JPH0247667A - 液乾方式複写機用ｏｈｐ用紙及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液乾方式複写機で原稿等を複写するのに使用
するＯＨＰ　（オーバーヘッドプロジェクタ−）用紙及
びその製造方法に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、複写機としては、トナーとしてカーボンブラック
等の粉体を静電気で用紙に複写する方式の乾式複写機と
、トナーとして液体トナーを使用する液乾方式の複写機
があるが、現在、０ＨＰｌｉｉ［写が可能なのは乾式複
写機のみであり、そのＯＨＰＨＰＦ６ては透明ポリエス
テルフィルムが使用されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

然し乍ら、液乾方式の複写機は、使用する液体トナーが
粉体トナーに比し透明性があり、特にカラー複写の場合
には、鮮やかな色合を得られるので、この複写機でＯＨ
Ｐ複写ができれば極めて有用されると考えられるが、そ
のための適切な用紙がなく、乾式複写機に使用されてい
る上記従来の透明ポリエステルフィルムでは液体トナー
の吸収性が悪いため、使用出来ないという問題点がある
。

従って、液乾方式の複写機用ＯＨＰ用紙の早急な開発が
望まれている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の発明者は、上記の課題を解決するため鋭意研究
の結果、透明ポリエステルフィルムの表面に、飽和共重
合ポリエステル樹脂層を湿式凝固法で形成すれば、液乾
方式複写機で複写後、加熱により透明化することによっ
てＯＨＰ用紙として使用できることを知得し、本発明を
完成したのであって、その構成は、透明ポリエステルフ
ィルムから成る基材上に、飽和共重合ポリエステル樹脂
から成る白色で失透した状態の多孔表層を設けたことを
特徴とするものである。

以下、本発明について詳述する。

本発明のＯＨＰ用紙は以下のようにして得られる。

基材として透明ポリエステルフィルムを使用し、この基
材上に飽和共重合ポリエステル樹脂層を湿式凝固法で形
成するのであるが、飽和共重合ポリエステル樹脂として
は、酸成分としてテレフタル酸と他の一種以上の２塩基
酸を用い、アルコール成分としてエチレングリコール等
の多価アルコールの一種以上をランダム共重合させたも
のであり、本発明に用いるものは、それらのうちジメチ
ルホルムアミド等の分散媒に可溶のものである。

テレフタル酸以外の２塩基酸としては、イソフタル酸、
フタル酸、アジピン酸、ジフェニルジカルボン酸等が使
用でき、また、エチレングリコール以外の多価アルコー
ルとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール等が使用できる。

本発明では可塑剤も使用できるが、可塑剤としては、非
水性のものが好ましく、これには、エポキシ化脂肪酸エ
ステル、アジピン酸系ポリエステル樹脂、フタル酸系や
アジピン酸系エステル等を用いることができ、使用量は
バインダー樹脂１００部に対し５〜３０部が好ましい。

その理由は、これより少ないと表層が多孔化しに＜＜、
また、これより多いと開口部が大きすぎたり、表層の軟
化点が下がり過ぎたりして好ましくないからである。

上記飽和共重合ポリエステル樹脂を、ジメチルホルムア
ミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等を分
散媒として溶解し、塗布液とするが、分散媒としてはジ
メチルホルムアミドが最も好ましい。

この塗布液を基材上に均一に塗布する。厚みは２０〜３
０μｍとするのが好ましい。この塗布液を塗布した基材
を湿式凝固させるのであるが、凝固液として水等に浸漬
し、飽和共重合ポリエステル樹脂を凝固させる。

この時、塗布した基材を水に浸漬せしめた後、７０℃以
上の熱水中に浸漬させる。

熱水の温度は７６℃以上が好ましく、これより低いと充
分な開口を得ることができない場合があり、また、熱水
との接触時間は最低２秒、好ましくは５秒以上であって
、接触時間が長いと開口の大きさが増すが、あまり長い
と表層部に目視できるヒビ割れが生じ、好ましくない。

最後に乾燥することにより本発明のＯＨＰ用紙を得られ
るが、必要により静電気発生防止等を目的とし、界面活
性剤等を予め塗布液に加えておいたり、また、乾燥後に
表層に乾布したりしても良いことは勿論である。

このようにして得られた本発明ＯＨＰ用紙は、外観上は
白色、不透明で、その表層に微細孔を無数に有するプラ
スチックシートであるが、表層が多孔性であるため、イ
ンク吸収性に優れ、複写性は極めて良好なものである。

本発明ＯＨＰ用紙は、液乾方式複写機用ＯＨＰ用紙とし
て使用するものであって、この液乾方式の複写では、溶
剤としてイソパラフィン（商品名アイソパー）等を用い
た液体トナーが使用され、該用紙上に前記複写機で複写
後、加熱することにより透明化する。この透明化は温度
１２０〜１８０’ｃ、線速Ｌｏｏｍ〜２７０ｍ／秒で比
較的低温かつ短時間で行うことができる。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明ＯＨＰ用紙は、液態方式複写
において、複写特性の良好な失透した状態の多孔表層上
に複写した後、それを加熱し、透明化することにより、
ＯＨＰ用紙として使用するものであって、前述のように
、液乾方式の複写において、インク吸収性にすぐれると
共に、複写特性が極めて良好であり、また、複写層であ
る前記多孔表層はフィラーを含有していないため、複写
後、加熱することにより優れた透明化特性を有するもの
である。

従って、本発明により、トナーに透明性があり特にフル
カラー特性のすぐれた液乾方式複写機において、そのカ
ラー特性を充分に発揮できるＯＨＰ用紙の提供が可能と
なった。

〔実施例〕

次に本発明の実施例について説明する。

実施例　１ 飽和共重合ポリエステル樹脂（東洋紡績製バイロン２０
０）　１００部（以下、部は重量部を表わす）をＤＭＦ
　（ジメチルホルムアミド）３２６部に溶解したものを
透明ポリエステルフィルムに塗布し、２０℃の水に１分
間浸漬した後、８０℃の湯の中に５秒間浸漬し、取り出
して風乾した。

このものの表層は白色で失透した状態であった。

このものにイソパラフィン（ＥＸＸＯＮ社製アイソパー
）を溶剤とする液体トナーでフルカラー複写印画し、更
に１表面温度１５０℃のシリコンゴムローラーで圧熱処
理をしたところ、印画部分を除いて用紙は透明化した。

その時のローラー通過線速度は２７０ｍｍ／秒であった
。このものをＯＨＰにかけたところ、トナーに透明性が
あり、カラーインクそのものの色を再現でき、鮮明な画
像が写し出された。

実施例　２ 実施例１と同様に作成した塗布液に可塑剤としてＤＯＡ
　（アジピン酸ジオクチル）を５％添加したものを実施
例１と同様に処理し、フルカラー複写印画したところ、
シリコンゴムローラーの表面温度が１３０℃で透明化す
るものが得られた。この時のローラー通過線速度は２７
（ｌＩＩＩｍ／秒であった。

このものをＯＨＰにかけたところ、実施例１と同様な鮮
明な画像が得られた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　透明ポリエステルフィルムから成る基材上に、飽和
   共重合ポリエステル樹脂から成る白色で失透した状態の
   多孔表層を設けたことを特徴とする液乾方式複写機用Ｏ
   ＨＰ用紙。２　飽和共重合ポリエステル樹脂をジメチル
   ホルムアミドに溶解して透明ポリエステルフィルムから
   成る基材に塗布した後、水中で凝固させ、更に熱水中に
   浸漬してから乾燥することを特徴とする液乾方式複写機
   用ＯＨＰ用紙の製造方法。