JPH0244910Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、鋲頭成型機に於ける成型軸の交換
装置に関するものである。

〔従来の技術〕

鋲頭成型機に於ける成型軸は、シリンダの作用
により昇降し、かつモーターの運転によりドライ
ブする回転体の下端面から斜め上方に向う凹入孔
に挿入してセツトするようになつている。

また、上記の成型軸は、成型面のさまざきな形
状や寸法（直径）によつて多数本用意されてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

成型軸の交換方法は、人手によりケース等に収
納してある所望形状及び寸法の成型軸を選び出し
て回転体にセツトし、回転体から取り外した成型
軸をケースに戻すので、手数がかかる問題があつ
た。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点を解決するために、この考案は抜
き差しにより鋲頭成型工具の成型軸を交換できる
形式の鋲頭成型機において、鋲頭成型工具の側方
に中心にドライブ用水平回転軸を有する回転体を
配置して、この回転体の全周に多数個の成型軸を
着脱自在に支持させ、また上記回転体と鋲頭成型
工具との間に昇降並びに回転自在の垂直回転軸を
設け、さらに垂直回転軸の下端に中央部を支持さ
せた水平アームの両端部にそれぞれ上記水平アー
ムの長手方向に所定のストローク進退するスライ
ダを設けると共に、この両スライダの先端に開閉
し、かつ閉鎖時に鋲頭成型工具及び回転体の最下
位に位置する成型軸をつかむ挾着爪を設け、ま
た、成型軸を抜き差しするよう垂直回転軸の昇降
装置及び両スライダの挾着爪が回転体と鋲頭成型
工具の成型軸に一致して停止するよう垂直回転軸
の駆動装置を設けて構成したものである。

〔作用〕

成型軸を交換する場合、両スライダを互に離反
する方向にスライドさせて、鋲頭成型工具及び回
転体の最下位に位置する成型軸の外側に開放状態
の挾着爪を臨ませる。

次に挾着爪を閉じて成型軸をクランプしたの
ち、昇降装置により垂直回転軸を降下させて、前
記鋲頭成型工具及び回転体から成型軸を抜き取
る。

しかして、駆動装置により垂直回転軸を180゜回
動させて、回転体の成型軸を鋲頭成型工具の直下
に、また鋲頭成型工具の成型軸を回転体の直下に
入れ替える。

その後に昇降装置により垂直回転軸を上昇させ
て、鋲頭成型工具及び回転体に成型軸を差し込
み、差し込み終了後に挾着爪を開き、次いでスラ
イダを接近方向にスライドさせる。

〔実施例〕

図において、Ａは抜き差しにより鋲頭成型工具
Ｂの成型軸Ｃを交換できる形式の鋲頭成型機であ
る。

上記の鋲頭成型機Ａは、公知につき詳細な図面
を省略してあるが、シリンダの作用により昇降
し、かつモーターにより一方向にドライブされる
回動軸１の下端に鋲頭成型工具Ｂをセツトし、ま
ずアンビル上に品物に貫通させてある鋲軸をセツ
トしたのち、回動軸１と共に鋲頭成型工具Ｂを降
下させながら、成型軸Ｃにより鋲軸の先端に鋲頭
を成型するようになつている。

また、上記の鋲頭成型工具Ｂは、回動軸１の下
端にねじ込み方式により取付けた基体２と、この
基体２の下端面から斜め上方に向う凹入孔３と、
この凹入孔３に嵌入してセツトしたとき成型面中
心と回動軸１の軸芯とが合致する成型軸Ｃとで構
成されている。

なお、上記の成型軸Ｃは、嵌入したときＯリン
グ４により保持されて脱落しないようになつてい
る。

また、鋲頭成型機Ａの側方に中心に水平回転軸
５を有する回転体６を配置すると共に、この回転
体６の周面には、形状や直径の異なる成型面を有
する多数本の成型軸Ｃが着脱自在に保持されてい
る。

上記の保持方法は、図示の場合回転体６の周面
等間隔位置から内方に凹入孔７を設けて、この凹
入孔７に成型軸Ｃを嵌入すると共に、凹入孔７内
のＯリング８により成型軸Ｃが脱落しないように
なつている。

なお、回転体６の最下位成型軸Ｃの下向き先端
と、鋲頭成型工具Ｂの成型軸Ｃの下向き先端とが
同レベルとなるよう上記回転体６を配置してあ
る。

さらに、上記回転体６と鋲頭成型工具Ｂとの間
には、昇降並びに回転自在の垂直回転軸９が設け
られている。

また、垂直回転軸９の下端に水平アーム１０の
中央部を取付けると共に、この水平アーム１０の
両端部には、上記水平アーム１０の長手方向、即
ち互に接近及び離反方向にスライドするスライダ
１１，１２が設けられている。

上記のスライダ１１，１２は、レール１３と、
このレール１３を抱込むと共に、スムーズな転が
りを保障するボールを内蔵した滑走部材１４とで
円滑にスライドするようになつている。

また、上記スライダ１１，１２のスライドは、
図示の場合シリンダ１５の伸長、収縮作用により
行なわれるようになつている。

さらに、両スライダ１１，１２の先端（回転体
６及び鋲頭成型工具Ｂ側の端面）には、開閉自在
で閉鎖時に鋲頭成型工具Ｂ及び回転体６の最下位
に位置する成型軸Ｃをつかむ挾着爪１６，１６が
設けられている。

上記の挾着爪１６，１６は、第２図で示したよ
うに左右に配置して接近及び離反方向にスライド
自在に設けたスライダ１７，１７の先端に設ける
と共に、シリンダ１８のピストン軸１９の両側面
に設けてあるラツク２０とスライダ１７の後面に
設けてあるラツク２０とにピニオン２１を噛み合
わせ、上記シリンダ１８の伸縮作用によりスライ
ダ１７，１７をスライドさせて挾着爪１６，１６
を開放するようにしたが、その他の方法により挾
着爪を開閉するようにしてもよい。

また、回転軸９は、モーター２２より180゜回動
するようになつていると共に、シリンダ２３の作
用により昇降するようになつている。

上記のシリンダ２３は、図示の場合回転軸９の
軸受筒２４上端にブラケツト２５を設けて、この
ブラケツト２５にシリンダ２３の先端が取付けら
れている。

図中２６はベース２７の孔２８に嵌入するよう
ブラケツト２５から垂設したピンで、このピン２
６によつて軸受筒２４の回転を止める。２９はモ
ーターで、このモーター２９の出力軸と水平回転
軸５とに設けてある傘歯車３０を噛み合わせて、
上記モーター２９により回転体６を凹入孔７の間
隔に等しいピツチで回転させるようになつてい
る。

次に成型軸Ｃの交換方法を説明する。

シリンダ２３の作用により回転軸９を定位置迄
上昇させ、次いでシリンダ１５の作用により突き
出した挾着爪１６，１６を閉じて鋲頭成型工具Ｂ
及び回転体６の成型軸Ｃをそれぞれつかむ。

その後にシリンダ２３の作用により回転軸９を
降下させて鋲頭成型工具Ｂ及び回転体６から成型
軸Ｃを抜き取る。

その後にモーター２２により回転軸９を180゜回
動させて、回転体６側の成型軸Ｃを鋲頭成型工具
Ｂ側に、また鋲頭成型工具Ｂ側の成型軸Ｃを回転
体６側に入れ替え、然るのちシリンダ２３の作用
により回転軸９を上昇させて鋲頭成型工具Ｂの凹
入孔３と、回転体６の凹入孔７とにそれぞれ成型
軸Ｃを差し込む。

上記差し込み後に挾着爪１６を開き、次いでシ
リンダ１５の作用により上記挾着爪１６を引き戻
す。

〔効果〕

以上のように、この考案に係る鋲頭成型機に於
ける成型軸の交換装置によれば、水平アームの両
端挾着爪により回転体及び鋲頭成型工具の成型軸
をつかみ、そして水平アームの降下により抜き取
つたのち、水平アームを回動させ、然るのち上昇
させて成型軸を回転体及び鋲頭成型工具の凹入孔
に差し込むようにしてあるので、自動的に成型軸
を交換することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る交換装置の一部切欠正
面図、第２図は同上の下面図である。 Ａ……鋲頭成型機、Ｂ……鋲頭成型工具、Ｃ…
…成型軸、１……回動軸、２……基体、３……凹
入孔、４……Ｏリング、５……水平回転軸、６…
…回転体、７……凹入孔、８……Ｏリング、９…
…垂直回転軸、１０……水平アーム、１１，１２
……スライダ、１３……レール、１４……滑走部
材、１５……シリンダ、１６，１６……挾着爪、
１７……スライダ、１８……シリンダ、１９……
ピストン、２０……ラツク、２１……ピニオン、
２２……モーター、２３……シリンダ、２４……
軸受筒、２５……ブラケツト、２６……ピン、２
７……ベース、２８……孔、２９……モーター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 抜き差しにより鋲頭成型工具の成型軸を交換で
   きる形式の鋲頭成型機において、鋲頭成型工具の
   側方に中心にドライブ用水平回転軸を有する回転
   体を配置して、この回転体の全周に多数個の成型
   軸を着脱自在に支持させ、また上記回転体と鋲頭
   成型工具との間に昇降並びに回転自在の垂直回転
   軸を設け、さらに垂直回転軸の下端に中央部を支
   持させた水平アームの両端部にそれぞれ上記水平
   アームの長手方向に所定のストローク進退するス
   ライダを設けると共に、この両スライダの先端に
   開閉し、かつ閉鎖時に鋲頭成型工具及び回転体の
   最下位に位置する成型軸をつかむ挾着爪を設け、
   また、成型軸を抜き差しするよう垂直回転軸の昇
   降装置及び両スライダの挾着爪が回転体と鋲頭成
   型工具の成型軸に一致して停止するよう垂直回転
   軸の駆動装置を設けたことを特徴とする鋲頭成型
   機に於ける成型軸の交換装置。