JPH0246013B2 - - Google Patents

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JPH0246013B2
JPH0246013B2 JP60059178A JP5917885A JPH0246013B2 JP H0246013 B2 JPH0246013 B2 JP H0246013B2 JP 60059178 A JP60059178 A JP 60059178A JP 5917885 A JP5917885 A JP 5917885A JP H0246013 B2 JPH0246013 B2 JP H0246013B2
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JP
Japan
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halogen
light
alkylbenzene
wavelength
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JP60059178A
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Shigeru Morikawa
Kazumasa Takahashi
Takeshi Udagawa
Takeshi Kobayashi
Takeshi Sawazaki
Akira Katayama
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IHI Corp
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IHI Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、トルエン、キシレンなどのアルキ
ルベンゼンの側鎖のアルキル基の水素をハロゲン
置換したハロゲン化アルキルベンゼンを製造する
方法に関する。 〔従来技術とその問題点〕 従来、ベンジルクロライド、ベンザルクロライ
ドやα,α′―ジクロルキシレンなどの上記ハロゲ
ン化アルキルベンゼン類を製造するには、トルエ
ンやキシレンなどのアルキルベンゼンにハロゲン
ガスを通じつつ高温下で反応を行う熱化学法や水
銀ランプからの紫外線などの光を照射してハロゲ
ン置換を進める光化学法などによつて行われてい
る。 しかしながら、熱化学法では、塩素化が制御で
きず、例えばトルエンのメチル基の水素1個のみ
が置換され、それ以上の塩素化を進めることがで
きなかつたり、逆に塩素化が進行し、ベンゼン核
の塩素化が生じたりする不都合がある。 また、光照射法は熱化学法に比べて反応選択性
は向上し、目的塩素化物の収量は向上するものの
収率100%には程遠く、反応に長時間、高温を要
し、理論量よりもはるかに多くのハロゲンを供給
せねばならないなどの問題があつた。例えば、光
照射法の1種である特公昭55−25009号公報に記
載の方法では、キシレンから目的とするα・α′―
ジクロルキシレンを収率75.3〜88.3%で得られる
にすぎない。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、この発明にあつては、波長350〜
470nmの範囲の単色光のコーヒレント光を照射す
ることにより、反応選択性を著るしく高め、目的
とするハロゲン化物のみを理論収量で得ることが
できるようにした。 この発明のハロゲン化アルキルベンゼンの製法
は、アルキルベンゼンのアルキル基をハロゲンと
反応させてハロゲン化アルキルベンゼンを製造す
るに際し、波長350〜470nmの単色光のコーヒレ
ント光を照射し、ハロゲン置換のための理論当量
のハロゲンを供給することを特徴とするもであ
る。 出発原料であるアルキルベンゼンとしては、ト
ルエン(C6H5CH3),エチルベンゼン
(C6H5C2H5),キシレン(C6H4(CH32),ジエチ
ルベンゼン(C6H4(C2H52),トリメチルベンゼ
ン(C6H3(CH33),トリエチルベンゼン(C6H3
(C2H53)、テトラメチルベンゼン(C6H2
(CH34),テトラエチルベンゼン、C6H2
(C2H54),ペンタメチルベンゼン(C6H(CH35
ヘキサメチルベンゼン(C6(CH36)などの一般
式C6H6-x(CYHzxで表わされる(但し式中xは1
〜6の正の整数、Yは1〜3の正の整数、z=
2Y+1である)。 ものが挙げられ、上記化合物のオルソ、メタ、パ
ラの異性体も同様に使用できる。 また、ハロゲンとしては、塩素、臭素、フツ
素、ヨウ素のガス状ハロゲンが用いられる。 さらに、反応用照射光としては、波長或350〜
470nmの範囲の単色光のコーヒレント光が用いら
れる。ここで単色光を用いるのは光のエネルギー
密度を高めると同時に不要な副次反応を抑制する
ためである。通常は、上記波長範囲のレーザ光が
好適に用いられ、上記波長範囲の0.1mJ/パルス
以上の連続またはパルス発振できるレーザー発振
装置であれば、どのようなものでもよく、固体レ
ーザー、気体レーザーなどの適宜使用することが
できる。また、不コーヒレント光の場合は、干渉
フイルター、回析格子、プリズムなどの適当なモ
ノクロメーターを用いて上記波長域の単色のコー
ヒレント光として使用する。例えば、高圧水銀
灯、低圧水銀灯、高出キセノンランプ、ハロゲン
ランプなどの光源からの光を干渉フイルターなど
に導びき、350〜470nmの範囲にある輝線を取り
出せばよい。照射光の波長が上記範囲外の場合に
は、後述の実験例の結果からも明らかなように、
ハロゲン化反応の選択性が低下し、副生成物が生
じて不都合である。また、照射光の波長は、原料
のアルキルベンゼンおよびハロゲンの種類、ハロ
ゲン化の程度などの反応の種類によつてその最適
波長が異なり、例えばキシレンからベンゾトリク
ロリドを製造する場合には378〜380nmが好適で
ある。さらに、照射光のエネルギー密度は高い方
が反応時間の短縮化、反応温度の低温化が達せら
れて好適である。 第1図は、この製造方法を実施するための装置
の一例で、バツチ式反応装置である。図中符号1
は反応容器である、この反応容器1はインコネ
ル、ハステロイなどの耐食材料で作られた密封容
器であり、光照射用のための石英ガラス製の窓が
設けられている。また、この反応容器1には、ハ
ロゲンガスを導入するためのハロゲン導入管2が
設けられ、この導入管2はハロゲンガス貯槽3に
接続されている。また容器1にはハロゲンガスの
拡散を促進するための撹拌機(図示せず)が取り
つけられており、さらに反応生成物の分析を行う
ためにガスクロマトグラフなどの分析装置に反応
生成物の一部を送給する導出管4が設けられてい
る。また、図中符号5はレーザー光発振器であ
り、これから照射されるレーザー光が反応容器1
の窓に照射されるようになつており、反応容器1
を通過したレーザー光を反射して反応に供するた
めに凹面鏡6が反対側に設置されている。 そして、原料のアルキルベンゼンを反応容器1
に満し、ハロゲンガス貯槽3から理論当量のハロ
ゲンガスを導入管2を介して数分〜数時間にわた
つて送り込み、撹拌装置を作動させ、上記範囲の
波長のレーザー光を照射する。反応は液相で行わ
れ、反応温度は常温で十分であるが、反応生成物
が常温で固体を呈する場合には、これの融点より
も若干、通常10℃程度高い温度に保つ。反応圧力
は常圧でよく、原料の揮散を防ぐ程度の密封性を
反応容器に持たせれば十分である。反応時間は、
ハロゲン化度の程度、照射光の強度(エネルギー
密度)、反応温度などによつて左右されるが、バ
ツチ式の反応では60〜180分で十分である。 ハロゲンガスの供給量は、目的とする塩素化物
を得るに必要な理論量で十分であり、過剰に加え
る必要はなく、所定量を反応初期に一度に加える
かまたは反応中に序々に加えてゆく方法が取れ
る。 特に、この発明ではハロゲンを当量反応させる
ことができるので、ハロゲン化の度合(例えば一
塩素化物、二塩素化物などの)をハロゲンの供給
量によつて完全に制御できる。また、光照射の
ON―OFFによつても同様に制御できる。よつ
て、例えばベンジルクロライドなどの一塩素化物
を一旦作り、さらに塩素を加えて光照射を続けれ
ば、ベンザルクロライドなどの二塩素化物やベン
ゾトリクロライドなどの三塩素化物を製造するこ
とができ、一方三塩素化物を得るだけの塩素を供
給した場合でも光照射を途中で停止すれば、一塩
素化物または二塩素化物が生成した状態で反応を
止めることも可能である。 そして、この発明では、目的の塩素化物以外の
副生成物が実質的に副生しないので、反応生成物
の分離工程:分留などが不要となり、生成するハ
ロゲン化水素を追い出すだけで、そのまま製品と
することができ、実用上極めて大きな効果を発揮
する。分別蒸留装置などの設備がこれらのための
ボイラーなどの熱源などの設備が不要であり、そ
れらの運転費用もまた不要となり、多大の経済的
メリツトが得られる。なお、副生するハロゲン化
水素からハロゲンを回収し、これを再使用するこ
とができる。 〔実験例 1〕 第1図に示した反応装置の反応容器に、トルエ
ン0.1モル(9.2g)を入れ、塩素を0.3モル
(21.3g)を0.3モル/時間の程度で供給し、常温
にて波長220〜1060nmの範囲で種々の波長のレー
ザー光を照射しつつ、60分間反応させた。レーザ
ー光のエネルギー密度はいずれの波長においても
0.5mJ/パルス以上であつた。反応生成物の一部
を採取し、ガスクロマトグラフに送り、分析し
た。レーザー光の波長と反応生成物の分析結果を
第1表に示す。同時に、高圧水銀灯を光源として
同様の反応を行つた結果も併せて第1表に示す。 また、実験No.7とNo.17との生成物についてのガ
スクロマトグラムを第2図および第3図として示
す。 第1表の結果から、波長350nmおよび470nmで
はベンゾトリクルリドの生成率が100%以下とな
つているが、これは反応の進行がおそいためであ
つて、反応時間を120〜180分とすれば生成率100
%となる。350〜470nm以外では反応時間を長く
してもベンゾトリクロリドの生成率は高くなら
ず、副生成物が多く生じる。第2図、第3図のガ
スクロマトグラフからも、この反応の高選択性が
認められる。
【表】 反応容器にキシレン0.1モル(10.6g)を入れ、
トロクロロメチルベンゼン(ヘキサクロロキシレ
ン)を得るため理論量の塩素0.6モル(42.6g)を
110℃で、250nm,530nm,380nmのレーザー光
および高圧水銀灯からの紫外線を照射し、反応さ
せた。結果を第2表に示す。 この実験例では、生成物の融点が108―110℃で
あるので、これの結晶化を防止し、光の透過性を
維持するため、反応温度を110℃とした。 なお、キシレンのメタ,オルト,パラ各異性体
においても同様の結果が得られた。
〔実験例 3〕
トリメチルベンゼンの3つのメチル基を塩素化
した。1,2,4,トリメチルベンゼンを原料と
するときは反応温度を30℃に保ち、1,3,5ト
リメチルベンゼンを原料とするときは75℃に保
ち、1,2,3トリメチルベンゼンを原料とする
ときは、65℃に保つた。理論量の塩素ガス(トリ
メチルベンゼン12.0gに対し塩素63.9g)を流し、
波長350〜470nmの範囲のキセレンランプからの
単色光を照射し、120分間反応させた。トリスト
リクロロメチルベンゼンがいずれの波長において
も100%の収率で得られた。 〔実験例 4〕 トルエン1モル(9.2g)を反応容器に入れ、臭
素0.2モル(15.9g)を通じつつ、常温にて350〜
470nmの0.1J以上のレーザー光を照射しつつ、60
分間反応させた。臭化ベンザル(C6H5CHBr2
が100%の収率で得られた。 〔発明の効果〕 以上説明したように、この発明のハロゲン化ア
ルキルベンゼンの製法にあつては、目的とするハ
ロゲン化物のみが100%得られ、副生成物の生成
がなく、しかも理論収率で反応が進むので、過剰
ハロゲンを加える必要がない。また、短時間で反
応が完結し、低温度でも反応が行える。よつて、
この製法によれば、後工程の分離処理が不要であ
り、設備費用の大幅な削減が可能であり、かつ運
転が容易であり、かつ反応の制御を任意に行うこ
とができるので、反応装置の設計自由度も大きく
なり、この結果製造コストは極めて安価なものと
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の製法に用いられる反応装置
の概略図、第2図および第3図は、いずれも実験
例の結果を示すガスクロマトグラムである。 1…反応容器、2…導入管、3…ハロゲンガス
貯槽、4…導出管、5…レーザー発振器、6…凹
面鏡。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルキルベンゼンのアルキル基をハロゲンと
    反応させて、ハロゲン化アルキルベンゼンを製造
    するに際し、 波長350〜470nmの単色光のコーヒレント光を
    照射し、ハロゲン置換のための理論当量のハロゲ
    ンを供給することを特徴とするハロゲン化アルキ
    ルベンゼンの製法。
JP5917885A 1985-03-23 1985-03-23 ハロゲン化アルキルベンゼンの製法 Granted JPS61218536A (ja)

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