JPH02504656A - 獣毛の溶剤処理法 - Google Patents

獣毛の溶剤処理法

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(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 獣毛の溶剤処理法 本発明はウールを処理する方法に関するものであり、そして特に新しい溶剤処理 法に関する。
一般に、原毛から汚物、スイフトおよびグリースを除去するための最も普通の方 法は従来熱いまたは冷い天然のまたはアルカリ性の水の中に溶解した界面活性剤 の使用と、これにウールのレーキング型の撹拌を組合せることに頼る水性処理法 であった。これらの伝統的な水洗浄法は結果としてウールの「スラフピング」( “slumping’)から来る繊維のもつれを生じさせる。この繊維のもつれ は結果として以後のカーディングおよびコーミング加工工程の間に繊維の破断を もたらす。通常加工ウールトップの平均繊維長は原毛またはグリ−ジ−ウールの それの70%〜80%である。これは今度は結果として値打のあるウールトップ 製品として報告するウールの量と品質を低下させる。
最近の水洗浄システムにおける進歩は、ソビエト連邦特許第1183575号の ように、洗浄用化学薬品の消費を減少させることに向けられていた。
その他の進歩は、例えば鐘淵紡績株式会社(日本)の米国特許第3708262 号に記載のように、繊維の外傷を減少させるために原毛フリースの予備洗浄の使 用を開示している。上記明細書において洗浄液はフリースを通してゆるやかに吸 引により流下させられてウールから少なくとも一部のグリースと汚物を除く。
ソビエト連邦特許第996532号は、ウール繊維に対する物理的損害を減少さ せるための試みとして洗浄媒液の超音波撹拌を開示している。この開示は、10 OKH2と250 KH!の間で水性媒体の超音波振動を推せんし、そしてより 低い振動数においては汚染物の完全な除去は得られず、一方250 KB!より 高い振動数では、ウール繊維は巻上るので、それは紡績に不利な効果があると述 べている。
上記の開示は伝統的な熱水洗浄法の重要な改良を代表するものであるが、前記の 方法のすべては原毛に比較してウールトップの繊維長の若干の損失を明らかにも たらす。この繊維長の損失は一般に水性システムの使用による結果としてウール 繊維の「スラフピング」を引き起こすと信じられる。
水洗浄法の代りとして、またそれに伴う本来の問題を克服しようとの試みにおい て、従来数種のウール洗浄のための溶剤法および溶剤に関係する方法が提案され たことか゛ある。例えば、英国特許第1233901号と米国特許第3,619 .116号の両者は、洗浄液としてトリクロロエチレンまたはペルクロルエチレ ンの使用並びに普通の激しい撹拌を伴うことを提案している。その使用された溶 剤はそれから水/アルコールで抽出され、そして蒸留されて溶剤と精製されたラ ノリンを回収する。
その他の溶剤洗浄技術を用いる進歩に含まれるものに、Exlrxcjion  de Smetに与えられたオーストラリア特許第40379/85号があり、 これは水/アルコール溶液を使用する洗浄を含む。この方法はそれに続いて炭化 水素溶剤中でウールのすすぎ洗いを行う。
米国特許第3,600.124号は、従来の水洗浄に対する後洗浄として親水性 溶剤または溶剤混合物(例えば、アセトン)を使用する方法を開示している。同 様に、米国特許第4.343.619号はウールの残留グリース含量を減少させ るために溶剤の後洗浄を用いることを提案している。
日本特許出願第138032/76号は反対に水洗浄の前に高引火点の石油系溶 剤を使用する始めの溶剤洗浄の適用を開示している。その記載されたこの方法の 目的は水の消費量を減少させ、同時にウールグリース回収量を増加させることで あり、かくして結果の洗浄済みのウールは従来の洗浄済みウールと同じ特性を有 するであろうと考えられている。
南アフリカ連邦特許出願第5106/73号は、水性媒体、非イオン界面活性剤 および獣油または植物油から選択される不揮発性溶剤から成るエマルション洗浄 の使用を提案している。またこの方法も水洗浄の本来の特性を有する。
米国特許第4,343,619号およびオーストラリア特許第533,117号 に記載のウール洗浄法もまた引用される。この方法は次の工程を含む。
(i)  1. 1. 1−トリクロロエタンとメチレンクロリドを含む有機溶 剤によるグリース含有ウールの処理、および (ii)  工程(i)の後に処理されたウールを前記の水洗浄または精練を受 けさせる。
上記の方法は有機溶剤を、普通のかつ伝統的な水洗浄により後に続かれる予備洗 浄としてのみ使用した。したがって、前記に水洗浄について述べたような不利は この方法にもあてはまったと考えられる。
しかし、上記の方法は、水洗浄または精練工程に先立つ予備洗浄と1.1.1− 1リクロロエタンの使用を開示したのに過ぎないこともまた留意されなければな らない。上記の方法は、グリ−ジ−ウールの有機溶剤中浸漬による予備処理を組 み入れるために、現在の水洗浄工程を用いる工場または装置の変換における問題 とコストの故に多くの用途に利用されることができない。
さらに、この方法はなお最終の洗浄または精練工程の使用を含む。そのような工 程はなおまた結果としてウール繊維の「スラフピング」をもたらし、その後のも つれとコーミングおよび/またはカーディングの間の繊維の破断の結果に導く。
また米国特許第4,343,619号およびオーストラリア特許第533.11 7号は、前記の有機溶剤によるグリ−ジ−ウールの洗浄の最初の工程においても 有機溶剤は処理を受ける同じ種類のグリース含有獣毛から既に抽出された粗獣毛 グリース0.1〜10%に含むことが必須条件であると述べている。粗獣毛グリ ースを含むことは本発明に関して要求されないので、したがって本発明の方法と 装置は簡単になる。
また米国特許第4.343.619号およびオーストラリア特許第533,11 7号は、1〜3重量%の残留石けん物質および0.3〜5.0重量%の残留脂肪 物質を保持する洗浄済み獣毛材料の製造に言及している。これもまたこれらの物 質を故意に含有することは本発明において要求されない。また米国特許第4,3 43.619号およびオーストラリア特許第533.117号は、に言及してい る。この追加工程は本発明において、特にバッチ加工においては不可欠なもので はない。しかしベルトコンベアー上の連続加工のためには、この洗浄液とウール フリースの対向流は好まれるが、相対速度は洗浄性能に対して臨界的でない。
本発明の1つの目的は従来の技術に伴う問題の少なくとも若干を軽減し、そして また繊維の強さを著しく改良−ルトップ製品の価値の増加に導くことができる。
繊維の強さの増加はまたより低い繊維破断率によりウールトップのノイル(短繊 維)に対する比を増加させることができる。
本発明の他の1つの目的は上記の方法に使用するため適当な装置を提供すること である。
本発明の方法は、任意にハロゲン化炭化水素、ハロゲン化エーテルまたはこれら の混合物から成る有機溶剤と共にウールを最適の接触時間に処理して繊維の強さ を改良する工程を含む。
本発明に関していま発見されたことは、特に好ましくはトリクロロエタンおよび メチレンクロリドを含むハロゲン化炭化水素である有機溶剤との間に最適接触時 間が存在するということである。言いかえれば、接触時間に関して上限が存在し 、そしてそれはいろいろな因子、例えば、撹拌の方法、特定の溶剤および加工さ れる特定の獣毛などに関係する。また獣毛の品質は、例えば、繊維の直径、もと の繊維の強さおよび繊維の種類のようなものが1つの因子となり得るであろう。
それ故、上記の接触時間に関する上限は15分間の程度が適当であり、そして普 通の撹拌方法のためには10分間がさらに適当であり、またある場合には極めて 激しい撹拌方法(例えば、超音波振動)のために5分間より少ない時間が適当で あることが見い出された。
極めて激しい撹拌方法(超音波振動)の場合にはさらに、前記の上限に到達した 後、繊維の強さは時間の継続と共に減少してその最初の値に達することが見い出 された。繊維の強さは上記の上限を超えると減少するので、繊維はますます脆く なる。この繊維の脆さは過去において溶剤洗浄ウールに見られる不利な点であっ た。本発明は繊維の強さを増加させるだけでなく、他の繊維特性に対してなんら の真の損害が与えられない点で溶剤反応プロセスを停止させる。
普通の撹拌方法(浸漬と浸漬されたウールの低圧高溶剤ジェットと共に噴射を含 む)にかけられたウールの場合に、繊維の強さは初めの10分間に次第に増加す る。
実際の繊維の強さの値は10−15分後には変動可能になりかつ予測できなくな り、その値は増加または減少を続けることもあり得るし、あるいは一定に維持さ れることさえもあり得る。本発明において新しいまたは未使用の有機溶剤を使用 することが特に好ましく、その溶剤は洛中でウールに対し向流として流れてもよ い。浸漬されたウールと有機溶剤との接触時間は6〜10分間が特に好ましく、 また洗浄作業からの使用済み溶剤の残留脂肪物質含量は所望の洗浄条件を得るた めに3%以下(好ましくは1.5%〜2.0%)が適当である。
所望により、すすぎ洗い工程を用いてもよく、その場合に新しい有機溶媒を洗浄 または清浄化されたウールに適用して、洛中の溶剤に添加された洗剤残渣を除く 。
ウールを、所望により、最初の水または有機溶媒による洗浄工程で先ず処理する ことができる。しかし、さらに好ましくは前記の有機溶剤との最小接触時間を、 特に原毛またはグリ−ジ−ウールを処理する場合に洗浄工程として使用すること ができる。
初めの水洗浄工程は当業界に周知のような適当な従来の水洗い工程のいずれを含 んでもよく、そしてそれらは前記に一般的に概説された工程である。最初の水洗 浄工程はまたウールのスランピングを最小にするためチップ洗浄を含んでいても よい。有機溶剤を使用する最初の洗浄は特にその有機溶媒が繊維の強さを増加さ せることができる場合に好まれる。適当な初めの洗浄工程は、それが繊維のもつ れおよび/または破断を起させないような工程である。
本発明の処理工程に関して好ましい溶剤は、その相対的原価と回収の容易なこと のために1.1.1−トリクロロエタン(T CE)である。汚れた繊維トップ の清浄化においてTCEの性能を改良するために界面活性剤が使用される。この 界面活性剤は、脂肪族液状炭化水素のような有機溶剤と相客性のあるものなら何 でもよい。
溶剤による処理は作業の規模に応じてバッチ式または連続法のいずれにおいて行 われてもよい。ある種の加工のためには、バッチ式加工が装置の投資コストの点 でより適当であることは言うまでもない。大工業規模の適用のためには、連続法 が選ばれるだろうと考えられる。
バッチ法が用いられる場合には、ウールはバスケットに入れられて、それが溶剤 を含む浴に浸されると有利である。
実際に特に好ましいことは、浸漬用バスケット中にウールを完全なフリースとし て、通常配向されたフリースの外側部分(チップ)を下に向けて置くことである 。連続法が採用される場合には、フリースを好ましくはプラスチック多孔板また は金網ベルトのようなコンベアーベルトの上に置き、フリースが好ましくはチッ プを下にして溶剤浴の中を一部浸漬するかまたは全部浸漬するようにして通過さ せる。そのようなベルトはフリースの対抗流のTCE溶剤の流れに相対的な動作 を維持するためにリブまたはクリートを必要とすることがある。
もし必要ならば、ウールを柔軟な網または多孔板の容器に収容してTCHのウー ルへの接近およびそのウールからの除去を容易にすることもできる。
トリクロロエタン(TCE)、メチレンクロリド、またはそれらの混合物を使用 する清浄化工程はまた結果としてウールの優れた乾燥性能をもたらす。
他の洗浄方法と共通して、本発明の方法による洗浄の後ウールはデバーリング、 カーディングおよびコーミングの前に乾燥されると有利である。羊毛から最大限 の物理的溶剤除去を達成するためには遠心分離またはその他の型の回転乾燥工程 を使用することが不可欠である。これは好ましくは不純物の最終的除去のための フラツシニ洗浄作用を達成するため溶剤の流れの方向に外側へまたは上側へ配向 されたウールのトップにより行われなければならない。羊毛はそのときもし必要 ならデバーリングのために要求される最適水準まで、あるいは有効なカーディン グおよびコーミングに要求される最適水準まで乾燥される。
泥またはその他の不純物および残留界面活性剤の痕跡の除去を最大限に行うため にはウールを遠心分離機または回転乾燥機の中でTCEまたはその他の有機溶剤 によりすすぎ洗いすることが適当である。
本発明の一実施態様に関して、水洗浄における浸漬の後の羊毛は最終洗浄を終わ ってから、乾燥の前に絞り機またはその他の適当な脱水工程を通過する。本発明 に関しては、熱いウールを好ましくは乾燥機から直接に取り出してから、TCE 中に浸漬すればよい。その浸漬時間は撹拌の方法に関係して少なくとも2分間で あればよく、15分間以上長く必要はない。それからウールをTCE浴から取り 出して回転乾燥機中に置くことができる。
TCEの比較的高い比重およびウール繊維の比較的に開放した形状は羊毛から速 やかなかつ能率的な溶剤の除去が可能となる。乾燥したウールに基づいて2%以 下の残留溶剤水準を達成することができる。回転乾燥機の大きさおよびg力は代 表的には200〜400であるが、50〜1000の範囲内であってもよい。
また別法としては、湿った水洗浄ウールを加工することができる。水洗浄からT CE媒体中へ運ばれた水を、TCEと水の比重の差を利用する従来の技術を用い て分離させることができる。これはそれによりTCHの再循環を、結果として生 じる損失を最小にして行うことを可能にする。しかしこの方法は推せんされない 。
コストを最小になしかつ環境の規制に合致するため、本発明の方法の各段階から 溶剤を回収することが望ましい。またプロセス全体を通して溶媒を再循環する割 合を最小にすることも望ましい。溶剤は蒸留により残渣としてウールワックスを 残して回収され、前記ウールワックスはさらに精製して価値あるラノリン製品に される。溶剤洗浄はウールワックスの回収を最大ならしめ、代表的には95%回 収となる。
本方法により洗浄ウールに与えられる予期せざる利益は、伝統的な水洗浄羊毛に 比較して、ウールの測定された引張強さの実際の頭初における増加である。この 洗浄ウール繊維の強さの増加は、さらに加工した後にウールトップの繊維長さの 増加(すなわち、さらに価値あるウールトップ製品)を結果としてもたらすと考 えられる。
この繊維強さの増加が起る機構は溶剤の浸透に続く繊維の内部変化に結びつけら れる。これらの変化は生化学的解明を待たなければならないが、多分適当な溶剤 処理はケラチンの細胞膜コンブレタス(CMC)との生化学反応を引き起すので あろう。このコンブレタスは皮質および表皮両者の細胞と一致する。それはケラ チンの最も弱い成分であるマトリックスを与える。前記コンブレタスは脂質と少 しく橋かけしたタンパク質から成り、そしてそれはケラチンの小さな割合(6% )の一部にすぎないが、それにも拘わらずそれはそのケラチンの引張強さを非常 に大きく決定するので重要である。このCMCの適当な溶剤への暴露は、我々の 側としては、引張強さの増加に導き、そしてこれは多分接触の初期に繊維から脂 質(例えば、コレステロールトリグリセリドおよび遊離の脂肪酸)の除去を引き 起す変化を反映する。結局、超音波振動の極端な撹拌条件および場合により普通 の撹拌条件の下でスフィンゴ脂質およびリン脂質は抽出されることがあり、そし てこれは頭初の強度増加期間経過後に繊維強さの減少へと至るものと考えられる 。
本発明において提案される溶剤は水よりも高い蒸気圧およびより低い比熱と蒸発 潜熱の両者を有する。したがって洗浄ウールを乾燥するためより少ない時間およ び実質上より少ないエネルギーを必要とするにすぎない。本発明の溶剤が水の予 備洗浄の後に湿ったウールに使用されるときでさえも、乾燥の時間とエネルギー は、TCE溶剤中で活性な特定の界面活性剤を使用すると溶剤/水のヒドロトロ ープの形成によりかなり減少される。これは水抽出のみに比較して、溶剤回収プ ロセスの回転乾燥部分における水分の物理的除去を容易ならしめる。このヒドロ トロープの水分は次に溶剤回収蒸留工程においてウールワックス製品と共に回収 される。
本発明の他の1つの利益は洗浄羊毛の平均の色の改良であり、すなわち水洗浄羊 毛の黄白色から本発明により洗浄されたウールの純白への改良である。
実験 グリ−ジ−ウールを洗浄してから、試験される各グループを形成する25の個別 のステープルがAWTA(A ust+alian Wool Telling  Authority)認定の試験装置で試験された。
本明細書に添付された第1表によれば、各試料はその処理グループについて平均 の引張強さを与えるように均分した。第1表はトリクロロエタン(T CE)溶 剤およびいろいろな処理経過が水洗浄したウールの引張強さに影響する程度を明 らかにする。引張強さの単位はキロチフス当り二二一トンで与えられている。一 対の試料はその際いろいろなTCE中の浸漬時間の後に試験され、そしてその結 果は第1表記載のように与えられている。この点に関して各試料は上部の開放さ れた容器の中にひたされ、そしてその後に、前記のようにそれらの引張強さが測 定される前に、乾燥された。
すべてのウールステープルは初めに下記のような伝統的な水洗浄技術を用いて洗 浄された。これらの試料は、その引張強さを洗浄の後に測定できるように個々の ステープルとして処理された(水洗浄対照、第1表)。
B目+bane TAFE Co11BeのWool 5chool は親切に も我々に同校のKLEENIT洗剤(Cgmpbell Eros、  Ltd 、  より得られた)を使用する伝統的な水洗浄装置(小さなテストバッチの加 工のために設計されている)の使用を可能にしてくれた。
水洗浄の後にウールは強制熱空気流の中で乾燥され、そしてステープルの半分は 再び湿気を得させる調節を受けた。次にステープル全部を1.1.1−トリクロ ロエタンの中にいろいろな時間浸漬しく第1表)、風乾し、整え、次いで引張強 さの試験を行った。試験の前にステープルを、約300のg力を有する遠心分離 機中で回転乾燥した。使用された遠心分離機はLIGHTBURNスピンドライ ヤー通し番号65o4であった。したがって、第1表には伝統的な水洗浄をした 試料(水の対照)およびTCE中の浸漬による追加処理をした同様の試料が記載 されている。これらの試料はすべて引張強さについて測定された。そして次の諸 点は水洗浄したウールを引張強さを増すために溶剤で処理することに関する主な 発見事項を要約している。
]、TCE処理は洗浄ウールの引張強さを増加させる。
2、この効果は2分間の最少浸漬時間の後に生ずる。
3、好ましい浸漬時間は激しい撹拌(超音波)については2−3分間、そしてゆ るやかなかつ普通の撹拌法については6−10分間である。
4、メチレンクロリドまたはTCE−メチレンクロリド混合物中の浸漬もまた同 じ結果を与えた。
5、オーブンから直接の水洗浄した羊毛の浸漬は、乾燥し、室温で適度に整えた ウールを使用して観察したものに比較して僅かに改良された引張強さを示した。
またその代りに、水洗浄の最後のすすぎ洗い槽から取り出された湿ったウールは 絞り乾しされてから、次に前記のようにTCE中で処理すると同様の結果をあげ ることができる(第2表)。したがって引張強さの増加はこの最後のすすぎ洗い の後または乾燥工程の後にTCE浸漬を適用することにより達成されることがで きる。
本明細書にはまた図面IA、2A、2B、3および4Aが添付されているが、こ れらは本発明に従って処理されたウールの前記の挙動を説明するものである。か くして第1A図は激しい超音波撹拌により処理されたウールを説明し、第2A図 と第2B図は普通の撹拌により処理されたウールを説明し、第3図は本発明の方 法により達成されたウールチップ品質の向上を説明し、そして第4A図は繊維試 験の結果のグラフ分析を説明している。
また第3表を参照することもできるが、これは既に前記に第2A、2Bおよび3 図において説明されたウール試料の試験に関するものである。
溶剤によるグリシジルウールの洗浄の場合に、25KH2の超音波振動によると 、35N/Kjexの初めの引張強さを有するウール試料は2−3分間の後に5 6 N/Ktexのピーク値へ増加し、それから20分後には4ON/Kjet へと減少することがさらにわかった。
また本発明に好んで使用される塩素化炭化水素に加えて、その他のハロゲン化炭 化水素、例えば臭素化またはヨウ素化誘導体を使用し得ることも指摘される。
水洗浄工程においてもあるいは前記のような有機の溶剤洗浄工程においても共に 使用することのできる撹拌技術に関してもまた特定方向の空気/水噴射流または 溶剤噴射流(横側からおよび下側から)を使用することができ、例えば浴装置の 中であるいは好ましくは浸漬されたウール繊維の上から多量の、低圧溶剤噴射流 を使うことができよう。これらの噴射流は水洗浄法に使用される従来の撹拌レー キング機構に代替して使用してもよい。それにより推せんされる装置または設備 を簡単にできる。
他の1つの可能な実施態様において、ウール洗浄プロセスは大型の自動洗浄機の 中でゆるやかな撹拌、浸漬、洗浄、すすぎ洗いおよび回転乾燥のサイクルに、水 または溶剤(界面活性剤を加えて)を汚物などを除くための初めのサイクルのた めに、そして次に浸漬、洗浄、すすぎ洗いおよび回転乾燥のサイクルに溶剤を、 またはそれらのいずれかの組合せを使用して行われることができる。
ゆるやかな撹拌により繊維のもつれを最少にするように設計された特別の洗浄機 は適当に自動バルブを有していて、そのバルブにより溶剤洗浄液と残渣を濾過ま たは遠心分離により残渣の除去のため標準の洗浄液処理プロセスへと向わせ、次 いで溶剤液を溶剤蒸留およびラノリン回収の加工段階へと向わせることとなるで あろう。
本発明の方法は洗浄を必要とするグリ−ジ−ウールに適用されるのみならず、ま た適当と考えられるような乾いたまたは湿った水洗浄ウールを処理するために使 用されてもよい。ハロゲン化炭化水素による処理は水洗浄の後に行われてもよい し、あるいは好ましくは実際の洗浄プロセスであってもよい。
また上述のことから、用語「ウール」は獣毛一般に当てはまること、および本発 明の方法は、ジャコラネコの毛繊維、イタチの毛繊維、アライグマの毛繊維、ア ストラカンの毛繊維、キツネの毛繊維、ミンクの毛繊維、チンチラの毛繊維、ク ロテンの毛繊維、アンゴラおよびカシミアヤギの毛繊維、ラクダの毛繊維および アルバカの毛繊維を含む獣毛繊維に適用されることができることも認められるで あろう。
さて今から本発明の好ましい実施態様を述べよう。
第1図は本発明の方法のフローシートである。
第2図はバッチ式操作を用いる本発明の方法の概略図である。
第3A、3Bおよび30図は連続プロセスを用いる本発明の方法の概略図である 。
第4図は第3A、3Bおよび30図に示されたものと異なった連続操作を用いる 本発明の詳細な説明する概略図である。
第5図は本発明の方法において使用される溶剤の清浄化のための再循環操作の概 略図を示す。
図面には第1図にフローシートが示されているが、それは自身で説明になってい る。ウールフリースは初め互いに別々に丸く巻かれているが、広げられてからチ ップを下に向けて網コンベヤーの上に置かれ、そしてチップ前処理を受けた後に 有機溶剤の中で洗浄される。これは別々のフリースを洗浄されたウールの乾燥の 前にウールのクランプに分解させる。使用された溶剤は次に遠心分離機を通過さ せて使用済みの溶剤を回収し、次いで濾過されて汚物と酸化ラノリンが除かれる 。その使用済み溶剤は次に蒸留されて、その結果得られる回収溶剤はチップ前処 理媒体に廻される。ウールワックスは蒸留工程から回収されて、それからラノリ ン製品として用いるために精製所へ輸送される。
第2図には別々のフリースのスタック10(すなわち、水洗浄ウールまたはグレ ージ−ウール)が示されており、それらはチップを下にしてバスケット11の中 に置かれ、コンベヤー12により運ばれ、コンベヤーはヘッドローラー13、テ イルローラー14、および中間アイドラーローラー15を有し、洗浄タンク9の 中のチップ前処理ゾーンに近づく。前記前処理ゾーンは下り斜路17、水平部1 8および上り斜路19により範囲を画定されている。フリースのチップは前記に 述べたようにゆるやかな清浄化作用を受けることができる。各フリースの残部は 洗浄媒体20に接触しない。洗浄媒体20はまたチップ前処理ゾーン16内で撹 拌スプレー21によりフリースにふりかけられてもよい。チップ前処理ゾーンを 通過した後、バスケット11中のフリースは水平ゾーン22を通過し、そこでフ リースは洗浄ゾーン23に運び込まれる前に洗浄媒体から除かれる。そこにはま た下り斜路24が示されており、それはバスケット11をゾーン23へ通し、そ こでフリースは洗浄媒体20の中に浸されるが、この媒体は浴9に保持されてい るハロゲン化炭化水素を含んでいる。接触時間は前記の通りであり、そして好ま しくは6−10分間である。そこにはまた排水口26と27が備えられ、そこで 使用済み媒体は濾過そしてさらに精製のため送り出されることができる。また洗 浄浴20へ洗剤を供給するための多岐管23Aが示されている。洗浄ゾーン23 を通過した後バスケット11は上り斜路28を運び上げられる。前記斜路はフリ ース10が荷下ろしゾーン29に通される前にすすぎ洗い液として新しい溶剤を ふりかけるための多岐管2BAを含む。
ゾーン29でフリースは乾燥用の遠心分離機30の中へ下ろされる。フリースは 次に第2のコンベヤー31へ移され、そこでフリース10は別々に乾燥機32を 通ってから、冷却浴33の中を通され、その後粉砕ロール34にかけられる。フ リース10はそれからテーブル35の上に載せられて、それ以後の、例えばカー ディングを含む処理作業に都合よいように積重ねられる。
コンベヤー31はヘッドローラ31A1テイルローラー31Bおよび中間アイド ラーローラー3ICにより、示されたように制御される。
第3A、3Bおよび30図には、多数のフリース10(水洗浄ウールまたはグリ −ジ−ウール)がタンク9に隣接された積重ね順に荷積みおよび配置テーブルの 上に示されている。フリース10は多孔板または網のコンベヤー37の上に別々 に積まれ、その後チップ前処理ゾーン38に送り込まれる。フリースはリブ37 Aにより都合よく分けられる(少数のリブのみが説明のため示されているが、リ ブ37Aはコンベヤー37の全長に沿って取り付けられていることは理解される であろう)。ゾーン38はスキマーボックス39、ポンプ40および撹拌スプレ ヤ−41、並びに排水口26と27を含み、後者から使用済み洗浄液43が濾過 を含む精製処理のために送られる。スキマーボックス39とポンプ40は洗浄液 41から上表面のごみの掃除に役立つ。そこにはまたアイドラーローラー44も 含まれている。
フリース10は次に洗浄ゾーン45に送り込まれ、そこでフリースは完全に洗浄 液43の中に浸され、後者は前記のようにハロゲン化炭化水素またはハロゲン化 エーテルを含み、そしてそこでの接触時間は6−10分間である。洗浄ゾーン4 5はまたスキマーボックス39とポンプ40を含む。撹拌スプレヤ−41もまた 洗浄ゾーン45で役立ち、後者はまたアイドラーローラー44並びに洗剤の供給 用の多岐管45Aを含む。
フリース10は次に、コンベヤー37の上り斜路47により画定されるすすぎ洗 いゾーン46を通される。すすぎ洗いゾーン46では新しい再循環された溶剤が 多岐管46Aを通してフリース10にふりかけられて不純物の残留痕跡を除く。
そこにはまたフリース10をクランプに破壊するセパレーター48、ヘッドプリ ーまたはローラー49およびアイドラーローラー44を含む。それらのクランプ は次にシュート50を通過して、モーターおよびギヤーボックス装置52により 駆動される遠心分離機51の中へ送り込まれる。遠心分離機51中でフリース1 0は集められてアグリゲート(集合体)になる。
その後ウールと残留する溶剤は遠心分離機51からコンベヤー53を上ってサイ クロン分離機54に送られ、そこで残留溶剤は煙突55を上って棄てられる。煙 突55を通って上った残留溶剤は使用された初めの溶剤の約3%から成るであろ う。その後清浄化されたウールは検査点56で品質につき検査されてから、ニュ ーマチックコンベヤー57を通って上り、邪ま板59と集じん機60を備える貯 槽58に入る。最終の清浄なそして洗浄済みウールは排出場所61を通ってその 後の輸送および貯蔵のために送り出されることができる。そこにはまたモ−ター 62、二ニーマチックコンベヤー用吸引ファン63および空気排出管64が設備 されている。
第4図には他の1つの連続プロセスが説明されているが、それはチップ前処理操 作を用いないものである。荷積みテーブル65からのフリース10は洗浄液43 の水準の上のコンベヤー66に送りこまれてから、洗浄ゾーン45の中へ送られ る。その後第3Bおよび30図に記載のような連続プロセスが使用される。
溶剤の再循環が第5図に示され、そこでタンク9は配管67を通して清浄な洗剤 または溶剤を供給される。タンクは排出口26と27を備え、そこから使用済み または汚れた溶剤が配管68を通り加圧フィルター69に送られ、それから蒸留 器70に到着する。加圧フィルター69はケイ藻土、ベントナイト、酸活性化粘 土、炭素またはモンモリロナイトによりプレコート(下塗り)されることがある 。そこにはまたポンプ71および清浄な溶剤を配管67を通して送るためのコン デンサー72が備えられている。もし必要ならば図示されているように安定剤が 加えられてもよい。そこにはまたウールワックス74またはその他の蒸留器から 集められた物質をさらに精製するために送る配管73も備えられている。冷却水 は配管75と76を通してコンデンサー72を通される。
時間c分) /、/、/−)リクaOエタン中のイたトノ5先ラデ普J>tQ痩拝時間1分) (4) AWTAtズ、シ貧 N’2−00071521−LS不ストラレノアウール左 は暖公!IlこJる補正書の翻訳文提出書 (特許法側84条の7制組

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.繊維の強さを改良するため最適の接触時間にウールを有機溶剤により処理す る方法であり、前記の接触時間の後に繊維の強さが時の経過と共に低下する前記 の方法。
  2. 2.最適の接触時間は15分間の上限を有する請求項1記載の方法。
  3. 3.最適の接触時間は10分間の上限を有する請求項1記載の方法。
  4. 4.最適の接触時間は5分間の上限を有する請求項1記載の方法。
  5. 5.最適の接触時間は、極超音波撹拌が用いられる場合に、2−3分間の下限を 有する請求項1記載の方法。
  6. 6.溶剤による処理は初めの水洗浄工程により先行される請求項1記載の方法。
  7. 7.溶剤はハロゲン化炭化水素またはハロゲン化エーテルである請求項1記載の 方法。
  8. 8.溶剤は1,1,1−トリクロロエタンである請求項7記載の方法。
  9. 9.ウールは最適の接触時間の間またはその直ぐ後に乾燥にかけられる請求項8 記載の方法。
  10. 10.最適の接触時間の間にウールは洗剤により処理される請求項1記載の方法 。
  11. 11.ウールは有機溶剤と接触の後に新しいまたは未使用の有機溶剤によりすす ぎ洗いされる請求項10記載の方法。
  12. 12.ウールとの接触の後に再循環される使用済み有機溶剤は3%より少ない残 留獣毛グリース物質含量を有する請求項1記載の方法。
  13. 13.残留獣毛グリース物質接触は1.5%と2.0%の間にある請求項13記 載の方法。
  14. 14.次の工程、 (i)多数の獣毛繊維の別個の集団を任意にそれらのもとの配列と形において提 供する工程、および (ii)多数の集団を互いに別々に洗浄媒体中で、繊維の強さを改良するために 最適の接触時間の間洗う工程、 を含む請求項1記載の方法。
  15. 15.多数のウールの集団はカーディングの前にアグリゲート(集合体)に結合 される請求項14記載の方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0657512A (ja) * 1991-09-23 1994-03-01 Wooltech Ltd 羊毛処理装置および方法

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JPS5844761A (ja) * 1982-06-18 1983-03-15 Nec Corp 半導体装置の製造方法

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