JPH0246385B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なプラスチツク容器に関し、更に
詳しくは比較的低目付の連続長繊維シート（好ま
しくは不織布）とプラスチツク製の容器とが一体
になつた複合のプラスチツク容器に関する。 近年、容器素材としてプラスチツクは、他素材
にとつて代つて使用される率が年々増大してい
る。例えば透明性に優れたプラスチツクはセルロ
イドやガラスの素材であつた容器の代替素材とし
て、また発泡したプラスチツク（例えば発泡ポリ
スチレン）は断熱性、軽量性等が高く評価され
て、例えば即席加工食品として広く使用されてい
る。 一方、これら容器の通常のものは表面が傷つき
易かつたり、更には製造コスト低下の目的で原料
ポリマー使用量を低減しているため肉厚が充分に
とれない場合があり、強度的に必ずしも満足され
ているわけではない。それで運送時における容器
破損のみならず、一般にプラスチツク容器の表面
は一般的には滑り易いため、固い床にに誤つて落
した際ヒビ割れが生じたり、破損したりする場合
も多い。 本発明者はこのようなプラスチツク製の容器に
まつわる種々の欠点を解消すべく鋭意研究した結
果、比較的低目付の連続長繊維シートをプラスチ
ツク容器に貼着けて一体化したプラスチツク容器
はかかる欠点が解消されたものであることを見出
し、本発明に到達したものである。 すなわち、本発明は、５ｇ／m²以上の目付の連
続長繊維シートがプラスチツク容器の内側およ
び／または外側に貼着けられてなるプラスチツク
容器である。 本発明における連続長繊維シートとは、繊維が
連続的に絡み合つている繊維集合体のシートであ
り、通常は網目状、和紙状に近いランダムな模様
が多い。該繊維の径は、所望とする効果が得られ
るのであれば、特に限定はないが、通常0.1〜
50μ、好ましくは５〜30μ程度である。該繊維シ
ート目付は５ｇ／m²以上であり、この範囲で種々
の用途の容器に供される。目付量の上限は特に限
定はないが、必要量以上に使用することは、仮に
所望の目的を達成したとしても無駄であり、通常
50ｇ／m²である。目付量の好ましい範囲は10〜50
ｇ／m²、より好ましくは15〜35ｇ／m²である。 本発明における繊維シートを構成する繊維が連
続長繊維である理由は、短繊維では、たとえ繊維
シートが容器表面に密着して貼着けられても、輸
送時あるいは使用時に毛羽立ちが生じたり、離脱
し易くなり好ましくないからである。 本発明における繊維シートの繊維素材として
は、天然繊維半合成繊維あるいは合成繊維のいず
れでもよいが、プラスチツク容器への貼着けを能
率的に行なう手段としては熱圧着法が好適である
ため、接着親和性の点で合成繊維殊に容器材料と
素材類似の合成繊維が好ましい。従つて、両者の
軟化点あるいは融点の差が５℃以上あることが成
型上望ましい。なお、貼着けの方法として接着剤
を用いる場合は、いずれの繊維素材でも好適であ
る。 また、本発明における繊維シートは特に着色さ
れていなくとも所望の効果を達成できるが、容器
に詰られる物質の多くは一般消費材であるため、
購買意欲を高める目的で繊維シートは着色される
ことが望ましい。特に着色繊維シートの形状が不
織布状である場合は、その繊維模様と相まつて容
器の美観を高めることができる。なお、これら容
器の繊維シートの表面に、補強効果を更に増すた
めにフイルムをラミネートしてもよい。 以下に実施例を掲げ、本発明を更に詳述する。 実施例 １〜３ 特公昭47−36833号公報記載の方法で第１表記
載の素材の連続長繊維シート（赤色）を３種類製
造した。これらシートをそれぞれ透明ポリエチレ
ン容器の成型工程に供し、熱圧着により容器外側
に成型と同時に貼けた。得られたプラスチツク容
器は箱型（５cm×７cm×４cm）であり、このもの
は赤色のネツトワーク模様の長繊維シートが貼着
いているため、透明プラスチツクを背景した赤色
模様が美麗に浮上がり、しかもプラスチツク表面
の滑りが防止されていた。 【表】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 表層がポリオレフインからなる５ｇ／m²以上
   の目付の連続長繊維シートがポリオレフイン系プ
   ラスチツク容器の内側および／または外側に熱圧
   着されてなるプラスチツク容器。 ２ 連続長繊維シートが着色された不織布状シー
   トである請求項１のプラスチツク容器。 ３ プラスチツク容器が樹脂発泡体である請求項
   １または２に記載のプラスチツク容器。