JPH0246984Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプラスチツクス製品のバリ取りをする
シヨツトブラスト機に関する。

近時、プラスチツクス製品のバリを取るためク
ルミ殻、杏の核、ハイロンのカツトワイヤ等の軟
質の投射材によつて研掃作業を行うと共に、該研
掃作業の際に投射材やバリから生ずる粉塵が製品
に帯電附着して表面を汚すのを防止するため、静
電防止液のような水分で投射材を湿潤させるよう
に成したシヨツトブラスト機が広く用いられてい
る。

従来この種シヨツトブラスト機では、研掃の際
に発生する粉塵を除去するため絶えず外気を導入
して機内の換気に努めているが、その結果粉塵が
乾燥して機内各所に帯電附着しやすく、機械の性
能を低下させる原因になつていた。また、付属の
集塵装置では、フイルタで捕集した粉塵を払い落
とす際帯電附着により十分な払い落とし効果が得
られなかつた。

本考案は前記のような事情に鑑みてなされたも
ので低コストでシヨツトブラスト機内を湿潤状態
に保ち、以て粉塵の乾燥を防止できる装置を提供
するものである。

以下本考案を実施例に基づき詳細に説明する
と、多数の小孔２を透設した無端コンベヤベルト
１を適数個のローラ３に懸架した上、両側縁上面
に接する２個の誘導輪４によつて凹曲面部５を形
成するようにケーシング６内に設け、該ケーシン
グ６の上面に設置したインペラ７を内蔵する羽根
室８はその下端開口を前記凹曲面部５を対向させ
ると共に、側面開口は吸込管９に連結して該吸込
管９の下端を前記ケーシング６の底方下部に設け
た断面逆円錐台状の投射材貯槽１０に臨ませ、前
記吸引管９の縦管部１１に水分供給用のノズル１
２を臨ませると共に該ノズル１２に供給水分調整
用の針弁１３を取り付け、更に該針弁１３を導管
１４を介して水槽１５と連通させてある。

また前記ケーシング６の上方側壁に排気口１６
を穿設し、該排気口１６を吸気ダクト１７を介し
て機外に設置された集塵装置１８の吸気口１９に
連通させると共に、前記ケーシング６の下方側壁
の、該ケーシング６と前記投射材貯槽１０の側壁
とによつて画成される空間に連通する位置に吸気
口２０を穿設し、該吸気口２０を排気ダクト２１
を介して前記集塵装置１８の排気口２２と連通さ
せてある。更に前記投射材貯槽１０の側壁に複数
個の開口２３を穿設し、該開口２３には前記貯槽
１０内に収納される投射材の粒径よりもこまかい
網目を有すると共に、20mmAq程度の高圧空気が
通過可能なフイルタ２４を取り付けてある。

以上のように構成されたシヨツトブラスト機に
おいてインペラ７を回転させた上ノズル１２から
水分を供給すると、投射材貯槽１０に収納された
投射材は吸込管９の下端から吸い込まれ、該吸込
管９の縦管部１１で前記ノズル１２から供給され
る水分によつて湿潤され、羽根室８、前記インペ
ラ７を経て無端コンベヤベルト１の凹曲面部５に
予め載置されている製品に投射され、これを研掃
する。研掃後前記投射材及び除去されたバリは前
記無端コンベヤベルト１の回動により、該ベルト
１に透設された小孔２を通じてケーシング６の底
部へ落下するが、この時前記投射材及び除去され
たバリのうち粉塵となつたものは、集塵装置１８
の駆動により前記ケーシング６下方側壁の吸気口
２０及び前記投射材貯槽１０側壁の開口２３を介
して吹き上げられる空気の作用と、前記ケーシン
グ６上方側壁の排気口１６を介して吸引される空
気の作用とを受けて空気流に乗り、前記排気口か
ら吸引ダクト１７を経て前記集塵装置１８へ吸引
され、該集塵装置１８で捕集される。なお粉塵除
去後の空気は前記集塵装置１８の排気口２２から
排気ダクト２１、前記吸気孔２０、前記開口２３
を経て前記ケーシング６内へ吹き上げられる。ま
た前記ケーシング６内へ供給される空気の量は、
前記集塵装置１８の排気ダクト２１の一端開口部
に配設されたダンパ２５により必要に応じて調節
することができる。

以上の説明から明らかなように、本考案はシヨ
ツトブラスト機のケーシング内の粉塵を集塵装置
で吸引して捕集すると共に、除塵後の排気をシヨ
ツトブラスト機の投射材貯槽の側壁開口から前記
ケーシング内へ供給するものである。

上記のような本考案の第１の特徴は、シヨツト
ブラスト機内を換気するため外気に代えて集塵装
置の排気を導入したことである。すなわちほぼ同
じ空気が循環使用され、しかも該空気はノズルか
ら供給される水分によつて適度に湿潤されている
からシヨツトブラスト機内は常に湿潤状態に保た
れ、その結果機内で発生する粉塵が乾燥して機内
各所に帯電附着することが防止される。同様に集
塵装置のフイルタで捕集された粉塵も適度に湿潤
されているため、その払い落し効果がよくなる。
また従来のこの種シヨツトブラスト機では機内の
湿潤状態を保つため多量の静電防止液を使用して
いるが、本考案ではその必要がなく、ライニング
コストが低減できる。本考案の第２の特徴は、集
塵装置の排気を投射材貯槽の側壁開口からシヨツ
トブラスト機内へ導入したことである。このため
前記排気は研掃後ケーシング底部へ落下する投射
材や除去されたバリに対向してこれを吹き上げる
ことになり、粉塵は従来のこの種シヨツトブラス
ト機の場合よりも一段と効率よく分離される。そ
の結果前記貯槽内の投射材に含まれる粉塵量が減
り、研掃後の製品の表面は一段と美しくなる。

以上のような多くの効果を発揮する本考案が当
業界の発展に寄与する所は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す一部切欠正面図で
ある。 ６：ケーシング、１０：投射材貯槽、１６，２
２：排気口、１７：吸引ダクト、１８：集塵装
置、１９，２０：吸気口、２１：排気ダクト、２
３：開口、２４：フイルタ、２５：ダンパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 循環使用される投射材を湿潤させるための加湿
   機構を備えたプラスチツクス製品のバリ取り用シ
   ヨツトブラスト機において、ケーシング６の内底
   部に断面逆錐台状の投射材貯槽１０を構成し、該
   ケーシング６の上部側壁に排気口１６を穿設して
   該排気口１６を機外に配設した集塵装置１８の吸
   気口１９と吸引ダクト１７を介して連通させると
   共に、前記ケーシング６の該ケーシング６と前記
   投射材貯槽１０の側壁とによつて画成される空間
   に連通する位置に、吸気口２０を穿設して該吸気
   口２０を前記集塵装置１８の排気口２２と排気ダ
   クト２１を介して連通させ、前記投射材貯槽１０
   の側壁に前記吸気口２０に連通する開口２３を穿
   設して該開口２３にフイルタ２４を取り付けたこ
   とを特徴とするプラスチツクス製品のバリ取り用
   シヨツトブラスト機。