JPH0235102A

JPH0235102A - 鉄道用防音レール

Info

Publication number: JPH0235102A
Application number: JP18428488A
Authority: JP
Inventors: Noriyuki Tomioka; 敬之富岡
Original assignee: Shinko Wire Co Ltd
Current assignee: Kobelco Wire Co Ltd
Priority date: 1988-07-22
Filing date: 1988-07-22
Publication date: 1990-02-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、車輪を走行させる時に発生する騒音を低減さ
せる鉄道用防音レールに関し、索道、無軌条電車、ケー
ブル鉄道等の鉄道に適用できる発明である。

（従来技術）鉄道において、列車が高速度で走行する時は騒音を発し
て沿線に騒音公害を起こしていることはよく知られてい
るところである。

特に昨今では、列車の高速化に伴い益々その傾向が増大
している。

鉄道のレールＲは、第６図に示すように頭部（１）、支
持部（２）、基部（３）より形成され、該頭部（１）上
に踏面（４ａ）を形成したフランジ（４）を持つ車輪Ｗ
を走行させるが、車輪Ｗの路面（４ａ）がレールＲの接
続部の間隙を通過する時に頭部（１）の上面を叩いたり
、カーブ通過時や車両の揺動時にフランジ（４）が頭部
（１）の側面と強く摩耗したり、これを叩いたりして大
きな騒音を発生する。

特に、急ブレーキをかけて車輪ＷがレールＲ上をスリン
グし、車輪Ｗの踏面（４ａ）が非円形状に摩耗した時は
、車輪Ｗの回転と共に摩耗部の角が頭部（１）の上面を
叩いて著しい騒音を発する。

これらの騒音の対策として種々の手段が講じられている
が、例えば、線路の沿線域に防音壁を構築し、騒音が周
囲に伝播しないような手段が一般的に実施されている。

（発明が解決しようとする課題）前掲の通り、鉄道における騒音対策としては線路の沿線
域に防音壁を構築し、その沿線上住宅等への騒音の伝播
を阻止するようにしているが、長距離に亙って線路側域
に防音壁を構築することは費用が嵩むばかりでなく、充
分に騒音を減じることが不可能であって、騒音は防音壁
を飛び越え、又車両の通過量の増大と相俟って充分な効
果が期待できない。更に、こ゛の防音壁は音を吸音する
構成として細孔を形成した構造としているので、該細孔
が塵埃等で目詰まりが生ずるとその性能が劣化し、充分
な防音効果が得られない。

この防音壁とは別に、フランジ（４）部（含路面（４ａ
））に硬質のゴム材を添着した車輪Ｗをレール上に走行
させるようにして騒音防止を図っている事例が諸外国で
は多々ある。

ところが、鉄道における列車騒音の発生原因は、車輪Ｗ
だけではなく、車輪ＷとレールＲとの間において発生す
るこが多（、車輪Ｗへの騒音対策を講じてもその騒音防
止効果は充分ではない。

この観点に立って、車輪を走行させる頭部を除いたレー
ルの外面と、レールを縦分割した内部との一方または双
方に吸振材を取り付けた構造の鉄道用防音レールが提案
（実間・昭６３−３１１０１号）されているが、これは
レールに発生した振動を吸振材で減衰させるのみであっ
て、車輪ＷとレールＲの頭部との間におけるレールＲの
接続部の間隙を通過する時に頭部（１）の上面を叩くこ
と、カーブ通過時や車両の揺動時にフランジ（４）が頭
部（＋）の側面と強く摩耗したり、これを叩いたりする
こと、急ブレーキをかけて車輪ＷがレールＲ上をスリン
グし、車輪Ｗの踏面（４ａ）が非円形状に摩耗した時に
車輪Ｗの回転と共に摩耗部の角が頭部（１）の上面を叩
くこと等によって起こる著しい騒音を抑止するものでは
ない。

本発明は上述の諸点に鑑み為されたものであって、列車
騒音の発生源である車輪とレールとの関係において、レ
ール自体に特殊な構造をもたせ、それにより騒音を低減
させることを目的とする。

（課題を解決しようとする手段）本発明は、前掲の目的を達成するための鉄道用防音レー
ル（以下、単に防音レールと言う）として、車輪を走行
させる頭部に、高分子材料等の吸音或いは防振性能を有
する材料で成形された防振部材を被冠させた構成、更に
、該防振部材にＣ。

基合金、Ｍ　ｎ　−Ｃｕ合金等の制振合金で成形された
制振部材を被冠させた構成、並びに前記防振部材が被冠
する部分に滑動防止用異形加工部を形成した構成を採用
し、その取り付は手段として、レール頭部に被冠させた
防振部材を、又は該防振部材と共に制振部材をボルトで
締着する等機械的手段で着脱自在に取り付ける手段を採
用したものである。

（作　用）本発明の防音レールによれば、車輪を走行させる頭部に
、高分子材料等の吸音或いは防振性能を有する材料で成
形された防振部材を被冠させた構成にしたので、車輪と
レールとの間で発生する騒音源や振動源の吸音、振動振
幅並びに振動数を低減させることが可能となって、車両
走行時に起こる騒音の低減を図ることができ、以て、線
路沿線域での騒音公害を無くすることができる。

上記防振部材は、ゴム、合成樹脂等の高分子材料等で車
輪を走行させる頭部に被冠させるに適応した形状に押出
プレス、射出成形機等により成形されるが、その材料の
種類はゴム、合成樹脂等の高分子材料、或いはグラスウ
ール、ロックウール、フェルト等の多孔質材料の吸音性
能を有する吸音材と呼ばれている物でも良い。

更に、上記防振部材に制振合金で成形された制振部材を
被冠させた構成にしたので、防振部材の摩耗並びに変形
の抑制を可能とし、上記防振部材の性能と相俟ってより
一層の防音効果が期待できるばかりでなく、レール自体
の耐用寿命の延長化が図れるので経済的である。

上記制振部材は、前述の防振部材と同様にレール頭部に
被冠した防振部材を囲撓する適応した形状に押出プレス
、射出成形機等により成形されるが、その材料の種類は
損失係数の大きい、所謂制振性の大きい材料であればよ
く、例えば、Ｃｏ−Ｃｕ基合金、Ｍ　ｎ　−Ｃｕ基合金
、Ｆｅ−Ｃｒ合金、Ｍｎ−Ｃｕ合金、Ｔｉ−Ｎｉ合金、
黄銅、ねずみ鋳鉄、純鉄、制振鋼板等である。

上記防振部材及び制振部材はレールに被冠するので、レ
ールに要求される強度等の物性を有していることは勿論
であって、厚みもそれらの諸条件に対応して設計される
ことは言う迄もない。

また、レールの頭部、換言すれば、防振部材が被冠する
部分に滑動防止用異形加工部を形成した構成を採用した
ので、防振部材はレールの頭部あるいはその周囲に密に
被冠し、車両の走行時や天候等によって該防振部材の長
さ方向に力が作用しても滑動することはない。

そして、前記防振部材及び制振部材の取り付は手段とし
てボルトで締着する等機械的手段で着脱自在に取り付け
る手段を採用したので、その取り付は組立も簡便容易で
あり、且つ防振部材及び制振部材の摩耗や損傷があった
場合でも迅速且つ簡便に取り替えることができる。

（実施例）以下本発明の防音レール実施例を第１図乃至第５図に基
づき詳述する。

第１図は本発明の防音レールの基本構成を示す斜視図で
あるが、レールＲ自体の構成は第６図で既述した通り、
頭部（１）、支持部（２）、基部（３）より形成され、
該頭部（１）及びその周囲にゴム、合成樹脂等の高分子
材料（本実施例ではポリ炭酸エステル等の金属に似た性
質をもった合成樹脂）を第２図に示すような形状に成形
した防振型材（５）を被冠させた構成である。

尚、上記防振型材（５）の成形は、−ｉに型材押出用と
して使用されている押出機で行う。

第３図の斜視図にある防音レールＲは、前述の防音レー
ルにおける防振型材（５）に被冠させる制振部材として
、Ｎｉ等を多量に添加してマトリックスをオーステナイ
ト化し、低熱膨張係数と高減衰性能とを兼備した鋳鉄製
の制振型材（６）を被冠させた構成の防音レールＲであ
る。

本発明の防音レールＲは以上の通り構成されているが、
上記防振型材（５）及び制振型材（６）の取りつけ手段
は、第４図にある如く、防振型材（５）と制振型材（６
）の何れか一方又は両方を防音レールＲの頭部（１）及
び支持部（２）の上部にかけて被冠し、その後、複数個
のボルト（７）で締着し、これら防振型材（５）・制振
型材（６）が損傷したり、変形したりして取り替えが必
要となった場合に簡便に取り外すことが出来るようにし
ている。

向、第５図の斜視図は防音レールＲの頭部（１）に凹凸
の滑動防止用溝の異形加工部（８）を刻設し、これによ
って該頭部（＋）に被冠する防振型材（５）並びに制振
型材（６）の滑りがないようにした構成である。

（発明の効果）本発明は以上の通りであるが、この防音レールによれば
、車輪とレールとの間に発生する騒音が防振部材或いは
制振部材によって低減することが可能となり、線路側域
に配設した防音壁の防音効果と相俟ってより一層の防音
効果が期待できる。

また、防振部材並びに制振部材の取り付けもボルト等の
機械的手段により脱着自在としたので、その組立作業も
簡便容易であるばかりでなく上記防振部材並びに制振部
材の損傷・変形があった場合の取り替え、補修が容易な
成形上の効果も有する極めて有効な発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の鉄道用防音レールの実施例に係る斜視
図、第２図は本発明の鉄道用防音レールに適用する防振
部材の実施例に係る斜視図、第３図は本発明の鉄道用防
音レールの他の実施例に係る斜視図、第４図は本発明の
鉄道用防音レールの他の実施例に係る斜視図、第５図は
本発明の鉄道用防音レールの頭部を異形加工した場合の
実施例に係る斜視図、第６図はレールの形状と車輪との
関係を示す断面口である。符号の名称は以下の通りである。（１）−レール頭部、（２）−レール支持部、（３）・
レール基部、（４ａ）・・・車輪の踏面、（４）−・・
車輪のフランジ、（５）−防振部材、（６）−・−制振
部材、（７）−・−ボルト、（８）−・異形加工部、Ｒ
・−レール、Ｗ−車輪。特許出願人　神鋼鋼線工業株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

（１）車輪を走行させる頭部に、高分子材料等の吸音或
いは防振性能を有する材料で成形された防振部材を被冠
させたことを特徴とする鉄道用防音レール。
（２）請求項（１）記載の鉄道用防音レールにおいて、
防振部材にＣｏ基合金、Ｍｎ−Ｃｕ合金等の制振合金で
成形された制振部材を被冠させたことを特徴とする鉄道
用防音レール。
（３）請求項（１）及び（２）記載の鉄道用防音レール
において、防振部材が被冠する部分に滑動防止用異形加
工部を形成したことを特徴とする鉄道用防音レール。
（４）請求項（１）及び（２）記載の鉄道用防音レール
において、レール頭部に被冠させた防振部材を、又は該
防振部材と共に制振部材をボルトで締着する等機械的手
段で着脱自在に取り付けたことを特徴とする鉄道用防音
レール。