JP3170180B2 - 粉砕工程制御方法、粉砕工程制御装置、および粉体製造装置 - Google Patents

粉砕工程制御方法、粉砕工程制御装置、および粉体製造装置

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JP3170180B2
JP3170180B2 JP21057895A JP21057895A JP3170180B2 JP 3170180 B2 JP3170180 B2 JP 3170180B2 JP 21057895 A JP21057895 A JP 21057895A JP 21057895 A JP21057895 A JP 21057895A JP 3170180 B2 JP3170180 B2 JP 3170180B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体製造時に砕製
物を所定の粒度により分級し、所定粒度以下の粉体(精
粉)を製品とし、精粉以外の粉体(粗粉)を粉砕装置に
返送するように制御を行なうための粉砕工程制御方法、
粉砕工程制御装置、および粉体製造装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のセメント製造装置におけるセパレ
ータの運転条件の制御は、人手を介して比表面積を測定
することによって得た粉体粒度の情報によっているた
め、データのサンプリング間隔が長時間となり、制御動
作が系の粉砕状態の変化に対応して迅速に行うことがで
きず、粉体粒度のばらつき、ハンチング等を招きやすい
という欠点があった。
【0003】このようなセパレータ運転条件の制御方法
における欠点を改善するため、近年では、セパレータに
よって分級された粉体の粒度をオンラインで測定し、演
算器で目標とする粉体粒度と比較して、セパレータ運転
条件を制御するオンライン粒度測定を適用した制御方法
が種々開発されてきた。
【0004】例えば、オンライン粒度測定システムとし
て開発されたものに、小型セパレータを用いて、ある一
定の分級点における収率を求めて粉体の粒度を代表し、
セパレータ運転条件(回転数、風量)の制御値を決定す
る方法がある。しかし、この方法には、次のような多く
の欠点がある。 クリンカ温度、助剤濃度の変化等による小型セパレ
ータ分級条件の変化によって、収率測定値が異なる。 特定の粒度範囲の比率を測定するため、現在なお主
流である比表面積による品質管理には適さない。クリン
カの被粉砕性、粒度等の品質変化によって粒度構成が変
化した場合は、比表面積との検量線を実測値との対比に
よって更正しなくてはいけない。 サンプリング装置、集塵装置、サンプル回収装置等
の付帯設備を、適用する装置に合わせて設計、配置せね
ばならず、設備全体に高額の投資を要する。 付帯設備の数が多いため、1つでも故障すれば、設
備全体が稼働できなくなるために非稼働時間が多い。
【0005】また、反射光量に基づき塊状体または粒状
体の粒度を測定するもの(例えば特開昭58−6254
0号公報)がある。この方法では、コンベヤ上で搬送さ
れる測定対象に光を照射して、塊状体または粒状体の部
分を検知するときと、間隙部分を検知しているときの2
種類の信号だけで、搬送されている塊状体または粒状体
の粒度分布を表す。一つ一つの塊状体または粒状体の粒
径は塊状体または粒状体を検知している信号が出力され
ている時間とコンベヤの搬送速度から求められる。しか
し、この方法は粒径が数センチ以上の塊状体に対しては
有効な方法となるが、セメントのようにほとんどが 100
μm以下となる微細な粉体に対しては適用できないとい
う欠点がある。
【0006】この他に、レーザ回折式粒度測定装置を用
いた方法がある。この方法は、粉体をサンプリングし
て、測定装置のレーザ光束中に分散させ、回折した光の
像から粒度を知る。しかし、この方法では、下記のよう
な欠点があり、これが普及を妨げる理由となっている。 粉体の分散を、常時、均一に行うことが難しい。 試料の運搬中に偏析を生じやすいため、測定結果に
誤差が生じやすい。 付帯設備については、前述の小型セパレータを用い
てセパレータ運転条件の制御値を決定する方法と同様の
問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のオンライン
粒度測定法を適用した粉体製造装置の制御方法において
は、手分析によるものと比較して応答性に優れている
が、それぞれ適用する方法に特有の多くの問題点をもっ
ており、粉体生産ラインに適用されて広く普及するに至
ったものはなかった。
【0008】本発明は、従来技術における粉体製造装置
のオンライン粒度測定法を適用した制御方法にみられる
前記問題点を解消するためのものであり、そのための課
題は、粉粒体の比表面積と反射光量との相関関係に基づ
き分級条件を調整する粉砕工程制御方法、粉砕工程制御
装置、および粉体製造装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明において前記課題
を解決するため具体的に構成された請求項1記載の粉砕
工程制御方法は、あらかじめ作成した精粉の反射光量と
比表面積とを対応させる検量線に基づき、製造された精
粉の反射光量から、その粉末度を推定し、この推定粉末
度が目標粉末度になるように粉砕工程を制御することを
特徴とするものである。
【0010】また、請求項2記載の粉砕工程制御方法
は、砕製物、精粉、粗粉の各反射光量の測定値から、あ
らかじめ作成された前記各粉体の反射光量と精粉の比表
面積とを対応させる検量線に基づいて、供給原料の品質
変化の影響を補正した精粉の粉末度を推定し、この推定
粉末度を目標粉末度と比較して粉砕工程を制御すること
を特徴とするものである。
【0011】また、請求項3記載の粉砕工程制御方法
は、供給原料の一部をサンプリングして粉砕限界まで粉
砕することにより粉末度を一定とした粉体の反射光量の
変化から供給原料の品質変化を検知して、あらかじめ作
成された精粉の反射光量と比表面積とを対応させる検量
線に対する補正値を求め、精粉の反射光量から供給原料
の品質変化につき補正された粉末度を推定して、供給原
料の品質変化にかかわらず正確な精粉の粉末度を得るこ
とにより精粉仕上工程を制御することを特徴とする。
【0012】また、請求項4記載の粉砕工程制御装置
は、精粉の反射光量の測定装置と、あらかじめ反射光量
と比表面積とを対応させる検量線データを格納する記憶
手段と、精粉の反射光量測定値から前記記憶手段のデー
タに基づき精粉の粉末度を算出し、この算出した粉末度
と目標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制御データを
算出し、その制御データに基づき粉砕工程を制御する制
御装置とからなることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項5記載の粉砕工程制御装置
は、砕製物、精粉、粗粉のそれぞれの反射光量の測定装
置と、あらかじめ前記各反射光量を比較評価した結果に
基づき供給原料の品質変化の影響を補正した精粉の反射
光量と比表面積とを対応させる検量線データの記憶手段
と、前記精粉の反射光量測定値から前記記憶手段のデー
タに基づき精粉の粉末度を算出し、この算出した粉末度
と目標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制御データを
算出し、その制御データに基づき粉砕工程を制御する制
御装置とからなることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項6記載の粉砕工程制御装置
は、仕上工程投入前の供給原料の一部をサンプリングす
るサンプリング装置と、そのサンプリングした供給原料
を粉砕限界まで粉砕する小型のミルと、粉砕限界まで粉
砕された粉体の反射光量を測定する粉体反射光量測定装
置と、仕上工程後の精粉の反射光量を測定する精粉反射
光量測定装置と、粉砕限界まで粉砕された粉体の反射光
量と粉末度との関係、標準的な精粉の反射光量と粉末度
との関係、および前記粉体と前記精粉との標準からの偏
りの相互関係をあらかじめ設定しておいたデータの記憶
手段と、この記憶手段のデータに基づき、前記粉体と精
粉との反射光量測定値を標準値およびそれらの偏りの相
互関係に基づいて供給原料の品質変化の影響を補正した
精粉の粉末度を算出し、この補正した精粉の粉末度と目
標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制御データを算出
し、その制御データに基づき粉砕工程を制御する制御装
置とからなることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項7記載の粉砕工程制御装置
は、前記反射光量測定装置は、粉粒体中に直接挿入する
プローブと、発光部と受光部とを内蔵して粉粒体からの
反射光量を電気信号として出力する光電変換器と、該光
電変換器からの電気信号を所定の制御電圧レベルで出力
する増幅器とからなる装置であることを特徴とする。
【0016】さらにまた、請求項8記載の粉体製造装置
は、セパレータの入口部でミルによって粉砕された砕製
物の反射光量を測定する砕製物反射光量測定装置と、セ
パレータ下流の搬送路中で粗粉の反射光量を測定する粗
粉反射光量測定装置と、バッグフィルタ出口部で精粉の
反射光量を測定する精粉反射光量測定装置と、あらかじ
め前記各反射光量を比較評価した結果に基づき供給原料
の品質変化の影響を補正した精粉の反射光量と比表面積
とを対応させる検量線データを格納する記憶装置と、こ
の記憶装置のデータに基づき、砕製物、粗粉、精粉の各
反射光量測定値から精粉の粉末度を算出し、この算出粉
末度と目標粉末度との比較に基づきセパレータのモータ
回転数とバッグフィルタのダンパ開度の制御データを算
出し、その制御データに基づきセパレータの分級回転数
と分級風量とを制御する制御装置とを備えてなることを
特徴とする。
【0017】さらにまた、請求項9記載の粉体製造装置
は、各仕上工程の系統におけるバッグフィルタ出口部で
精粉の反射光量を測定する精粉反射光量測定装置と、仕
上工程投入前の供給原料の一部をサンプリングするサン
プリング装置と、そのサンプリングした供給原料を粉砕
限界まで粉砕する小型のミルと、粉砕限界まで粉砕され
た供給原料の粉体の反射光量を測定する反射光量測定装
置と、粉砕限界まで粉砕された粉体の反射光量と比表面
積との検量線データ、前記精粉の反射光量と比表面積と
の検量線データ、および前記粉体と前記精粉との標準か
らの偏りの相互関係を設定したデータの記憶装置と、こ
の記憶装置のデータに基づき、前記精粉の反射光量測定
値から供給原料の品質変化の影響を補正した粉末度を算
出し、この算出粉末度と目標粉末度との比較に基づきセ
パレータのモータ回転数とバッグフィルタのダンパ開度
の制御データを算出し、算出した制御データに基づきセ
パレータの回転数とバッグフィルタ風量すなわちセパレ
ータの分級風量とを制御する制御装置とを備えてなるこ
とを特徴とする。
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】以下にセメント製造設備に適用し
た場合について具体的に説明する。 〔反射光量測定による粒度推定〕まず、粉砕工程制御方
法として、セパレータ前後の3ヶ所において砕製物、粗
粉、精粉の反射光量を測定し、粉末度を表す指標の1つ
である比表面積との関係を求めて、目標とする比表面積
となるように制御する場合について説明する。
【0020】この場合における粉体製造装置は、図1に
示すように、供給原料を供給して粉砕するミル1と、ミ
ル1によって粉砕された砕製物を上方へ移送するバケッ
トエレベータ2と、バケットエレベータ2によって供給
された砕製物を所定粒度より粗い粗粉と所定粒度以下で
ある精粉とに分級するセパレータ3と、セパレータ駆動
用のインバータモータ3aと、分級された精粉を捕集す
るバッグフィルタ4と、バッグフィルタ4の風量を調節
する電動ダンパ5と、バッグフィルタ4内の空気を電動
ダンパ5を介して外部に排気する送風機6と、セパレー
タ3の入口部でミル1によって粉砕された砕製物の反射
光量を測定する第1の反射光量測定装置7と、セパレー
タ3の下流側搬送路中で粗粉の反射光量を測定する第2
の反射光量測定装置8と、バッグフィルタ4の出口部で
精粉の反射光量を測定する第3の反射光量測定装置9
と、反射光量と粉末度を表す指標の1つである比表面積
との関係を定めた検量線データを保持する記憶装置10
と、この記憶装置10のデータに基づき砕製物、精粉、
粗粉の各反射光量の測定値をそれぞれの比表面積に換算
し、この比表面積を目標粉末度としての目標比表面積と
比較してインバータモータ3aの回転数と電動ダンパ5
の開度との制御値を計算し、その計算値に基づきセパレ
ータ3の回転数とバッグフィルタ4の風量とを制御する
制御装置11とを備える。
【0021】各反射光量測定装置7,8,9は、粉粒体
中に直接挿入するプローブと、発光部と受光部とを内蔵
して粉粒体からの反射光量を光電変換して得られる電気
信号として出力する光電変換器と、光電変換された電気
信号を増幅しゲイン調整して所定の制御電圧レベルで出
力する増幅器とからなる装置とする。プローブは、耐磨
耗製と耐熱性に優れた材質で製作して、輸送機械やシュ
ート等に、常時、取り付けられた状態で測定を行うこと
ができるようにする。そして、特別な付帯設備を必要と
しないので、反射光量測定装置7,8,9や制御装置1
1の設置も簡便であり、メンテナンスはプローブ部分の
交換のみで充分となる。これらの反射光量測定装置7,
8,9を、それぞれ砕製物、粗粉、精粉の反射光量が測
定できるように設置して、その測定値に基づき、制御装
置11がインバータモータ3aと電動ダンパ5を制御し
て、セパレータ3の回転数とバッグフィルタ4における
風量とを調節し、バッグフィルタ4で捕集する精粉が目
標とした比表面積を有する粉体となるように制御する。
【0022】反射光量測定装置7,8,9の測定値は、
プローブから光電変換器および増幅器を介して、瞬時に
所定電圧レベルの電気信号として制御装置11に出力さ
れ、制御装置11でデータを連続的にサンプリングし、
連続して入力される測定値を積分平均することにより、
応答性に非常に優れているとともに精度の高いデータを
得ることができるようにする。
【0023】通常、クリンカの品質変動による反射光量
測定値への影響が無視できない長時間の測定では、単に
精粉の反射光量の測定値だけでは大きな誤差が生じてし
まうが、セパレータ前後における砕製物、精粉、粗粉の
3つの反射光量の重回帰式を用いれば、実用上、十分な
精度が得られる。
【0024】すなわち、砕製物の反射光量測定装置7、
精粉の反射光量測定装置9、粗粉の反射光量測定装置8
からの出力電圧(以下、単に反射光量という)をそれぞ
れL1,L2,L3とし、精粉の比表面積(ブレーン法
を適用して得られた値、以下、ブレーン値という)をS
とすれば、係数a,b,c,dを用いて、
【数1】 S=a・L1+b・L2+c・L3+d … (1) と表わされる。
【0025】ここでは、3日に渡って砕製物の反射光量
L1、精粉の反射光量L2、粗粉の反射光量L3(図
2、反射光量に基づき得られた出力信号の電圧値にて表
示)および精粉の比表面積S(図3)を収集した。これ
らのデータから、(1)式のような、複数のデータの間
に1次の線型式が成り立つとして、予測値と実験値との
差(予測誤差)の2乗和が最小になる係数a,b,c,
dを求める。
【0026】もし、データがn組ある時は、予測誤差の
2乗和をQとすると、
【数2】 が最小になるように係数a,b,c,dを決定する。
【0027】すなわち、係数a,b,c,dは、統計学
より
【数3】
【数4】
【数5】
【数6】 により求められることが知られている。
【0028】ここで、各記号S,L1 ,L2 ,L3 にバ
ー( ̄)を付したものは、平均値を示し、またSjkとS
ksは、それぞれ
【数7】
【数8】 である。
【0029】図2,3に示すデータの場合には式3〜6
から a=−191.7 b= 900.1 c=− 86.2 d= 21.9 となり、式1は、具体的に、 S=−191.7・L1+900.1・L2+−86.
2・L3+21.9 となる。
【0030】重回帰式の、あてはまりの指標となる重相
関係数rは、予測値(Yi)と実測値(Si)とから、
【数9】 ここで、Yは重回帰式による推定比表面積である。
【0031】この式により計算すると、r=0.999
を得た(1に近づくほどあてはまりが良い値である)。
この重回帰式を使って、1か月後に精粉の比表面積につ
き予測値と実測値とを比較した。その結果を表1に示
す。
【表1】
【0032】予測値(Yi)と実測値(Si)との偏差
【数10】 とすると、表1のデータにつき計算すれば、dev=1
0.4が得られた。この値は、表1の予測値および実測
値に対して丸め誤差程度の値であるから、予測値の精度
は非常に良く、予測結果が1か月を経てもなお有効であ
ることが確認できた。
【0033】以上のようにして求めた精粉の比表面積S
と、目標とされる比表面積とが記憶装置10のデータに
基づき制御装置11で比較され、セパレータ3に設けら
れているインバータモータ3aの回転数と、バッグフィ
ルタ4の風量を調節する電動ダンパ5の開度との制御値
が計算され、その結果としての制御信号をそれぞれイン
バータモータ3aと電動ダンパ5とに出力することによ
って、砕製物の分級を制御し、所定粉末度の精粉を得る
ことができる。
【0034】〔測定値変動補正〕つぎに、粉砕工程制御
方法における供給原料の品質変動による測定値の変動を
補正する方法として、サンプリングして一定の粉末度に
調整した供給原料と、製造された精粉とを、それぞれ測
定して得られた各反射光量(電圧値)の測定値およびそ
れらの標準値からの偏りに基づき、精粉の検量線からの
偏りの補正を行う場合を説明する。
【0035】この場合におけるサンプリング系の装置構
成では、図4に示すように、原料供給元であるクリンカ
サイロ21と、供給原料であるクリンカを複数設けられ
ている仕上工程の各系統(系1,系2,…,系5)に受
渡し運搬するクリンカサイロ引出し輸送機22と、クリ
ンカサイロ引出し輸送機22からクリンカをサンプリン
グして一部取り出すサンプリング装置23と、サンプリ
ングしたクリンカを粉砕時間を延長しても比表面積が増
加しなくなるまで粉砕する小型振動ミル24と、小型振
動ミル24により粉砕されて得られた粉体を充填する容
器25と、容器25にプローブ(図示せず)を装着して
充填された粉体の反射光量を測定する反射光量測定装置
26とを備える。ここで使用される小型振動ミルの場合
には、18分粉砕するとクリンカの性状に関係なく比表
面積が5000cm2 /g(ブレーン値)に達し、それ以
上粉砕時間を延長しても比表面積が増加しないことが予
め確認されているが、運用上は20分間粉砕するように
設定する。反射光量測定装置26は図1の反射光量測定
装置7,8,または9と同様の装置が用いられるものと
する。そして、各仕上工程の各系統(系1,系2,…,
系5)には、製造された精粉の測定用として反射光量測
定装置26と同様の装置を少なくとも1つは具備するも
のとする。
【0036】この例では、サンプリング装置23がクリ
ンカサイロ引出し輸送機22から30分間隔で1kgの
クリンカをサンプリングし、サンプリングしたクリンカ
を小型振動ミル24に供給し、小型振動ミル24で20
分間粉砕する。得られた粉体は、反射光量測定装置26
の測定プローブが装着された容器25に充填されて、反
射光量が測定される。
【0037】また、基準となる精粉の反射光量と比表面
積とを対応させる検量線を得るために、同じクリンカの
供給を受ける2つの仕上工程(系1,系2,…,系5の
いずれか2つ)で製造される比表面積の異なる精粉を製
造し(ブレーン値で表示すると3000cm2 /g,34
00cm2 /g)、クリンカのサンプリングと同時にサン
プリングした。
【0038】そして、2つの異なる仕上工程からそれぞ
れ得られた比表面積の異なる精粉から、それらの混合比
率を25%ずつ変えた混合試料を5種類作成した(ブレ
ーン値は3000,3100,3200,3300,3
400cm2 /g)。これらの試料は、同一のクリンカ品
質と見なせるため、品質変動がなく比表面積のみ異なる
精粉として扱える。
【0039】これらの試料から品質変動がなく比表面積
のみ異なる標準的な精粉の反射光量と比表面積を求め
た。その結果、精粉の反射光量Lと比表面積Sとの間で
図5のような関係が得られた(検量線の縦軸は反射光量
に基づき得られた出力信号の電圧値にて表示)。(図1
の装置における測定値と異なるのは測定レンジが異なる
ためである)これから、LとSとの関係式はつぎのよう
になる。
【数11】 L=d+e・S … (11) そして、図5に示すデータによれば、 d=−30.1 e=0.01015 であり、式11は、具体的に、 L =−30.1+0.01015・S となる。
【0040】これらの測定から得られた供給原料の反射
光量および精粉の検量線を標準として扱うことにし、そ
の標準からの偏りδを品質変化によるものとした。これ
に伴い、品質変化によるクリンカの反射光量の変化と、
精粉の検量線からの偏りとの関係を掴むため、3日間に
わたってクリンカおよび精粉をサンプリングし、そのサ
ンプルの反射光量Lと比表面積Sを測定した。その結
果、各サンプルの偏りについては図6のような結果が得
られた。
【0041】これらの結果から、供給原料の品質変動に
起因して生じるクリンカの反射光量の標準からの偏りδ
fと、精粉の反射光量の検量線からの偏りδpとの間に
は、次の関係があることが分かった。
【数12】 δp=g・δf … (12)
【0042】すでに得られている図6のデータによれ
ば、係数gは g=0.7 であり、式12は具体的に、 δp=0.7・δf となる。
【0043】従って、精粉の比表面積Sは、測定反射光
量Lpより、次のようにして得られる。
【数13】 Lp−δp=d+e・S … (13) ここで、図5のデータを適用すれば、具体的に、 Lp−δp=−30.1+0.01015・S となる。
【0044】したがって、精粉のブレーン値Sは、
【数14】 S=(Lp−g・δf−d)/e … (14) ここで、図5,6のデータの場合には、具体的に、 S=(Lp−0.7・δf+30.1)/0.0101
5 となる。実施例1と同じ方法で、検量線作成の1月後
に、予測値と実測値を比較したところ、dev =7.9と
良好な結果が得られた。
【0045】以上のようにして求めた標準としてのクリ
ンカの反射光量および精粉の検量線を用いて、クリンカ
サイロ引出し輸送機22からクリンカをサンプリング
し、小型振動ミル24により粉砕限界まで粉砕して製造
した粉体を、反射光量測定装置26により測定して得た
反射光量と、仕上工程の各系統(系1,系2,…,系
5)に備えた精粉測定用の反射光量測定装置(図示せ
ず)により測定して得た反射光量から得られた精粉の検
量線とを、先に得られている標準と比較することによっ
て、標準からの偏りを容易に見出すことができ、許容で
きない供給原料の品質変動があった場合には、その品質
変動分を補正して精粉の比表面積すなわち粉末度を正確
に把握することができ、各仕上工程において正確に把握
された粉末度が製造すべき目標とする精粉の粉末度にな
るように、それぞれ粉砕制御することにより、所定の粉
末度に精度良く効率的に製粉することができる。
【0046】特に、セメントの仕上工程においては、共
通の原料(クリンカ)が多くの仕上工程に供給される場
合があるから、このような場合には供給原料に対するサ
ンプリング装置を1台設けることにすれば、反射光量測
定装置は精粉測定用としては各系統ごとに1つ設ければ
済むようになり、仕上工程の系統が多くなっても設備費
を安価にすることができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、請求項1
記載の粉砕工程制御方法では、粉粒体の比表面積と反射
光量に強い相関があるから、あらかじめ作成した精粉の
反射光量と比表面積とを対応させる検量線を求めてお
き、この検量線データに基づき、製造された精粉の反射
光量から、その粉末度を推定し、この推定粉末度が目標
粉末度になるように粉砕工程を制御することができるよ
うにしたことによって、粉砕状態の変化に迅速に対応す
ることができ、安定良く粉砕工程制御ができて、精粉の
粉末度のばらつきを少なくすることができ、粉体の品質
を向上させることができる。
【0048】また、請求項2記載の粉砕工程制御方法で
は、砕製物、精粉、粗粉の反射光量とそれらの比表面積
に強い相関があるから、前記各反射光量と供給原料の品
質変化の影響を補正した精粉の比表面積とを対応させた
検量線を求めておき、砕製物、精粉、粗粉の各反射光量
の測定値から、あらかじめ作成された前記検量線に基づ
いて、供給原料の品質変化の影響を補正した精粉の粉末
度を推定し、この推定粉末度を目標粉末度と比較して粉
砕工程を制御することができるようにしたことによっ
て、供給原料の品質変化の影響が無視できない場合で
も、実用上、充分な精度で安定良く粉砕工程制御がで
き、精粉の粉末度のばらつきが少ない、良質な精粉を得
ることができる。
【0049】また、請求項3記載の粉砕工程制御方法で
は、あらかじめ供給原料の一部をサンプリングして粉砕
限界まで粉砕することにより粉末度を一定とした粉体の
反射光量と、精粉の反射光量と比表面積とを対応させる
検量線とを作成し、これらのデータに基づき、供給原料
の一部をサンプリングして粉砕限界まで粉砕することに
より粉末度を一定とした粉体の反射光量の変化を求めて
供給原料の品質変化を検知し、その結果に基づきあらか
じめ作成された精粉の検量線に対する補正値を求め、精
粉の反射光量から供給原料の品質変化につき補正された
粉末度を推定して、供給原料の品質変化があっても正確
な精粉の粉末度を得るようにし、この正確な精粉の粉末
度を目標粉末度になるように精粉仕上工程を制御するこ
とができるようにしたことによって、実用上、充分な精
度で安定良く粉砕工程制御ができ、供給原料における品
質変動の影響を排除して精粉の粉末度のばらつきを少な
くした良質な精粉を得ることができるとともに、各仕上
工程の反射光量装置の設置台数が1台で済むようにし
て、多くの仕上げ工程が設けられている場合の経費を大
幅に低減させることができる。
【0050】また、請求項4記載の粉砕工程制御装置で
は、反射光量の測定装置が測定した精粉の反射光量か
ら、制御装置が記憶手段の検量線データに基づき精粉の
粉末度を算出し、この算出された粉末度と目標粉末度と
の比較に基づき粉砕工程の制御データを算出して粉砕工
程を制御することによって、オンラインで安定良く粉砕
工程を制御できて、粉末度のばらつきを少なくした良質
な精粉ができる。
【0051】また、請求項5記載の粉砕工程制御装置で
は、反射光量の測定装置が測定した砕製物、精粉、粗粉
のそれぞれの反射光量から、制御装置が記憶手段の検量
線データに基づき供給原料の品質変化の影響を補正した
精粉の粉末度を算出して、目標とする粉末度になるよう
に粉砕工程を制御することによって、供給原料の品質変
化の影響がなく、精度の良い、安定したオンライン制御
ができ、粉末度のばらつきを少なくした良質な精粉を得
ることができる。
【0052】また、請求項6記載の粉砕工程制御装置で
は、サンプリング装置が仕上工程投入前の供給原料の一
部をサンプリングし、そのサンプリングした供給原料を
小型のミルが粉砕限界まで粉砕し、粉砕限界まで粉砕さ
れた粉体の反射光量を粉体反射光量測定装置が測定する
とともに、精粉反射光量測定装置が仕上工程後の精粉の
反射光量を測定して、記憶手段のデータに基づき、制御
装置が粉体と精粉との反射光量測定値から供給原料の品
質変化の影響を補正した精粉の粉末度を算出し、この精
粉の粉末度と目標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制
御データを算出し、その制御データに基づき粉砕工程を
制御することができるようにしたことによって、供給原
料の品質変化の影響を排除した精度の良い安定したオン
ライン制御ができ、粉末度のばらつきを少なくした良質
な精粉を得ることができるとともに、同一供給原料を多
数の粉砕工程に投入する粉体製造装置の設備投資を少な
くして経費を低減させることができる。
【0053】また、請求項7記載の粉砕工程制御装置で
は、前記反射光量測定装置が、粉粒体中に直接挿入する
プローブと、発光部と受光部とを内蔵して粉粒体からの
反射光量を電気信号として出力する光電変換器と、該光
電変換器からの電気信号を所定の制御電圧レベルで出力
する増幅器とからなる装置であるから、粉粒体中に直接
挿入されたプローブによって粉粒体の反射光量を測定
し、光電変換器に内蔵された発光部と受光部とが粉粒体
からの反射光量を電圧信号に変換し、増幅器がその出力
信号を所定の制御電圧レベルに増幅して出力することが
できるようになり、制御装置によって直接に制御用信号
として扱われて処理を迅速に行うことができるとともに
装置を安価にでき、また、プローブを耐磨耗製と耐熱性
に優れた材質で製作することにより、輸送機械やシュー
ト等に常時取り付けられた状態で測定を行うことがで
き、メンテナンスはプローブ部分の交換のみで済むよう
になり、メンテナンスが簡便化できるとともに維持費を
低減化できる。
【0054】また、請求項8記載の粉体製造装置では、
砕製物反射光量測定装置がセパレータの入口部でミルに
よって粉砕された砕製物の反射光量を測定し、粗粉反射
光量測定装置がセパレータ下流の搬送路中で粗粉の反射
光量を測定し、精粉反射光量測定装置がバッグフィルタ
出口部で精粉の反射光量を測定すると、記憶装置の供給
原料の品質変化の影響を補正した精粉の反射光量と比表
面積とを対応させる検量線データに基づき、制御装置が
砕製物、精粉、粗粉の各反射光量測定値から精粉の粉末
度を算出し、この粉末度と目標粉末度との比較に基づき
セパレータのモータ回転数とバッグフィルタのダンパ開
度の制御データを算出し、その制御データに基づきセパ
レータ回転数とバッグフィルタの排気風量すなわちセパ
レータの分級風量とを制御できるようにしたことによっ
て、効率よくセパレータによる分級を調整できるように
し、砕製物、精粉、粗粉の各反射光量の測定値に基づき
セパレータの粉砕制御がオンラインで精度良くかつ安定
良くでき、粉末度のばらつきを少なくした良質な精粉を
得ることができる。また、反射光量の測定値は瞬時に電
圧信号として制御装置に出力されるので、データを連続
的にサンプリングでき、応答性に優れ、連続して入力さ
れる測定データを積分平均することにより、データ精度
を容易に高くすることができる。また、付帯設備を要し
ないので、装置の設置も簡便であり、メンテナンスは反
射光量測定装置のプローブ部分の交換のみであるため、
経費節減にも寄与することができる。さらにまた、供給
原料の品質変化により反射光量と粉末度との関係が変化
する場合であっても、各測定値の比較から補正を行うこ
とができるため、供給原料の品質変化の影響がなくな
り、信頼性を向上させることができる。
【0055】さらにまた、請求項9記載の粉体製造装置
では、精粉反射光量測定装置が各仕上工程の系統におけ
るバッグフィルタ出口部で精粉の反射光量を測定し、サ
ンプリング装置が仕上工程投入前の供給原料の一部をサ
ンプリングし、そのサンプリングした供給原料を小型の
ミルが粉砕限界まで粉砕し、反射光量測定装置が粉砕限
界まで粉砕された供給原料の粉体の反射光量を測定する
と、記憶装置のデータに基づき、制御装置が精粉の反射
光量測定値から供給原料の品質変化の影響を補正した粉
末度を算出し、この粉末度と目標粉末度との比較に基づ
きセパレータのモータ回転数とバッグフィルタのダンパ
開度の制御データを算出し、算出した制御データに基づ
きセパレータの回転数とバッグフィルタ排気風量すなわ
ちセパレータの分級風量とを制御できるようにしたこと
によって、効率よくセパレータによる分級を調整できる
ようにし、仕上工程投入前の供給原料のデータに基づき
供給原料の品質低下の影響を排除して、セパレータの粉
砕制御を精度良くかつ安定良くでき、粒度のばらつきを
少なくした良質な精粉を得ることができる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の粉体製造装置を示す
ブロック図である。
【図2】第1実施例において収集された砕製物、精粉、
粗粉の反射光量に基づく出力電圧を示すグラフである。
【図3】第1実施例において収集された精粉比表面積を
示すグラフである。
【図4】本発明による第2実施例の粉体製造装置を示す
ブロック図である。
【図5】第2実施例において得られた精粉比表面積と反
射光量に基づく出力電圧との関係を示すグラフである。
【図6】第2実施例において収集された供給原料と精粉
との標準サンプルからの偏りを示すグラフである。
【符号の説明】
1 ミル 2 バケットエレベータ 3 セパレータ 3a インバータモータ 4 バッグフィルタ 5 電動ダンパ 6 送風機 7,8,9 反射光量測定装置 10 記憶装置 11 制御装置 21 クリンカサイロ 22 クリンカサイロ引出し輸送機 23 サンプリング装置 24 小型振動ミル 25 容器 26 反射光量測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−62540(JP,A) 特開 平3−274440(JP,A) 特開 平6−7662(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 1/00 - 25/00 G01N 15/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】あらかじめ作成した精粉の反射光量と比表
    面積とを対応させる検量線に基づき、製造された精粉の
    反射光量から、その粉末度を推定し、この推定粉末度が
    目標粉末度になるように粉砕工程を制御することを特徴
    とする粉砕工程制御方法。
  2. 【請求項2】砕製物、精粉、粗粉の各反射光量の測定値
    から、あらかじめ作成された前記各粉体の反射光量と精
    粉の比表面積とを対応させる検量線に基づいて、供給原
    料の品質変化の影響を補正した精粉の粉末度を推定し、
    この推定粉末度目標粉末度と比較して粉砕工程を制御
    することを特徴とする粉砕工程制御方法。
  3. 【請求項3】供給原料の一部をサンプリングして粉砕限
    界まで粉砕することにより粉末度を一定とした粉体の反
    射光量の変化から供給原料の品質変化を検知して、あら
    かじめ作成された精粉の反射光量と比表面積とを対応さ
    せる検量線に対する補正値を求め、精粉の反射光量から
    供給原料の品質変化につき補正された粉末度を推定し
    て、供給原料の品質変化にかかわらず正確な精粉の粉末
    度を得ることにより精粉仕上工程を制御することを特徴
    とする粉砕工程制御方法。
  4. 【請求項4】精粉の反射光量の測定装置と、あらかじめ
    反射光量と比表面積とを対応させる検量線データを格納
    する記憶手段と、精粉の反射光量測定値から前記記憶手
    段のデータに基づき精粉の粉末度を算出し、この算出し
    た粉末度と目標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制御
    データを算出し、その制御データに基づき粉砕工程を制
    御する制御装置とからなることを特徴とする粉砕工程制
    御装置。
  5. 【請求項5】砕製物、精粉、粗粉のそれぞれの反射光量
    の測定装置と、あらかじめ前記各反射光量を比較評価し
    た結果に基づき供給原料の品質変化の影響を補正した精
    粉の反射光量と比表面積とを対応させる検量線データの
    記憶手段と、前記精粉の反射光量測定値から前記記憶手
    段のデータに基づき精粉の粉末度を算出し、この算出し
    た粉末度と目標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制御
    データを算出し、その制御データに基づき粉砕工程を制
    御する制御装置とからなることを特徴とする粉砕工程制
    御装置。
  6. 【請求項6】仕上工程投入前の供給原料の一部をサンプ
    リングするサンプリング装置と、そのサンプリングした
    供給原料を粉砕限界まで粉砕する小型のミルと、粉砕限
    界まで粉砕された粉体の反射光量を測定する粉体反射光
    量測定装置と、仕上工程後の精粉の反射光量を測定する
    精粉反射光量測定装置と、粉砕限界まで粉砕された粉体
    の反射光量と粉末度との関係、標準的な精粉の反射光量
    と粉末度との関係、および前記粉体と前記精粉との標準
    からの偏りの相互関係をあらかじめ設定しておいたデー
    タの記憶手段と、この記憶手段のデータに基づき、前記
    粉体と精粉との反射光量測定値を標準値およびそれらの
    偏りの相互関係に基づいて供給原料の品質変化の影響を
    補正した精粉の粉末度を算出し、この補正した精粉の
    末度と目標粉末度との比較に基づき粉砕工程の制御デー
    タを算出し、その制御データに基づき粉砕工程を制御す
    る制御装置とからなることを特徴とする粉砕工程制御装
    置。
  7. 【請求項7】前記反射光量測定装置は、粉粒体中に直接
    挿入するプローブと、発光部と受光部とを内蔵して粉粒
    体からの反射光量を電気信号として出力する光電変換器
    と、該光電変換器からの電気信号を所定の制御電圧レベ
    ルで出力する増幅器とからなる装置であることを特徴と
    する請求項4乃至5記載の粉砕工程制御装置。
  8. 【請求項8】セパレータの入口部でミルによって粉砕さ
    れた砕製物の反射光量を測定する砕製物反射光量測定装
    置と、セパレータ下流の搬送路中で粗粉の反射光量を測
    定する粗粉反射光量測定装置と、バッグフィルタ出口部
    で精粉の反射光量を測定する精粉反射光量測定装置と、
    あらかじめ前記各反射光量を比較評価した結果に基づき
    供給原料の品質変化の影響を補正した精粉の反射光量と
    比表面積とを対応させる検量線データを格納する記憶装
    置と、この記憶装置のデータに基づき、砕製物、粗粉、
    精粉の各反射光量測定値から精粉の粉末度を算出し、こ
    の算出粉末度と目標粉末度との比較に基づきセパレータ
    のモータ回転数とバッグフィルタのダンパ開度の制御デ
    ータを算出し、その制御データに基づきセパレータ回転
    数とバッグフィルタ風量とを制御する制御装置とを備え
    てなることを特徴とする粉体製造装置。
  9. 【請求項9】各仕上工程の系統におけるバッグフィルタ
    出口部で精粉の反射光量を測定する精粉反射光量測定装
    置と、仕上工程投入前の供給原料の一部をサンプリング
    するサンプリング装置と、そのサンプリングした供給原
    料を粉砕限界まで粉砕する小型のミルと、粉砕限界まで
    粉砕された供給原料の粉体の反射光量を測定する反射光
    量測定装置と、粉砕限界まで粉砕された粉体の反射光量
    と比表面積との検量線データ、前記精粉の反射光量と比
    表面積との検量線データ、および前記粉体と前記精粉と
    の標準からの偏りの相互関係を設定したデータの記憶装
    置と、この記憶装置のデータに基づき、前記精粉の反射
    光量測定値から供給原料の品質変化の影響を補正した粉
    末度を算出し、この算出粉末度と目標粉末度との比較に
    基づきセパレータのモータ回転数とバッグフィルタのダ
    ンパ開度の制御データを算出し、算出した制御データに
    基づきセパレータの回転数とバッグフィルタ風量とを制
    御する制御装置とを備えてなることを特徴とする粉体製
    造装置。
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