応条件をセツトして入力させるもの
で、必要な条件はあらかじめ原水の性状に対する
実験データを整理して定めてあるほか、適宜に変
更でき得るような入力機能も有する。凝集反応条
件の演算は、プログラム入力により定められた凝
集反応条件を維持するために、測定値の演算部と
連結して定められた値と実際の測定値とを常に比
較して、変動範囲を一定のうちにおさめるように
プログラム入力のとおりに演算して、凝集反応条
件を制御する出力を出力インターフエースへ送つ
ている。出力インターフエースは、測定値の演算
結果を表示装置へ伝送すると共に、過塔再生の
シーケンサおよび凝集反応条件の演算部よりの制
御信号を、各コントローラーへ伝送する。凝集反
応コントローラーは、凝集反応条件の演算結果に
よつて、各凝集用薬剤の注入ポンプの注入量を増
減し、凝集用薬剤の注入点自動弁を切替え、さら
に滞留槽通過用自動弁の切替えの制御をなすもの
で、ポンプ制御用としては電動機の回転数を位相
および電圧を変化させるほか、パルスモータの使
用可能なポンプの場合にはパルス制御で行ない、
自動弁を開閉させるためには電磁スイツチを使用
しているが、電気信号にて制御でき得るものなら
ば何を使用してもよいものである。過塔再生コ
ントローラーは、過塔再生のシーケンサーより
のステツプ信号に応じて過塔を再生するに必要
なポンプ、ブロワーおよび自動弁の起動、停止お
よび開閉の制御を行なうもので、主として電磁ス
イツチより構成されている。測定値表示は、測定
値の演算・記憶の結果を常時もしくは随時に表示
させるもので、通常はデジタルメーターによる表
示であるが、各検出器・測定器群に対応するそれ
ぞれのメーターを設置するか、1個もしくは少数
のメーターを監視者の意思によつて任意に切替え
得る選択スイツチを設けて共通のメーターとする
かは自由であり、勿論印字出力や記録計を設置す
ることもできるし、D/A変換器をを内蔵させた
電圧計等によるアナログ表示も可能である。警
報・動作工程表示は、各測定値のうちで警報表示
が必要なものは、あらかじめ定めた警報値でラン
プまたはブザー等による警報を発し、また、過
塔の運転・停止の状況及び再生時の工程を過塔
再生のシーケンサーよりの信号により適宜に表示
できるものである。 なお、原水の電気伝導率は、検出測定はしてい
ても制御には何ら関係させていないが、これを測
定することによつて原水中の塩濃度の目安がつく
ので付属させてある。 第3図より第5図までは、プログラミングする
ために対象とする原水について行なつた小実験の
結果をグラフ化した一例で、第3図は原水の濁度
に対して一定時間以上過水濁度を所定の値に保
持できる場合の凝集用薬剤ポリ塩化アルミニウム
の限界注入量を示すグラフであり、第4図は原水
の濁度およびポリ塩化アルミニウムの注入量を一
定とした場合における過持続時間と水温の関係
を示すグラフである。さらに第5図は第4図の実
線の状態において、ポリ塩化アルミニウム注入点
より撹拌・滞留後、過層に到達するまでの滞留
時間を変化させた場合の影響を示すグラフであ
る。これらの図の示す曲線は、原水の性状、凝集
用薬剤の種類、過層の構成および過速度との
関連において、すべての場合において相似形にな
るものではない。 次に本装置の操作方法とその作用効果について
説明する。 前述したように、凝集反応の条件が多岐にわた
つているが、自動制御ためには極力簡略化する必
要がある。凝集反応の基となる凝集用薬剤の選定
を初めに行なうが、被過水の性状が千差万別で
あつても、凝集用薬剤の種類および組み合せはそ
う多くはないので、或る原水に対して凝集用薬剤
の種類毎にトライアル的なジヤーテスト等を行な
えば当該原水に最適な薬剤を選定することができ
る。凝集用薬剤としては、通常は無機系のものが
使用され、例えば硫酸アルミニウム、ポリ塩化ア
ルミニウム、塩化第二鉄等、また補助用薬剤とし
ては活性ケイ酸、重炭酸ナトリウム、アルギン酸
ナトリウム等およびアクリルアミド等の有機高分
子系のものが多く使用されるが、本発明において
も同様である。 凝集用薬剤が決定されれば、当該薬剤に対する
最適PH範囲も文献値および経験値により定つてい
るので、原水の予想されるPH変動を凝集に最適な
PH範囲内に収まるように、酸かアルカリかいずれ
かのPH値調整用薬剤を選定し、これを原水のPH変
動に連動させて注入量を制御することができる。
このように制御することは、無機系凝集用薬剤が
金属水酸化物のフロツクを凝集形成する条件とし
て不可欠のものである。ところで過すべき或る
原水について当該PH範囲を決定するものとして
は、原水中の炭酸塩および重炭酸塩によるアルカ
リ度も重要な凝集反応因子であり、このアルカリ
度は無機系凝集用薬剤が加水分解してPHを低下さ
せるのを緩衝する方向に作用し、従つて薬剤の種
類と注入量によつて消費されるものである。もし
原水中のアルカリ度分が過剰であれば凝集用薬剤
を多量に注入しなければ凝集用薬剤注入後の被
過水を最適PH範囲に保持できないので酸の添加が
必要となり、また逆にアルカリ度分が低ければ緩
衝能力が少ないので最適PH範囲を保持するために
アルカリ剤の添加が必要となる。しかしながらPH
は一般に水中のアルカリ度分と遊離炭酸分との平
衡関係で決定され、アルカリ度分が一定でも遊離
炭酸の量によつてPH値が違うことになるので、原
水のPH値を測定するだけではそのアルカリ度は不
明であり、かつ、原水中のアルカリ度分のみを連
続的に検出または測定し得るような計測器類も皆
無に近いので、アルカリ度の検出から凝集反応条
件のプログラミングを導き出すことができない。
しかし一般に過すべき原水中のアルカリ度分と
遊離炭酸の量との相対比および遊離炭酸の量はそ
れ程変動しないので、当該原水についてアルカリ
度分と遊離炭酸の量を測定しておけば実際問題と
して原水のPHを測定するだけでよいことが判明し
た。そこで本発明においては、アルカリ度分等の
測定を凝集反応条件のプログラミングから除外
し、過すべき原水のPH値をもつて本発明におけ
る制御に必要な一つの基礎値としている。 次に原水中の濁質成分についていえば、連続的
に検出・測定することは実際上困難であり、これ
を凝集反応条件のプログラミングに利用すること
はできないが、過されるべき原水によつて濁質
成分は略一定しているので、これをプログラミン
グの対象から除外しても差程の問題は生じない。
ただ、濁度は連続測定が可能であり、かつ、その
低下が過の目的とするところであるから濁度と
凝集用薬剤の注入量の比例関係をもつて本発明に
おける制御の基礎値としている。実際的にも通常
の原水では濁質成分が大きく変動することが稀れ
であるので、濁度の測定のみで目的は概ね達せら
れる。 次いで、凝集反応に影響を及ぼすものとして水
温があり水温も本発明における制御の基礎値とし
ている。また、凝集用薬剤の注入後の撹拌・時間
および撹拌によつて形成されたフロツクが過層
に達するまでの滞留時間は、該フロツクの成長に
密接に関連するので、撹拌滞留時間も制御の対象
として考慮しなければならないが、このような撹
拌・滞留時間の制御を無段階的に行なうことが機
構上困難なので、本発明においては撹拌機及び滞
留槽を複数個設置して、凝集用薬剤の注入位置も
含めて撹拌・滞留時間を段階的に増減させるよう
に工夫してある。凝集過を行なう過層の構成
は簡単に変更や調整できるものではないので、あ
らかじめ好適と思われる構成を実験もしくは経験
より決定して置くことは本発明の前提条件とな
る。過速度に関しても同様であつて、目的に応
じて過速度を採用して置くのであるが、実際に
は凝集過装置の前後のプロセスの事情によつ
て、かなり変動することもあるので、採用した
過速度に対して変動を検出して、その検出値も本
発明における制御の基礎値としている。 原水のPH値、濁度および水温並びに被過水の
流速を基礎値として行なう本発明による制御は、
凝集反応条件の理論的解明の結果に基づいて凝集
フロツクの性状(大きさ、密度、吸着力及びフロ
ツク強度等)を自動的及び連続的に検出して制御
するのと、実用上殆んど差異なく凝集用薬剤等の
極めて効率的な使用を可能とした理想に近い凝集
過作用を行なうものである。 なおまた、本発明においては、凝集反応或は
過層再生のために通常の計測器のように単独で一
種類の物理量を測定するものを数多く設置すると
いう非常に高価につく手段をとらず異種の物理量
をすべて検出器のみとして計測部分はコンピユー
ターによるスキヤンニングと演算にて行わしめて
いるため電気伝導率のように制御に余り必要のな
い測定項目を追加しても極めて安価で済み甚だ経
済的であるほか、過層の再生時期の判定および
再生のための制御操作をもコンピユータにより行
わしめうる利点がある。 次に、本発明を実施の一例について説明する。
本発明を実施する装置の構成は第1図および第2
図のとおりとなし、過塔1として内径1100ミリ
メートル、過層2の構成は二段構成で上層をア
ンスラサイト粒径1.1ミリメートル、下層を砂と
して粒径0.45ミリメートルとし、上層の高さを
600ミリメートル、下層の高さを400ミリメートル
とし、過速度としては過塔横断面積に対して
15メートル毎時(14.3立方メートル毎時)を標準
値となした。 過すべき原水としては河川表流水をとりその
性状を第1表に示す。
【表】 凝集用薬剤としては、硫酸アルミニウムとポリ
塩化アルミニウムの双方についてテストしたが、
除濁能力的には大差なきもアルカリ度分が比較的
少なくとも硫酸アルミニウムであると、PH低下が
目立つことおよび原水の水温の変動が大きく、冬
期には凝集用補助剤を添加しないとフロツク形成
に好結果が期待できないため、ポリ塩化アルミニ
ウムを選定した。ポリ塩化アルミニウムの場合に
は、予測するPH変動範囲では特にPH調節を行わず
とも良好な結果を期待できるが、原水がどちらか
というと酸性側に片寄る傾向のデータのため、PH
を7.0±0.3程度に調整するものとし、ポリ塩化ア
ルミニウムの注入量は実験の結果予測する最高の
濁度に対しても10mg/前後であつたので、これ
に伴う原水のアルカリ度分の消費量も最高で1.5
mg/程度であり、特にPH調整用薬剤として炭酸
ナトリウム等の炭酸塩の添加を行わなくともよ
く、PH調整用薬剤としては水酸化ナトリウムを注
入するものとした。なおその他の凝集用補助薬剤
の使用も不要とした。プログラミングのための小
実験は、原水の夏期平均値に近いものにて、濃
縮・稀釈等によつて濁度を調整した水について行
なつたが、この際アルカリ度を予測変動範囲にな
るよう若干の調整をなし、PHを7.0に調整した。
小実験の結果は第3図より第5図までのとおりで
ある。このデータにより処理後の過水濁度の目
標を0.5度として過持続時間は最低12時間を目
標として制御操作を行なうものとした。 濁度との関連におけるポリ塩化アルミニウムの
注入量は第3図では約1.0〜11mg/の範囲にあ
るが、注入ポンプ24は、自動的には電動機回転
数可変による0〜20mg/で、手動でポンプスト
ローク長さを変えることにより、0〜40mg/ま
で注入でき得るプランジヤー型定量ポンプとなし
た。ポリ塩化アルミニウムの貯槽20には、ポリ
塩化アルミニウムを50%濃度で貯蔵するものとし
たので、容積にすると0〜20mg/は約0〜0.6
リツトル毎時のものとなる。また、PH調整用の水
酸化ナトリウムは、予測PH値の最低である6.0か
ら制御目標の7.0とするためには100%換算で約
0.04mg/を必要とするので、PH調整用薬剤19
の水酸化ナトリウム濃度を2%となし、注入ポン
プ23は注入ポンプ24と同形式のもので容積と
して0〜0.05リツトル毎時の注入量のものを使用
した。 制御操作の方法を順を追つて説明すると、PH検
出器38aおよび38bで検出したPHに対する電
位は、測定値の演算記憶部でPH値に換算され、検
出器38aのPH値が7.0より低ければ注入ポンプ
23より水酸化ナトリウムが弁25を経由して注
入され、混合器39で撹拌混合されて検出器28
bにてPH値の上昇として検出されるので、検出器
38bのPH値が7.0になるように注入ポンプ23
の回転数を制御するための比例演算方法がプログ
ラミングされた凝集反応条件の演算部よりの信号
によつて被過水のPH値は一定に保持されてい
る。この比例演算は、PH値が指数関数であるので
微分比例および積分比例を加えたものが望ましい
のは、通常のPH調節用システムと同じである。凝
集用薬剤の注入量制御は、小実験によるデータま
たは既知のデータを基にして行なうのであるが、
ここでは実験値データを基にしてプログラミング
してある。即ち第3図の濁度とポリ塩化アルミニ
ウム注入量のグラフを制御の基準値とするのであ
るが、原水の濁度の予測変動範囲の中心附近を基
準値比率の原点として採用し、グラフ上の曲線を
数式化する、或は細かくプロツトして表の配列を
作成して配列の間を補間計算法を行なわせるよう
なことで原点に対する増減率を算出し、その増減
率に応じて注入ポンプ24の回転数を制御せしめ
るようにする。この場合、第3図のようになだら
かな変化のものは演算しやすいが、曲線に山・谷
が不規則に表われるようなデータや、実際の運転
に基いて制御プログラムを変更する可能性の多い
ことを考えると、原水の濁度範囲を細分してプロ
ツトするのが実際的であることをつけ加える。変
更を必要とするときには変更部分の表の配列数値
を変えることになるのでコンピユーターの記憶の
変更・交換のみで済み、プログラム全体の変更を
避けられることが多い。原水の水温による影響
は、第4図のデータによつて、例えば点線の10℃
の位置を原点とし、水温上昇に対しては実線の27
℃に対応するような減係数を作成し、同じ比率を
10℃未満に対して増係数となるように定める。こ
の係数を前述のポリ塩化アルミニウム注入量制御
の演算に乗ずることによつて、原水水温変動に伴
う凝集用薬剤注入量を最適ならしめるようにする
ことができる。原水の濁度および水温は濁度測定
器34および水温検出器32によつて電位として
測定検出されたものを測定値の演算・記憶部にて
行ない、その結果を凝集反応条件の演算へ送るこ
とはPHの場合と同様である。薬剤注入後の撹拌器
としてはすべてインラインミキサー(商品名スタ
テイツクミキサー)を第1・2撹拌器27,28
及び撹拌器39についてそれぞれ2段式で使用し
ており、第1滞留槽29および第2滞留槽30は
標準過流速に対して約7分間分の滞留時間を有
するよう構成してある。水温の変動によつて各撹
拌器と各滞留槽を段階的に切替えるには、第5図
のデータを基に、過流速が標準値の0.7〜1.3倍
の範囲にある場合は第2表のようになした。
【表】 一方流量変動に対しては標準過速度での操作
が原則ではあるが、過水貯槽16の液面制御器
16によつて過水出口弁13の開度が調節され
ているので、過水貯槽内の水位によつては相当
の変動があるので、流量検出器35を設け流量に
対応する電位をPHや水温同様に演算処理を行なつ
て標準流量に対する増減の比率に従つて、ポリ塩
化アルミニウムおよび水酸化ナトリウムの注入量
を比例的に増減させると共に、標準流量0.7倍未
満になつた場合には第1図の滞留槽切替え弁を弁
31cが開の時はそのまま、弁31bが開の時は
弁31cに切替え、弁31aが開の時には弁31
bに切替え、また標準流量の1.3倍を越えた場合
には、滞留槽切替え弁が弁31aの開の時はその
ままで弁31bが開の時は弁31aに切替え、弁
31cが開の時には弁31bに切替えられるよう
になして、極力撹拌・滞留時間の安定化をはかつ
た。 過塔に設けた過層の差圧検出器36もPHや
水温同様に検出電位を演算処理して測定し、差圧
として5.0メートル水柱を越えた場合には過層
の再生工程に自動的に入ると同時に警報表示を行
なつており、濁度測定器37では、常に過塔出
口の過水濁度を濁度測定器34と同様に検出し
ており、これが1度を越えた場合にも自動的に
過層の再生工程に入る。 原水濁度、同PH、同水温、同電気伝導率、同
過流速、同過流量積算値、過層差圧及び過
水濁度は、一定時間毎に印字にて表示される機構
も設けた。さらに再生工程終了後、次の再生工程
が起動されるまでの時間即ち過持続時間が設定
時間より短かくなつた場合には警報を表示させて
いるので、監視者が原因を探究してプログラム入
力の不備を実績値より補うようプログラム変更し
たり、手動で調節したりすることもできるように
した。 過層の再生工程は、よく知られた通常の工程
であり、工程のための制御用シーケンサの構成法
も通常のものであるので説明は省略する。 以上のような凝集過装置は第1表の年間変動
範囲の被過水性状に対応して極めて安定に作動
し、年間の全平均過水濁度が0.3度、平均過
持続時間約14.5時間となり、目標値を充分に満足
する結果を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による凝集過装置のフロー
シート、第2図は、本発明の制御機構のブロツク
線図、第3図乃至第5図は、本発明におけるプロ
グラミングに利用する対象原水についての各種実
験結果グラフで、第3図は原水の濁度に対し一定
時間以上過水濁度を保持できる場合の凝集用薬
剤ポリ塩化アルミニウムの注入量の比率グラフ、
第4図は原水の濁度を一定とし水温と過持続時
間をポリ塩化アルミニウム注入量をパラメータと
して変化を示すグラフ、第5図は、第4図の実線
状態において、ポリ塩化アルミニウム注入点より
撹拌・滞留後、過層に到達するまでの滞留時間
を変化させた場合の影響を示すグラフ。 1…過塔、2…過層、3…粒状物層(支持
層)、4…粒状物支持板、5…過水入口開口部、
6…逆洗水出口開口部、7…過水出口兼逆先水
逆洗空気入口開口部、8…空気抜開口部、9…被
過水入口弁、10…逆洗水入口弁、11…ブロ
ー弁、12…逆洗空気入口弁、13…過水出口
弁、14…逆洗水出口弁、15…空気抜弁、16
…過水貯槽、17…液面制御器、18…被過
水貯槽、19…PH調整用薬剤貯槽、20…凝集用
薬剤貯槽、21…被過水・逆先水兼用送給ポン
プ、22…空気送給用ブロワ、23…PH調整用薬
剤注入ポンプ、24…凝集用薬剤注入ポンプ、2
5…PH調整用薬剤注入口弁、26a〜26c…凝
集用薬剤注入口弁、27…第1撹拌器、28…第
2撹拌器、29…第1滞留槽、30…第2滞留
槽、31a〜31c…切換弁、32…水温検出
器、33…電気伝導率検出器、34…濁度測定器
(被過水)、35…流量検出器、36…差圧検出
器、37…濁度測定器(過水)、38a〜38
b…PH測定用検出器、39…PH調整用薬剤混合
器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 濁質を含有する原水に凝集用薬剤を添加して
    直接過する凝集過方法において、当該原水の
    過の際における最適PH範囲、原水濁度に対する
    凝集用薬剤の最適注入量および原水温度に対する
    最適混合滞留時間等に関するデータを予め演算機
    能を有する制御装置に入力しておき、実際に過
    すべき原水のPH値、濁度および水温と被過水の
    流速とを常時検出し、当該検出値を前記入力デー
    タと比較演算することにより、最適凝集過状態
    が維持されるようにPH調節用薬剤の注入量、凝集
    用薬剤の注入量を自動的に制御するとともにこれ
    ら薬剤が混合された被過水の撹拌および滞留時
    間を段階的に選択制御することを特徴とした凝集
    過方法。
JP56094416A 1981-06-18 1981-06-18 Method for flocculating and filtering raw water containing turbid substance Granted JPS57209614A (en)

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