JPH0246638B2

JPH0246638B2 - Ekitaisenjozaisoseibutsu

Info

Publication number: JPH0246638B2
Application number: JP20552486A
Authority: JP
Inventors: Masaki Tosaka; Katsuhiko Deguchi
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1986-09-01
Filing date: 1986-09-01
Publication date: 1990-10-16
Anticipated expiration: 2006-09-01
Also published as: JPS6361093A

Description

【発明の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕本発明は液体洗浄剤組成物に関し、更に詳細に
は特定の陰イオン界面活性剤とポリオキシアルキ
レン型非イオン界面活性剤を含有し、洗浄時、す
すぎ時のヌルつきが少なく、使用感の極めて良好
な液体洗浄剤組成物に関する。〔従来の技術及びその問題点〕食器用洗剤、シヤンプー、衣料用軽質洗剤等の
液体洗浄剤においては、洗浄力、起泡力等の本来
的性能のほか、低温安定性、外観、におい等の商
品としての品質面の性能にも、高度なものが要求
されている。又、洗浄対象物が食器、野菜、毛髪、あるいは
絹、羊毛、アセテート繊維などの繊細な衣料であ
ることから、洗浄方法として一般に手洗いが行わ
れている。このため洗浄時、すすぎ時に洗剤由来
のヌルつきが少なく使用感の優れたものが好まし
い。従来、液体洗浄剤においては、主に洗浄力、起
泡力の理由から、主洗浄基剤として陰イオン性界
面活性剤が用いられている。しかしながら一般に合成化学的手法により製造
される合成陰イオン性界面活性剤は、皮膚に対し
高い吸着性をもつ為、洗浄時にヌルつき、さらに
洗浄後手をすすぐ時に皮膚上に残留し、いつまで
もヌルヌルしてさつぱりしないという問題点があ
つた。この様なヌルつきは単に感触上の問題に留
まらず、食器洗いの時に食器がすべり易く、落と
して破損してしまうといつた実害もあつた。又、使用時、すすぎ時のヌルつきが少なく、使
用感の良好な、天然の陰イオン性界面活性剤とし
て脂肪酸塩がある。しかしながら脂肪酸塩はそれ
単独で用いる場合も、他の陰イオン性界面活性剤
と併用する場合も、低温安定性が悪い、液性がア
ルカリ性であり皮膚生理上好ましくない、すすぎ
時に水中の硬度成分（Ca²⁺、Mg²⁺）と結合して
不溶性のCa塩、Mg塩を形成し、これが皮膚上に
残留する為脂肪酸臭が残る等の欠点があつた。このように従来、洗浄力、起泡力といつた本来
的性能や低温安定性、外観、におい等の品質面の
向上には多大な努力が払われており大きな成果を
あげているが、使用感に関しては、ほとんど改善
がなされておらず、優れた使用感のある洗浄剤組
成物の提供が求められていた。〔問題点を解決する為の手段〕斯かる実情において本発明者らは、上記の問題
点を克服せんと鋭意研究を行つた結果、驚くべき
ことに、合成陰イオン性界面活性剤と特定のポリ
オキシアルキレン型非イオン性界面活性剤を併用
することにより、低温安定性、勾い等の品質面の
性能を劣化させることなく、洗浄時、すすぎ時の
ヌルつきを軽減せしめ、優れた使用感を有する液
体洗浄剤組成物が得られることを見い出し、本発
明を完成した。すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B) (A) 合成陰イオン性界面活性剤 10〜40重量％ (B) HLB値が18以上のポリオキシアルキレン型
非イオン性界面活性剤 0.1〜10重量％を含有し、その組成物のPHが５〜９であることを
特徴とする液体洗浄剤組成物を提供するものであ
る。本発明の(A)成分である合成陰イオン性界面活性
剤とは、脂肪酸塩以外の主に石油等を原料とし、
合成化学的手法により製造される陰イオン性界面
活性剤を指称し、その例としては、直鎖アルキル
（C₈〜C₁₆）ベンゼンスルホン酸塩、アルキル
（C₈〜C₁₈）硫酸塩、ポリオキシエチレン（EO＝
１〜10）アルキル（C₈〜C₂₀）エーテル硫酸塩、
アルカン（C₈〜C₂₀）スルホン酸塩、α−オレフ
イン（C₈〜C₂₀）スルホン酸塩、α−スルホ脂肪
酸（C₈〜C₂₀）エステル塩、ポリオキシエチレン
（EO＝１〜10）アルキル（C₈〜C₂₀）エーテルカ
ルボキシレート、モノアルキル（C₈〜C₂₀）リン
酸塩、Ｎ−アシル（C₈〜C₂₀）グルタミン酸塩等
が挙げられる。この(A)成分は通常組成中、10〜40重量％（以下
単に％で示す）配合される。また、本発明のHLB値が18以上のポリオキシ
アルキレン型非イオン性界面活性剤の例として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフエニルエーテル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビツト脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油
等の活性剤のうちHLB値18以上のものが挙げら
れ、特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステ
ルのHLB値18以上のものが好ましい。なお、本明細書中において、HLB値は次の式
（）で定められる値を用いた。 HLB＝Σ（親水基の基数） −Σ（親油基の基数）＋７ () ()式における主なHLB基数

〔作用〕

本発明の効果は、次のような理由により奏され
るものと考えられる。一般に、ポリオキシアルキレン型非イオン性界
面活性剤の酸化アルキレン基は水溶液中でオキソ
ニウムイオンとして部分的にカチオン化すること
が知られている。これに対し一方の合成陰イオン
性界面活性剤はオキソニウムイオン化した酸化ア
ルキレン基に結合し、静電気的に中和されて皮膚
への吸着性を減少すると考えられる。したがつ
て、酸化エチレン付加モル数の多い、HLBの高
い非イオン性界面活性剤ほど、多くの陰イオン性
界面活性剤を補捉し、皮膚への吸着を阻害する
為、使用時、すすぎ時のヌルつきを減少せしめ、
使用感を向上させるものと考えられる。〔発明の効果〕上述した本発明の液体洗浄剤組成物は、従来の
同種洗浄剤の有する汚れ落ち、泡立ち等の機能を
保持したまま使用感を向上させたものであるの
で、食器用洗剤、シヤンプー、衣料用軽質洗剤と
して有用なものである。〔実施例〕以下実施例により本発明を説明するが、本発明
はこれら実施例により制約されるものではない。なお、以下の実施例において、各洗剤組成物
は、次の方法により試験した。＜試験法＞２種類の洗剤Ａ、Ｂをそれぞれ２ビーカーに
40℃、10重量％の洗剤溶液を調製する。洗剤Ａ、
Ｂの水溶液の感触を下記の要領で官能試験により
比較する。液の感触洗剤Ａ、Ｂの水溶液に、左右別々に手首まで
浸漬する。浸漬１分後の液の感触を、洗剤Ａを
基準に下記の評価点で採点する。洗剤Ｂの方がヌルヌルしない＋２〃ややヌルヌルしない＋１どちらとも言えない ±０洗剤Ｂの方がややヌルヌルする −１〃ヌルヌルする −２手のすすぎ易さ浸漬した手を片手ずつ、40℃の流水ですす
ぎ、すすぎ易さを洗剤Ａを基準に下記の評価点
で採点する。洗剤Ｂの方がすすぎ易い＋２〃ややすすぎ易い＋１どちらとも言えない ±０洗剤Ｂの方がややすすぎ難い −１〃すすぎ難い −２使用後の感触充分にすすいだ後、乾いたタオルで手を拭い
た後の手の感触を、洗剤Ａを基準に下記の評価
点で採点する。洗剤Ｂの方がベタつかない＋２〃ややベタつかない＋１どちらとも言えない ±０洗剤Ｂの方がややベタつく −１〃ベタつく −２被験者10人を対象に上記の試験を行い、各項目
について得られた得点の総和で、洗剤Ｂの使用感
を評価する。実施例１下記の洗剤Ａ、Ｂについて、上記試験法に従い
使用感の評価を行つた。結果を表−１に示す。

【表】

【表】実施例２下記の洗剤Ａ、Ｂについて、上記試験法に従い
使用感の評価を行つた。結果を表−２に示す。

【表】ールアミド

【表】

【表】実施例３下記の配合組成の台所用洗剤Ｃと、市販の台所
用洗剤Ｄ（PH７）について、満49才以下の普通世
帯主婦50名を対象に、一対比較法によるブライン
ドインホームユーステストを実施した。尚、使用
期間は１週間とした。結果を表−３に示した。（組成）洗剤Ｃトリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナト
リウム 20重量％ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド 10重量％ POE（100）ステアリルエーテル
５重量％エタノール５重量％ PH 7.0

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１次の成分(A)及び(B) (A) 合成陰イオン性界面活性剤 10〜40重量％ (B) HLB値が18以上のポリオキシアルキレン型
非イオン性界面活性剤 0.1〜10重量％を含有し、その組成物のPHが５〜９であることを
特徴とする液体洗浄剤組成物。２重質洗剤配合用ビルダーを実質的に含有しな
いものである特許請求の範囲第１項記載の液体洗
浄剤組成物。