JPH0237173B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、画像診断装置に関し、特に被測定
体の画像を表示するものに関するものである。

〔従来技術〕

従来、この種の装置として、核磁気共鳴装置を
第１図に示す。図において、１は磁石、２は被測
定体で、例えば人体、３は人体２の回りに巻いた
高周波コイル、４は高周波コイル３に検査信号例
えば電磁波を送信し、人体２からの検出信号、例
えば電磁波を受信する送受信器、５は複数対から
なる傾斜磁場コイル、６は傾斜磁場コイル５用電
源、７は傾斜磁場コイル用電源６と送受信器４を
制御する制御回路、８は制御回路７と連結した計
算機、９は画像表示器で計算機８に連結されてい
る。

次に動作について説明する。磁石１によつて人
体２に均一な静磁場をかけ、人体２内の特定の原
子核にそのゼーマンエネルギに一致する電磁波を
送受信器４の送信部から高周波コイル３を通して
人体２に照射する。この電磁波により人体２内の
特定の原子核は基底状態から励起状態への共鳴的
遷移を起こす。この後に電磁波の照射を止める
と、人体２内の原子核から電磁波が放出され、こ
の電磁波を高周波コイル３を通して送受信器４の
受信部で検出する。この時、傾斜磁場コイル５で
静磁場に勾配をつけ、人体２のどの位置からの信
号かを判別する。また、計算機８は傾斜磁場コイ
ル５に電流を供給するための傾斜磁場コイル用電
源６及び送受信器４を制御回路７を介して制御
し、この結果得られた画像は画像表示器９で表示
される。ところで、人体２は呼吸によつて周期的
に胸部や腹部などが変動するのであるが、上記の
装置ではこの変動を考慮せず、検査信号を照射す
るタイミングと呼吸の周期とが同期していないた
め、変動した被測定部は変位分を平均した画像と
して表示されることになる。

従来の画像装置は以上のように構成されている
ので、人体２の呼吸による変動の影響を受け、変
動部である胸部や腹部を画像化する時、画像が歪
んだり、空間分解能が低下してぼけが生じたりす
るという欠点があつた。

〔発明の概要〕

この発明は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、検査信号を被測定
体に照射し、被測定体からの検出信号によつて画
像を表示する画像診断装置において、光源と、光
源から発生した光を被測定体の呼吸による変位部
に導く送光用光フアイバーと、送光用光フアイバ
ーから発した光の被測定体による反射光を光受信
器に導く受光用光フアイバーと、光受信器で受信
した反射光から被測定体の呼吸による変動に同期
した同期信号を得る信号処理部とを備え、同期信
号に基いて検査信号を被測定体に照射するように
構成することにより、被測定体の呼吸による画像
の歪みやぼけを除くことのできる画像診断装置を
提供することを目的としている。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明す
る。第２図において、１０は光源で、例えばレー
ザ光を発振するレーザ光発振器、１１はレーザ光
を送光用光フアイバー１２の端面に集光するため
のレンズである。また、１４は送光用光フアイバ
ー１２と受光用光フアイバー１３を含む光フアイ
バー束であり、他端は光フアイバー支持具１５に
よつて人体２の呼吸による変位部、例えば胸壁や
腹壁にレーザ光を発するように支持されている。
さらに、１７は受光用光フアイバー１３により送
られる反射光をレンズ１６で集光して受光する光
受信器である。１８は反射光から人体２の呼吸に
よる変動に同期した同期信号を得る信号処理部
で、例えば信号処理回路である。また、第３図は
光フアイバー束の断面を示す図である。この図に
おいては、中央に送光用光フアイバー１２、この
周囲に同心円上に１本以上の受光用光フアイバー
１３を配置して構成している。

次に動作について説明する。電磁波を人体２に
照射して、放射された電磁波を送受信器４の受信
部で検出して画像を表示するときの動作は従来と
同様である。加えて、レーザ発振器１０からレン
ズ１１を介し、送光用光フアイバー１２を通つて
人体２の胸壁又は腹壁にレーザ光を照射する。こ
のレーザ光は人体２によつて反射され、受光用光
フアイバー１３を通り、レンズ１６を介して光受
信器１７に導かれる。この反射光の光強度は呼吸
による胸壁又は腹壁の変位に応じて変位するの
で、光受信器１７で受信した反射信号は呼吸によ
る人体２の動きに同期したものである。この信号
を信号処理回路１８で波形整形して呼吸周期と同
期して同一の位相となる時点を検知し、この同期
信号を制御回路７を介して画像を得るための電磁
波を発生する送受信器４の送信部に入力する。第
４図は信号処理回路１８の回路図を示し、第５図
は信号処理回路１８内の各信号を示す波形図であ
る。

この信号処理回路１８は、コンパレータ１９と
エツジトリガ発生器２０で構成され、光受信器１
７により受信した反射信号ｂと任意に設定した基
準信号ａをコンパレータ１９に入力して反射信号
ｂから基準信号ａの値以上を取り出した比較信号
ｃを得て、エツジトリガ発生器２０に入力し、呼
吸周期中で所定の位相となる時点に同期した同期
信号ｄを得る。この同期信号ｄに基いて、パルス
状に送受信器４から人体２に電磁波を照射する
と、胸壁又は腹壁が常に同一変位の時の画像が得
られる。このため、人体２の呼吸運動に影響され
ず、歪やぼけを除去し、空間分解能が低下せず
に、人体２の画像が画像表示器９に表示される。

なお、上記実施例では、光フアイバー束１４を
第３図に示すような構成としたが、第６図に示す
ように、１本以上の送光用光フアイバー１２と１
本以上の受光用光フアイバー１３を不期則に配置
したり、送光用光フアイバー１２と受光用光フア
イバー１３をそれぞれ独立して構成しても同様の
効果を奏する。また、光源としてレーザ発振器１
０を用いたが、発光ダイオードやキセノンラン
プ、ハロゲンランプ、水銀ランプなどを用いても
よい。

また、信号処理回路としてコンパレータ１９と
エツジトリガ発生器２０を用いたが、これに限る
ものではなく、反射信号ｂに同期した同期信号ｄ
が得られるものならなんでもよい。

また、上記実施例では核磁気共鳴装置の場合に
ついて述べたが、Ｘ線断層診断装置や超音波断層
診断装置など他の画像診断装置であつてもよく、
上記実施例と同様の効果を奏する。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば、検査信号を
被測定体に照射し、被測定体からの検出信号によ
つて画像を表示する画像診断装置において、光源
と、光源から発生した光を被測定体の呼吸による
変位部に導く送光用光フアイバーと送光用光フア
イバーから発した光の被測定体による反射光を光
受信器に導く受光用光フアイバーと、光受信器で
受信した反射光から被測定体の呼吸による変動に
同期した同期信号を得る信号処理部とを備え、同
期信号に基いて検査信号を被測定体に照射するよ
うにしたことにより、呼吸による変動に影響した
画像の歪やぼけを除去できる画像診断装置が得ら
れる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の核磁気共鳴装置を示す構成図、
第２図はこの発明の一実施例による核磁気共鳴装
置を示す構成図、第３図はこの発明の一実施例に
よる光フアイバー束を示す断面図、第４図は信号
処理回路を示す回路図、第５図は信号処理回路の
信号を示す波形図、第６図はこの発明の他の実施
例の光フアイバー束を示す断面図である。 ２……被測定体、１０……光源、１２……送光
用光フアイバー、１３……受光用光フアイバー、
１７……光受信器、１８……信号処理部。なお、
図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 検査信号を被測定体に照射し、この被測定体
   からの検出信号によつて上記被測定体の画像を表
   示する画像診断装置において、光源と、この光源
   から発生した光を上記被測定体の呼吸による変位
   部に導く送光用光フアイバーと、この送光用光フ
   アイバーから発した光の上記被測定体による反射
   光を光受信器に導く受光用光フアイバーと、上記
   光受信器で受信した反射光から上記被測定体の呼
   吸による変動に同期した同期信号を得る信号処理
   部とを備え、上記同期信号に基いて上記検査信号
   を上記被測定体に照射するように構成した画像診
   断装置。