JPH0246809Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は折れやすいパステル等の棒状製品を収
納することのできるパステル状化粧品等の収納容
器に関する。

「従来の技術」 従来、パステルやチヨーク等は非常に折れやす
く、注意して使用しなければならなかつた。ま
た、これらの商品を収納する収納ケースも考えら
れているが、これらはいずれも単にパステルやチ
ヨークを収納するものであつて、折れたパステル
やチヨークでは使用できないという欠点があつ
た。

「本考案が解決しようとする問題点」 本考案は以上のような従来の欠点が鑑み、パス
テルやチヨーク等の折れやすい棒状製品を折れな
いように収納して使用することができるととも
に、折れた状態でも十分に使用することができ、
かつ上下移動時に棒状製品が接触摩擦によつて粉
状になるのを防止できるパステル状化粧品等の収
納容器を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案はパステルやチヨーク等の棒状製品を筒
状のケース体本体内に収納するとともに、該ケー
ス体本体内に収納された棒状製品の外周部を支持
部材によつて弾性的に支持するとともに、棒状製
品の上下移動時に棒状製品と接触する部位が同方
向に同じだけ移動するか、あるいは棒状製品との
接触が解除ようにしたものである。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図および第２図の実施例において、１は一
端開口の筒状のケース体本体で、このケース体本
体１の上部外周部にはキヤツプ嵌合部２が形成さ
れている。また、前記ケース体本体１内には筒状
体３が形成されている。４は前記ケース体本体１
の筒状体３内を上・下移動可能に備えられたパス
テルやチヨーク等の棒状製品５を支持する皿部材
である。

６は前記皿部材４に支持された棒状製品５の外
周部を弾性的に支持する支持部材で、この支持部
材６は一端が前記皿部材４の上面に固定され、他
端が前記ケース体本体１と筒状体３との間に挿入
されたゴムチユーブ７と、一端が前記ゴムチユー
ブ７の遊端部に固定され、他端が前記筒状体３の
下部に形成した貫通孔８を通して前記皿部材４の
下端部に固定された複数個の紐９とから構成され
ている。

１０は前記皿部材４を上・下移動させる上・下
移動機構で、この上・下移動機構１０は前記ケー
ス体本体１および筒状体３にそれぞれ対応する位
置の軸心方向に形成した長孔１２，１３と、一端
が前記皿部材４に固定され、他端が前記長孔１
２，１３を通つて外方へ突出された操作片１４と
から構成されている。１５は前記ケース体本体１
のキヤツプ嵌合部２に嵌合されるキヤツプであ
る。

上記構成のパステル状化粧品等の収納容器にあ
つては、使用時には上・下移動機構１０の操作片
１４を上昇させることにより皿部材４が上昇し、
該皿部材４の上昇によつて棒状製品５の先端部が
ケース体本体１より突出し、使用できる状態とな
る。

この時、棒状製品５の外周部を弾性的に支持し
ている支持部材６のゴムチユーブ７の先端はケー
ス体本体１と筒状体３との間に順次挿入される。

次に不使用時には操作片１４を前述と逆方向へ
移動させてケース体本体１内に棒状製品５を収納
し、開口部をキヤツプ１５によつて覆う。

なお、前記実施例では支持部材６の棒状製品５を
支持する部材としてゴムチユーブ７を用いたもの
について説明したが、本考案はこれに限らず、短
冊状のゴムを棒状製品５の外周部に複数個配置し
たものであつても良い。

次に第３図ないし第１０図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第３図および第４図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、上・下移動機構
１０Ａで、この上・下移動機構１０Ａはケース体
本体１内に固定された、外周に螺旋溝１６が形成
された棒部材１７と、皿部材４の下部に形成した
前記棒部材１７を覆う筒部材１８と、この筒部材
１８の下端内壁面に形成した前記棒部材１７の螺
旋溝１６と係合する係合部１９と、前記ケース体
本体１の内壁面に形成した螺旋溝２０と、この螺
旋溝２０と螺合する係合部２１が下端外周部に形
成された筒部材２２とで構成した点で、このよう
に構成することにより、一方の手で筒部材２２を
持ち、他方の手でケース体本体１を持つて回動さ
せることにより、皿部材４を上・下移動させるこ
とができる。なお、螺旋溝１６および２０は筒部
材２２とケース体本体１とをもつて回動させた場
合に筒部材１８および２２が同じ量だけ上下動す
るようなピツチに形成されている。２３は軸心方
向の切欠溝２４が形成された内筒部材である。ま
た支持部材６のゴムチユーブ７の他端は筒部材２
２の上部に固定されている。

第５図ないし第７図の実施例において、前記第
３図および第４図の実施例と主に異なる点は、内
筒部材２３Ａの上部を逆Ｕ字状に折曲げ、該逆Ｕ
字状の筒部材２２を位置させた点と、支持部材６
Ａと複数個のゴムベルト２５で構成した点で、こ
のように構成しても前記第３図および第４図の実
施例と同様な作用効果が得られる。

第８図ないし第１０図の実施例において、前記
第３図および第４図の実施例と主に異なる点は、
内筒部材２３Ｂを常時収納方向に引張りスプリン
グ２６によつて付勢するとともに、該内筒部材２
３Ｂ内にゴムチユーブで形成した支持部材６Ｂを
備えさせた点で、このようにして構成しても良
い。なお、支持部材６Ｂの上端部は内筒部材２３
Ｂの内壁面に固定され、下端部は棒部材１７に回
動可能でかつ上・下移動不能に支持されている。
したがつて、使用時には外筒部材２３Ｂを上方へ
持上げ、回動させることにより、棒状製品５と支
持部材６Ｂとを当接しない状態で上・下移動させ
ることができる。

なお、この実施例では棒部材１７とケース体本
体１とを一体にした物について説明したが、本考
案はこれに限らず棒部材１７とケース体本体１と
を分離して、外筒部材２３Ｂを上方へ持上げ回動
させることにより棒部材１７の螺旋溝１６に沿つ
て筒部材１８が上・下移動し、外筒部材２３Ｂを
上方へ持上げない場合には外筒部材２３Ｂを回動
させても棒部材１７とケース体本体１とが一体と
なつており筒部材１８が上・下移動しないように
構成してもよい。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては、次に列挙する効果がある。

(1) 筒状のケース体本体内に備えた皿部材に支持
されて上・下移動するパステルやチヨーク等の
折れやすい棒状製品の外周部を支持部材によつ
て弾性的に支持するので、折れやすい棒状製品
でも輸送時等に折れるのを効率良く防止でき
る。

(2) 支持部材によつて弾性的に支持されているの
で、ケース体本体よりわずかに突出させること
により、折れずらい状態で使用することができ
る。

(3) 前記(1)によつて、棒状製品が略中央部で折れ
たとしても、支持部材によつて支持できるの
で、折れていない棒状製品と同様な使用感で使
用することができる。

(4) パステル状化粧品等の棒状製品の上・下移動
時に棒状製品とスライド接触する部位がないの
で、上下移動させながら使用しても、従来のよ
うにスライド接触部分の棒状製品が粉状になる
のを確実に防止することができる。したがつ
て、棒状製品の損傷を防止できるとともに、使
用時に粉状になつたものが脱落してまわりを汚
したりするのを効率よく防止できる。

(5) 前記(4)によつて、棒状製品の上・下移動をス
ムーズに、かつ滑かに行うことができる。した
がつて、棒状製品の上下移動時に棒状製品が折
れたり、粉状になつたりするのを効率よく防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は使用状態を示す説明図、第３図および第４
図、第５図ないし第７図、第８図ないし第１０図
はそれぞれ本考案の異なる実施例を示す説明図で
ある。 １：ケース体本体、２：キヤツプ嵌合部、３：
筒状体、４：皿部材、５：棒状製品、６，６Ａ，
６Ｂ：支持部材、７：ゴムチユーブ、８：貫通
孔、９：紐、１０，１０Ａ：上・下移動機構、１
２：：長孔、１３：長孔、１４：操作片、１５：
キヤツプ、１６：螺旋溝、１７：棒部材、１８：
筒部材、１９：係合部、２０：螺旋溝、２１：係
合部、２２：筒部材、２３，２３Ａ，２３Ｂ：内
筒部材、２４：切欠溝、２５：ゴムベルト、２
６：引張りスプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上端開口の筒状のケース体本体と、このケー
   ス本体内に上・下移動可能に備えられたパステ
   ル状化粧品等の棒状製品を支持する皿部材と、
   この皿部材を上・下移動させる上・下移動機構
   と、前記皿部材に支持されたパステル状化粧品
   等の棒状製品の外周部を弾性的に支持するとと
   もに、該棒状製品の上下移動時に該棒状製品と
   接触する部位が同方向に同じだけ移動するか、
   あるいは棒状製品との接触が解除される前記皿
   部材あるいは前記ケース体本体に取付けられた
   支持部材とからなることを特徴とするパステル
   状化粧品等の収納容器。 ２ 筒状のケース体本体は上端開口のハカマ部材
   と、このハカマ部材内に下端部が挿入された回
   動可能な筒部材とから構成されていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   パステル状化粧品等の収納容器。 ３ 上・下移動機構は筒状のケース体本体に形成
   した軸心方向の長孔と、この長孔内を上・下移
   動する皿部材に取付けられた操作片とから構成
   されていることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項または第２項記載のパステル状化
   粧品等の収納容器。 ４ 上・下移動機構はケース体本体内に備えられ
   た外周に螺旋状の溝が形成された棒部材と、こ
   の棒部材を覆うように皿部材に形成された筒部
   材と、この筒部材の下端部に形成した前記棒部
   材の螺旋状の溝と係合する係合片とから構成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項または第２項記載のパステル状化粧
   品等の収納容器。 ５ 支持部材はパステル状化粧品等の棒状製品の
   外周部を弾性的に支持することのできるゴムチ
   ユーブであることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項ないし第４項いずれかに記載の
   パステル状化粧品等の収納容器。