JPH0249454Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主として小型の瞬間湯沸器に用いる燃
焼装置に関する。

（従来の技術） 従来平行壁面を備える筒状の燃焼胴内に、前面
に炎口面を備え後端中央にガス入口を備えたガス
バーナの複数本を平行壁面に沿わせて列設したガ
スバーナ部と、前面に各ガスバーナのガス入口に
対向するノズルを列設し且つ該ガスバーナの配列
方向に沿わせた管状のガスノズルとを設け、該ノ
ズルホルダーをその一端でガス供給管に接続し、
且つ該ノズルホルダーの後方に燃焼用空気供給フ
アンを設けたものは例えば実開昭56−60042号公
報に知られる。

（考案が解決しようとする問題点） しかし従来一般に用いられているものに比し更
に小型の瞬間湯沸器を得ようとすると、熱交換部
を加熱するガスバーナを備える熱交換胴を従来の
ものに比し更に小型の例えば奥行きが74mm巾が
140mm程度としなければならない。

そして前面に各ガスバーナのガス入口に対向す
るノズルを列設したノズルホルダーは、その各ノ
ズルから均一に燃焼ガスを吐出させようとする
と、該ノズルホルダーにガス供給管を接続する根
部側から先端側に向つて漸次先細となるテーパ管
とする必要があり、該ノズルホルダーと平行壁面
との間に形成される燃焼空気通路の面積が多少と
も該ノズルホルダーの根部側で狭く先端側で広く
なるが、特に上述のごとく燃焼胴を小型化する
と、この影響でノズルホルダーの先端側で根部側
より燃焼空気が多く流れ勝ちとなり、全てのガス
バーナに均等に燃焼空気を供給出来なくなる。

本考案はかゝる不具合を解消した燃焼装置を得
ることをその目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかゝる不具合を解消するため、平行壁
面を備える筒状の燃焼胴内に、前面に炎口面を備
え後端中央にガス入口を備えたガスバーナの複数
本を平行壁面に沿わせて列設したガスバーナ部
と、前面に各ガスバーナのガス入口に対向するノ
ズルを列設し且つ該ガスバーナの配列方向に沿わ
せた管状のノズルホルダーとを設け、該ノズルホ
ルダーをその一端でガス供給管に接続し、且つ該
ノズルホルダーの後方に燃焼用空気供給フアンを
設けたものに於いて、該ノズルホルダーの両側
に、ノズルホルダーの長手方向の全長に亘つて該
ノズルホルダーの中心から外端縁までの距離が一
定の鍔を設けて成る。

（作用） かくするときは、該鍔によつて平行壁面と該ノ
ズルホルダーとの間に形成される燃焼空気の通路
面積をガスバーナの列設方向に沿つて均一とする
ことが出来て、各ガスバーナに燃焼空気を均等に
供給出来る。

（実施例） 本考案実施の１例を壁掛型の小型瞬間湯沸器に
適用した場合に付説明する。

図面で１は湯沸器本体を示し、該湯沸器本体１
内には熱交換胴２と該熱交換胴２の後端に連設し
た前後に平行壁面３ａ，３ａを有する筒状の燃焼
胴３とを備え、該燃焼胴３には前面に炎口面４ａ
を備え後端中央にガス入口４ｂを備えたガスバー
ナ４の複数本を平行壁面３ａ，３ａに沿つて列設
したバーナ部５と、各ガスバーナ４のガス入口４
ｂに対向するノズル６ａを列設し且つ該ガスバー
ナ４の配列方向に沿うテーパ管状のノズルホルダ
ー６とを設け、該ノズルホルダー６には、その一
端にガス供給管７を接続して各ノズル６ａを介し
て各ガスバーナ４に燃料ガスを供給する。

９は該ノズルホルダー６の背面に臨ませた燃焼
用空気供給フアンを示す。

これまでの構成は従来知られているものと特に
変るところはない。

本考案はかゝるものに於いて、該ノズルホルダ
ー６の両側に突出するその長手方向に亘つてその
中心から外端縁までの距離が一定の鍔６ｂを設け
たもので、これを詳述すると、ガスバーナ４は、
前後方向に長い炎口面４ａを備えその下端にこれ
に連なる混合部４ｃを備えその後端中央に前記ガ
ス入口４ｂを開口させて成り、該ガスバーナ４
は、該燃焼胴３の上部に固設した該炎口面４ａが
臨む透孔８ａと二次空気孔８ｂとを交互に配した
上部固定板８と、ガス入口４ｂと対向する透孔１
０ａと該透孔１０ａの周縁を折起して形成したガ
ス入口４ｂ内に臨む折返片１０ｂと該透孔１０ａ
の両側の二次空気取入口１０ｃとを有する押え板
１０との間に挟持して取付けてガスバーナ部５を
形成する。又前記ノズルホルダー６は第１図に示
すごとく燃焼胴３の一側壁に設けた透孔１１を介
して根部側から該燃焼胴３内に挿通して先端端部
のフランジ１２を燃焼胴３の外側に当てこれをビ
ス１３で燃焼胴３に締付固定すると共に根部側を
該燃焼胴３に設けた該ノズルホルダー６並びにそ
の両側の鍔６ｂ，６ｂが嵌合する中央の丸孔１４
ａとこれと連通するスリツト部１４ｂからなる透
孔１４を介して外部に突出させ、これにガス供給
管７を挿通し、該ガス供給管７の端部と共に該ノ
ズルホルダー６の根部を蓋部材１５で燃焼胴３に
固定させる。かくするときは、該ノズルホルダー
６の垂直位置が該透孔１４によつて規制されて各
ノズル６ａを各ガスバーナ４の各ガス入口４ｂに
正しく対向させ得る。尚、該蓋部材１５は袋ナツ
トでも良く更に第５図に示すごとく燃焼胴３には
透孔１４のみを設け、該透孔１４からノズルホル
ダー６を挿入し、該ノズルホルダー６の先端を他
側の燃焼胴３の内壁に突当てた後ビス２８で外部
から燃焼胴３に締付ることでノズルホルダー６を
取付けても良い。尚前記燃焼用空気供給フアン９
は該燃焼胴３の下面を塞ぐごとく設けた取付板１
６を介して該燃焼胴３のほゞ中央に臨むごとく設
けて成り、図示するものはこれをターボ型とし、
その吹出口には風の方向をガスバーナ４の方向に
向わせる方向規制板９ａを設けた。

図面で１８は、該ノズルホルダー６と燃焼用空
気供給フアン９との間に介在させたパンチング板
からなる整流板、１９は前記熱交換胴２に設けた
水路と連なる給水管２０の給水口、２１はガス供
給管７のガス供給口、２２は出湯口、２３は該ガ
スバーナ４の燃焼を制御する制御ユニツトを示
し、該ガス供給管７に該給水管２０に臨ませた水
ガバナ２４に応動して開閉するガス弁２５を備え
る。２６，２７は該水ガバナ２４の作動によれば
閉じる前記燃焼用空気供給フアン９の作動回路
（図示しない）並びにガスバーナ４に臨む点火栓
の作動回路（図示しない）に臨む各スイツチを示
す。

次に本装置の作動を説明する。

今出湯栓（図示しない）を開くときは、給水管
７を介して熱交換部３に給水されると共に、ガス
バーナ４にガスが供給され該ガスバーナ４での燃
焼が始まる。

このとき燃焼用空気供給フアン９が同時に作動
し、該押え板１０に設けた多数の透孔１０ａを介
してその１部が一次空気としてガスバーナに供給
されると共に残余の空気は多数の二次空気取入口
１０ｃから二次空気としてガスバーナ４に供給さ
れる。

この燃焼用空気は、該燃焼胴３の前後の平行壁
面３ａ，３ａと該ノズルホルダ６に設けた鍔６ａ
との間に成形され且つ整流板１８が臨むガスバー
ナ４の配列方向に均等な間隔を通つて前述の透孔
１０ａと二次空気取入口１０ｃとに導かれる。

このため該燃焼用空気供給フアン９からの燃焼
用空気は各ガスバーナ４に一次空気又は二次空気
として均等に作用する。

尚前述するノズルホルダー６は鋳物製とし、そ
の両側の鍔６ａをこれと一体に形成したもので、
該ノズルホルダー６の外形は根部側で直径16mm先
端側で11mmのテーパ管とし、鍔は該ノズルホルダ
ー６の中心からの距離が12.5mmとした。

尚この実施例では該ノズルホルダー６は断面円
形であるが、その断面形状はこれに特定するもの
でなく方形その他であつても良いこと申すまでも
ない。

（考案の効果） このように本考案によるときは、ガスノズルの
両側に設けた鍔によつて平行壁面と該ノズルホル
ダーとの間に形成される燃焼空気の通路面積をそ
の長手方向即ちガスバーナの列設方向に沿つて均
一にすることが出来、これによつて、各ガスバー
ナに供給される燃焼空気量をノズルホルダーの形
状に災いされることなく均一にすることが出来る
の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面で第１図は本考案実施の１例の截断正面
図、第２図はその−線截断面図、第３図は同
−線截断面図、第４図は同−線截断面
図、第５図は第３図の変形例を示す。 ３……燃焼胴、３ａ……平行壁面、４……ガス
バーナ、４ａ……炎口面、５……ノズルホルダ
ー、６……ガス供給管、６ｂ……鍔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平行壁面を備える筒状の燃焼胴内に、前面に炎
   口面を備え後端中央にガス入口を備えたガスバー
   ナの複数本を平行壁面に沿わせて列設したガスバ
   ーナ部と、前面に各ガスバーナのガス入口に対向
   するノズルを列設し且つ該ガスバーナの配列方向
   に沿わせた管状のノズルホルダーとを設け、該ノ
   ズルホルダーをその一端でガス供給管に接続し、
   且つ該ノズルホルダーの後方に燃焼用空気供給フ
   アンを設けたものに於いて、該ノズルホルダーの
   両側に、ノズルホルダーの長手方向の全長に亘つ
   て該ノズルホルダーの中心から外端縁までの距離
   が一定の鍔を設けて成る燃焼装置。