JPH024746Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自硬性砂を用いる鋳型造型機における
ブロープレート及びブローノズル自動清掃装置に
係り、本考案で言う自硬性を有する砂とは、鋳造
砂に配合されたバインダー自体の反応あるいは乾
燥によつて硬化する鋳物砂及びホツトボツクス用
鋳物砂（熱硬化性）、コールドボツクス用砂（ガ
ス硬化性）を包含する。

自硬性砂又はコールドボツクス用砂の如き自硬
性を有する砂を用いる鋳型造型作業における残砂
は長時間放置しておくと硬化するものであり、特
にブローヘツド内及びブローノズル内の残砂は作
業終了後早急に清掃除去することが必要である。
現状ではブローヘツドから取外されたブロープレ
ート上に堆積した残砂をスコツプ、箒、エアーダ
スター等で除去、清掃しておるが、ブローノズル
内の残砂はエアーダスターを用いないと除去、清
掃は不可能である。多数のブローノズルがある場
合、ブローノズル１個毎にダスターガンで清掃作
業を行うことは煩雑かつ時間を要し、又砂が散乱
する結果となる。

上記の如き従来方式の諸欠陥を解決するため、
本出願人はさきにブロープレート及び／又はブロ
ーノズルの自動清掃装置を提案した（特願昭57−
133185号報）。本考案は前記発明の改良に係り、
考案のの要旨とするところは前記実用新案登録請
求の範囲第各項に明記したとおりであり、かゝる
構成とすることによつて、ブロープレート上の残
砂を労力を要することなく短時間で砂箱に集め、
かつ多数のブローノズルの清掃にはブロープレー
ト清掃板面にブローノズルの配置位置に対応して
配置した清掃ノズル等を用いて、一回の操作で残
砂を完全に除去しうるブロープレート及びブロー
ノズルの自動清掃装置を提供するものであり、残
砂清掃作業の時間短縮と作業環境改善及び省力化
に成功したものである。

本考案の具体例を示す添付図面に基いて、本考
案の構成、作動態様を詳述する。

図面において、１はブロープレート２０の把持
用昇降枠であつて、該昇降枠１は横行又は回動自
在（図面においては回動型）の固定フレーム４に
昇降シリンダー６により昇降可能に取り付けてあ
る。５は複数本の昇降ガイド棒である。７はブロ
ープレート清掃機構であり、昇降自在の圧縮空気
噴射機構３とこれを包囲又はこれの両側に設けた
スクレーパー枠２とから主としてなつている。圧
縮空気噴射機構３はシリンダー８により昇降自在
であり、先端ゴム９を具えた１個以上の清掃ノズ
ル１０を垂直状に植設したブロープレート清掃板
１１とから主としてなつている。

第１図はブロープレート２０を把持用昇降枠１
に把持した状態を示す。即ち、固定フレーム４を
ブローヘツド２１直下に回動（スイング）し、該
昇降枠１を昇降シリンダー６により上動して、ブ
ロープレート２０をブローヘツド２１から取り外
し、ブロープレート２０を昇降枠１上に載置した
のち、該昇降枠１はブロープレート２０を把持し
た状態で図示の位置まで下降させる。この場合ブ
ロープレート清掃機構７は第１図図示の位置に待
機している。

ついで、第２図に示す如くブロープレート清掃
機構７を矢印の如く横行又は回動させて移動しな
がら、ブロープレート２０上に残置された砂Ｓを
スクレーパー枠２により排砂箱１２内に掻き落
す。

第３図は残砂をブロープレート上から排砂した
状態を示し、次にブローノズル２２の清掃工程に
移行する。即ち、シリンダー８の作動により清掃
板１１を更に下降させながら清掃ノズル１０より
圧縮空気を噴射し、ブロープレート上に僅かに残
つている残砂を排除、清掃し、更に清掃板１１を
下降させ、先端ゴム９を夫々のブローノズル２２
の背面に密着させると、ブローノズル２２内の残
砂も容易に清掃排除される。

すべての残砂が清掃された後は、前記の作動を
逆に行つて、ブロープレート（又は別のブロープ
レート）のブローヘツドえの取付け作業を行う。

以上の説明ではブロープレートの清掃操作をブ
ローヘツド下方で行う例を示したので、ブロープ
レート清掃機構７もブローヘツド下方に移動する
機構としたが、ブロープレート清掃機構７を定位
置に置き、ブロープレート把持用昇降枠１のみの
昇降及び移動によつて前記と同様のブロープレー
ト及びブローノズルの清掃操作を実施しうること
は当業者に容易に理解しうるところである。

第４図は前記の如き清掃ノズルの代りに清掃板
ジヤケツト１３及びそのブロープレート２０との
接触面にゴム板の如き可橈性材１４をとりつけた
本考案の別の実施態様を示す部分断面詳細図であ
る。エアー取入配管１５に連通した清掃板ジヤケ
ツト１３にはゴム板１４と同一位置にエアーダス
ト穴１６が穿設してある。この態様における操作
方法は前記の場合と同様であるが、この方式とす
るとブローノズルの位置が異つてもエアーダスト
穴１６を追加穿設すれば、ブローノズル２２の異
なる配列（複数個）のブロープレートの場合でも
共通して使用することができる。

尚、図示されていないが、清掃ノズル１８に供
給されるエアー回路を複数の系統に分けて、各区
分のブローノズル内残砂を順次清掃することもで
きる。即ち、ブローノズル２２の個数が多い場
合、その中の残砂を同時にエアーで吹飛ばすため
には、同時に多量のエアーを必要とし、従つてエ
アー圧力の低下が大きく、エアーの噴出力が弱く
なるので、各区分に順次エアーを供給することに
より噴出力を弱めることなく効率的に清掃するこ
とができる。

本考案装置は以上詳述した如き構成からなつて
いるので、ブローヘツド内残砂の清掃及びブロー
ノズル内残砂の清掃を自動的かつ短時間に完全に
行ない得、残砂の散逸もないので作業環境の改善
と省力化において従来方式では得られない顕著な
作用、効果を奏し得るものであり、更に本考案装
置により造型用金型交換に伴うブロープレートの
交換も効率的短時間に行うことを可能とする効果
を具有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の昇降枠がブロープレート
を把持した状態を示す略図、第２図は同じくブロ
ープレート清掃機構が残砂を掻落している状態を
示す略図、第３図はブローノズル清掃開始前の状
態を示す部分断面図、第４図は清掃板ジヤケツト
を有する本考案装置の別の実施態様を示す部分断
面図である。 図中、１は昇降枠、２はスクレーパー枠、３は
圧縮空気噴射機構、４は固定フレーム、５は昇降
ガイド棒、６は昇降シリンダー、７はブロープレ
ート清掃機構、８はシリンダー、９は先端ゴム、
１０は清掃ノズル、１１はブロープレート清掃
板、１２は排砂箱、１３は清掃板ジヤケツト、１
４はゴム板、１５はエアー取入管、２０はブロー
プレート、２１はブローヘツド、２２はブローノ
ズルである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 鋳型造型機機台に横行又は回動自在に設けた
   ブロープレート把持用昇降枠１と、スクレーパ
   ー枠２及び該スクレーパー枠２内に昇降自在に
   配設された圧縮空気噴射機構３とを具備する、
   鋳型造型機機台に横行又は回動自在に設けたブ
   ロープレート清掃機構７とからなる、自硬性砂
   を用いる鋳型造型機におけるブロープレート及
   びブローノズル自動清掃装置。 (2) 前記圧縮空気噴射機構３が、先端ゴム９を具
   えた１個以上の清掃ノズル１０を垂直状に植設
   したブロープレート清掃板１１と、該清掃板駆
   動用シリンダー８とからなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の自硬性砂を用いる鋳型造型
   機におけるブロープレート及びブローノズル自
   動清掃装置。 (3) 前記圧縮空気噴射機構３が、空気噴射面に可
   橈性材１４を備えかつエヤーダスト孔１６を有
   する清掃板ジヤケツトと、該清掃板ジヤケツト
   駆動用シリンダー８とからなる実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の自硬性砂を用いる鋳型造
   型機におけるブロープレート及びブローノズル
   自動清掃装置。 (4) 前記圧縮空気噴射機構３に配設した清掃ノズ
   ル１０に空気を供給する回路を複数の系統に分
   割することからなる実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の自硬性砂を用いる鋳型造型機におけ
   るブロープレート及びブローノズル自動清掃装
   置。