JPH0240397B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、イオン交換物質が充填されかつ処理
すべき液体が貫流する、流入口および流出口を有
する容器を有し、その場合容器の内部に中空のフ
イルタユニツトが配置され、その内部空間と精製
された液体を導出するための流出口とが接続され
た、液体、なかんずく水を除硬および／または完
全脱塩する装置に関する。

前記構造の特徴を有する過装置は、多数の実
施形態が公知であり、例えば、自動車バツテリー
を整備する自動車工場、化学実験室、薬局等で純
水が必要とされる際に使用される。

これら過装置の場合、フイルタユニツトが、
微粒子状の合成樹脂より成るイオン交換物質中へ
埋封されている。

このような過装置の使用中に、イオン交換物
質が流動および重力の作用により圧縮され、その
場合フイルタ樹脂の磨砕粒子がフイルタユニツト
の接触外面に付着しかつその孔を塞ぐ。このこと
が、貫流抵抗の増大を生じかつそれとともにフイ
ルタマントルのそれぞれの孔にわたるブリツジ形
成の引続く増大を生じる。

このような過装置の容器の収容能力が小であ
ればある程、比液体流量ないしは貫流速度が大で
あり、このことが、微粒子状のフイルタ樹脂がフ
イルタユニツトの孔を益々迅速に塞ぎかつこれに
よりこのような装置の貫流効率が相対的に迅速か
つ連続的に低減せしめられることを表わす。

本発明の根底をなす課題は、前記せる種類の
過装置において、過媒体による貫流抵抗を長期
間にわたりできる限り小さく維持することであ
る。

本発明によればこの課題は、フイルタユニツト
が、イオン交換物質と少くとも十分に遮蔽され、
容器内部と接続する収容室の内部にあることによ
り解決される。

簡単かつ有利な構造のフイルタユニツトは、こ
れが、周囲が穿孔され、シールド室の開口終端部
に対向するその端面が密閉されかつ、収容室中の
液体の少くとも流入部がフイルタマントルにより
包囲されたパイプを有する場合に得られる。この
場合、シリンダないしはロツド状構造のフイルタ
ユニツトは、このユニツトが直接に排出口へ接続
することを許容し、水が過媒体を通り貫流せる
際に十分に重力の範囲から流出する。

本発明の有利な実施例において、フイルタユニ
ツトおよび収容室が円筒形である。この構造は、
垂直方向に延びる環状空間により、この空間中を
上昇する水の上昇速度が、同時に過媒体を半径
方向に貫流する結果内側へ連続的に低減するとい
う利点が得られる。これにより、水流が、比較的
わずかな樹脂を環状室中へ搬入しうることにな
る。従つて、フイルタユニツトの上部の過媒体
を貫流する際の水には、通過すべき樹脂末または
磨砕樹脂層の付加的な負荷なしに生じる抵抗が対
抗するにすぎない。

さらに搬入された樹脂により充填された、低部
にある層でさえ、過媒体を通る水の抵抗が、こ
の場合さらに貫流すべき樹脂層がシールド管の作
用により重力圧から解除されることにより低減せ
しめられる。さらに、水流を反転させることによ
り微細な磨砕粒子が沈殿せしめられる。

本発明のもう一つの実施例において、管状のフ
イルタユニツトとともにシールド管が、容器上部
に密閉支持された接続スリーブの１端に配置さ
れ、その結果接続スリーブを容器から除去した際
にフイルタユニツトとともにシールド管も容器か
ら取外されることができる。

さらに、フイルタユニツトは、容器内部と接続
する収容室の内部でその壁面から離れているよう
に配慮される。

以下、本発明を図面実施例につき詳説する。

第１図に示した過装置は、耐圧性の有利に円
筒形の容器１０を有する。その器底が１２で表わ
され、かつその中央部に装填−および排出スリー
ブ１４を有し、このスリーブはこれにねじ込み可
能な密閉キヤツプ１６により密閉可能である。１
８で表わされた容器胴がその下端に、器底１２を
越えて延びる器胴部材１８′を有し、この部材が
容器配置台を形成する。この配置台の内部に、密
閉可能な装填−および排出スリーブがある。

有利に外方へ湾曲する上部の容器端面壁が２０
で表わされる。その中央部に、内ねじを有し上方
へ延びるねじ込みスリーブ２２が配置されてい
る。排液管を接続する接続スリーブ全体を２４で
表わす。この接続スリーブに隣接し、容器端面壁
にもう１つの接続スリーブ２６が配置され、この
スリーブに給液管が接続可能である。

容器の内部に、全体として１つのフイルタブロ
ツク２８がある。このブロツクが、接続スリーブ
２４から容器器底１２の範囲内にまで延びる。こ
れは、接続スリーブ２４の内端に接続されてい
る。このフイルタブロツクは、装填−および排出
スリーブ１４を経て容器中へ装填された、例えば
微粒子状の合成樹脂より成るイオン交換物質３０
により包囲されている。

フイルタブロツク２８は、断面が環状で円筒形
のシールド管３２により形成され、その胴が密閉
されかつそれとともにその上端面が接続スリーブ
２４で支持されかつこれにより緊密に密閉されて
いる。その下端面が容器器底の範囲内にありかつ
開いている。シールド管の内部で、フイルタブロ
ツクがフイルタユニツト３４を有し、このユニツ
トが、シールド管の内周から半径方向に距離をお
いてその下端面の範囲内にまで延びる。このフイ
ルタユニツトは、円筒形の穿孔された通液管３６
により形成され、その胴が比較的大きい断面の孔
３８により貫通されている。

通液管３６はその下端面が密閉されている。通
液管３６にわたり延びる微細網目のフイルタマン
トルが４０で表わされ、その場合通液管はその上
部開口端面が、フイルタマントルと同じくシール
ド管と一緒に、例えば接着することにより接続ス
リーブ２４に支持されている。シールド管および
フイルタユニツトがその間で環状溝４２を制限す
る。

さらに、接続スリーブ２４に公知の方法で、
過装置を流出する精製された液体の導電率価を表
示する測定装置が取付けられている。さらにこの
測定装置に、制限値回路が接続され、これが前調
節せる導電率価に達した際に光学または音響信号
を生じる。

前述の過装置は、例えば完全脱塩の製造に使
用される。接続スリーブを経て容器１０中へ導入
された生水が、その前に、イオン交換物質３０よ
り成る容器充填物を貫流し、その場合水中に存在
するイオンがイオン交換物質により吸収されかつ
その代りに他のイオンがこの水へ供与された後に
はじめてフイルタユニツト３４へ接触することが
できる。

液体は、イオン交換物質を形成する合成樹脂を
通過した後、シールド管３２の開口下端面中へ流
入しかつ、環状溝４２中で上昇しかつフイルタユ
ニツトを半径方向に貫流することを許容すること
によりフイルタユニツト３４ないしはそのフイル
タマントル４０にその全長にわたり接触し、その
後に接続スリーブ２４に接続された導管を経て
過装置から浄化されて再び流出する。

前記構造のフイルタブロツクおよびその容器中
での配置は、イオン交換物質がシールド管の下方
開口部中にだけ集中するが、但し環状空間４２を
充填することがなく、従つて、フイルタユニツト
３４の接触面がその大部分にわたりイオン交換物
質ないしはその磨砕粒子不含であり、かつそれと
ともにフイルタマントルの孔ないしは網目並びに
通液管３６の孔３８が負荷されないままである。

第２図に示した流量曲線は、本発明による過
装置の貫流効率を公知のこの種装置と容器容積８
で比較し示すものである。この場合、本発明に
よる過装置による貫流効率曲線を４６で表わす
とともに、公知過装置の同じ液体圧力における
貫流効率曲線を４８で表わす。

殊に顕著なのは、比較的わずかな貫流抵抗が測
定の根底をなす実験に、殊に微粒状でありかつ相
応に大きい分量の極微の磨砕粉末を有するいわゆ
るワンウエイ樹脂を使用したという事実である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の１実施例を略示す
る縦断面図、第２図は本発明による装置の貫流効
率を公知の装置と比較して示す図表である。 １０……耐圧容器、１２……器底、１４……装
填−および排出スリーブ、１６……密閉キヤツ
プ、２０……容器端面壁、２２……ねじ込みスリ
ーブ、２４，２６……接続スリーブ、２８……フ
イルタブロツク、３０……イオン交換物質、３２
……シールド管、３４……フイルタユニツト、３
６……通液管、３８……孔、４０……フイルタマ
ントル、４２……環状溝、４６……本発明による
装置の貫流効率、４８……公知装置の貫流効率。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ イオン交換物質が充填されかつ処理すべき液
   体が貫流する、流入口および流出口を有する容器
   を有し、その場合容器の内部に中空のフイルタユ
   ニツトが配置され、その内部空間と精製された液
   体を導出するための流出口とが接続された、液
   体、なかんずく水を除硬および／または完全脱塩
   する装置において、フイルタユニツト３４が、イ
   オン交換物質３０と少くとも十分に遮蔽され、容
   器内部と接続する収容室４２の内部にあることを
   特徴とする液体を除硬および／または完全脱塩す
   るための過装置。 ２ フイルタユニツト３４が、その壁面から距離
   をおいて収容室４２の内部にあることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項記載の液体を除硬およ
   び／または完全脱塩するための過装置。 ３ フイルタユニツト３４が、周囲が密閉された
   シールド管３２の内部にあることを特徴とする、
   特許請求の範囲第２項記載の液体を除硬および／
   または完全脱塩するための過装置。 ４ フイルタユニツト３４が、大体においてシー
   ルド管３２の全長にわたり延びることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第３項記載の液体を除硬およ
   び／または完全脱塩するための過装置。 ５ フイルタユニツト３４が、周囲が穿孔され、
   シールド管３２の開口終端面に対向するその終端
   面が密閉され、かつ少くとも収容室４２中への液
   体の流入範囲がフイルタマントル４０により包囲
   されたパイプ３６を有することを特徴とする、特
   許請求の範囲第４項記載の液体を除硬および／ま
   たは完全脱塩するための過装置。 ６ フイルタユニツト３４が直接に流出口へ接続
   されていることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １〜第５項のいずれかに記載の液体を除硬およ
   び／または完全脱塩するための過装置。 ７ シールド管３２が、フイルタユニツト３４の
   流出側の範囲内で端側面方向に密閉されているこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第３〜第６項の
   いずれかに記載の液体を除硬および／または完全
   脱塩するための過装置。 ８ 容器１０が円筒形に形成されかつシールド管
   ３２とフイルタユニツトとがこの容器中に同軸に
   配置されていることを特徴とする、特許請求の範
   囲第１〜第７項のいずれかに記載の液体を除硬お
   よび／または完全脱塩するための過装置。 ９ 容器１０の筒胴が器底１２を越えて延びかつ
   とくに器底１２の中心部に閉鎖可能な開口が設け
   られていることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １〜第８項のいずれかに記載の液体を除硬およ
   び／または完全脱塩するための過装置。 １０ 管状のフイルタユニツト３４とともにシー
   ルド管３２が、容器上部に密封支持された接続ス
   リーブ２４の１端に配置されていることを特徴と
   する、特許請求の範囲第１〜第９項のいずれかに
   記載の液体を除硬および／または完全脱塩するた
   めの過装置。