JPH0236975Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はころがり軸受装置において、特に、こ
ろがり軸受固定用の平板の改良に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、ころがり軸受はハウジングに固定した平
板で、軸受の外輪を押圧することで、ハウジング
の軸受収納部内に保持されていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上述した従来のものでは、ビスにて
平板を固定した位置で、軸受の外輪を押さえるよ
うにしたため、必然的に平板が傾斜して、軸受の
外輪には内輪方向で、かつ斜め方向の力が働くた
め、軸受の真円度が出ずに寿命が短くなつてしま
うという問題点があつた。

そこで、本考案の目的は、軸受の外輪の真円度
を出しつつ、軸受を固定するようにしたものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

そこで、本考案は、軸受収納部４ａを有するハ
ウジング４と、前記軸受収納部の内周に外輪外径
部２ａおよび一端の外輪側面部２ｂが嵌合するこ
ろがり軸受２と、前記ハウジングにビス９等によ
り固定されると共に、このビスよりも離れた位置
に形成された突起３ａとを有する平板３とを備
え、前記平板を前記ハウジングに固定する際に、
前記突起で前記軸受の他端の外輪側面部２ｃを押
圧し、前記軸受を保持するようにしたことを特徴
とするころがり軸受装置を提供することである。

〔作用〕

上述したように、平板をビス等にてハウジング
に固定する時の力で、突起を介して軸受の外輪を
押さえるようにしたから、軸受の外輪を確実に押
圧するようにできる。

〔考案の効果〕

以上述べた如く、本考案は、平板に設けた突起
で軸受の外輪を確実に軸方向に押圧して、保持す
るようにしたことから、軸受の外輪の真円度を出
し、軸受の寿命を延ばすことができるという優れ
た効果がある。

〔実施例〕

以下一実施例について説明する。

グリース封入式転がり軸受は回転体Ａを有し、
グリース密封用のシール１を軸方向両側に持ち、
シール１と内輪８とはリツプ１ｂにて摺動してお
り、外輪２とシール１は固定されている。

外輪の位置決めは、径方向には外輪２の外径部
２ａとハウジング４との嵌合により、又、軸方向
には、外輪２の両側面部２ｂ，２ｃがハウジング
４とこのハウジング４に、ビス９によりビス止め
された鉄板製の平板３に設けた突起部３ａとによ
つてはさみこまれることにより、達成されてい
る。

また、突起部３ａは第２図に示すように、ビス
９により平板３を固定する位置よりも離して形成
されている。

内輪８の両側面には、内輪外径部よりも径の大
きいスリンガカラー７ａ，７ｂが圧接されてい
る。

シール１の平板３に対向する側には、円環状に
ひだ状方片部１ａがシール１と一体成形されてお
り、平板３の側面にこのひだ状舌片部１ａが押し
つけられ、このひだ状舌片部１ａの断面が樋形状
になつている。

なお、外輪２の側面と、平板３の間には、突起
部３ａとの当たり部以外は隙間が在る。又、突起
部３ａを必ず、外輪２の側面に圧接させるために
は、ビス締め後に、平板３が軸方向にたわんでい
なければならず、この為、ハウジング４と平板３
との間にも隙間が存在する。

平板３とハウジング４との間、更に平板３と軸
受外輪２の側面との間に在る微小隙間５から、水
が浸入してきても、シール１に設けたひだ状舌片
部１ａの外壁にて水は停められ、その後、樋の中
を水が流れる如くひだ状舌片部１ａの円環形状に
沿つて下方へ迂回して水が落ちていくため、この
方向からはリツプ１ｂへは水が到達しない。

また、平板３をビス９にて、ハウジング４に固
定する時に、平板３がたわみ、突起３ａにて軸受
の外輪２の他端の外輪側面部２ｃを押圧すること
で、軸受外輪２には、軸方向の力が働き、真円度
を出しつつ、軸受を確実に保持することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案構造の一実施例を示す一部断面
図、第２図は矢視外形図である。 ２……外輪、２ａ……外輪外径部、２ｂ，２ｃ
……外輪側面部、３……平板、３ａ……突起、４
……ハウジング、４ａ……軸受収納部、８……内
輪、９……ビス、Ａ……回転体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸受収納部４ａを有するハウジング４と、 前記軸受収納部の内周に、外輪外径部２ａおよ
   び一端の外輪側面部２ｂが嵌合するころがり軸受
   ２と、 前記ハウジングにビス９等により固定されると
   共に、このビスよりも離れた位置に形成された突
   起３ａとを有する平板３とを備え、 前記平板を前記ハウジングに固定する際に、前
   記突起で前記軸受の他端の外輪側面部２ｃを押圧
   し、前記軸受を保持するようにしたことを特徴と
   するころがり軸受装置。