JPH023809Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は畳内に生息するダニなどの害虫を薬
剤の噴霧により駆除する畳害虫駆除用噴射装置に
関する。

従来の技術 従来畳内に生息するダニなどの害虫を駆除する
噴射装置の多くは噴射口の先端に針状のノズルを
取付けて、このノズルを畳の表面より畳床深く突
き刺し、畳床内に薬剤を噴射して駆除していた。

考案が解決しようとする問題点 しかし畳内に薬剤を噴射した場合、噴射した部
分には薬剤が付着するが、広範囲に拡散しないた
め、何回も場所を変えて噴射しなければならない
などの不具合があつた。

この考案は上記不具合を改善する目的でなされ
たものである。

問題点を解決するための手段及び作用 薬剤が加圧された状態で収容された容器本体の
頭部に、押圧することにより薬剤を噴射する弁杆
を設け、この弁杆に通路を有する押釦を取付け、
この押釦の先端をカバー内側に設けられた台座の
通路に接続し、またカバーの外側には台座より突
出された支軸を中心に回転自在に回転噴射部材を
設け、この回転噴射部材に噴射針と噴霧孔を設け
ると共に、回転噴射部材内には上記噴射針を上向
きにしたとき、噴射針と台座内の通路を連通する
通路及び噴射針を下向きにしたとき、噴霧孔と台
座内の通路を連通する通路をそれぞれ設けて、回
転噴射部材の回転操作により噴霧孔及び噴射針よ
り薬剤が選択的に噴射できるようにした畳害虫駆
除用噴射装置。

実施例 この考案の一実施例を図面を参照して詳述す
る。図において１は畳害虫を駆除するための薬剤
が加圧された状態で収容された容器本体で、頭部
に押圧することにより容器本体１内の薬剤が噴出
する弁杆２が突設されており、この弁杆２の先端
に押釦３が嵌着されている。４は上記容器本体１
の上部外周に嵌着されたカバーで、一部に上記押
釦３が露出する凹部４ａが形成されていると共
に、上記カバー４内に収容された押釦３の先端部
３ａは上記凹部４ａと反対側に突出されていて、
先端部３ａ内に形成された通路３ｂの開口部がチ
ユーブ継手５を介して台座６の上部に開口された
通路６ａの一端に接続されている。上記台座６は
上記カバー４の各周部に回転自在に取付けられた
回転噴射部材７のカバー４内側端部に支軸８を介
して取付けられ、上記支軸８を中心に回転噴射部
材７が回転できるようになつている。上記回転噴
射部材７の下方にはカバー４の一部を延出させて
針受け４ｂが形成されている。この針受け４ｂは
円筒を半割した形状で、噴射針９を下向きに回転
した場合に噴射針９の先端側が凹溝４ｃ内に格納
できるようになつている。また上記回転噴射部材
７はほぼ長円状の摘子部７ａと、この摘子部７ａ
の一端側より突出された噴射針９と、支軸８嵌挿
部近傍に開口された噴霧孔７ｂ及びこの回転噴射
部材７の一端を延出させることにより上記針受け
４ｂに係止できるようにした係止片７ｅとよりな
り、噴射針９の基端側は回転噴射部材７内に形成
された通路７ｃを介して台座６内の通路６ａに連
通できるようになつている。また上記通路７ｃと
支軸８を挾んで対向する位置に噴霧孔７ｂに通じ
る通路７ｄが形成されていて、上記回転噴射部材
７の摘子部７ａを噴射針９が起立するよう係止片
７ｅが針受け４ｂに当接するまで回転すると、噴
射針９に通じる通路７ｃが台座６の通路６ａに、
そして噴射針９が下向きとなるよう摘子部７ａ噴
射針９が針受け４ｂの凹溝４ｃに格納されるまで
を回転すると噴霧孔７ｂに通じる通路７ｄが台座
６内の通路６ａにそれぞれ連通するようになつて
いる。

なお図中１０は台座６の通路６ａと回転噴射部
材７の通路７ｃ，７ｄの接続部をシールするＯリ
ングを示す。

一方噴射針９は内部に通路９ａを有すると共
に、先端部は順次先端側へ薄肉となるヘラ状をな
していて、このヘラ部９ｂ近傍の外周部に１個な
いし複数個の噴射孔９ｃが開口されている。

考案の効果 この考案は以上詳述したようになるから、畳内
に生息するダニなどの害虫を駆除するに当つて
は、噴射針９が上向きとなるよう回転噴射部材７
を回転させて、噴射針９の先端を畳の表面側から
畳表と畳床の間に挿入し、この状態で押釦３を押
圧して噴射針９の噴射孔９ｃより薬剤を畳表と畳
床の間に散布するだけでよく、これらの間に生息
する害虫を効果的に駆除することができる。また
噴射針９を下向きになるまで回転噴射部材７を回
転して押釦３を押圧すれば、回転噴射部材７前面
の噴霧孔７ｂより薬剤が噴霧できるため、ハエや
カなどの害虫駆除も行なえると共に、このとき噴
射針９を針受け４ｂ内に格納するようにすれば、
操作が安全に行なえる。また針受け４ｂと回転噴
射部材７より突設された係止片７ｅにより回転噴
射部材７の回動範囲が規制されるため、台座６側
に設けられた通路６ａと回転噴射部材７側に設け
られた２本の噴霧孔７ｃ，７ｂの接続が確実に行
えるようになり、これによつて噴射針９及び噴霧
孔７ｂより効率よく薬剤を噴射することができる
ようになる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は斜
視図、第２図は正面図、第３図は断面図、第４図
は平面図である。 １は容器本体、２は弁杆、３は押釦、３ａは先
端部、３ｂは通路、４はカバー、４ｂは針受け、
６は台座、６ａは通路、７は回転噴射部材、７ｂ
は噴霧孔、７ｃ，７ｄは通路、７ｅは係止片、８
は支軸、９は噴射針。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薬剤が加圧された状態で収容された容器本体１
   の頭部に、押圧することにより薬剤を噴出する弁
   杆２を設け、この弁杆２に先端部３ａに通路３ｂ
   を有する押釦３を取付け、この押釦３の先端部を
   上記カバー４の内側に設けられた台座６内の通路
   ６ａに接続し、またカバー４の外側には上記台座
   ６より突設された支軸８を中心に回転自在に回転
   噴射部材７を設け、該回転噴射部材７の上記支軸
   ８と直交する方向に噴射針９を突設し、また回転
   噴射部材７の前面には噴霧孔７ｂを開口すると共
   に、上記回転噴射部材７内に、噴射針９を上向き
   にしたとき、噴射針９と台座６内の通路６ａを連
   通す通路７ｃ及び噴射針９を下向きにしたとき噴
   霧孔７ｂと台座６内の通路６ａを連通する通路７
   ｄをそれぞれ設けてなり、上記回転噴射部材７の
   下方には、カバー４の一部を延出させて、噴射針
   ９を下向きに回転した場合に噴射針９の先端側を
   凹溝４ｃ内に格納する円筒を半割した形状の針受
   け４ｂを形成すると共に、回転噴射部材７の一端
   を延出させ、噴射針９を上向きに回転した場合
   に、上記針受け４ｂに係止できる係止片７ｅを設
   けてなる畳害虫駆除用噴射装置。