JPH0248957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 この考案は水道やガスのメータ下流における漏
れ量を計測して定量的に表示する漏れ量調査装置
に関する。

ロ 従来技術 メータの下流で漏れがあると、水やガスを使つ
てないときでもメータが回る（動く）。従つて蛇
口やコツクを閉べて、水、ガスを使わないように
して、その間にメータが回つているか止つている
かをみることで、メータ下流の漏れの有無が確認
できる。具体的には、一定流量（例えば１）毎
に電気パルスを出すメータを用い、下流の蛇口や
コツクを閉めた状態で、メータからの電気パルス
の数をリセツト可能なカウンタで一定時間（例え
ば１時間）の間計数することで、漏れの程度を定
量的に（例えば／ｈの単位で）計測することが
行なわれていた。ところが、この方法は水やガス
を使つていない間に行なう必要があるため、昼間
１時間にもわたつて全く水やガスを使わないでお
くことが困難な場合には、夜間に行なうことにな
り、この場合夜中にカウンタをリセツトしたあ
と、１時間後に計数値を読みとる作業が必要で不
便であつた。

ハ 考案の目的 この考案の目的は前記従来の装置のような不便
のない漏れ量調査装置を提案することである。

ニ 考案の構成 この考案の装置は、ガスや水の使用実態につい
て検討した結果、１カ月程度の長期間の間には、
必ず水やガスを使用しないときが１時間以上にわ
たり必ずあることに注目して考案されたもので、
流量に応じたパルスを出力するメータと、クロツ
クパルス発生器と、クロツクパルスを計数しメー
タからの一定流量毎のパルスでリセツトされるカ
ウンタＡと、このカウンタＡのカウント値の最大
値を記憶するカウンタＢと、このカウンタＢの計
数値を単位時間当りの流量に換算する換算装置
と、換算した数値を表示する表示器と、前記カウ
ンタＡとＢとをリセツトするスタートスイツチと
を備えている。

そして、スタートスイツチを操作して測定を開
始すると、カウンタＢがメータからのパルスの最
大周期をクロツクパルスの数として記憶し、この
値が単位時間当りの漏れ量に換算されて表示器に
表示される。

ホ 実施例 １は発振器２と分周器３からなるクロツクパル
ス発生器で、３０秒周期のクロツクパルスを発生
する。５はこのクロツクパルスを計数しガスメー
タ４からの一定流量即ち１毎のパルスでリセツ
トされるカウンタＡ、６はORゲート、７はAND
ゲート、８はカウンタＡのカウント値の最大値を
記憶するカウンタＢ、９はカウンタＡとＢのカウ
ント値ＡとＢとを比較して両者が等しいときに出
力信号を出して前記ANDゲート７を開く比較回
路、１０はカウンタト値Ｂ、つまりメータ４から
のパルスの最大間隔を単位時間当りの漏れ量
（／ｈ）に換算する換算装置で、実施例では
ROM（リードオンリーメモリ）を用いている。
１１は換算された結果を数字表示する表示器、１
２はカウンタＡとＢとをリセツトするスタートス
イツチ、１３はメータからのパルスの最大周記を
記憶する回路である。

今スタートスイツチ１１を押すとカウンタＡ５
とカウンタＢ８とがリセツトされる。そして
ANDゲート７が開き、クロツクパルスがカウン
タＡとＢで同時に計数され、30秒毎にカウントア
ツプされる。ほぼ５分経過しカウンタＡとＢの計
数値が10となつたときにガスメータ４からのパル
スが分周器３とカウンタＡ５とをリセツトしたと
すると、カウンタＢ８はそのときの計数値５を記
憶し、カウンタＡ５は再度クロツクパルスを０か
らカウントアツプする。そしてそのカウント値Ａ
が10に達するとANDゲート７が開き、カウンタ
Ｂ８も同時にカウントアツプする。カウンタＡと
Ｂの値が例えば60に達したときにガスメータ４か
らの１毎のパルスがカウンタＡをリセツトする
と、そのあとカウンタＡのカウント値が60に達す
るまではANDゲート７が閉じたままである。こ
のようにしてカウンタＢはガスメータ４からのパ
ルスの間隔の最大値をクロツクパルスの数として
記憶する。カウンタＢのカウント値が120であれ
ば、（クロツクパルスが30秒周期だから）60分間
メータからのパルスが無かつたことがわかり、ガ
ス漏れはないと推定できる。かりに夜中などガス
が使われてない状態が１時間以上あつたにもかか
わらず40（つまり20分）の計数値がカウンタＢに
記憶されておれば、20分間に１即ち３／ｈの
ガス漏れがあつたと推定できる。カウンタＢ８の
記憶値は換算装置１０で単位時間当りの流量
（／ｈ）に換算されて表示器１１に表示される。
換算装置１０はROMを用いることができる。カ
ウンタＢ８に記憶したガスメータ４からの一定流
量パルス（例えば１毎のパルス）の最大間隔
（周期）を（30秒周期の）クロツクパルスの数と
して記憶した計数値ＢをＮとし、この最大周期に
対応する流量をＱ（／ｈ）とすると、ROMの
Ｎ番地にＱというデータを書き込んでおくことに
より、ROMの読み出し動作で簡単に流量変換を
行なうことができる。実施例の場合、クロツクが
30秒周期でガスメータの流量パルスが１毎のパ
ルスであるからROMのＮ番地に書き込むデータ
ＱはＱ＝120／Ｎとなり下表の通りである。

Ｎ番地（アドレス） 書き込みデータＱ １ 120（／ｈ） ２ 60（／ｈ） ３ 40（／ｈ） 〓 〓 10 12（／ｈ） 〓 〓 60 ２（／ｈ） ROMに書き込むデータはそのまま表示される
データとすることもできる。例えばガスメータか
らのパルスの周期が60分以上に対応する120番地
以上のデータとして「OK」表示のデータを書き
込んでおけば、ガスメータが60分以上止つておれ
ば「OK」表示となる。もつとも、この60分は90
分にしてもよいし、30分でもよく、自由に定める
ことができる。

このようにしてカウンタＢに記憶されたガスメ
ータからのパルスの最大周期（間隔）を流量に換
算して表示器１１に表示する。

一般に何日間にもわたつて連続でガスを使いつ
ぱなしにすることはないので、この考案の装置で
測定時間さえ長く（例えば１カ月間）とれば、い
つから測定をスタートしようと、いつ表示を読み
とろうと自由であり、漏れの有無を計測するのに
作業者がガスの使用を一定時間以上止める操作を
わざわざ行なう必要がない。

ヘ 考案の効果 この考案では、スタートスイツチを操作したあ
と或程度の期間（例えば１カ月）経過したあとに
表示を読むことで、その間の最小瞬間流量に相当
する流量を単位時間当りの流量として読みとれる
から、ずばり漏れ量を／ｈの単位で定量的に知
ることができ、しかも作業者が漏れ調査の作業を
行なう時間に制約されるという不便が全く無く便
利である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例のブロツク線図であ
る。 １……クロツクパルス発生器、５……カウンタ
Ａ、８……カウンタＢ、１０……換算装置、１１
……表示器、１２……スタートスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流量に応じたパルスを出力するメータ４と、ク
   ロツクパルス発生器１と、クロツクパルスを計数
   しメータ４からの一定流量毎のパルスでリセツト
   されるカウンタＡ５と、このカウンタＡのカウン
   ト値の最大値を記憶するカウンタＢ８と、このカ
   ウンタＢの計数値を単位時間当りの流量に換算す
   る換算装置１０と、換算した数値を表示する表示
   器１１と、前記カウンタＡとＢとをリセツトする
   スタートスイツチ１２とを備えた漏れ量調査装
   置。