JPH0237784Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は板材集積装置に関わり、更に詳細には
昇降自在な基準面ストツパーを備えてなる板材集
積台車を備えた板材集積装置に関するものであ
る。

第１図、第２図に示したように従来の板材集積
装置１では、板材３がコイル状で図示を省略した
巻きほどき装置（アンコイラー）からピツト５を
経てレベラー７を通過し、加工機の１つとして例
示した剪断機９を過ぎてベルトコンベヤー１１上
を左方向に運ばれ、マグネツトバー１３を内蔵し
た吸着式ベルトコンベヤー１５に吸着浮上させら
れて板材集積台車１７の上に達し、リヤーストツ
パ１９に当接して板材集積台車１７上におとさ
れ、板材集積台車上の板材３はリヤーストツパー
１９によつて、前方のベルトコンベヤー１１の支
台に固着された基準面ストツパー２１（フロント
ストツパーとも云う）に押圧されて整然と積み重
ねられる。

板材集積台車１７の昇降テーブル２３はパンタ
グラフ式のテーブル昇降装置２５によつて板材を
水平状態に支承したまま次第に下降し、一定の枚
数を積み重ね終ると板材集積台車１７がレール２
７上を第１図において図面の表裏に向かう方向に
移動して搬出するようになつていた。

上記したリヤーストツパー９は、板材３の第２
図に示す両側を規制しているサイドガイド２９上
を図示を省略した例えば流体圧シリンダなどで左
右に往復移動して板材３を固定の基準面ストツパ
ー２１に押しつける作用を行うものであるから、
剪断長さが変化して例えば半分の長さの板材を積
み重ねる場合でも、対応することができるが、第
１図の左側に板材集積台車をもう１台配置して
も、基準面ストツパー２１が２台目の板材集積台
車には用意されていないために、２台目には整然
と積み重ねることができないという不都合があつ
たのである。

従つて従来の板材集積装置１に使用する板材集
積台車１７は搬出ラインの正面に１台しか配置で
きず、板材３の積み重ね高さがいつぱいになると
剪断機９などの加工機を含む前工程を一旦停止し
て台車１７の交換を行わねばならないことにな
り、レベラー７などによる傷がついた製品が出る
外に能率上も不都合であつたのである。

本考案は上記した従来の板材集積装置の欠点を
克服したもので、以下に図面にもとづいて好適実
施例を詳細に説明する。

第６図の右側には従来の板材集積台車を、左側
には本実施例の板材集積台車を、対比のためにな
らべて吸着式ベルトコンベヤー１５の真下から外
れた位置においた平面図として示してあり、第７
図はその正面図である。

第３，４，５図は本実施例に係る装置を具備し
た第６図の左側の板材集積台車１７を示してい
る。

板材集積台車１７は、板材３の移送方向に見
て、板材３の移送方向の上流側の前側端に、形材
などで適宜構成したブラケツト３１を固着してい
て、該ブラケツト３１は第５図に明らかに示した
左右の立ち上り部材３３と、前端で立ち上り部材
３３を連結する水平部材３５とで構成してある。

水平部材３５の内上方の２段には後方に延びる
腕部材３７が固設してあつて、スライドブツシユ
３９が第５図に示すように左右に離れてとりつけ
てある。

最下段の水平部材３５にはヨーク部材４１が固
設してあつて長い流体圧シリンダ４３の下端を枢
支している。

前記した流体圧シリンダ４３に駆動され、スラ
イドブツシユ３９の中を垂直に昇降する複数のス
ライドバー４５を上下で保持する昇降基準面スト
ツパー４７が設けてある。

第４図、第５図の下方に示したのはレール２７
を設けたピツト４９の上面を示し、第５図の上方
に２点鎖線で示したのは昇降基準面ストツパー４
７が最も上昇した位置を示している。

第８図は流体圧による本実施例装置の駆動を説
明する配管図である。

図の上方に示した左側の流体圧シリンダは上記
した昇降基準面ストツパー４７を駆動する流体圧
シリンダ４３で、右側の流体圧シリンダはパンタ
グラフ式昇降装置２５を駆動する流体圧シリンダ
５１であり、何れも上昇駆動にだけポンプ５３か
らの圧油をソレノイドバルブ５５の切換えによつ
て行つている。昇降基準面ストツパー４７を下降
させるのにはソレノイドバルブ５７を切換え、昇
降テーブル２３を下降するにはソレノイドバルブ
５９を切換えることで別個に自由に行うことがで
きる。

以上詳記した実施例装置を備えた板材集積台車
を使用するには、昇降テーブル２３を昇降基準面
ストツパー４７を自重によつて最も低い位置に下
げた状態にしレール２７上を移動して吸着式ベル
トコンベヤー１５の真下の板材搬出ラインに位置
させる。この際、ストツパー４７はサイドガイド
２９の下方を通過でき、何等干渉するようなこと
がないものである。

次にリヤーストツパー１９の往復運動の起点を
板材を集積する予定の板材集積台車の後端（図の
左側端）に位置させ、昇降テーブル２３と昇降基
準面ストツパー４７を適宜上昇させて所望の高さ
に止めておいて板材の集積を開始する。

板材が吸着式ベルトヤー１５によつて運ばれ、
リヤーストツパー１９に当接すると板材集積台車
上に落ち、リヤーストツパ１９は往復運動を開始
して板材を個々の板材集積台車に設けた昇降基準
面ストツパーに押しつけ整然と積み上げることに
なる。

板材を１枚積み上げる度に昇降テーブル２３を
下降させ所定の枚数積み上げが終了すると、板材
搬出ラインに直列に並んだ空の板材集積台車の後
端にリヤーストツパー１９の往復運動の起点を移
してその板材集積台車に積み重ねる作業に移り、
所定数積み重ねた台車の昇降テーブル２３と昇降
基準面ストツパー４７を下降させてからレール上
を台車１７ごと移動する。

以上のように空の台車に後続移送の板材の積み
重ねるから前工程の作業を一旦中止する必要がな
く、能率は良く、板材がレベラーの滑り傷などで
商品価値を落とすおそれがないなどの効果を奏す
るものである。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本考案の要旨は、実用新案登録請求
の範囲に記載のとおりであるから、その記載より
明らかなように、本考案に係る板材集積装置はコ
ンベヤー１５によつて移送すれる板材３を当接す
るリヤーストツパー１９を移動自在に備えてお
り、かつ板材３を積載する台車１７は、板材３を
吸着して移送するコンベヤー１５の下方位置に、
コンベヤー１５の移送方向に対して直交する方向
へ出入自在である。この台車１７には昇降テーブ
ル２３が上下動自在に支承されており、かつコン
ベヤー１５の移送方向にみて台車１７の上流側に
は、昇降テーブル２３に積載される板材３の基準
位置決め用のストツパー４７が上下動自在に備え
られているものである。

したがつて本考案によれば、コンベヤー１５に
よつて移送される板材３をリヤーストツパ１９に
当接して昇降テーブル２３上に落下し、基準位置
決め用のストツパー４７へ板材３を当接すること
により、板材３はストツパー４７とリヤーストツ
パー１９との間において整然と積載されるもので
ある。次に、リヤーストツパ１９をストツパー４
７から離反せしめて、このリヤーストツパー１９
と既に積載された板材３との間に次の板材を積載
することにより、昇降テーブル２３上に板材３を
複数列に積載することができるものである。

特に本考案においては、ストツパー４７が台車
１７に上下動自在に装着してあることにより、実
施例のように、リヤーストツパー１９を支承した
サイドガイド２９等が存在する場合であつても、
ストツパー４７が干渉することなしに台車１７を
コンベヤー１５の下方位置に対して容易に出入で
きるものである。また、ストツパー４７を下降せ
しめて昇降テーブル２３を上昇せしめることによ
り、昇降テーブル２３上から板材３を、例えばフ
オークリフト等により搬出するとき、ストツパー
４７とフオークリフト等が干渉するようなことが
なく、その搬出作業が容易なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の板材集積装置を示した板材搬出
ラインの説明図、第２図は上記の板材集積台車を
示す平面説明図、第３図は本考案の１実施例とし
て板材集積台車の一部平面図、第４図は第３図と
同じ立面図、第５図は第４図の側面図、第６図は
本実施例の配置平面図、第７図は同立面図、第８
図は作動圧油の配管図である。 図面中の主要部分を表わす符号の説明、１……
板材集積装置、１５……吸着式ベルトコンベヤ
ー、１７……板材集積台車、１９……リヤースト
ツパー、２３……昇降テーブル、４７……昇降基
準面ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板材３を吸着して移送するコンベヤー１５を備
   えると共にコンベヤー１５によつて移送される板
   材３を当接するリヤーストツパ１９を板材３の移
   送方向へ移動自在に備えてなる板材集積装置１の
   下方に、上記コンベヤー１５による板材３の移送
   方向に対して直交する方向へ出入自在の台車１７
   設け、この台車１７に昇降テーブル２３を上下動
   自在に支承して設け、上記昇降テーブル２３上に
   積載される前記板材３の基準位置決め用のストツ
   パー４７を、前記コンベヤー１５による板材３の
   移送方向に見て移送方向の上流側において前記台
   車１７に上下動自在に装着してなることを特徴と
   する板材集積装置。