JPH0233937Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、プレスのダイセツトに関するもので、
ダイの摩耗による研磨の手数を少くするようにし
たものである。

（従来の技術と問題点） 打抜プレスのダイセツトはポンチとダイをそれ
ぞれ１組としてつくられており、ポンチおよびダ
イの一方または両方が摩耗すると、両方を打抜機
から取り外し、研磨した後に再び取りつけるよう
にしている。この研磨のための手数を少くするた
め、超硬材料を使うようにする場合、ポンチは打
抜きに必要な部分のみを超硬材料とすることがで
きるが、ダイは大きなダイプレートを超硬材料と
するため、不経済でなる欠点があり、研磨回数を
減らすことができなかつた。

（問題点を解決するための手段） このため、ポンチを超硬工具鋼で作り、普通の
工具鋼でダイを構成し、ダイプレートにあらかじ
め、前記ポンチに合わせて複数個の抜孔を設け、
抜孔の摩耗に応じて順次にダイの取付位置を動か
して、つぎの抜孔を用いるようにし、すべての抜
孔が摩耗したのち研磨を行うようにしてある。

（実施例） 第１図はＬ形の抜孔を４個設けた例を示すもの
で、ダイプレート１に同形の抜孔２ａ，２ｂ，２
ｃ，２ｄと４組の取付孔３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ
を設けてある。

打抜機には、まず抜孔２ａを図示しない超硬材
料よりなるポンチに適合するように取り付けられ
る。打抜きによつて打抜２ａが破損あるいは摩耗
すると、取付孔３ｂにより抜孔２ｂをポンチ位置
に合わせて取付位置をずらし、打抜きを行う。

このようにして、４個の抜孔がすべて摩耗した
のちに打抜機から取り外し、４個を１度に研磨し
て再使用する。

また、第２図に示すように、抜孔２ａ，２ｂ，
２ｃ，２ｄを放射状に配置し、取付孔３ａ，３
ｂ，３ｃ，３ｄと中央に共通の取付孔３ｅを設け
て、抜孔の摩耗により順次取付位置を回転させる
ようにしてもよい。

（本考案の効果） このように、本案は１個のポンチに対して複数
個の抜孔をそなえたダイを設け、抜孔の摩耗に応
じて、抜孔を順次に使用できるようにしてあるか
ら、ポンチを超硬工具鋼でつくり、ダイを普通の
工具鋼として製作時の孔加工を容易にし、抜孔の
摩耗によよる研磨作業は、複数の抜孔を同時に行
うことができ、研摩の回数を減少できるとともに
ダイセツトの取りつけ外しの回数が少く、多量の
打抜きに対する段取り時間を減少させ、生産性の
向上が得られるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本案の実施例を示すダイの上
面図である。 １はダイプレート、２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄは
抜孔、３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄは取付孔、３ｅは
共通の取付孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １個のポンチと、複数の同形の抜孔および取付
   孔をそなえたダイとからなる打抜ダイセツト。