JPH0241074Y2 - - Google Patents

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JPH0241074Y2
JPH0241074Y2 JP1983012999U JP1299983U JPH0241074Y2 JP H0241074 Y2 JPH0241074 Y2 JP H0241074Y2 JP 1983012999 U JP1983012999 U JP 1983012999U JP 1299983 U JP1299983 U JP 1299983U JP H0241074 Y2 JPH0241074 Y2 JP H0241074Y2
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hinge
pin
hinge bracket
pin hole
front leg
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JP1983012999U
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車の床板に対して前傾するよう
に取付けた自動車用リヤシートにガタが生じない
ようにした、自動車用リヤシートの前脚取付装置
に関するものである。
(従来の技術) 貨客兼用自動車のリヤシートは、積載荷物が多
いときに対応するため、車体の前方向に折畳むこ
とができるようにしてある。第3図はこの構造を
示すものである。リヤシート1を折畳むに当つて
は、まず背凭れ部2を座部3上に倒し、次にこれ
らを一緒に前脚4の床板5(第4図および第5図
参照)へのヒンジ部6を中心にして前方向に倒す
のである。ヒンジ部6の構造としては、平行な起
立部7a,7bとこの起立部7a,7bの下端を
結ぶ水平部7cとで略コ字状に形成したヒンジブ
ラケツト7を設け、この起立部7a,7bにはピ
ン孔8,8を、また前脚4にはピン孔9,9を設
けて、これらピン孔8,8,9,9にヒンジピン
10を挿通したものとしてある。ヒンジブラケツ
ト7は、水平部7cにおいてボルト11によつて
床板5に取付けられる。
この構造により、荷物積載時には前脚4のヒン
ジ部6を支点としてリヤシート1を前方に倒し
て、荷台を広くすることができることになる。こ
のような構造の場合、リヤシート1のヒンジ部6
におけるヒンジブラケツト7のピン孔8ならびに
前脚4のピン孔9への、ヒンジピン10の嵌合部
には〓間があるものであり、この〓間によりガタ
が生ずることになるものである。
(考案が解決しようとする課題) この部分にガタが生ずると、リヤシートが折畳
まれない状態で、しかもここに乗員が着座してい
ないときに、走行中の振動が作用して異音を発生
する可能性が生ずる。そこでこの種のガタをなく
すために、従来では第4図に示すようにヒンジピ
ン10をねじ部を設けた段付ピンとし、これをヒ
ンジブラケツト7のピン孔8と前脚4のピン孔9
とに差し込み、ナツト12を締め付けて組み立て
るヒンジ構造が用いられ、あるいは第5図に示す
ようにヒンジピン10に抜け防止用スナツプリン
グ13を取付けるようにし、ヒンジピン10とヒ
ンジブラケツト7のピン孔8、前脚4のピン孔9
との間にはヒンジピン10の外周に嵌合するブツ
シユ14を介装する構造が採られている。しかし
ながらこのような構造ではヒンジ部5の部品点数
が多くなり、高価格で、組付作業性も悪くなると
いう欠点がある。
本考案はこの点に鑑みて成されたものであり、
自動車用リヤシートに関する上記欠点を改善する
ために、ヒンジブラケツトに設けられるピン孔の
軸心をずらし、前脚をヒンジブラケツトにヒンジ
ピンで取付けたときに生ずるこじり作用を利用し
て、ガタを防止する前脚取付装置を提供するもの
である。
(課題を解決するための手段) 本考案は、上記課題を解決するための手段とし
て、前脚4の下端を、略コ字状に形成したヒンジ
ブラケツト7を介して自動車の床板5に固定し、
このヒンジブラケツト7に挿通したヒンジピン1
0を支点にして前記床板5に対して前傾するよう
に取付けた自動車用リヤシートの前脚取付装置に
おいて、前記前脚4の軸着するヒンジブラケツト
7の両側に設けられる前記ヒンジピン10挿通用
のピン孔8a,8bの床面からの高さを、前記ヒ
ンジブラケツト7の取付面(床板5の表面)から
ヒンジブラケツト7に設けたピン孔8a,8bの
軸心位置までの寸法が低い方のピン孔8aの最高
部haと、ヒンジブラケツト7の取付面からヒン
ジブラケツト7に設けたピン孔8a,8bの軸心
位置までの寸法が高い方のピン孔8bの最低部
hbとの間の寸法がヒンジピン10の直径よりも
僅かに小さな寸法となるように設定して、相互に
ずらして形成した構成としたものである。
(作用) 本考案は、このようにヒンジブラケツト7の平
行な起立部7a,7bに対向して設けられる2個
のピン孔8a,8bの位置をずらしたことによ
り、前脚4にヒンジブラケツト7を取付けるため
にヒンジピン10をピン孔8a,8bに挿入する
とき、ヒンジブラケツト7に設けられたピン孔8
a,8bの相対位置がずれているためにヒンジピ
ン10が傾斜し、ヒンジブラケツト7に対して前
脚4を傾斜させることになる。これによりヒンジ
ブラケツト7とヒンジピン10との間および前脚
4とヒンジピン10との間に曲げ力が作用して、
両者を常に接触させるため、ガタが生じないこと
になる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図について説明す
る。第1図および第2図に示すようにヒンジブラ
ケツト7は平行な起立部7a,7bとこの起立部
7a,7bの下端を結ぶ水平部7cとで略コ字状
に形成されており、ヒンジブラケツト7の平行な
起立部7a,7bには前脚4を軸着するヒンジピ
ン10を挿通するためのピン孔8a,8bを前記
水平部7cからの位置を僅かに変えて相互にずら
して形成してある。このずらし量について詳述す
る。水平部7cの下面(床板5の上面)からピン
孔8aの中心までの距離をHa、ピン孔8aのも
つとも高い部分までの距離をhaとし、水平部7
cの下面(床板5の上面)からピン孔8bの中心
までの距離をHb、ピン孔8bのもつとも低い部
分までの距離をhbとすると、高さHbが高さHaよ
り高い(すなわちHb>Ha)とする時、高さhaか
ら高さhbを引いた値d=ha−hbが、ヒンジピン
10の直径dpより小さい値(すなわちdp>d)
となるようにしてある。
実際に製作したヒンジブラケツト7の例として
は、起立部7a,7b部分の高さ寸法が25mm、水
平部7c部分の横幅寸法を35mm程度にし、その起
立部7a,7bに直径寸法が6.2mmのピン孔8a,
8bを穿設し、直径寸法が6.0mmのヒンジピン1
0を挿通するようにしたとき、水平部7cからピ
ン孔8aの中心までの高さHaと、水平部7cか
らピン孔8bの中心までの高さをHbとを1.0mm程
度ずらして好結果を得ることができた。
このようにヒンジブラケツト7の起立部7a,
7bの水平部7cからの高さ位置を僅かに変えた
ことにより、第2図に示すように、ヒンジブラケ
ツト7の起立部7a,7bの間に前脚4を入れ、
ヒンジピン10をヒンジブラケツト7と前脚4の
図における右方から、ピン孔8b,9b,9a,
8aの順に差し込み、スナツプリング13を取り
付けてヒンジ部6を組み付けると、ピン孔8a,
8bが上下に僅か寸法位置をずらしてあるので、
ヒンジピン10には、その中心軸CPが水平軸CH
に対する位置のずれに応じた傾きαが与えられる
ことになる。ヒンジピン10が傾斜しているた
め、前脚4のピン孔9a,9bは、ヒンジピン1
0のヒンジブラケツト7のピン孔8b側では前脚
4のピン孔9bの上部がヒンジピン10に当接
し、ヒンジピン10のヒンジブラケツト7のピン
孔8a側ではピン孔9aの下部がヒンジピン10
に当接する。このために前脚4には、垂直軸CV
に対して傾きαとはピン孔9a,9bとヒンジピ
ン10の〓間分だけ少ない傾きβが与えられる。
このとき前脚4はヒンジピン10に対してピン
孔8b側では下向きの力を加え、ピン孔8a側で
は上向きの力を加えている。したがつてヒンジピ
ン10は、ピン孔8bには下向きの力を加え、ピ
ン孔8aには上向きの力を加えながら、ピン孔8
aとピン孔8bとに常に当接することになるの
で、この部分にガタを生ずることがない。
次に、このようにピン孔の位置設定をしたヒン
ジブラケツト7を使用してのリヤシート1の取付
手順を説明する。リヤシート1をヒンジブラケツ
ト7を介してボルト11により車体の床板5に取
付けるに当つては、まず、ヒンジブラケツト7を
リヤシート1の前脚4の下端にヒンジピン10に
より軸着しておく。すなわち、リヤシート1の前
脚4を適当手段で押えておき、この前脚7にヒン
ジブラケツト7を近接させ、その平行な起立部7
a,7bで前脚4を挟むようにする。こうしてピ
ン孔8a,8b,9a,9bを合致させる。前述
のようにヒンジブラケツト7のピン孔8a,8b
は水平部7cからの高さ寸法がずらして設けてあ
るから、ヒンジピン10がこのピン孔8a,8b
の中心を通つたとすると、前脚4に対し、ヒンジ
ブラケツト7は傾斜する状態になる。
このようにして前脚4にヒンジブラケツト7を
取付けた状態リヤシート1を自動車の床板5上に
位置させ、ヒンジブラケツト7の水平部7cを床
板5にボルト11で固定する。ボルト11を締め
ることにより、ヒンジブラケツト7の水平部7c
は床板5に密着する。この密着により、ヒンジピ
ン10はヒンジブラケツト7のピン孔8a,8b
の位置ずれ分だけ床板5に対して非平行な姿勢を
とることになる。一方、リヤシート1の前脚4は
座部3(第3図参照)の両側近くに2本設けられ
ているので、ヒンジ部6においては床板5の車幅
方向に対しては直角方向を向くのが普通である。
これにヒンジピン10の前記姿勢が作用すること
により、ガタはほぼ完全に吸収されることにな
る。
(考案の効果) 本考案は以上説明したように、前脚の下端を、
略コ字状に形成したヒンジブラケツトを介して自
動車の床板に固定し、該ヒンジブラケツトに挿通
したヒンジピンを支点にして前記床板に対して前
傾するように取付けた自動車用リヤシートの前脚
取付装置において、前記前脚を軸着するヒンジブ
ラケツトの両側に設けられる前記ヒンジピン挿通
用ピン孔の床面からの高さを、前記ヒンジブラケ
ツトの取付面からヒンジブラケツトに設けたピン
孔の軸心位置までの寸法が低い方のピン孔の最高
部と、ヒンジブラケツトの取付面からヒンジブラ
ケツトに設けたピン孔の軸心位置までの寸法が高
い方のピン孔の最低部との間の寸法がヒンジピン
の直径よりも僅かに小さな寸法となるように設定
して、相互にずらして形成した構成からなるもの
であるから、前脚をヒンジブラケツトにヒンジピ
ンで取付けたときに生ずるこじり作用を利用する
ことができることになり、しかも少ない部品点数
で、組立時の作業性にも何ら影響を与えることな
しに、ヒンジ部のガタを効果的に防止できること
になる効果を奏することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るヒンジブラケツトの縦断
面図、第2図は第1図のヒンジブラケツトにリヤ
シートの前脚を取付けた状態を示す縦断面図、第
3図は貨客兼用自動車に用いられるリヤシートの
斜視図、第4図および第5図は第3図中のヒンジ
部の従来例を示す縦断面図である。 1……リヤシート、4……前脚、5……床板、
6……ヒンジ部、7……ヒンジブラケツト、7
a,7b……起立部、7c……水平部、8a,8
b,9a,9b……ピン孔、10……ヒンジピ
ン、11……ボルト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 前脚の下端を、略コ字状に形成したヒンジブラ
    ケツトを介して自動車の床板に固定し、該ヒンジ
    ブラケツトに挿通したヒンジピンを支点にして前
    記床板に対して前傾するように取付けた自動車用
    リヤシートの前脚取付装置において、前記前脚の
    軸着するヒンジブラケツトの両側に設けられる前
    記ヒンジピン挿通用ピン孔の床面からの高さを、
    前記ヒンジブラケツトの取付面からヒンジブラケ
    ツトに設けたピン孔の軸心位置までの寸法が低い
    方のピン孔の最高部と、ヒンジブラケツトの取付
    面からヒンジブラケツトに設けたピン孔の軸心位
    置までの寸法が高い方のピン孔の最低部との間の
    寸法がヒンジピンの直径よりも僅かに小さな寸法
    となるように設定して、相互にずらして形成した
    ことを特徴とする取付装置。
JP1983012999U 1983-01-31 1983-01-31 自動車用リヤシ−ト取付装置 Granted JPS59118637U (ja)

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JPS59118637U JPS59118637U (ja) 1984-08-10
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5443239U (ja) * 1977-08-31 1979-03-24

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4721316U (ja) * 1971-02-17 1972-11-10

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JPS5443239U (ja) * 1977-08-31 1979-03-24

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