JPH0243099Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は半導体集積回路用ソケツトに係り、特
に半導体集積回路用ソケツトのピン挿入本体と押
さえ金具との構造に関する。

(b) 技術の背景 近年、多種類の構造の半導体集積回路用ソケツ
トが用途に応じて使用されているが、従来の半導
体集積回路用ソケツトの構造はピン挿入本体と押
さえ金具とが一体で構成されているため、半導体
集積回路用ソケツトが所定の回路装置に固定され
てしまうと、押さえ金具が操作される仕方と、押
さえられる方向が自動的に一定になる。

このような構造では、多数の半導体集積回路用
ソケツトが配置された装置等では、多くの半導体
集積回路の出し入れの取扱が不便な場合があり、
又従来の構造では半導体集積回路用ソケツトに嵌
入された半導体集積回路が圧入される際に、半導
体集積回路の端辺部から圧力が加わるため、半導
体集積回路にピンに直角の横方向の力が加わわ
り、半導体集積回路のピンが曲がるという欠点が
あつた。

以上のような理由から、半導体集積回路用ソケ
ツトの構造の改善が要望されている。

(c) 従来技術と問題点 第１図は従来の半導体集積回路用ソケツトの斜
視図である。

１は半導体集積回路用ソケツトのピン挿入本
体、２は半導体集積回路の挿入部であり、半導体
集積回路の本体とその接続ピン挿入のため、四角
形挿入部とその四辺より外方に延長されたピン挿
入部とよりなる窪み状部である。３は半導体集積
回路の押さえ金具、４は引つ掛け部、５は可動引
つ掛け部であり、５の可動引つ掛け部の断面は第
２図に示すようにバネ６によつて可動構造となつ
ている。

この半導体集積回路用ソケツトの使用方法の概
要を説明する。

半導体集積回路用ソケツトのピン挿入本体が、
所定の装置に固定されると、このピン挿入本体の
挿入部に半導体集積回路が緩く嵌入される。

次に半導体集積回路の押さえ金具を用いて半導
体集積回路を圧入すると同時に、半導体集積回路
が浮き上がつてこないように、押さえ金具の可動
引つ掛け部をピン挿入本体の引つ掛け部にロツク
して固定する。

このような操作中に次のような欠点がある。

第１は半導体集積回路用ソケツトのピン挿入本
体と半導体集積回路の押さえ金具が蝶番で連結さ
れた一体物であるため、押さえ方向が一定とな
り、装置の配置の都合で取扱が不便であつたり、
第２には半導体集積回路用ソケツトに嵌入されて
いる半導体集積回路に押さえ金具が圧力を加えて
いく過程で半導体集積回路の端面部から圧力が加
わるため、半導体集積回路のピンに直角方向の力
が加わり、そのため半導体集積回路のピンが曲が
るという欠点もあつた。

第３図も従来の半導体集積回路用ソケツトの例
であるが、原理的には第１図の構造と同一であつ
て、半導体集積回路用ソケツトのピン挿入本体と
半導体集積回路の押さえ金具が蝶番で連結された
一体物であり、ロツク機構が可動の引つ掛け部７
と引つ掛け部８のようになつているが前記と同様
な欠点がある。

(d) 考案の目的 本考案は、上記従来の欠点に鑑み、半導体集積
回路用ソケツトのピン挿入本体と半導体集積回路
の押さえ金具を分離して、押さえ方向が任意の方
向で操作可能のようにして取扱の利便を考慮する
と共に、半導体集積回路用ソケツトに嵌入されて
いる半導体集積回路に押さえ金具が圧力を加えて
いく過程で、半導体集積回路に平均した圧力が加
わるようにして半導体集積回路のピンが曲がると
いう欠点を改善するための機構を提供することを
目的とする。

(e) 考案の構成 上記目的は本考案により夫々板状体の一対のピ
ン挿入本体と押さえ板とよりなり、ピン挿入本体
はその中央部に半導体集積回路の挿入される挿入
部を備え、該挿入部は半導体集積回路本体とその
接続ピン挿入のため、四角形挿入部及びその四辺
より外方に延長されたピン挿入部とよりなる窪み
状部であり、上面周辺対称位置には４本のガイド
ピンが植立され、４側面には押さえ板の引き掛け
金具のロツク用の突出形状引き掛け部を備え、押
さえ板はその対向する２側面には可動引き掛け金
具が取付けられ、上面周辺にはピン挿入本体のガ
イドピン挿入用ガイド孔が設けられ、かつ中央部
分に半導体集積回路の大きさに対応する四角形開
口を有し、その各辺には下方に垂直に半導体集積
回路上面周辺を押さえうる長さの押し板が設けら
れ、半導体集積回路が中央挿入部に嵌入されたピ
ン挿入本体のガイドピンは押さえ板のガイド孔に
挿入され、押さえ板の引き掛け金具がピン挿入本
体の引き掛け部に引き掛けられ、押し板の下端が
半導体集積回路上面周辺を押さえるようにして一
体化されてなることを特徴とする半導体集積回路
用ソケツトによつて達成される。

(f) 考案の実施例 以下本考案の実施例を図面によつて説明する。
第４図は本考案の実施例であつて、第４図１は押
さえ板１０の斜視図であり、第４図２は第４図１
の押さえ板１０を90度の角度で回転した同一部品
の斜視図である。

第４図３は半導体集積回路用ピン挿入本体２０
の斜視図であつて、上記の押さえ板と一対の構成
となつている。

第４図１と第４図２で１０は押さえ板であり、
その中央部には図の如く半導体集積回路の大きさ
に対応する四角形開口を有し、その各辺には下方
に垂直に半導体集積回路上面周辺を押さえうる長
さの押し板が取付けられ、１２は半導体集積回路
用ソケツトの本体と嵌合するためのガイド孔、１
３はロツクするための可動引つ掛け金具である。

第４図３は半導体集積回路用ソケツト本体２０
であつて、ソケツト本体２０には半導体集積回路
が挿入される挿入部２１があり、この挿入部は半
導体集積回路本体とその接続ピン挿入のため、四
角形挿入部とその四辺より外方に延長されたピン
挿入部とよりなる窪み状部である。２２は第４図
１の可動引つ掛け金具１３がロツクされる突出し
た構造の引つ掛け部である。

２３は第４図１の押さえ板のガイド孔１２が嵌
入されるためのガイドピンであつて、このガイド
ピンは対称形に設けることによつて、押さえ金具
が第４図１のような方向でも、叉第４図２のよう
に90度の回転した場合でも、任意の方向で押さえ
金具をロツクすることができる。

このように押さえ金具と本体とを分離してガイ
ドピンによつて嵌入することにより、取りつけ方
向が任意となり、且つ半導体集積回路を平均的に
加圧して圧入することができ、半導体集積回路の
ピンの確実な挿入が可能となる。

(g) 考案の効果 以上詳細に説明したように、本考案の半導体集
積回路用ソケツトを使用することにより、半導体
集積回路用ソケツトに半導体集積回路を任意の方
向でロツクすることができると共に、半導体集積
回路の実装の信頼度を向上に供しうるという効果
大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は従来の半導体集積回
路用ソケツトの斜視図、第４図は本考案の半導体
集積回路用ソケツトの斜視図である。 図において、１はピン挿入本体、２は半導体集
積回路用ソケツトの挿入部、３は半導体集積回路
の押さえ金具、４は引つ掛け部、５は可動引つ掛
け部、３はバネ、７は可動の引つ掛け部、８は引
つ掛け部、１０は押さえ板、１１は押し板、１２
はガイド孔、１３は可動引つ掛け金具、２０はピ
ン挿入本体、２１は挿入部、２２は引つ掛け金
具、２３はガイドピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 夫々板状体の一対のピン挿入本体と押さえ板と
   よりなり、ピン挿入本体はその中央部に半導体集
   積回路の挿入される挿入部を備え、該挿入部は半
   導体集積回路本体とその接続ピン挿入のため、四
   角形挿入部及びその四辺より外方に延長されたピ
   ン挿入部とよりなる窪み状部であり、上面周辺対
   称位置には４本のガイドピンが植立され、４側面
   には押さえ板の引き掛け金具のロツク用の突出形
   状引き掛け部を備え、押さえ板はその対向する２
   側面には可動引き掛け金具が取付けられ、上面周
   辺にはピン挿入本体のガイドピン挿入用ガイド孔
   が設けられ、かつ中央部分に半導体集積回路の大
   きさに対応する四角形開口を有し、その各辺には
   下方に垂直に半導体集積回路上面周辺を押さえう
   る長さの押し板が設けられ、半導体集積回路が中
   央挿入部に嵌入されたピン挿入本体のガイドピン
   は押さえ板のガイド孔に挿入され、押さえ板の引
   き掛け金具がピン挿入本体の引き掛け部に引き掛
   けられ、押し板の下端が半導体集積回路上面周辺
   を押さえるようにして一体化されてなることを特
   徴とする半導体集積回路用ソケツト。