JPH0238373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電池、特に鉛蓄電池の液口栓の改良
に関するものである。

最近は市場の要望により、液口栓が電池の蓋上
面より突出しない構造、すなわちトツプフラツト
構造と呼ぶものが一般化してきている。これはど
んな取付キヤリアにも適合でき、かつデザインも
斬新であるからである。しかし、トツプフラツト
化を成立させるべき液口栓においては、電池の液
口部に取り付け、取りはずしの際色々面倒な問題
があつた。

従来、この種の液口栓として、頭部上面に溝を
設け、これにコイン状の治具をはめ合わせて、液
口部への取り付け、取りはずしを行うようにした
ものや、液口栓の頭部の相対応する外周部に溝を
設けるもの等が実用化されていた。しかし、液口
部への取り付け、取りはずしに際し専用治具が必
要であり、簡単に手で行うことができない不都合
があつた。また、溝を有するため、ほこりが溝に
たまり商品的価値をなくしたり、液口栓上部に排
気口を残してラベルを貼付する時も溝があるため
ラベルが貼り付かずラベルが浮き上がつて貼付強
度が低下したりする等の問題を有していた。

本考案は、前記の問題点を容易に解決したもの
であり、構造が簡単で、かつ別部品を必要とする
こともなく、液口部への取り付け、取り外しの容
易な液口栓を提供するものである。

以下本考案を実施例により説明する。

１は液口栓であり、外周に電池の液口部に螺合
するためのねじ２を設けた円筒部３と、円筒部３
よりも大径の円形頭部４とをポリプロピレン、ポ
リエチレン等の柔軟性を有する樹脂により成形し
たものである。筒部３内にはフイルタ５と防沫装
置６とを有し、頭部４の中央には筒部と連通する
排気口７を有する。

頭部４は、上半部分の相対応する部分が円弧状
の可動片８，８として帯状のヒンジ部９，９によ
り排気口７を有する中央部分と連結されており、
可動片８は第２図のように、ヒンジ部で折り曲げ
て上方へ起こされるようになつている。可動片８
の下面には突起１０を有し、この突起を頭部の下
半部分に設けた凹部１１に係合することにより、
常時は第１図のように平坦面となつている。

上記のように本考案の液口栓は、頭部上半部分
の相対応する部分を可動部片８，８として把手部
を形成するようにしているため、特別な治具や別
部品を要せず、容易に液口部へ着脱することがで
きる。また頭部上面には溝やスリツトがないた
め、きわめて視的美観がよいとともにほこり等も
たまることはなく、液口栓の取りはずし、取り付
けの必要な時のみ可動片を立ち上げて把手にし、
液口部への装着時は可動片を頭部の下半部分に係
合しておけばトツプフラツト構造を成立させるこ
とができる。また可動片は頭部の下半部分に対し
て突起と凹部との嵌合により係止しておけば、可
動片が上方に突出することがない。さらに液口栓
の上面は平面になるため、上面にラベルを容易に
貼付することができ、ラベルの浮き上がり等もな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の液口栓の実施例を示す斜視
図、第２図は可動片を起こした状態の斜視図、第
３図は液口部へ装着した際の縦断面図である。 ４……頭部、７……排気口、８……可動片、９
……ヒンジ部、１０……突起、１１……凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気孔を有する頭部上面が電池の蓋上面と実質
   的に同一平面となるように取り付けられる液口栓
   において、頭部上半部分の相対応する部分が排気
   孔を有する中央部分とヒンジ部を介して連結され
   た可動片で構成され、前記可動片の下面に設けた
   突起と頭部下半部分に設けた凹部とが係合するこ
   とで前記可動片を固定する電池の液口栓。