JPH0244632Y2

JPH0244632Y2 -

Info

Publication number: JPH0244632Y2
Application number: JP8918786U
Authority: JP
Priority date: 1986-06-10
Filing date: 1986-06-10
Publication date: 1990-11-27
Also published as: JPS62200092U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は雨天時において自転車に乗つて走行す
る人の爪先部が濡れないように保護するため、ペ
ダルに取付け使用されるペダルカバーに関するも
のである。

（従来の技術）従来の雨天時において身体や衣服を濡れるのを
防止するものとして防水衣料および雨衣があり、
また、カバンや持ち物などの保護用として各種雨
覆いカバーがあり、夫々雨天時に利用されている
が、自転車に乗つた人が同じように濡れるのを防
止するものとして自転車の前面からハンドル下部
にかけて取付ける雨除け用の保護カバーがある。

しかし、このような自転車の保護カバーは前方
よりの雨除けには極めて有用であるが、ペダルに
掛けた靴の爪先部は、ズボン型の雨衣を着用して
いる場合でも、前方に露出していることから殆ど
雨水による濡れから防護されず、従つてペダルに
載せた靴の爪先部には前方からの雨水の外、前輪
によつて跳ね上げられる泥水が始終かかり、その
濡れを防ぎ得ない有様であつた。

なお、自転車による雨天の通勤や通学時にゴム
製の長靴を使用することもあるが、会社員などの
場合はそうもゆかず大方の人は濡れた革靴やズツ
ク靴等を履いたまま会社や学校に出向かねばなら
ず、衛生上はもとより、濡れた靴をそのまま履き
続ける気持ち悪さは耐え難いものであり、また、
足先の冷えが風邪引きの基となることもある。

（考案が解決しようとする問題点）本考案は上述の如き事実に着目し、特にペダル
に載せた靴の爪先部および甲皮部を覆う雨除けカ
バーを雨天時、ペダルに取付けることにより、前
記爪先部の雨や泥水による濡れを防ぎ、雨天時に
おける自転車利用の便を図らんとするものであ
る。

（問題点を解決するための手段）即ち、上記問題点を解決するための本考案の構
成は、自転車ペダル３に載せた靴の爪先および甲
皮を覆う先端が閉ざされた形状をなし、後部に足
入れ可能な開口１０を有する可撓性合成樹脂製の
ペダルカバー本体９の下部両側に、ペダル３の回
転部両側面に設けた止め具８，１４に対し着脱自
在な止着部１１，１５を設けたものである。な
お、止め具８，１４と止着部１１，１５との嵌合
形態としては、通常、ホツク式のもの、あるい
は、凸部と該凸部を弾撥的に嵌合するスリツトと
の組み合わせ等が適用される。

（作用）上記構成を備えた本考案のペダルカバーは、後
部の開口１０より靴の爪先を挿入してペダル３に
足を掛けたとき、ペダルカバー本体９が靴の爪先
および甲皮全体を覆い前方、上方および側面から
雨水や泥水が爪先にかかるのを防止し、靴が濡れ
るのを未然に防止する。また、雨天時以外でこれ
が不用のときは、ペダルカバー本体９両側の止着
部１１，１５をペダル３側の止め具８，１４から
取外し、洗浄や乾燥を行つた後、別途保管すれば
よい。

（実施例）以下本考案の実施例を添付図面にもとづいて詳
細に説明する。

第１図は本考案に係るペダルカバーの側面図、
第２図は同ペダルカバーを取付けたペダルの平面
図、第３図は同ペダルの側面図である。

これらの図において、１は自転車のクランク、
２は該クランク１の先端から水平外方に突設され
たペダルシヤフト、３は該ペダルシヤフト２によ
りベアリング４，５を介して回転自在に支承され
たペダル、６，６′は該ペダル３のペダルゴム７，
７′を貫通して取付けられたボルトであつて、各
ボルト６，６′の両端突出部には、止め具として
の雄側ホツク部材８が夫々適宜溶接等の手段によ
り取付けられている。

９は前記ペダル３の上面を覆つて取付けられた
ペダルカバー本体であつて、該ペダルカバー本体
９は通常可撓性を有する合成樹脂により成型さ
れ、前端が靴の爪先および甲皮を覆う先端が閉ざ
された爪皮形状をなし、靴の甲皮を覆う部分の後
方において靴の爪先を挿入可能な開口１０を有し
ていると共に、下部両側において、前記ペダル３
の両側面に突設した雄側ホツク部材８と嵌脱自在
な雌側ホツク部材１１が左右各２個宛つ取付けら
れている。

１２は、前記ペダルカバー本体９の側面から下
方に延設された支持腕１３の下端に取付けたバラ
ンスウエイトであつて、該バランスウエイト１２
は通常、鉄や鉛等の比重の大なる金属で作られた
重もりを合成樹脂で被覆して形成したもので、該
バランスウエイト１２によつて生じる前記ペダル
シヤフト２周囲の回転モーメントが、ペダルカバ
ー本体９の回転モーメントに打ち勝つてペダル３
の姿勢を水平に維持し、ペダルカバー本体９を常
時ペダル３の上面側に位置させるように作用す
る。

なお、上記のバランスウエイト１２は、通常、
ペダルカバー本体９と連続一体に形成されるが、
これを別体に形成して予めペダル３に取付けてお
くことも可能である。

また、ペダルカバー本体９に取付けた雌側ホツ
ク部材１１とペダル３に取付けた雄側ホツク部材
８との連結強度は、一般にペダルカバー本体９が
自重によつて不意に分離せず、爪先をカバー本体
９内に挿入した状態で、上方又は側方に足をずら
せたときは無理なく外れる程度とするのが好まし
く、これによつて、自転車が不意に傾き、足を着
地しようとする際の動きが妨げられず、安全性が
確保される。

Ａはペダルカバー本体９の外側面に設けられ、
該ペダルカバー本体９の可撓性を増すためのスリ
ツトである。

本考案のペダルカバーは、叙上の構成を有する
ものであるが、次にその作用について説明する
と、先ず、ペダル３にペダルカバー本体９を取付
けた状態で、雨中を走行した場合はペダルカバー
本体９がペダル３に載せた靴の爪先および甲皮を
包み込んで前方からの雨水や前輪で跳ね上げられ
る泥水が靴の爪先にかかるのを阻止し、靴濡れを
防止して快適さを保つと共に、雨天時以外でペダ
ルカバー本体９が不要の場合は、ペダル３の雄側
ホツク部材８から雌側ホツク部材１１を解離さ
せ、ペダルカバー本体９を単独に取外し、泥を洗
い落とした後、乾燥させて別途保管すればよい。

なお、上記実施例においては、ペダル３にペダ
ルカバー本体９を取り付ける手段としてホツクを
使用した場合について説明したが、上記ペダルカ
バー本体９の取付け手段は別段これに限定される
ものではなく、例えば第４図に示す如くペダル３
の両側に係止凸部１４を設けると共に、ペダルカ
バー本体９の左右両側下部に前記凸部１４に対応
するスリツト１５を形成し、これを前記凸部１４
に弾撥的に係合させて構成することも可能であ
る。第４図において前記第１図乃至第３図と同一
符号を付した箇所は夫々同一部材、同一部分を示
している。

従つて、第４図に示すペダルカバー本体９は、
該カバー本体９の弾力を利用し、スリツト１５が
凸部１４に所要強度で嵌合しているため、容易に
着脱することが可能であると共に、雌側ホツクを
使用しない分だけ、安価に製造出来る。

（考案の効果）以上述べた如く、本考案のペダルカバーは、ベ
ルトに載せた靴の爪先および甲皮を覆う形状のペ
ダルカバー本体をペダルに対し、着脱自在に取付
けたものであるから、雨天時には、ペダルにペダ
ルカバー本体を取付けるだけで、前輪によつて跳
ね上げられる泥水や雨水による濡れから靴の爪先
を保護し、足が濡れるのを防止することが出来る
と共に、不必要なときはペダルから取外すことが
可能で、洗浄や乾燥を容易に行うことが出来ると
いうすぐれた効果を発揮する。

しかも、本考案によれば、ペダルの両側面に設
けられるカバー取付用のホツクや係止具を、ペダ
ルゴム取付用のボルトの両端に取付けるだけで在
来の自転車ペダルに容易に適用することが可能で
あり、構造の簡素さと相俟つて自転車ペダルの雨
除け装置を安価に提供し得るという実際的な効果
も期待される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るペダルカバーの側面図、
第２図は同ペダルカバーを取付けたペダルの平面
図、第３図は同ペダルの側面図、第４図は本考案
ペダルカバーの他の実施例を示す側面図である。３……ペダル、８，１４……止め具、９……ペ
ダルカバー本体、１０……開口、１１，１５……
止着部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１自転車ペダルに取付け使用される可撓性合成
樹脂製のペダルカバーであつて、該ペダルカバ
ーは前記自転車ペダルに載せた靴の爪先部およ
び甲皮部を覆装して先端が閉ざされ、かつ、後
部に前記靴の爪先を挿入する開口を備えた爪皮
形状をなしていると共に、下部両側において前
記ペダルの両側に設けられた止め具に対し着脱
可能な止着部を備えていることを特徴とする自
転車のペダルカバー。２ペダルカバーの止着部がペダル両側に設けた
ホツク部材と弾撥的に雌雄嵌合可能なホツク部
材により構成されている実用新案登録請求の範
囲第１項記載の自転車のペダルカバー。３ペダルカバー側の止着部がペダル側面に突設
した係止凸部と嵌合可能なスリツトにより形成
されている実用新案登録請求の範囲第１項記載
の自転車のペダルカバー。