JPH0238783Y2

JPH0238783Y2 -

Info

Publication number: JPH0238783Y2
Application number: JP1983087441U
Authority: JP
Priority date: 1983-06-08
Filing date: 1983-06-08
Publication date: 1990-10-18
Also published as: JPS59193455U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、パタークラブに係り、特に、ヘツド
の改良に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

パタークラブによつてプレイするグリーン上に
おいて、プレイヤーは、カツプを狙つてパツトす
る。このパツトに際しては、プレイヤーは、ボー
ルとカツプとの距離に応じた力でボールをヒツト
する。しかしながら、パタークラブのヘツドのフ
エイスは反発が大きい為に、小さい力でボールを
ヒツトしてもころがりすぎてしまうという欠点が
あり、微妙な力の加減が必要とされていた。

従来、この点を補うパタークラブとして、種々
の提案がされてきた。例えば、パタークラブのヘ
ツドのトウ及びヒールの肉厚を厚くし、フエイス
の肉厚を薄くすることによつて、フエイスの中央
部の反発を低下させ、ボールのヒツト時の力の加
減によつて、要望するボールの転がりを得ようと
するものである。しかし、このパタークラブで
は、フエイスは、トウ、ヒール及びソールに固定
されているので、フエイスの中央部の反発はあま
り低下せず、ボールのヒツト時の力の加減によつ
て要望するボールの転がりを得るのは難しかつ
た。

また実開昭55−171061号公報にはヘツドの上面
と下面に複数の条溝を設けるパターにおいて、上
面の条溝の深さをヘツド高さの半分より浅くし、
下面の条溝の深さをヘツド高さの半分より深く設
けたパタークラブが開示されている。この公知の
パタークラブはヘツド上面の溝により打球方向の
狙いがつけやすくなり、また、下面の溝によりヘ
ツドの下方が軽くなつて重心点が高くなり、グリ
ーン上でボールの側面に重心点が位置することに
なるので、ヘツドの心で打球できるから、逆スピ
ンの少ない打球になり転がりのよいパタークラブ
が得られるものである。しかし、この公知のパタ
ークラブにおいてはフエイス面中央部はフエース
面垂直方向の肉厚が厚く形成されているため、フ
エイス中央部のボールに対する反発の低下は望め
ないものである。

また、特公昭51−10535号公報には適宜の厚み
及び長さを有するパターブレードの上部適所よ
り、該パターブレードより薄く且つ平行するよう
に頚部を一体に立ち上げ、更に該頚部の上に肉厚
重錘部を設けてシヤフトに連結するようにしたゴ
ルフ用パターが開示されている。この公知のパタ
ークラブは上記構成により打球時において、打球
音を高く美しい音色を長く余音を引いて響かせる
事を可能にするものである。しかし、この公知の
パタークラブにおいては、頚部はヘツド本体を支
える様にヘツド上部にあるため、フエイス中央部
のボールに対する反発の低下は望めないものであ
る。

〔問題を解決するための手段〕

上記問題点を解決するための手段として、本考
案は、フエース中央部における、フエース面垂直
方向の肉厚をトウ部、ヒール部の肉厚よりも薄く
形成し、かつフエース面にはヘツド上下方向に延
びる複数の切欠部を設け、これら複数の切欠部の
うち少くとも２つの切欠部の間にはさまれた肉薄
部にトウ、ヒール方向に延びるえぐり部を形成し
たことを特徴とするパタークラブのヘツドを提供
する。

〔作用〕

本考案による上記手段によれば、ボールのヒツ
ト時の力の加減によつて、ボールとカツプとの距
離に応じたボールの転がりを得ることができるパ
タークラブのヘツドを提供できるものである。

〔実施例〕

以下、図面に基き、本考案の実施例を説明す
る。第１図、第２図は、本考案の第１実施例であ
る。図において、シヤフト１にヘツド２が取り付
けられ、ヘツド２は、トウ３、ヒール４、ソール
５及びフエイス６より形成されている。トウ８及
びヒール４は、肉厚が厚く形成され、ソール５及
びフエイス６は、中央部において、肉厚が薄く形
成されている。フエイス６には、トウ３側の肉厚
の厚い部分と中央部の肉厚の薄い部分との境界部
分を、フエイス６の上端部よりソール５とフエイ
ス６との境界部分まで切り欠いた切欠部７、及び
ヒール４側の肉厚の厚い部分と中央部の肉厚の薄
い部分との境界部分を、フエイス６の上端部より
ソール５とフエイス６との境界部分まで切り欠い
た切欠部８が形成されている。フエイス６の裏面
には、切欠部７の下端部から切欠部８の下端部に
かけて、えぐり部９が形成されている。

このように、フエイス６の中央部は、切欠部７
によつてトウ３と、切欠部８によつてヒール４
と、各々切り離され、切欠部７の下端部と切欠部
８の下端部との間は、えぐり部９によつて、フエ
イス６の肉厚よりさらに肉厚が薄くなつているの
で、フエイス６の中央部は、えぐり部９を軸とし
て、大きな弾性を持つ。したがつて、このパター
クラブのヘツドによつてパツトするには、ボール
とカツプとの距離が短い時には小さい力で、ボー
ルとカツプとの距離が長い時には大きい力でヒツ
トすればよく、ボールのヒツト時の力の加減によ
つて、ボールとカツプとの距離に応じたボールの
転がりを得ることができる。また、パツトに際し
て、フエイス６の中央部は大きく振幅するので、
長く尾を引いて響く快適な打球音が得られる。さ
らに、フエイス６の中央部の弾性によつて、ボー
ルにスピンがかかり、ボールの転がりがよくな
る。

第３図、第４図は、本考案の第２実施例であ
る。図において、シヤフト１にヘツド２が取り付
けられ、ヘツド２は、トウ３、ヒール４、ソール
５、フエイス６、トツプ１０及びバツクフエイス
１１より中空部１２を形成している。トウ３及び
ヒール４は、肉厚が厚く形成されている。ソール
５、フエイス６、トツプ１０及びバツクフエイス
１１は、中央部において、肉厚が薄く形成されて
いる。ソール５とフエイス６との境界部分には、
中空部１２と通じる細長い開口部１３が形成され
ている。フエイス６には、開口部１３のトウ３側
の端部より、フエイス６とトツプ１０との境界部
分まで切り欠いた切欠部７、及び開口部１３のヒ
ール４側の端部より、フエイス６とトツプ１０と
の境界部分まで切り欠いた切欠部８が形成されて
いる。フエイス６の裏面には、切欠部７の上端部
から切欠部８の上端部にかけて、えぐり部９が形
成されている。

パツトに際しての作用は、第１実施例と同一で
ある。

〔考案の効果〕

本考案は、以上詳述したように、フエイスに複
数の切欠部を形成し、これらの複数の切欠部のう
ちの少なくとも２つの切欠部の間にはさまれた肉
薄部にトウ、ヒール方向に延びるえぐり部を形成
したので、フエイスの中央部は、えぐり部を軸と
して、撓みやすくなり、反発が低下し、ボールの
ヒツト時の力の加減によつて、ボールとカツプと
の距離に応じたボールの転がりを得ることができ
るパタークラブのヘツドとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の斜視図、第２図
は第１図のＡ−A′線に沿つた断面図、第３図は
本考案の第２実施例の斜視図、第４図は第３図の
Ｂ−B′線に沿つた断面図である。２……ヘツド、６……フエイス、７，８、……
切欠部、９……えぐり部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

フエース中央部における、フエース面垂直方向
の肉厚をトウ部、ヒール部の肉厚よりも薄く形成
し、かつフエース面にはヘツド上下方向に延びる
複数の切欠部を設け、これら複数の切欠部のうち
少くとも２つの切欠部の間にはさまれた肉薄部に
トウ、ヒール方向に延びるえぐり部を形成したこ
とを特徴とするパタークラブのヘツド。