JPH0243543B2 - - Google Patents

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JPH0243543B2
JPH0243543B2 JP5262082A JP5262082A JPH0243543B2 JP H0243543 B2 JPH0243543 B2 JP H0243543B2 JP 5262082 A JP5262082 A JP 5262082A JP 5262082 A JP5262082 A JP 5262082A JP H0243543 B2 JPH0243543 B2 JP H0243543B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セメント・クリンカー等の砕料を粉
砕する閉回路粉砕系を制御する方法に関し、さら
に詳しくは、分級装置を最適な操作条件のもとで
運転することにより所定の粉末度をもつた製品を
安定状態で効率よく生産することができるように
粉砕系を制御する方法に関する。
セメントの粉末度とセメント強さとの間には強
い相関々係がある。そのため、従来から粉末度の
管理が重視されており、分級装置より排出された
微粉の粉末度を測定し、測定結果にもとづいて分
級装置の操作条件(回転数、ダンパーの開き等)
を制御する方法が通常用いられている。しかし、
上述のように従来の制御方法は、分級装置で分級
されたセメントのうち微粉の粉末度を測定しては
じめて分級装置を制御するようにされているの
で、粉砕系に対する制御動作の応答が遅く、系全
体がハンチングしやすく、その結果、微粉の粉末
度のばらつきが大きいことが欠点として指摘され
ている。
セメントの場合、通常、粉末度の測定対象とし
て比表面積の値が用いられているが、比表面積は
セメント粉末全体の細かさを表示する特性値であ
つても、粉末を構成している各粒子径ごとの分布
を表示する尺度ではない。セメントの強さを発現
させるうえからセメントの粉末度を表わす尺度と
して粒度分布が重要視されており、セメント製品
としては2〜40μの粒度が重要である。このうち
15μ以下の微粒子群量は初期強さに寄与し、15〜
40μの中間の粒子群量は長期強さに寄与するとい
われている。
一般に、セメントの粒度分布は分級装置や粉砕
機の構造、粉砕工程の運転状態等に応じて変化す
る。セメントの強さを発現させるうえで最適な粒
度分布が得られるようにするためと粒度分布の悪
さに起因するセメントの強さの低下を防ぐため、
比表面積の値を高くすることが必要である場合が
ある。しかし、比表面積を測定するには温度、湿
度等の測定雰囲気条件が一定に保たれていること
が要求されるが、オフラインによる測定では、こ
れらの条件を満足させ得るのに反し、オンライン
による測定では、これらの条件を満足させること
が困難である。そのため、測定値が温度、湿度等
の測定雰囲気条件の影響をうけやすくオンライン
の場合、高い測定精度を期待することができな
い。
本発明は、上述のごとき閉回路粉砕系の従来の
制御方法に付随する欠点を解消することを目的と
するものであつて、粉砕機から排出された砕製物
をサンプリングして、採取したサンプルについて
収率測定装置を用いて収率を測定し、また砕製物
の通過流量を粉砕系内の適所で検知して、上記収
率と通過流量とから演算器により砕製物中に含ま
れている所定の粒度範囲にあるものの全量を求め
る。一方、所定の粒度範囲にあるものの全量と分
級装置の制御量との間であらかじめ設定してある
相関式にもとづいてそのおりおりの制御量を演算
器により演算し、決定された制御量を分級装置に
発信して、分級装置の操作条件(回転数、ダンパ
ーの開度等)を変更し、分級装置より排出される
製品の収率値が目標収率値となるように制御する
こをを発明の要旨とするものである。
本発明の別の実施態様によれば、上記の制御動
作と併せて、分級装置で分級された砕製物のうち
製品として系外に排出される微粉をサンプリング
して収率を測定し、測定収率値が目標収率値から
外れている場合、収率と分級装置の制御量との間
にあらかじめ設定してある相関式にもとづいて分
級装置の操作条件を制御することが効果的であ
る。
なお、後者の制御動作は、前者の制御動作を実
施したあと所定時間経過してから実施するように
なつている。
以下、セメント・クリンカーの閉回路粉砕系に
適用された本発明に係る制御方法を添付図面を参
照しながら詳細に説明する。
第1図において、たとえば、ベルト・フイダー
のごとき原料供給装置1から供給されたセメン
ト・クリンカーは粉砕機2の中で粉砕される。該
粉砕機2より排出された砕製物は、たとえば、バ
ケツト・エレベーターのごとき輸送装置3によ
り、たとえば、空気分級機のごとき分級装置4へ
送られる。この分級装置4で分級された砕製物の
うち、所要の粉末度より細かい微粉は通路5をへ
て製品として閉回路粉砕系より排出され、一方、
前記所定の粉末度より粗い砕製物は通路6をへて
粉砕機2に送り戻し、再粉砕に付される。
上述のごとく構成された閉回路粉砕系に本発明
に係る制御方法を実施するため、粉砕機2の出口
に収率測定装置7が設けられている。粉砕機2か
ら排出された砕製物よりサンプルを採取し、該サ
ンプルを収率測定装置7に送つて、その収率を測
定するとともに、砕製物の通過流量を測定するた
め輸送装置3のモーター8の負荷電流を測定す
る。ここで、前記収率測定装置とは粉砕機で粉砕
された砕製物の一部を粉砕機出口でサンプリング
し、収率測定装置としての分級機を用いてサンプ
ルを分級し、サンプルのうち所定の粒度範囲にあ
るものの割合を収率として測定する装置である。
セメントの場合、この所定の粒度範囲は通常2〜
40μであり、好ましくは、2〜14μである。
前記収率測定装置7で測定された収率値は演算
器9に送信されるとともに、輸送装置3を駆動す
るモーター8の負荷電流の値が砕製物の通過流量
を表示する尺度として演算器9に送信される。し
かるのち演算器9は測定収率値と砕製物の通過流
量にもとづいて砕製物中に含まれている所定の粒
度範囲にあるものの全量を演算する。一方所定の
粒度範囲にあるものの全量と分級装置のモーター
21の回転数との間の相関関係を相関式の形であ
らかじめ設定しておき、この相関式にもとづく演
算器9からの指令にもとづいて分級装置4のモー
ター21の回転数が調節される。
次に、本発明に係る制御方法を実施するにあた
つて必須の構成要素である収率測定装置の構成と
機能を第2図を参照しながら簡単に説明する。
第1図の粉砕機2の出口で採取されたサンプル
は、たとえば、スクリユ・コンベア、ベルト・コ
ンベア等のサンプル輸送装置11を用いて末端に
あるサンプリング・ゲート12に移送され、該サ
ンプリング・ゲート12より分級フイーダー13
に供給される。該分級フイーダー13は受槽1
3′とスクリユ・フイーダー13″とより成り、サ
ンプルは該スクリユ・フイーダー13″をへて収
率を測定するための分級機14に供給される。1
5は重量計であつて、サンプルの供給量を測定す
る。
セメント粉砕系の場合、分級機14としては砕
製物のうち粒度分布が通常2〜40μ、好ましくは
2〜14μのものを正確に分級することができるも
のであればどのような構造形式のものを使用して
もよいが、たとえば特開昭53−76466号に開示さ
れている粉体分級機を使用することが効果的であ
る。
分級機14で分級されたもののうち、粗粉はホ
ツパー16に排出される。このホツパー16にも
重量計17が設けられているので、分級されたサ
ンプル中の粗粉の割合を求めることができる。一
方、分級機14より排出された微粉は、たとえ
ば、バツグ・フイルターのごとき捕集装置18で
捕集される。前記重量計15と17はそれぞれ、
第1図の演算器9に接続されているので、供給さ
れたサンプルの重量に対する分級された所定の粒
度範囲のものの重量に比、すなわち収率が演算さ
れるとともに、目標収率値からの偏差が求められ
る。そしてこの偏差にもとづいて上述の制御を実
施することができる。
第2図に示されている上述の収率測定装置は特
願昭56−123612号に記載されているものであつ
て、本発明に係る制御方法を実施するために使用
される収率測定装置の一例を示したものにすぎ
ず、本発明方法の適用が第2図に示されているも
のに限定されるものではなく、上述の機能を果し
て所期の目的を達成することができるものであれ
ば、その構造、型式等を問うものではない。
次に、本発明に係る制御方法の制御対象である
分級装置の構成を第3図を参照して簡単に説明す
る。
第3図は、セメントの分級に一般的に使用され
ているサイクロン・セパレーターの構成を概念的
に図解したものである。粉砕機で粉砕されたセメ
ントは輸送装置をへて原料投入口20に投入され
る。投入されたセメントは高速で回転している分
散板26により半径方向に均一に分散され、高速
回転しているブレードで分級作用を受けた後、複
数の第2段サイクロン25に運ばれてここで空気
より分離されサイクロン25の下端の出口より第
1図に示される通路5をへて製品として粉砕系よ
り搬出される。一方、粗粉は、ブレード22で分
級作用を受けた後、第1段サイクロン24の下端
の出口より第1図に示される通路6をへて粉砕機
2に運び戻される。
第3図はサイクロンセパレーターは分級装置の
代表例の一つを説明したものにすぎず、本発明方
法の適用がこの分級装置に限定されるものではな
く、所要の分級性能をもつものであればどのよう
な構成のものを使用してもよいことはいうまでも
ない。
第1図を参照した上記の実施例においては、演
算器9で演算のうえで決定された制御指令がモー
ター21に発信されて、該モーター21の回転数
を操作するようになつている。
上述の制御方法を採用した具体的な成果の一例
として、セメント製品の2〜40μの所定範囲の粒
子の粒度分布のばらつきを日間の変動係数で表わ
して7%から5%に減らすことができまたセメン
トの強さ(JISの28日目の圧縮強さ)のばらつき
を1月内の日間の変動係数で表わして5.0%から
3.8%に小さくすることができた。
さらに、本発明おいては次の制御操作を併用す
ることにより製品の粉末度のばらつきを少なく
し、粉砕系の信頼度を高めるようにされている。
すなわち、分級装置4から排出された微粉(製
品)を粉砕系より搬出する通路5の途中で微粉を
サンプリングして、所定の粒度範囲のものの収率
を測定する第2の収率測定装置30を設け、測定
結果を第2の演算器31に伝えるようにされてい
る。第2の演算器31は、測定収率値の目標収率
値から偏差を演算し、偏差とモーター21の回転
数との間についてあらかじめ設定されてある相関
式にもとづいてモーター21の回転数の調節量を
決定し、制御指令をモーター21に発信する。
通常、粉砕機2の出口に設けられている第1の
収率測定装置7で測定された収率値と輸送装置3
のモーター8の負荷電流から求められた砕製物の
通過流量とにもとづき、第1の演算器9により決
定された上述の分級装置4の制御動作のあと、所
定時間(一般に2から3分)経過してから、第2
の収率測定装置30と演算器31を操作して測定
収率値を求め、もし目標収率値との間に差がある
ときは制御信号をモーター21に発信するように
している。
上記の第2の制御動作を併用した成果の一例と
して、2〜40μの製品の粒度分布のばらつきを1
月間の日間の変動係数で表わして7%から4%に
低下させることができた。
第1図に示されている実施例では第1の収率測
定装置7と第2の収率測定装置30ならびに第1
の演算器9と第2演算器31は別個に設置されて
いるが、第1の収率測定装置7と演算器9を操作
してから切替操作により両者をそのまま第2の収
率測定装置と演算器として使用してもよい。
上述のごとく、セメントの粉砕系について本発
明を説明したが、本発明に係る制御方法がセメン
ト粉砕系にのみ適用されるものではなく、すべて
の閉回路粉砕系の制御に使用することができるこ
とはもちろんのことである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る制御方法が適用された
セメント閉回路粉砕系を図解した略線図、第2図
は、本発明方法を実施するうえで必要な収率測定
装置の構成を概念的に図解した略線図。第3図
は、サイクロン・セパレーターの構成を概念的に
図解した断面略線図。 1……原料供給装置、2……粉砕機、3……輸
送装置、4……分級装置、5,6……通路、7…
…第1の収率測定装置、8……モーター、9……
第1の演算器、10……ダンパー、11……サン
プル輸送装置、12……サンプリング・ゲート、
13……分級フイーダー、14……分級機、1
5,17……重量計、16……ホツパー、18…
…微粉捕集装置、20……原料投入口、21……
モーター、22……ブレード、23……ブロワ、
24,25……サイクロン、30……第2の収率
測定装置、31……第2の演算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原料供給装置により砕料を粉砕機に供給して
    粉砕し、粉砕された砕製物を輸送装置により分級
    装置に移送し、該分級装置で所要の粉末度の微粉
    とそれ以外の粗粉とに分級し、微粉を製品として
    粉砕系より排出すると共に、粗粉を前記粉砕機に
    送り戻して再粉砕に付すようにした閉回路粉砕系
    を制御する方法において、上記粉砕機より排出さ
    れた砕製物の一部を該粉砕機の出口付近で採取
    し、採取されたサンプルについて収率測定装置を
    用いて収率を測定すると共に、粉砕機から排出さ
    れる砕製物の通過流量を系内の適所で検知し、前
    記測定収率値及び砕製物の通過流量から砕製物中
    に含まれている所定の粒度範囲にあるものの全量
    を演算器により求め、かつ該演算器により上記所
    定の粒度範囲にあるものの全量に応じた分級能力
    の制御量を演算し、しかるのちこの制御量を前記
    演算器により上記分級装置に発信して分級能力を
    変更し、前記分級装置より排出される製品の収率
    値が目標収率値となるように制御することを特徴
    とする閉回路粉砕系における制御方法。 2 輸送装置の駆動装置の負荷電流により砕製物
    の流量を検知することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 原料供給装置により砕料を粉砕機に供給して
    粉砕し、粉砕された砕製物を輸送装置により分級
    装置に移送し、該分級装置で所要の粉末度の微粉
    とそれ以外の粗粉とに分級し、微粉を製品として
    粉砕系より排出すると共に、粗粉を前記粉砕機に
    送り戻して再粉砕に付すようにした閉回路粉砕系
    を制御する方法において、上記粉砕機より排出さ
    れた砕製物の一部を該粉砕機の出口付近で採取
    し、採取されたサンプルについて第1の収率測定
    装置を用いて収率を測定すると共に、粉砕機から
    排出される砕製物の通過流量を系内の適所で検知
    し、前記測定収率値及び砕製物の通過流量から砕
    製物中に含まれている所定の粒度範囲にあるもの
    の全量を第1の演算器により求め、かつ該第1の
    演算器により上記所定の粒度範囲にあるものの全
    量に応じた分級能力の第1の制御量を演算し、し
    かるのちこの第1の制御量を前記演算器により上
    記分級装置に発信して分級能力を変更し、かつ、
    前記分級装置より排出される製品の一部を採取
    し、採取されたサンプルについて第2の収率測定
    装置を用いて収率を測定し、この測定収率測定値
    と目標収率測定値との偏差を第2の演算器により
    求めると共に、該第2の演算器により上記偏差に
    応じた分級能力の第2の制御量を演算し、しかる
    のちこの第2の制御量を前記第2の演算器より上
    記分級装置に発信して分級能力を変更し、前記分
    級装置より排出される製品の収率値が目標収率測
    定値となるように制御することを特徴とする閉回
    路粉砕系における制御方法。 4 第1の演算器で演算された第1の制御量にも
    とづく制御操作を実施したあと、所定時間経過し
    てから第2の演算器で演算された第2の制御量に
    もとづく制御操作を実施することを特徴とする特
    許請求の範囲の第3項記載の方法。 5 第1の制御量にもとづく制御操作を実施した
    あと、切替操作により第1の収率測定装置と演算
    器を第2の収率測定装置と演算器として使用する
    ことを特徴とする特許請求の範囲の第3項記載の
    方法。 6 輸送装置の駆動装置の負荷電流により砕製物
    の流量を検知することを特徴とする特許請求の範
    囲の第3項記載の方法。
JP5262082A 1982-03-31 1982-03-31 閉回路粉砕系における制御方法 Granted JPS58170551A (ja)

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JPS58170551A JPS58170551A (ja) 1983-10-07
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