JPH0249348B2 - Emarujonkeisetsuchakuzaisoseibutsu - Google Patents

Emarujonkeisetsuchakuzaisoseibutsu

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JPH0249348B2
JPH0249348B2 JP17278582A JP17278582A JPH0249348B2 JP H0249348 B2 JPH0249348 B2 JP H0249348B2 JP 17278582 A JP17278582 A JP 17278582A JP 17278582 A JP17278582 A JP 17278582A JP H0249348 B2 JPH0249348 B2 JP H0249348B2
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emulsion
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composition according
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Takuji Yoshimura
Hideaki Hanazawa
Fumio Maekawa
Kazuhiko Ono
Satoru Odagiri
Korehiko Koshama
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Fujikura Kasei Co Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は初期接着力、就中湿潤面に対する初期
接着力に優れたエマルジヨン系接着剤に関する。 従来、接着剤としては有機溶剤を媒体としたも
のが用いられていたが、近年安全、衛生、省資
源、無公害の観点から被着体の一方又は両方が透
水性のある材質の場合は、水性接着剤、特にエマ
ルジヨン系接着剤が多用されるようになつた。エ
マルジヨン系接着剤の用途が拡大するにつれ、求
められる性能もより高度になつてきたがかかる要
求性能の一つに接着後、ごく短時間における接着
力、いわゆる初期接着力の向上がある。このよう
な性能が要求されている用途例として、たとえば
トンネル内防水工事等通気性の悪い場所における
接着工事がある。この場合は、被着体が湿潤して
いることが多く、一層過酷な条件下での初期接着
力の発現が要求される。 エマルジヨン系接着剤の初期接着力増強の要求
に答えるべく今日まで多くの研究が行われている
が、いまだ満足するものはない。たとえば次の(イ)
〜(ト)に記載の方法が提案されている。 (イ) 接着剤の固型分濃度及び粘度を高くする方
法。 (ロ) 有機溶剤を添加し、乾燥性を向上する方法。 (ハ) 接着剤を加熱して塗布するか又は被着体を加
熱して水の蒸発を促進する方法。 (ニ) 反対のイオン性を有するエマルジヨン接着剤
を夫々の被着体に塗布し乾燥し乾燥しないうち
に両者を圧着する方法。(特開昭47−34537号公
報) (ホ) エマルジヨンの不安定化剤等を混入した吸水
性ポリマーを被着体の一方又は双方にプレコー
ト後、エマルジヨン接着剤を塗布圧着すること
により初期接着強度を改良する方法(特開昭54
−154429号公報) (ヘ) ゴムラテツクスに硫酸アンモニウム、硝酸ア
ンモニウム等の無機弱酸性促進剤、4級アルキ
ルアンモニウム塩、硅弗化塩等の造膜剤を混合
し、初期接着強度を改良する方法。(特公昭56
−9953号公報、特開昭56−53164号公報) (ト) カルボキシル基を含有するアクリル酸水性エ
マルジヨンを多価金属塩水溶液で凝集させて初
期接着力を増強する方法。(特開昭57−63371号
公報) しかしながら、これらの方法は、以下に示す通
りそれぞれに問題点を有する。即ち (イ)の方法は接着剤の貯蔵安定性、作業性等を考慮
すると際限なく固形分濃度を増大するわけには
いかず自から限界がある。 特に通気性の悪い場所や、湿潤被着体の場合
は効果が少ない。 (ロ)の方法は溶剤を使用のため、安全、衛生、公害
等の面で問題を残している。 (ハ)の方法は加熱用の設備、エネルギーが必要であ
り、更に被着体によつては加熱出来ないものも
ある。 (ニ)の方法は初期接着力の改良にある程度有効であ
るが、被着体の夫々に反対イオンのエマルジヨ
ンを接着するに先立つて塗布する必要があり、
かつ塗布後乾燥前に圧着し相手に塗つたエマル
ジヨンが一定比率内で混和する必要があり、こ
のため用途が限定される。従つて被着体が湿潤
している大型構造物の接着工事等の場合には使
用が困難である。 (ホ)の方法は吸水性ポリマー塗布後これを乾燥させ
ないと初期接着強度の発現が遅くなる。 更に接着界面に耐水性の弱い層が形成される
ので、耐水接着力の要求される用途には適さな
い。 (ハ)及び(ト)の方法は初期接着力の増強にはある程度
有効であるが被着体が湿潤している場合には初
期接着力が不充分であり、未だ満足すべき結果
が得られていない。 本発明者等は、既存のエマルジヨン系接着剤の
有する上記問題点に鑑み、鋭意研究を続けた結果
本発明を完成したものであつて、その目的とする
ところは、初期接着力、特に湿潤面に対しても優
れた初期接着力を有するエマルジヨン系接着剤を
提供するにある。 上記の目的は、下記一般式(1)にて示される少な
くとも1種の(メタ)アクリル酸エステルを主成
分とするガラス転移温度が0℃以下の重合体と該
重合体100重量部に対して0.5〜6.0重量部の炭素
数12〜20の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩、
アミン塩、及びアンモニウム塩の群から選ばれた
少なくとも1種の乳化安定剤を含有するエマルジ
ヨン()並びに該重合体と安定に混合する接着
力強化剤及び乳化剤を主成分とするエマルジヨン
()を、エマルジヨン()の固型分が30〜95
重量部であり、且つエマルジヨン()の固型分
が5〜70重量部となる様に混合してなるエマルジ
ヨン(A)と多価金属塩水溶液(B)とよりなり、多価金
属塩が前記エマルジヨン(A)の固型分100重量部に
対し0.2〜10重量部であることを特徴とするエマ
ルジヨン系接着剤組成物により達成される。 〔但し、式中R1は水素又はメチル基、R2は炭素
数1〜18のアルキル基又はシクロアルキル基を表
わす。〕 上記一般式(1)にて示される(メタ)アクリル酸
エステルはアクリル酸エステルとメタクリル酸エ
ステルに大別されアクリル酸エステルとしては、
例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸プロピルエステル、ア
クリル酸ブチルエステル、アクリル酸アミルエス
テル、アクリル酸ヘキシルエステル、アクリル酸
2エチルヘキシルエステル、アクリル酸n―オク
チルエステル、アクリル酸デシルエステル、アク
リル酸ラウリルエステル、アクリル酸セチルエス
テル、アクリル酸ミリスチルエステル、アクリル
酸ステアリルエステル、アクリル酸シクロヘキシ
ルエステルが、またメタクリル酸エステルとして
は例えばメタクリル酸メチルエステル、メタクリ
ル酸エチルエステル、メタクリル酸プロピルエス
テル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル
酸アミルエステル、メタクリル酸ヘキシルエステ
ル、メタクリル酸2―エチルヘキシルエステル、
メタクリル酸n―オクチルエステル、メタクリル
酸デシルエステル、メタクリル酸ラウリルエステ
ル、メタクリル酸ミリスチルエステル、メタクリ
ル酸セチルエステル、メタクリル酸ステアリルエ
ステル、メタクリル酸シクロヘキシルエステル等
が挙げられる。そして本発明にあつては、これら
(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体は云う
に及ばず、これらを2種以上重合して得られる共
重合体も単独重合体と同様に適用される。更に本
発明に適用される重合体には、上記重合体の有す
る本来の性質を損わない限りにおいて、これら
(メタ)アクリル酸エステルと重合可能なエチレ
ン性不飽和単量体とを重合して得られる共重合体
をも包含するものである。本発明に適用可能な上
記エチレン性不飽和単量体としては、酢酸ビニ
ル、スチレン、α―メチルスチレン等のビニル
類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル類、ジブチルマレート、ビニルバーサテ
ート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート等のエステル類、或いはジビニルベン
ゼン、アリールアクリレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート等の架橋性モノマーが挙げられる。
しかしながら、共重合可能なエチレン性不飽和単
量体であつてもビニルスルフオン酸ソーダ、スル
フオン化スチレンソーダ塩等のスルフオン基含有
化合物及びアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸等カルボキシル基含有化合物は、
(メタ)アクリル酸エステルに少量共重合しても、
その性質を大巾に変化せしめるうえ、これら共重
合体を使用して本発明に係るエマルジヨン系接着
剤組成物を調製しても、該組成物は初期接着力、
特に湿潤面への初期接着力に劣るものである。従
つてこれらスルフオン基含有化合物及び遊離のカ
ルボキシル基含有化合物は前記一般式(1)にて示さ
れる(メタ)アクリル酸エステルの共重合成分と
して不適当である。 これら一般式(1)にて示される(メタ)アクリル
酸エステルを主成分とする重合体のガラス転移温
度は0℃以下好ましくは−10℃以下である。重合
体のガラス転移温度が0℃を上廻る場合は、多価
金属塩水溶液(B)によつて凝集して形成される重合
体の皮膜が脆く、初期接着強度も極めて弱いもの
となる。一方重合体のガラス転移温度が−10℃以
下の場合は、凝集して形成される皮膜の強度も強
く、初期接着力も非常に高くなり、特に湿潤被着
体に対しても強固に接着し好適な結果が得られ
る。 本発明に係るエマルジヨン()は、主として
一般式(1)にて示される(メタ)アクリル酸エステ
ルの重合体と特定の乳化安定剤を所定量配合して
調製されるものである。即ち本発明においては、
乳化安定剤として炭素数12〜20の脂肪族カルボン
酸のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩
のみが後述する様に本発明の多価金属塩水性溶液
(B)と混合して皮膜形成を促進し、湿潤被着体にも
優れた初期接着力を発現するものである。この点
が本発明におけるエマルジヨン()の重要な特
長の1つである。 そして、前記炭素数12〜20の脂肪族カルボン酸
としては例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、エイコ酸、オクタデカンジカルボン酸
等の飽和カルボン酸、ドデセン酸、ミリストレイ
ン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ガドレイ
ン酸、エイコセン酸、半硬化牛脂脂肪酸、牛脂直
分脂肪酸等の不飽和脂肪族カルボン酸等が挙げら
れるが湿潤被着体に対する初期接着力の点で不飽
和脂肪族が特に好しいものである。本発明では乳
化剤としてこれらカルボン酸を塩の形で使用する
ものであり、かゝる塩としてはアルカリ金属塩、
アミン塩、アンモニウム塩いずれもが優れた初期
接着力を発揮するが、特にアンモニウム塩が好適
である。 エマルジヨン()において乳化安定剤は、重
合体100重量部に対して0.5〜6.0重量部使用する
のが好ましい。0.5重量部未満と少なすぎると初
期付着力がいまひとつであり、又エマルジヨン調
製に際し、重合安定性に欠け、凝集物等の発生を
招く傾向にある。一方6.0重量部を越え過剰にな
りすぎると、初期付着力、耐水性に問題がでてく
る。 これらエマルジヨン()は前記(メタ)アク
リル酸エステルを主成分とする重合体と乳化安定
剤を主成分として含有するものであつて、通常乳
化重合の方法として行なわれる1括仕込み重合
法、モノマー遂次添加重合法、乳化モノマー遂次
添加法、シード重合法等により容易に製造され
る。 またエマルジヨン()は接着力強化剤と乳化
剤を主成物とするものである。接着力強化剤は前
記重合体と安定に混合するものを選定する必要が
ある。安定に混合しない場合、初期付着力が劣り
好ましくない。 本発明における接着力強化剤としては、ロジ
ン、変性ロジン、及びこれらのエステル化物、フ
エノール系樹脂、ロジン及びアルキルフエノール
変性キシレン樹脂、テルペン―フエノール系樹
脂、α及びβピネンの重合体等のテルペン系樹
脂、脂肪族炭化水素樹脂、クマロンインデン樹
脂、スチレン系樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げ
られ、これらは単独又は2種以上を混合して使用
される。これらのうち、特に変性ロジンのエステ
ル化物及び脂肪族炭化水素樹脂が好適である。 又、接着力強化剤の軟化点を下げ、そのエマル
ジヨンの調製を容易ならしめる為にトルエン、キ
シレン等の有機溶剤や、ポリイソプレン、ポリイ
ソプチレン等の液状樹脂を可塑剤として適宜配合
する事ができる。 これらエマルジヨン()における乳化剤は通
常使用されるものであれば適宜使用可能である
が、ロジン酸、ナフテン酸、脂肪酸のアルカリ金
属塩、アミン塩、又はアンモニウム塩化合物が好
ましく、就中、不飽和脂肪酸のアンモニウム塩を
使用すると特に好ましい結果が得られる。 この様にして調製したエマルジヨン()はエ
マルジヨン()の配合してエマルジヨン(A)とし
て使用することにより、それぞれ単独では、得る
事ができない優れた性能を発現するものである。 即ち、エマルジヨン()を配合すると、湿潤
下での初期付着力が飛躍的に向上すると共に、安
定した接着力を得ることができる。即ち接着力に
ばらつきがなく、温度、並びにオープンタイム依
存性が少ない等の卓越した接着効果が発現する。 エマルジヨン()は、例えば接着力強化剤単
独、又は有機溶剤及び/又は液状樹脂等の可塑剤
と乳化剤とを溶融状態とし、水又は温水と混合撹
拌することにより、容易に製造することができ
る。 これらエマルジヨン(A)には必要に応じて他のゴ
ムラテツクス合成樹脂エマルジヨン等を加えて使
用してもよい。ゴムラテツクス合成樹脂エマルジ
ヨンとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、ブタ
ジエン―スチレンゴム、ブタジエン―アクリロニ
トリルゴム、クロロプレン、ポリウレタン等のラ
テツクス、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体等の
エマルジヨンがある。 エマルジヨン(A)の固型分100重量部に占めるエ
マルジヨン()の固型分は30〜95重量部でなけ
ればならず、50〜80重量部であると好ましい結果
が得られる。また同様にしてエマルジヨン()
の固型分は5〜70重量部でなければならず、20〜
50重量部が好適である。即ち、エマルジヨン
()の固型分が30重量部未満であると、形成さ
れる粘着層が脆く、初期付着力に乏しくなり、一
方95重量部を越えると初期付着力に問題がでてく
る。 更にまた、エマルジヨン()の固型分が5重
量部未満であると初期付着力に乏しく、70重量部
を越えると形成される粘着層が脆くなるうえ、初
期付着力が乏しい。 本発明の他の重要構成成分に多価金属塩水性溶
液(B)がある。これはエマルジヨン(A)に対する皮膜
形成促進剤として機能するものである。これら多
価金属塩としては元素周期律表第BAB
BABA、又は族に属する金属と酸
とよりなる塩が好ましいものとして挙げられ、
銅、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜
鉛、アルミニユウム、ジルコニウム、スズ、マン
ガン又は鉄と蟻酸、酢酸、修酸等の有機酸、塩
素、臭素、沃素、等のハロゲン又は硫酸等の無機
酸との塩が特に好適でありこれらのキレート塩も
使用できる。上記多価金属塩は水又は水/アルコ
ール等の水性媒体に溶解して使用するが多価金属
塩の使用量はエマルジヨン(A)の固型分濃度、乳化
安定剤の種類、量、接着剤強度、耐水性などを勘
案して決められ一概には決定できないが、エマル
ジヨン(A)の固形分100重量部に対し0.2〜10重量部
程度とするのがよい。多価金属塩量が0.2重量部
未満では皮膜形成促進効果が小さく初期接着力の
発現が不十分であり、10重量部を越えて大量に加
えると皮膜形成促進効果の差はないうえ、接着剤
の耐水性、接着力の点で逆に低下する傾向にあ
る。 これら多価金属塩は水又は水にアルコール等親
水溶剤を加えて水性媒体に溶解し必要に応じて水
溶性高分子の添加、着色顔料の添加をして使用さ
れる。 この様にして得られた本発明接着組成物を用い
て接着するには例えば次の方法によればよい。 (a) 前記本発明エマルジヨン(A)と多価金属塩水性
溶液(B)(以下(A),(B)と略記)とを双頭ガン等に
より被着体の一方に吹付けた後に一方の被着体
を圧着する。 (b) (A)を一方の被着体にあらかじめはけ、ローラ
ー等で塗布、未乾燥状態で(B)をスプレー等で吹
付けた後、他の被着体を圧着する。 (c) (B)を一方の被着体にあらかじめ、はけ、ロー
ラー、スプレー等で塗装し、未乾燥状態(A)をス
プレー吹付後他の被着体を圧着する。 (d) (B)を一方の被着体にあらかじめはけ、ローラ
ー、スプレー等で塗装し、次いで(A)スプレー吹
付後更に(B)をスプレー吹付後、他の被着体を圧
着する。これらの方法のうち何れを選定するか
は被着体の種類状態により適宜決定される。 本発明に係る接着剤組成物は、上述の通り初期
接着力、特に従来極めて困難とされている湿潤面
に対しても優れた初期接着力を有するものであ
り、トンネル内防水工事等既存の接着剤では実用
に供し得なかつた新規用途分野にも充分に適用出
来、その工業的価値は多大なものである。 以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。なお実施例中『部』とあるのは特にことわり
書きの無い限り、『重量部』を意味する。 実施例 1 エマルジヨン()の製造; 500c.c.の4つ口フラスコに撹拌機、還流冷却管
及び温合計を設置し、窒素気流下、下記第1表に
示す重合組成を一括仕込み重合法により、下記条
件で重合し(メタ)アクリル酸エステル主成分と
するエマルジヨン()を500g製造した。 <重合組成> モノマー(メタクリル酸メチル アクリル酸―2
―エチルヘキシル) 100部 乳化安定剤(オレイン酸アンモニウム) 3 部 過硫酸カリ 0.4 リン酸3ナトリウム 0.6 水 129 合 計 233 <重合条件> 重合温度 70℃ 反応時間 4時間 結果を第1表に示す。
【表】 エマルジヨン()の製造; 500c.c.の5つ口フラスコに撹拌機、還流冷却管、
滴下ロート2本、及び温度計を設置し、下記に示
す条件にて、エマルジヨン()を製造した。 <組 成> 接着力強化剤(スーパーエステルA75※) 100部 乳化剤(オレイン酸 9部 25%アンモニア水
6部) 15 80℃温水 105 合 計 220 ※スーパーエステルA75;変性ロジンエステル
軟化点75℃ (荒川化学(株)) <乳化条件> 80℃にて接着力強化剤100部及びオレイン酸9
部を均一に溶解混合した後、25%アンモニア水6
部及び80℃温水105部を80℃にて2時間滴下した。 上記方法にて得たエマルジヨン()が70重量
部、エマルジヨン()が30重量部となる様にそ
れぞれ混合してエマルジヨン(A)を作製し、以下記
載する方法で接着試験を実施した。結果を第2表
に示す。 接着試験法: 接着体(1):湿潤接着体として3mm厚のフレキシ
ブルボード300×200mmを1時間以上
水道水に浸漬、接着試験直前に取り
出し、表面水を軽くふき取り供試体
とした。 接着体(2):ブチルゴム+EpDMの加硫シート
(ニトルーフ601―日東電工)を25×
200mmに切断し、供試体とした。 接着剤の塗布及び接着:双頭ガン(小量塗装用
に作製)を用いてエマルジヨン(A)及
び多価金属塩水性溶液(B)を被着体(1)
に吹付ける、この際エマルジヨン(A)
の吹付ノズル1.5mm、多価金属水溶
液(B)の吹付ノズル1.3mmとした。エ
マルジヨン(A)の塗布量は約300g/
m2とした。接着剤を被着体に塗装1
分後に被着体(2)を圧着した。 初期接着力の評価:被着体(2)を圧着後直ちに
300mm/分の引張り速度で180゜剥離
テストを実施した。
【表】 実施例 2 実施例1と同一の重合法を用いて下記重合処方
にて製造したエマルジヨン()65重量部と実施
例1で得たエマルジヨン()35重量部とをそれ
ぞれ混合してエマルジヨン(A)を製造し、多価金属
塩水溶液(B)として5%CaCl2溶液を用い、固型分
比を0.6として、実施例1に準じて接着試験を実
施した。結果を第3表に示す。 <重合処方> モノマー(アクリル酸ブチル60部/アクリル酸2
エチルヘキシル40部) 100 部 乳化安定剤(半硬化牛脂ナトリウム)
第3表に記載の量 過硫酸カリ 0.3 リン酸3ナトリウム 0.3 水 130 合 計 230.6 +乳化安定剤の量
【表】 実施例 3 実施例1と同一の重合法を用いて、下記重合処
方にて製造したエマルジヨン()60重量部と実
施例1で得たエマルジヨン()40重量部とをそ
れぞれ混合して、エマルジヨン(A)を製造し、多価
金属塩水溶液として5%CaCl2溶液を用い、固型
分比を3.5として実施例1に準じて接着試験を実
施した。結果を第4表に示す。 <重合処方> モノマー(スチレン20部/アクリル酸2エチルヘ
キシル80部) 100 部 乳化安定剤(第4表に記載のもの) 4 部 過硫酸アンモニウム 0.5 リン酸3ナトリウム 0.5 水 120 合 計 226
【表】
【表】 実施例 4 エマルジヨン()として実施例1第1表試料
No.1―7を使用し、以下に示す組成及び乳化条件
にて製造したエマルジヨン()とを()/
()がそれぞれ60/40(重量比)となる様に混合
してエマルジヨン(A)を製造し、多価金属塩水溶液
(B)として5%CaCl2溶液(固型分比3.0)を用いて
実施例1に準じて接着試験を実施した。結果を第
5表に示す。 <組 成> 接着力強化剤(第5表記載のもの) 100―X部 可塑剤(第5表記載のもの) X 乳化剤(但し10%水溶液)(第5表記載のもの)
100 合 計 200 <乳化方法> それぞれの接着力強化剤の軟化点+30℃の温度
にて、接着力強化剤を溶解し、次いで10%濃度の
乳化剤水溶液を3時間滴下した。
【表】
【表】 実施例 5 実施例1に記載した重合法を用いて、下記重合
処方にて製造したエマルジヨン()と実施例1
に示すエマルジヨン()とを用い、固型分比率
を下記第6表に示す通り種々変化させて、エマル
ジヨン(A)を製造した。多価金属塩水溶液(B)として
10%CaCl2水溶液(固型分比6.0)を用い、上記エ
マルジヨン(A)と混合してエマルジヨン系接着剤組
成物を調製し、該接着剤組成物を用いて実施例1
に準じて被着試験を実施した。結果を第6表に示
す。 <重合処方> モノマー(スチレン/アクリル酸2エチルエキシ
ル/アクリル酸ブチル=5/60/35重量部)
100 部 乳化安定剤(オレイン酸アンモニウム 3 リン酸3ナトリウム 0.6 過硫酸アンモニウム 0.6 水 130 合 計 234.2
【表】 実施例 6 実施例5第6表試験No.48に記載のエマルジヨン
(A)及び多価金属塩(B)といして5%CaCl2溶液を用
い、エマルジヨン(A)の固型分100重量部に対する
多価金属塩の固型分比を下記第7表に示す通り
種々変化させたエマルジヨン系接着剤組成物を調
製した。該組成物を用い、実施例1に準じて接着
試験を実施した。結果を第7表に示す。
【表】 実施例 7 多価金属塩水溶液(B)の種類を下表に示す様に変
えてエマルジヨン(A)として実施例5に記載のもの
を用い初期接着力を実施例1に従つて測定した。
ここで多価金属塩水性溶液の濃度は2%、固型分
比1.0である。結果を第8表に示す。
【表】 実施例 8 実施例6で使用したエマルジヨン(A)を用い、多
価金属塩水溶液(B)として各種濃度のCaCl2溶液
(固型分比1.0)を用い、エマルジヨン系接着剤組
成物を製造した。該組成物を用い、実施例1に従
つて接着試験を実施した。結果を第9表に示す。
【表】
【表】 実施例 9 実施例1に記載した重合法を用いて下記重合処
方にて製造したエマルジヨン()と実施例4第
5表試験No.39に記載のエマルジヨン()とを用
いて、下記第10表に記載の条件にてエマルジヨン
系接着剤組成物を調製した。該組成物を用い接着
テストを実施した。結果を第10表に示す。なお多
価金属塩水溶液(B)として5%CaCl2溶液を用い
た。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(1)にて示される少なくとも1種の
    (メタ)アクリル酸エステルを主成分とするガラ
    ス転移温度が0℃以下の重合体と該重合体100重
    量部に対して0.5〜6.0重量部の炭素数12〜20の脂
    肪族カルボン酸のアルカリ金属塩、アミン塩、及
    びアンモニウム塩の群から選ばれた少なくとも1
    種の乳化安定剤を含有するエマルジヨン()並
    びに該重合体と安定に混合する接着力強化剤及び
    乳化剤を主成分とするエマルジヨン()を、エ
    マルジヨン()の固型分が30〜95重量部であ
    り、且つエマルジヨン()の固型分が5〜70重
    量部となる様に混合してなるエマルジヨン(A)と、
    多価金属塩水溶液(B)とよりなり、多価金属塩が前
    記エマルジヨン(A)の固型分100重量部に対し0.2〜
    10重量部であることを特徴とするエマルジヨン系
    接着剤組成物。 〔但し、式中R1は水素又はメチル基、R2は炭素
    数1〜18のアルキル基又はシクロアルキル基を表
    わす。〕 2 重合体のガラス転移温度が−10℃以下である
    特許請求の範囲第1項記載の接着剤組成物。 3 乳化安定剤が脂肪族カルボン酸のアンモニウ
    ム塩である特許請求の範囲第1〜2項記載の接着
    剤組成物。 4 脂肪族カルボン酸が不飽和脂肪族カルボン酸
    である特許請求の範囲第3項記載の接着剤組成
    物。 5 乳化剤がロジン酸、ナフテン酸、脂肪族のア
    ルカリ金属塩、アミン塩、又はアンモニウム塩化
    合物を含むものである特許請求の範囲第1〜3項
    記載の接着剤組成物。 6 脂肪族カルボン酸が不飽和カルボン酸である
    特許請求の範囲第5項記載の粘着剤組成物。 7 多価金属塩が元素周期律表第BAB
    BABA、又は族に属する金属と酸
    とよりなる塩である特許請求の範囲第1〜6項の
    何れかに記載の接着剤組成物。 8 元素周期律表第BABBA
    BA又は族に属する金属が、銅、マグネシ
    ウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウ
    ム、ジルコニウム、スズ、マンガン又は鉄である
    特許請求の範囲第7項記載の接着剤組成物。 9 多価金属塩水溶液(B)の濃度が0.2〜40(重量)
    %である特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに
    記載の接着剤組成物。 10 エマルジヨン(A)が30重量部以上の固型分濃
    度のものである特許請求の範囲第1〜8項の何れ
    かに記載の接着剤組成物。
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