JPH0239347Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電子機器または回路の接続器具に係
り、特に可撓性のフラツトケーブルを装着して接
続を行うコネクタに関する。

多数の導体を有するフラツトケーブルとプリン
ト配線基板相互間或いはケーブル相互間などの電
気的接続には、圧接接続方式のＵ形刃状ピンを有
する所謂、圧接形コネクタが賞用されている。

第５図は、圧接形コネクタの接続子とするＵ形
刃状接続ピンの側面図である。

接続ピン３は、上方からケーブル１を圧接する
のみでピンと導体相互の電気的接続がされる。Ｕ
形刃状接続ピン３は適宜厚さの燐青銅からなるば
ね薄板から成形され、刃の先端部８は可撓性ケー
ブルの絶縁物を突き破つて確実な接続が出来る形
状とされる。図示イ〜ハは、ピン３の圧接接続過
程を示している。

斯様な圧接接続ピンを備えるケーブルコネクタ
は、従来、角型の絶縁筐体に収納されたものはあ
るが、円筒筐体内に接続ピンを配列するコネクタ
がなくその実現が要請されていた。

〔従来の技術と考案が解決しようとする問題点〕

第６図は、従来の角型絶縁筐体のコネクタの一
部分が斜視図で示される。

樹脂成形の絶縁筐体４にはケーブル１の導体配
列ピツチに合わせて横方向に二列に配列された圧
接接続用Ｕ形刃状ピン３が収納される。筐体４の
下方は相手側コネクタを結合する接合面５とな
り、該接合面５側の前記接続ピン３は、図示され
ないが雌雄いずれか構成のコンタクト部が形成さ
れる（相手側コネクタは図示せず）。

図中、６と７はそれぞれ装着後のケーブル１を
機械的に保持する絶縁筐体４に設けたストレンレ
リーフの支柱とフツク係合窓である。これらは装
着ケーブル１が振動・衝撃等でばずれない様にす
るためである。

係る圧接形ケーブルコネクタは、従来の半田付
けによるケーブルとコネクタの装着方式に比べ接
続工数が大幅に節減される特長がある。然るに、
従来、フラツトケーブルを装着せしめる丸型ある
いは円形タイプの一括圧接続続方式のものがなく
機器組立上諸種の不便があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

前記の問題点は、円周上にＵ形刃状の側面視ほ
ぼＬ字形に形成されたケーブル圧接接続用の接続
ピンを配列する第一の絶縁体、前記接続ピンの先
端方向に対向してピン先端を受け入れる収容穴を
外周面に設けた第二の絶縁体、及び前記第一の絶
縁体に螺合し、かつ内面側に前記接続ピンを変位
させる斜面を有する筒状の第三の絶縁体、を含む
構成になる本考案によるコネクタとして解決され
る。

〔作用〕

前記説明のＵ形刃状接続ピンをコネクタの接続
子とし、これを円筒状の筐体内に等間隔で配列せ
しめてインサートモールド成形したものを第一の
絶縁体となし、またＵ形刃状の接続ピンの他端部
（相手側コネクタとの開口接合部）は、雌雄いず
れか構成のコンタクトが形成される。前記の接続
ピンのケーブル圧接接続側は、ピンと対向する位
置にピン先端を受け入れる放射状の収容穴が形成
された第二の絶縁体が配置される。そして円筒状
に曲げたフラツトケーブルを第二の絶縁体の外周
面に沿い挿入しかつケーブル導体との相対的位置
合わせをした後、第一の絶縁体と螺合する第三の
絶縁体を回動させて接続ピンの刃先をケーブル側
に押し込んで一括圧接接続するものである。

〔実施例〕

本考案の圧接型コネクタの基本的構成実施例を
第１図と第２図の断面図、及び第３図のケーブル
装着要部をしめす分解斜視図により本考案を詳細
に説明する。

第１図中、１０は雌雄いずれか構成のコンタク
ト部１３が形成されたＵ形刃状接続ピン１１をイ
ンサートモールド成形してなる第一の絶縁体、２
０は接続ピン１１の先端を受け入れる収容穴２１
が円柱体の外周面に穿穴されたこれもモールド成
形になる第二の絶縁体、及び、３０は絶縁体１０
の外周面に形成された螺子部１２で回動自在に結
合される筒状の第三の絶縁体である。

Ｕ形刃状接続ピン１１は燐青銅等のばね性導体
から成形されており相手側コネクタとのコンタク
ト部１３は例示のように雄形に成形されまたここ
は接点表面処理がされる。第一の絶縁体１０のケ
ーブル装着側は接続ピンのＵ形刃状形成部が内方
にほぼ直角に折り曲げてあり、Ｕ形刃の先端１４
は、前記第二の絶縁体２０の外周面と収容穴２１
と対面する位置に配置される。

圧接接続するケーブル１は第二の絶縁体２０の
周面に沿つて図の如く円筒状にして挿入される。

挿入された筒状ケーブル１の導体と円周上配列
の接続ピン１１との相対的位置合わせを治工具に
よりなした後、第三の絶縁体３０を回動させて右
に移動させると、筒状絶縁体３０の内面側に形成
の接続ピンを変位させる斜面３１が、Ｕ形刃先１
４を内方に変位させてケーブルの外装樹脂を貫通
して導体との圧接接続がされる。

第２図は前記第三の絶縁体３０の回動により装
着ケーブルの圧接接続が完了した断面図である。

第２図において、絶縁リング１６は前記フラツ
トケーブル１の装着状態を保持する。即ち、第
一，第三の絶縁体の外周辺面に嵌入されると共に
鍔１９部で第三の絶縁体３０の回動止めのロツク
がされる。更に、絶縁リング１６の外周辺には相
手側のコネクタとの螺子結合を行う筐体リング１
７が装着される。

第３図は、第１図で説明した本考案コネクタの
基本的部品構成が、更に詳細に明示された斜視図
である。

第一の絶縁体１０内に一体的にモールド成形さ
れたＵ形刃状接続ピン１１、及び接続ピンの先端
が第三の絶縁体３０の斜面形成部３１で押し下げ
てケーブルとの接続をなすピン１１の変位を受け
入れる第二の絶縁体２０外周の放射状の収容穴２
１の配置状況が明らかとなる。

第二の絶縁体２０の収容穴２１は接続導体数の
増大に対処するため、図示絶縁体２５の様に複数
配列したモールド成形体とするも構わない。

前記フラツトケーブル用コネクタ実施例では、
第一の絶縁体１０と第二の絶縁体２０はそれぞれ
別個に成形しているが、これを一体化した成形体
としても構わない。

第４図は丸形コネクタ全体の斜視図である。

〔考案の効果〕

以上、説明した本考案のコネクタ構成とすれ
ば、フラツトケーブルに対して同時圧接により多
数導体の接続あるいは装着が可能となる新規な円
形コネクタが実現されることとなる。かくして機
器組立のコストが低減され且つ接続の信頼性が高
い丸形コネクタが提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案コネクタの基本的構成実施例を
示す断面図、第２図はケーブル接続完了のコネク
タ断面図、第３図は第１図コネクタの分解斜視
図、第４図は本考案丸形コネクタ体の斜視図、第
５図イ〜ハは従来の圧接接続ピンの動作過程を示
すピン側面図、第６図は従来の角形コネクタの一
部分を示す斜視図である。 図中１はフラツトケーブル、３と１１はＵ形刃
状接続ピン、１０は第一の絶縁体、１２は螺子形
成部、２０は第二の絶縁体、２１は接続ピン１１
の収容穴、３０は第三の絶縁体、及び３１は３０
の内側面に設ける斜面である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円周上にＵ形刃状の側面視ほぼＬ字形に形成
   されたケーブル圧接接続用の接続ピンを配列す
   る第一の絶縁体、前記接続ピンの先端方向に対
   向してピン先端を受け入れる収容穴を外周面に
   設けた第二の絶縁体、及び前記第一の絶縁体に
   螺合し、かつ内面側に前記接続ピンを変位させ
   る斜面を有する筒状の第三の絶縁体、を含む構
   成になることを特徴とするコネクタ。 (2) 第一の絶縁体に螺合する第三の絶縁体を回動
   させて前記接続ピンを変位させてケーブルを圧
   接接続する構成になることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のコネクタ。 (3) 前記第一の絶縁体と第二の絶縁体が一体的に
   形成された構成になることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のコネクタ。