JPH0239200Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の背景 本考案は、炉またはそれに類する装置のライニ
ング（内張り）として使用するためのロツド留め
されたアコーデオン折モジユール型耐火繊維ブラ
ンケツトに関する。

炉のライニングとして使用するためのセラミツ
ク繊維製ライニングモジユールとしては、現在幾
つかの型式のものが提案されている。大抵のモジ
ユールは、例えば米国特許第3940244号および
3832815号に記載されているように、耐火繊維ブ
ランケツトの個々の帯片を縁を揃えて積重ね、そ
の積重帯片をセラミツクセメントまたはモルタル
によつてエキスパンデツドメタルのベースに接合
するか、あるいは、それらの積重帯片を個々の帯
片の長手方向に延長するベース部分を有する保持
部材を介して結合させることによつて形成されて
いる。あるいはまた、断熱ブランケツトの連続帯
片をプリーツ（ひだ）状に折たたんで圧縮し、そ
の折たたまれた帯片の外側の２つのプリーツ（コ
ールドフエースプリーツ）即ち折りたたみ片を金
属フレームにより機械的に支持することによつて
形成されたライニングモジユールも知られてい
る。この場合、支持金属フレームは、プリーツの
ほぼ全長に亘つて延長している。各モジユールの
金属フレームは、そのモジユールを順次に隣接す
るモジユールに取付けることを可能にする。隣接
モジユールが互いに結合されたならば、それらの
モジユールを、例えば米国特許第4001996号およ
び4103469号に例示されているように、炉壁に固
定した立込ボルトや締着クリツプを用いて炉壁に
取付ける。

しかしながら、ある種の断熱材モジユールには
依然として幾つかの問題点がある。セラミツク繊
維ブランケツト、従つて、それから作られたモジ
ユールは、機械的強度が十分でなく、裂損を回避
するために細心の注意を払つて取扱わなければな
らない。セラミツク繊維ブランケツト材は、2000
〓を越える高温にさらされると収縮することが知
られている。炉のライニング材としてセラミツク
繊維のブランケツトを用いた従来のモジユール
は、そのような収縮による難点に遭遇している。
収縮は、モジユール内のプリーツとプリーツの間
およびモジユールとモジユールの間に分離を生じ
させ、それによつて炉壁および重要な保持部材を
炉内の熱に露呈させることになり、特に保持部材
の損傷はモジユールの破壊につながる。なお、こ
のような収縮は、また、折たたまれたブランケツ
トのプリーツの折りを戻してしまい、従つてたる
みを生じさせる。なぜなら、コールドフエースプ
リーツは、全部が全部支持部材によつて支持され
ているわけではないからである。

考案の摘要 本考案は、炉の壁および天井に内張りするのに
用いられる改良された耐火繊維製ブランケツトモ
ジユールであり、ベース部分と、その各端にそれ
ぞれ設けられた、ブラケツト取付部材および断熱
ブランケツトの端部フラツプの内側に配置される
ことによつて防護された保持部材とを有する支持
ブラケツトと、モジユールのホツト面側に位置す
る複数の内側プリーツおよびモジユールのコール
ド面側に位置する複数の外側プリーツが形成され
るように折たたまれており、該複数の外側プリー
ツが前記支持ブラケツトの前記両端の保持部材と
保持部材の間に挾みつけられている断熱ブランケ
ツトと、前記断熱ブランケツトの前記複数の外側
プリーツを貫通して挿通され、前記各端の保持部
材に取付けられたプリーツ支持ロツドとから成
る。従つて、各外側プリーツは、モジユールのコ
ールド面に平行に延設されたプリーツ支持ロツド
によつて所定位置に機械的に保持される。このブ
ラケツト付モジユールを、ねじ付立込ボルトおよ
びその他の締着具を備えた炉の壁または天井に取
付ける。ブラケツトの取付部材の端部には、炉壁
のねじ付ボルトを受容するスロツトまたは穴を設
けることができる。

本考案の目的は、炉に内張りするための新規な
断熱材ブロツクモジユールを提供することであ
る。

本考案の他の目的は、モジユールブランケツト
を、炉壁への取付施工の前後に圧縮状態に保持す
るようにした断熱材ブロツクモジユールを提供す
ることである。

本考案の他の目的は、断熱ブラケツトの各層の
ほつれや、離層を防止するようにした断熱材モジ
ユールを提供することである。

好ましい実施例の説明 添付図（第１および２図）を参照すると、炉ま
たはその他の高温装置の断熱材として使用するた
めの本考案のロツド留めされたアコーデオン折ラ
イニングモジユールが示されている。この断熱材
モジユール１０は、折たたまれた断熱ブランケツ
ト１２と支持ブラケツト２０とから予備成形され
たものである。プリーツ（折りたたみ部）１４，
１６は、モジユールのホツト面（炉内の高温にさ
らされる内側面）にも、コールド面（外側面）に
も存在する。支持ブラケツト２０は、ベース部分
２２と、その両側に各々設けられ、内方へ折曲げ
られた保持部材２４と取付部材２６とを有してい
る。各支持ブラケツト２０の一端の保持部材２４
と他端の同様な保持部材（図示せず）との間にプ
リーツ支持ロツド３０を延設する。ロツド３０
は、各コールドの面プリーツ１６を垂直に貫通さ
せ、モジユール１０の外側即ちコールド面に近い
ところに配置する。

モジユール１０のコールド面とは、炉壁に接触
する側のモジユール面のことをいう。ホツト面と
は、炉の内部に露呈される側のモジユール面をい
う。従つて、モジユール１０は、ホツト面即ち内
側プリーツ１４とコールド面即ち外側プリーツ１
６を有している。プリーツ支持ロツド３０は、セ
ラミツク繊維製ブランケツト１２を圧縮状態に保
持するばかりでなく、モジユール１０内の各プリ
ーツを折たたまれた状態に保持する役割を果す。
プリーツ支持ロツド３０の各端は、それぞれ支持
ブラケツトの保持部材２４に取付ける。保持部材
２４は、モジユールの外側プリーツと端部フラツ
プ１２ａとの間に配置し、端部フラツプ１２ａに
よつて炉内の高温環境の有害作用から防護される
ようにし、損傷を防ぐようにする。ロツドの取付
手段としては任意の慣用のものを使用することが
できるが、通常は、両端にねじ山を刻設したロツ
ドを使用し、ロツドの各端をナツトによつて支持
ブラケツト２０に固定することができるようにす
る。

折たたみセラミツク繊維製断熱ブランケツト１
２は、例えばバブコツク・アンド・ウイルコツク
ス社さら「カオウール」という商標名で市販され
ているセラミツク繊維シートのような適当な市販
のセラミツク繊維シートから形成する。使用する
断熱ブランケツトの種類は、それが張設される高
温装置内の温度範囲に基いて選択する。

折たたみブランケツト１２は、支持ブラケツト
２０の保持部材２４と２４の間に挾着する前に圧
縮させる。その圧縮度は、モジユールの使用中に
生じるブランケツト材の熱収縮を補償するように
計算する。次いで、結束バンド（図示せず）を支
持ロツド３０に対して平行にモジユール１０にそ
の両端のところで巻きつける。このバンドは、モ
ジユール１０のプリーツおよび端フラツプを包
装、輸送および施工中形が崩れないように保持
し、圧縮状態に保つ。炉壁や天井へのモジユール
の取付施工が完了したならば、バンドを外す。

これらの繊維ライニングモジユール１０は、寄
木細工状に組立て、各隣接するモジユールとモジ
ユールは90゜向きを変えて組合わせる。このモジ
ユール構成は、それだけで完全な炉ライニングで
あり、そのままで使用することができる。所望な
らば、炉殻に対する追加の防護材としてこのモジ
ユールの裏側に壁紙断熱材ブラケツトの安全ライ
ナー層を設けることができる。

以上、本考案を実施例に関連して説明したが、
本考案は、ここに例示した実施例の構造および形
態に限定されるものではなく、本考案の精神およ
び範囲から逸脱することなく、いろいろな実施形
態が可能であり、いろいろな変更および改変を加
えることができることは当業者には明らかであろ
う。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の特徴を具体化したモジユール
の透視図である。第２図は本考案の変型実施例の
モジユールの透視図である。 １０：断熱材モジユール、１２：断熱ブランケ
ツト、１４：ホツト面プリーツ、１６：コールド
面プリーツ、２０：支持ブラケツト、２２：ベー
ス部分、２４：保持部材、２６：取付部材、３
０：プリーツ支持ロツド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 炉またはそれに類する装置のライニングとし
   て使用するための断熱材モジユールにおいて、 ａ 該断熱材モジユールのコールド面に平行に
   延長し、該コールド面全体の面積より相当に
   小さい面積を覆うベース部分と、該ベース部
   分の各端にそれぞれ設けられた、ブラケツト
   取付部材および断熱ブランケツトの端部フラ
   ツプの内側に配置されれることによつて防護
   された保持部材とを有する支持ブラケツト
   と、 ｂ 複数の内側プリーツおよび複数の外側プリ
   ーツが形成されるように折たたまれており、
   該複数の外側プリーツが前記支持ブラケツト
   の前記両端の保持部材と保持部材の間に挟み
   つけられている断熱ブランケツトと、 ｃ 前記断熱ブランケツトの前記複数の外側プ
   リーツを貫通して挿通され、前記各端の保持
   部材に取付けられたプリーツ支持ロツドとか
   ら成る断熱材モジユール。 (2) 前記ブラケツト取付部材は端部にスロツトを
   有するものである実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の断熱材モジユール。 (3) 前記各ブラケツト取付部材は少くとも１つの
   穴を有している実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の断熱材モジユール。 (4) 前記ブラケツト取付部材は、炉に固定された
   ねじ付ボルトを受容するように寸法を定められ
   ている実用新案登録請求の範囲第２項または３
   項記載の断熱材モジユール。 (5) 前記複数の外側プリーツは、前記２つの保持
   部材の間に圧縮されている実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の断熱材モジユール。