JPH02511B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は木製のドア枠においてドアの戸当りと
なる戸当り框内へ、電気駆動によつてドアの施錠
と解錠とを行なう電気錠が装着された木製のドア
枠に関するものである。

〔背景技術〕

一般にドア枠が電気錠を取り付けるにあたつ
て、電気錠への電源配線や信号配線が必要であ
り、ドア枠がアルミニウム押出成型品などの場合
にはドア枠内にそれらの配線を通すことができる
が、木製のドア枠では配線が露出して美観を損な
うものである。

〔発明の目的〕

本発明は上述の問題点に鑑みて為されたもので
あつて、その主な目的とするところは、電気錠が
装着された木製のドア枠において電源配線や信号
配線をドア枠内に収めて配線が表面に露出しない
ようにすることにある。

〔発明の開示〕

本発明にあつては、電気錠への電源配線や信号
配線を木製のドア枠の戸当り框の室内側面に形成
した凹溝内に収めるとともに、凹溝を戸当り框の
室内側表面へ着脱自在に取着される木製のカバー
プレートで覆うことにより、配線をドア枠表面に
露出させないようにした構造が開示される。

本発明の実施例を以下図面に基づいて説明す
る。本発明に係る電気錠を備えた木製のドア枠は
基本的に、第１図に示すように、木製のドア枠１
においてドアの戸当りとなる戸当り框２内へ、電
気駆動によつてドアの施錠と解錠とを行なう電気
錠３が装着され、電気錠３への電源配線や信号配
線などの配線４が、戸当り框２の室内側面に形成
した上下方向に走る凹溝５内に収められるととも
に、凹溝５が戸当り框２の室内側表面へ着脱自在
に装着される木製のカバープレート６によつて覆
われたことを特徴とするものである。本実施例に
あつては、戸当り框２が方立である例を示す。

ドア枠１は木製であつて、一方の縦框１０にド
ア（図示せず）が枢着されるとともに、ドアの戸
当り側には方立２が設けられる。方立２の上端は
ドア枠１の両縦框１０，１１間に架設された中框
１２に至る。また、方立２と一方の縦框１１との
間には上棧１３、中棧１４、下棧１５が介装され
る。図中１６は上框である。方立２には電気駆動
によつてドアの施解錠を行なう電気錠３が装着さ
れ、この電気錠３に対応した位置で方立２の室内
側面には電気錠３の施解錠を機械的に行なうロツ
クサムターン２０が装着される。電気錠３はロツ
クサムターン２０で施解錠される以外は電気信号
によつて駆動操作が行なわれるものであつて、電
源配線や信号配線などの配線４が接続される。こ
れらの配線４は方立２の室内側面に上下方向に沿
つて走るように形成された凹溝５内に収められ、
電気錠３から上方に引き出される。方立２の室内
側表面にはその全面を覆う木製のカバープレート
６が複数の木ねじ２１によつて着脱自在に取着さ
れる。カバープレート６にはロツクサムターン２
０に対応して透孔１９が形成されている。電気錠
３よりも上方位置でカバープレート６には押釦取
付孔２２が穿設されており、ここに電気錠３の施
解錠の操作をする操作押釦２３が装着される。操
作押釦２３からも配線４が引き出され、この配線
４が上記凹溝５内に収められるのは勿論のことで
ある。凹溝５に収められた配線４は方立２の上端
部まで至り、上棧１３内に収められた端子台２４
に夫々接続される。端子台２４では、第２図に示
すように、電気錠３や操作押釦２３を電源線２５
に接続するなどの配電を行なう。すなわち、ドア
枠１に装着された電気錠３に関連する機器の配線
４は全て端子台２４に集められ、この部分で互い
に接続されるものである。図中１８はコネクタで
ある。端子台２４は上棧１３の室内側面に設けた
凹所２５内に収められているものであつて、上棧
１３の室内側表面にはその略全面を覆うカバープ
レート２６が着脱自在に木ねじ２７で取着され
る。したがつて、端子台２４が露出することがな
く、また全ての配線４が端子台２４に集中するの
でメインテナンスが容易になるという利点があ
る。ドア枠１から引き出された電源線２５へは電
気錠３施解錠のための制御信号が重畳された商用
電源が供給されており、電気錠３の開閉をドア枠
１から離れた場所からもできるようにしている。
方立２の室外側面には電気錠ロツク用の表プレー
ト２９が露出する。ドア枠１の下端線にはステン
レス製の袴２８が装着されているものであつて、
方立２に対応する部分ではこの袴２８の上端に段
部２９が形成され、段部２９上にカバープレート
６の下端が載設されるようになつている。したが
つて、コンクリート製の床が室内側で高くなつて
いても、カバープレート６の着脱の邪魔にならな
いものであり、また、この袴２８が木製のドア枠
１を湿気から保護して床に近い部分が腐食される
のを防止している。

上述の例では電気錠３用の配線４のみを凹溝５
内に収めた例を示したが、第５図および第６図に
示すように、ドア枠１の室外側にインタホン３０
を取り付け、この配線４も凹溝５内に収めるとよ
い。第７図および第８図に示す例は方立２の室内
側面に報知ユニツト３１を取り付けたものであつ
て、方立２のドア側面に取り付けられたリードス
イツチ３２によつてドアの開閉を検出して報知し
たり、また来客報知などを行なえるようになつて
いる。この報知ユニツト３１から引き出される配
線４も凹溝５を通つて端子台２４に接続されるの
は勿論のことである。第９図および第１０図に示
すものはインタホーン付のテンキーユニツト３３
が方立２の室外側面に取着されたものであつて、
テンキーユニツト３３から入力される暗誦番号に
よつて電気錠３を解錠できるようにしたものであ
る。方立２の室内側には電気錠３解錠用の押釦３
４が突出する。

〔発明の効果〕

本発明は以上のように、電気駆動によつてドア
の施錠と解錠とを行なう電気錠が戸当り框に装着
された木製のドア枠において、電気錠への配線が
戸当り框の室内側面に形成された上下に走る凹溝
内に収められるとともに、その凹溝を戸当り框の
室内側表面へ着脱自在に取着される木製のカバー
プレートで覆つているものであるから、配線が外
に露出することなくすつきりと収められ木製のド
ア枠における美観を損なわないという利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す部分分解斜視
図、第２図は同上に用いる電気錠に関連した各部
品相互の関係を示す斜視図、第３図ａ，ｂは夫々
同上の正面図および背面図、第４図は同上のカバ
ープレートを外した状態の部分背面図、第５図
ａ，ｂは夫々本発明の他の実施例の正面図および
背面図、第６図は同上のカバープレートを外した
状態の部分背面図、第７図ａ，ｂは夫々本発明の
さらに他の実施例を示す正面図および背面図、第
８図は同上のカバープレートを外した状態の部分
背面図、第９図ａ，ｂは夫々本発明の別の実施例
を示す正面図および背面図、第１０図は同上のカ
バープレートを外した状態の部分背面図である。 １はドア枠、２は戸当り框、３は電気錠、４は
配線、５は凹溝、６はカバープレートである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 木製のドア枠においてドアの戸当りとなる戸
   当り框内へ、電気駆動によつてドアの施錠と解錠
   とを行なう電気錠が装着され、電気錠への電源配
   線や信号配線などの配線が、戸当り框の室内側面
   に形成した上下方向に走る凹溝内に収められると
   ともに、凹溝が戸当り框の室内側表面へ着脱自在
   に装着される木製のカバープレートによつて覆わ
   れたことを特徴とする電気錠を備えた木製のドア
   枠。