JPH0243445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば内燃機関用のオイルフイルタ
に適用し得る流体用フイルタに関する。

（従来の技術） 従来公知のこの種のオイルフイルタとしては、
実開昭49−54875、特公昭48−36223、実公昭59−
4733、実開昭54−129860、実開昭54−182477、実
開昭55−49778、実開昭55−49779、U.S.P3，
434601に開示されるものがある。

これらは、細部構造こそ差があるものの、その
共通事項としては、中央にねじ付流体排出口、そ
の周りに流体流入口を有するリインフオースプレ
ートを備え、該リインフオースプレートにて過
エレメントを収納した容器の解放端部を囲み、か
つ前記リインフオースプレートに比べて薄肉のク
ロージヤープレートを該リインフオースプレート
に取付けるとともに該クロージヤープレートの外
周部を前記容器の解放端部に緊密に固定し、クロ
ージヤープレートに管状の流体流入口を形成して
該流入口をリインフオースプレートの流入口の内
壁に係合した構成となつている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、従来のものにおいては、クロージヤー
プレートに環状のガスケツトを装着しているが、
該ガスケツトの脱落を防ぐために、ガスケツトの
側面に上記プレートの一部を喰い込ませているの
で、ガスケツトが固定されているにもかかわら
ず、オイルフイルタのエンジン部への装着時に
は、エンジン部との摩擦によりガスケツトに回転
方向の力がかかることにより、ガスケツトがねじ
れてしまい、ガスケツトの損傷が生じてしまうと
ともに、ガスケツトの保護力も強いものではな
く、ほとんどガスケツトとしての効果を得ること
ができなくなるという問題が生じていた。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記の点に鑑み、クロージヤープレー
トの一部を折り曲げることにより、環状ガスケツ
トの板状のリブ部の前方端上を覆うとともに、ク
ロージヤープレートとリブ部との間に隙間を設け
ることにより、クロージヤープレート上にて環状
ガスケツトを回動可能に装着させる脱落防止部を
形成したものである。

（作用） 本考案においては、クロージヤープレートに形
成された脱落防止部が環状ガスケツトの板状のリ
ブ部の前方端上を覆うことにより、環状ガスケツ
トをクロージヤープレート上に装着するので、ガ
スケツトを広範囲にわたつて脱落防止部により覆
うことができるので、確実にガスケツトの脱落を
防止することができる。

さらに、クロージヤープレートと環状ガスケツ
トのリブ部の前方端上との間に隙間を設けなが
ら、環状ガスケツトをクロージヤープレート上に
回動可能に装着させているので、オイルフイルタ
をエンジン部に装着する際には、環状ガスケツト
が回動し、ねじれることがないので、ガスケツト
を損傷させることがない。

（発明の効果） 従つて、本考案によれば、脱落防止部が板状形
状のリブ部を覆うので、覆う面積を大きくするこ
とができ、ガスケツトの装着が確実であり、流体
用フイルタの交換時にガスケツトが取り付け面上
に残ることがなく、また新品のフイルタ取付け時
に上記の残留ガスケツトによるシール漏れをきた
すことがない。

また、リブ部と脱落防止部との間に隙間を設け
ているので、ガスケツトの損傷がない。

（実施例） 以下本考案を内燃機関用オイルフイルタに適用
した実施例につき説明する。

第１図において、１はリインフオースプレート
で、中央にねじ付オイル排出口１ａおよびその周
りに第１の流体流入口であるオイル流入口１ｂを
有している。２は一端盲の容器であり、該容器２
内には過エレメント３が収容してある。該容器
２の解放端部は上記プレート１にて囲まれてい
る。４はプレート１に比べて薄肉のクロージヤー
プレートであり、該プレート４はプレート１に取
付けてあり、かつその外周部は上記容器２の解放
端部に緊密に巻締め固定してある。

上記クロージヤープレート４には管状の第２の
流体流入口であるオイル流入口４ａが形成されて
おり、該オイル流入口４ａを上記リインフオース
プレート１の流入口１ｂの内壁に係合固定してあ
る。

これは第３図に示すごとく、クロージヤープレ
ート４のオイル流入口４ａの管状部分４ｂは多少
傾斜状に形成されており、第４図のごとく該オイ
ル流入口４ａの管状部分４ｂをリインフオースプ
レート１のオイル流入口１ｂの内側に挿入し、治
具にて上記管状部分４ｂを拡げ、リインフオース
プレート１のオイル流入口１ｂの内壁に密着係合
する。

一方、加工前のクロージヤープレート４には、
第３図のごとく、上記オイル流入口４ａの設けて
ある舌状の係合部４ｃの隣どうしの間には立上り
部４ｄが形成されており、この立上り部４ｄは第
５図のごとく折り曲げられて板状形状をなすリブ
部５ａとこのリブ部５ａより突出する突起部５ｂ
よりなる環状のガスケツト５のリブ部５ａの前方
端を覆う脱落防止部４d′となる。なお、この脱落
防止部４d′とガスケツト５のリブ部５ａとの間に
は隙間を設けてあり、オイルフイルタのエンジン
部への装着時にはガスケツト５が回動してねじれ
ないようになつている。

ガスケツト５と容器２およびクロージヤープレ
ート４の巻締部Ｘとの寸法は、該巻締部Ｘの底部
X₁がガスケツトの圧縮代を規制する機能を持つ
ように任意に設定してある。

第６図はリインフオースプレート１とクロージ
ヤープレート４との係合部分を油流入口の１つ隔
きとした本考案の他の実施例を示すものである。

第７図はクロージヤープレート４の立上り部
（第３図参照）の折り曲げを容易にするためにス
リツト４ｅを設けた本考案の他の実施例を示すも
のである。

第８図はガスケツト４の圧縮代を規制する環状
凸部４ｆをクロージヤープレート４に設けた本考
案の更に他の実施例を示すものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すもので、第１
図ａは底面図、第１図ｂは第１図ａのＡ−Ａ断面
図、第２図は本考案におけるリインフオースプレ
ートを示すもので、第２図ａは底面図、第２図ｂ
は第２図ａのＡ−Ａ断面図、第３図は本考案にお
けるクロージヤープレートを示すもので、第３図
ａは底面図、第３図ｂは第３図ａのＡ−Ａ断面
図、第４図ａ，ｂは上記リインフオースプレート
とクロージヤープレートとの組付工程を示す断面
図、第５図は組付後を示す容器の部分を含めた断
面図、第６図ないし第８図は本考案の他の実施例
を示す底面図および斜視図である。 １……リインフオースプレート、１ａ……排出
口、１ｂ……流入口、２……容器、３……過エ
レメント、４……クロージヤープレート、４ａ…
…流入口、４ｂ……管状部分、４d′……脱落防止
部、５……ガスケツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端盲であり、他端には解放端部が形成される
   とともに、濾過エレメントを収納した容器と、 前記容器の前記解放端部を囲むとともに、中央
   にねじ付流体排出口が形成され、該ねじ付流体排
   出口の周りに第１の流体流入口を有するリインフ
   オースプレートと、 前記リインフオースプレートに比べて薄肉であ
   り、外周部を前記容器の前記解放端部に緊密に固
   定されるとともに、管状の第２の流体流入口が形
   成されるクロージヤープレートと、 該クロージヤープレート上に装着され、板状を
   なすリブ部と該リブ部より突出する突起部とを有
   する環状ガスケツトとからなる流体用フイルタで
   あつて、 前記クロージヤープレートは、前記第２の流体
   流入口において前記リインフオースプレートの前
   記第１の流体流入口の内壁に係合することによ
   り、前記リインフオースプレートに取り付けられ
   るとともに、 前記クロージヤープレートの一部を折り曲げる
   ６とにより前記環状ガスケツトの前記リブ部の前
   方端上を覆うとともに、前記クロージヤープレー
   トと前記リブ部の前方端上との間に隙間を設ける
   ことにより、前記クロージヤープレート上にて回
   動可能に装着させる脱落防止部が形成されること
   を特徴とする流体用フイルタ。