JPH0244274Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ポストカード作成用器具に関するも
のであり、写真取扱店等においてポストカード作
成を受注する際に、写真のトリミングや文字・イ
ラストの挿入等の細目取り決め時に使用するサン
プル型板に関するものである。

〔従来の技術〕

最近、カラープリント写真を郵便はがきのサイ
ズになして、新年賀状、暑中見舞状、クリスマス
カード、誕生・七五三・入学・成人・結婚等の挨
拶通知文をポストカードとして郵便する例が増え
てきた。これらポストカードの写真面に通知文等
を焼き込みたい場合には、一般に依頼者（客）は
写真取扱店にプリント済みのカラー写真とこれに
対応するネガフイルムとを持参して、所要文また
は既製文例を指定して、位置・スペースを定め
て、ポストカード作成を発注していた。

ポストカード作成に当たつては、指定された写
真の中に例えば白文字の文章を入れたい場合に
は、写真の白色に近い部分に重ならないように配
慮しなければならない。また写真中に焼き込む文
章が人物の顔などに重ならないようにする。ある
いは、写真の一部をマスクして空白部を作り、こ
こに指定文章を挿入する際には、写真のトリミン
グ位置や空白部の配置・位置等を配慮しなければ
ならない。

このようにポストカード作成受注に当たつては
写真取扱店では客の注文に合わせて、ポストカー
ドの出来上がり形状を勘案するので、その取り決
めには多大の時間と配慮を必要としていた。

〔考案の目的〕

本考案は、写真に文字・イラストを入れたポス
トカードの作成に際して、その配置デザインを合
理化する簡便な器具を提供することを目的とする
ものである。

〔考案の構成〕

本考案は上記の目的を達成するもので、本考案
のポストカード用サンプル型板は、ポストカード
と同一の外形寸法を有し、プリント写真の位置決
めを定めるマスク枠を設けた型板において、前記
マスク枠を型板とほぼ相似形にすると共に、型板
の外周からマスク枠の外周に至る領域部分を半透
明または不透明にし、該マスク枠内を透明に形成
して該透明枠内に文字・イラスト等のサンプル表
示を設けるとともに、前記型板の外形の長辺部に
スケール表示を設け、前記型板の外形の４つの頂
点とマスク枠の４つの頂点のそれぞれ対向する頂
点を結ぶ線の表示を前記半透明または不透明の領
域部分に設けたことを特徴とするものである。

〔作用〕

本考案によるポストカード用型板を用いること
によつて、指定された写真とこれ挨拶文等の適合
した文例を選定し、両者を最適位置にレイアウト
するよう前記型板と写真とを重ね合わせることに
よつて、容易に仕上がつた状態のポストカードと
同一に予め設定することができる。

〔実施例〕

以下、本考案によるポストカード用サンプル型
板を実施例に従つて具体的に説明する。

第１図はカラープリントサイズの一例を示す平
面図である。カラープリントには一般に下記の種
類のものが多く使用されているが、これらは標準
プリントサイズであつて、量産性によつて安価に
提供されている。

Ｅ判：82×114mm、2E判：114×164mm、Ｌ判：
88.5×127mm、2L判：127×177mm、PF判：82×
108mm 以上は何れもプリントサイズの外形寸法を示す
ものであり、更に四周縁に白枠を有するものにあ
つては、写真画面は更に縮小されている。図にお
いて１は外形、２は内枠を示す。

第２図はポストカードサイズの完了見本の一例
である。ポストカードの外形３は約100×150mmと
なし、写真の背景部に所要文字４を焼き込んだ一
例を示す。尚、第１種通常郵便物の外形寸法は、
（９×14）cm以上、（12×23.5）cm以下と規定され
ている。

第３図は本考案によるポストカード用サンプル
型板（以下型板と略称する）の平面図である。図
において、１１は型板の外形を示し、その縦横寸
法はポストカードの外形と同一であり、上述のよ
うに約100×150mmである。１２は型板のマスク枠
であり、その縦横寸法は前記カラープリントの内
枠２より小さく作られていて、マスク枠１２は前
記型板の外形１１と相似形である。即ち、マスク
枠１２によつてトリミングされた写真が前記ポス
トカードの外形３の寸法に比例拡大される。マス
ク枠１２の内側は透明部１３となつていて、その
一部には焼き込み用の所要文字またはイラスト等
のサンプル表示１４が印刷されている。また前記
マスク枠１２の外側部分は不透明または半透明状
の額縁部１５である。この額縁部１５には、対角
線１６と目盛線１７および穿孔１８が設けられて
いる。対角線１６は前記型板の外形１１の４つの
頂点と前記マスク枠１２の４つの頂点のそれぞれ
対向する頂点を結ぶ線図であつて、マスク枠１２
が比例拡大されて型板の外形１１へ至ることを、
即ち完成時のポストカードの外形となることを目
視感できるようにしている。目盛線１７は型板の
外形１１の長辺部に１cm毎に目盛つたもので、こ
れにより市販の各種異なるプリントサイズを計測
してポストカード作成時の参考とする。穿孔１８
は後記の複数枚の型板をスナツプリングなどによ
つて束ねて、四散・紛失を防止し、かつこれらの
型板を壁面等のフツクに引掛けて整理するのに役
立つ。尚、本型板は透明な合成樹脂シートに印刷
して作られる。

次に本考案による型板の使用方法について述べ
る。先ず客が持参したプリント写真と希望・選択
された挨拶文等の文例と文字挿入位置とによつ
て、型板を選定し、この型板の裏側に前記プリン
ト写真を重ね合わせて、トリミング位置や挿入文
字位置等を定める。この最適の重ね合わせ状態を
型板上で確認すれば、これが対角線１６によつて
外側に拡大された位置即ち型板の外形が完成仕上
がり状態のポストカードの大きさになることが一
目で判るので極めて便利である。

この重ね焼き用型板は、縦位置、横位置各種多
数用意され、プリント写真の最適位置に挿入文字
がくるように整えられている。

第４図は本考案による型板の他の実施例を示す
もので、ポストカードの上下左右又は中央等に白
抜部を設け、そこに文字やイラスト等のサンプル
表示を入れる形式のものである。（A1）、（A2）、
（B1）、（B2）、（C1）、（C2）また（Ｄ）は写真部
分をハート形にして、余白部に文字を入れた形式
のものである。尚、ハート形以外に円形、楕円形
その他のマスク形状のものを準備することも可能
である。

〔考案の効果〕

本考案によるポストカード用サンプル型板は、
ポストカード受注時に発注者（客）の目前で実際
に出来上がつた状態で写真と文字・イラストがど
のようになるかが一目で判り、迅速・正確にデザ
インを決定できるので極めて簡便・明瞭で、その
効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はカラープリントの平面図、第２図はポ
ストカードの平面図、第３図は本考案によるポス
トカード用サンプル型板の平面図、第４図は本考
案によるポストカード用サンプル型板の他の実施
例を示す平面図である。 １……カラープリントの外形、２……カラープ
リントの内枠、３……ポストカードの外形、４…
…所要文字、１１……サンプル型板の外形、１２
……マスク枠、１３……透明部、１４……サンプ
ル表示、１５……額縁部、１６……対角線、１７
……目盛線、１８……穿孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポストカードと同一の外形寸法を有し、プリン
   ト写真の位置決めを定めるマスク枠を設けた型板
   において、前記マスク枠を型板とほぼ相似形にす
   ると共に、型板の外周からマスク枠の外周に至る
   領域部分を半透明または不透明にし、該マスク枠
   内を透明に形成して該透明枠内に文字・イラスト
   等のサンプル表示を設けるとともに、前記型板の
   外形の長辺部にスケール表示を設け、前記型板の
   外形の４つの頂点とマスク枠の４つの頂点のそれ
   ぞれ対向する頂点を結ぶ線の表示を前記半透明ま
   たは不透明の領域部分に設けたことを特徴とする
   ポストカード用サンプル型板。