JPH0233717Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はコーヒー、紅茶、緑茶などを自動的に
抽出するコーヒー抽出器に関する。

〔従来の技術〕

従来のコーヒー抽出器は、給湯装置を内蔵した
抽出器本体の一側部に給水タンクを設けるととも
に、抽出器本体の他側部にボトル受部を水平方向
に突出させて設け、このボトル受部上にコーヒー
ボトルを着脱自在に載置し、かつこのコーヒーボ
トルの上方にフイルター装置を配置して構成され
ている。

そして上記給水タンクが抽出器本体に対して着
脱式の場合は、抽出器本体の下部にタンク載置部
を形成し、ここに給水タンクを載置するようにし
ている。この給水タンクの底部には上記給湯装置
に水を供給するための給水口が設けられ、かつタ
ンク載置部側にはこの給水口に嵌合する給水口受
けが設けられる。

従つて給水タンクを取付ける際には、タンク載
置部の上方からタンクを降ろしつつ給水口と給水
口受けを嵌合させる。また給水タンクを取外す際
には、タンクを上方に引上げつつ、給水口と給水
口受けとの嵌合を外す。こうして給水タンクの着
脱が行なわれる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし上記従来品は、給水タンクが単にタンク
載置部に載置されるだけであるからタンクの支持
が不十分であり、抽出器全体を持ち運ぶ際に手荒
く扱うと、タンクが本体から外れて落下するおそ
れがなり、持ち運びには細心の注意を払わねばな
らなかつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、給湯装置を内蔵する抽出器本体にタ
ンク載置部を設け、このタンク載置部上に給水タ
ンクを着脱自在に載置するコーヒー抽出器に適用
される。

本考案では給水タンクの底部に給水口を設ける
とともに、タンク載置部側にはこの給水口が回転
自在に嵌合する給水口受けを設けることにより、
抽出器本体に対し給水タンクをタンク保持位置か
らタンク出し入れ位置にわたつて水平方向に回動
可能とする。更に抽出器本体の上部にタンク押え
部を設ける。このタンク押え部は、タンク載置部
と離間対向して設けられていて、給水タンクを上
記タンク保持位置まで回転させた状態においてタ
ンクを上記載置部との間で挟み、かつタンクをそ
の出し入れ位置まで回転させた状態においてはタ
ンクから離れるように設けられる。

〔作用〕

本考案のコーヒー抽出器において、抽出器本体
に給水タンクを載置させるには、このタンクを上
記載置部に対しタンク出し入れ位置にし、給水口
を給水受け口に嵌合させつつタンクを載置部上に
落とし込む。そしてこの状態でタンクを保持位置
まで水平方向に回転させると、タンクは載置部と
タンク押え部との間に挟み込まれる。こうしてタ
ンクはその保持位置において動き止めがなされ、
タンクを抽出器本体に取付けたまま持運んでも、
タンクを誤つて落してしまうことを防止できる。
タンクを取外す場合には、上記とは逆にタンクを
保持位置から出し入れ位置まで回転させてから、
引上げることにより、給水口と給水口受けとの嵌
合を外しつつタンクを取外すことができる。

〔実施例〕

第１図ないし第５図に示された一実施例におい
て、抽出器本体１０は箱状をなし、その内部にボ
トル１１およびフイルター装置１２を収容可能な
収納室１３を有している。

この本体１０は、その外郭を構成する外箱１５
と、内郭を構成する内箱１６とを備えている。こ
れら外箱１５と内箱１６はそれぞれ合成樹脂の成
形品であるが、内箱１６には耐熱性の合成樹脂が
使用される。外箱１５の上面には持ち運び用の取
手１８が設けられている。

抽出器本体１０の前面側は、ボトル１１とフイ
ルター装置１２を出し入れするための出し入れ口
２０を有する操作面２１となつている。この出し
入れ口２０は、本体１０に枢着された片開き式の
扉２３によつて塞ぐことができる。この扉２３
は、外部から収納室１３を覗けるように透明な材
質からなる。但し、扉２３を省略してもよい。上
記操作面２１には電源スイツチ２４や通電ランプ
２５なども配置される。

また本体１０に給湯装置２６が内蔵されてい
る。この給湯装置２６は、上記内箱１６の底部に
配された熱板２７と、この熱板２７の下面側に設
けられて後述する給水タンク５１から供給された
水を加熱沸謄させるヒータ部２８と、沸謄した湯
を内箱１６の上部に配された注湯口３０まで導く
給湯管３１と、サーモスタツト３２などを備えて
構成される。そして熱板２７上に上記ボトル１１
が載置される。このボトル１１は、図示例では受
け口孔３５をもつ蓋３６を備えているが、この蓋
はなくてもよい。

フイルター装置１２は、滴下孔４０を備えた耐
熱合成樹脂製のフイルターカツプ４１と、このカ
ツプ４１に着脱される蓋４２とからなる。このカ
ツプ４１には使い捨て式の紙フイルター４１ａが
収納される。またカツプ４１の上部に、左右一対
のレール係合部４３が設けられている。これらレ
ール係合部４３は、内箱１６の上部に形成された
前後方向に沿う左右一対の吊りレール（図示略）
に摺動自在に嵌合支持される。

また、収納室１３の一側に位置して操作面２１
の後方にタンク収容部４９が設けられている。タ
ンク収容部４９の下部は台状のタンク載置部５０
となつており、この載置部５０上に、以下述べる
ようにして給水タンク５１が着脱自在に保持され
る。

給水タンク５１は透明ないし半透明の合成樹脂
を用いた成形品であり、その上面開口は蓋５５に
よつて塞がれる。また給水タンク５１の側面に、
水量を示す目盛５７が設けられている。

上記給水タンク５１は、平面形状が略長方形を
なし、その長辺側の側壁部５１ｂは、第１図に示
されるように給水タンク５１が保持位置（収納位
置）にセツトされた時に、外箱１５の側壁面とほ
ぼ同一面上に連なるようになつている。タンク５
１短辺側の側壁部５１ｂ（第４図参照）は、タン
クンク５１が上記保持位置にセツトされた状態で
は本体１０の内側に隠れる。

また第３図に示されるように、給水タンク５１
の底壁に下向きの給水口６０が形成され、この給
水口６０の内部には止水弁６１が設けられてい
る。給水口６０は略円筒状をなし、タンク５１の
一方の側壁部５１ｃ側に片寄つて突設されてい
る。また給水口６０の外周面にＯリングなどのパ
ツキン６２が装着されている。

一方、タンク載置部５０には、上記給水口６０
が回転自在に嵌合し得る大きさの開口をもつ略円
筒状の給水口受け６５が、上向きに一体に形成さ
れている。この給水口受け６５の内側には押上げ
棒６６が一体に設けられ、給水口６０を給水口受
け６５に嵌合させた時に、この押上げ棒６６が止
水弁６１を押すことにより、止水弁６１が開弁す
るようになつている。また、給水口受け６５の下
側に位置して図示しない逆止弁が取付けられてい
る。この逆止弁は、給水タンク５１からの水の流
出を許容し、タンク５１内への逆流を防止するも
のである。

上記したように給水口６０は給水受け口６５に
対して回転自在に嵌合している。かくして給水タ
ンク５１は、第１図に示されるタンク保持位置か
ら、第４図または第５図に示されるタンク出し入
れ位置にわたつて、水平方向に90゜以上の角度範
囲で回動可能となる。

そして抽出器本体１０の上部に、タンク載置部
５０と離間対向してタンク押え部７０が本体１０
と一体に設けられている。このタンク押え部７０
は、タンク５１を上記保持位置まで回転させた状
態において、載置部５０との間でタンク５１を挟
み、かつタンク５１を上記出し入れ位置まで回転
させた状態においては、タンク５１が離れること
によつてタンク５１が解放されるような位置に形
成されている。タンク５１の一部には、以上の回
転操作を手で行ない易いように、指掛け部７２が
必要に応じて設けられる。

上記構成において、抽出器本体１０にタンク５
１を取付けるには、第４図に示されるようにタン
ク５１を出し入れ位置にした状態で、給水口６０
を給水受け口６５に嵌合させつつ、第５図に示さ
れるようにタンク５１を載置部５０上に落とし込
む。次に、タンク５１を保持位置（第１図参照）
まで回転させると、タンク５１は載置部５０とタ
ンク押え部７０との間に挟み込まれる。こうして
タンク５１はその保持位置において動き止めがな
され、タンク５１の取付け状態が安定なものとな
る。そしてこの保持位置にてタンク５１の上面開
口に蓋５５を嵌合させる。なお、本体１０とタン
ク５１との間に、タンク５１を保持位置で止める
ためのロツク機構を付加すれば、更に確実に固定
できる。

タンク５１を取外すには、上記とは逆にタンク
５１を保持位置から出し入れ位置まで回転させて
から、引上げることにより、給水口６０と給水口
受け６５との嵌合が外れてタンク５１を取外すこ
とができる。

そして上記構成のコーヒー抽出器によれば、箱
状をなす本体１０の内部にボトル１１やフイルタ
ー装置１２、給湯装置２６などが収容されるた
め、保管時あるいは持ち運ぶ際などに誤つてボト
ル１１を落とすことがない。しかも上述したよう
に給水タンク５１の落下も防止できる。また抽出
時および保管時などに、ボトル１１やフイルター
装置１２などに塵等が付着しなくなり、衛生上好
ましいものとなる。

次に、上記構成の抽出器を用いてコーヒーを抽
出する場合につき説明する。

扉２３を開けてフイルター装置１２を取出し、
蓋４２を外してフイルターカツプ４１にコーヒー
粉を入れる。次にこのフイルター装置１２のレー
ル係合部４３を吊りレールに嵌合させながら奥に
挿入することで、ボトル１１上にフイルター装置
１２が吊持される。

また給水タンク５１に、抽出量に応じた所定容
量の水を入れる。この給水作業は、上述したよう
にタンク５１を本体１０から取外した状態で行な
つてもよいが、タンク５１を本体１０に取付けた
まま給水することもできる。

給水後、扉２３を閉じて電源スイツチ２４をオ
ンにすると、従来のコーヒー抽出器と同様に給湯
装置２６のヒータ部２８が発熱し、沸謄した湯は
その沸謄圧によつて給湯管３１を通り、注湯口３
０から噴出してフイルターカツプ４１内に滴下す
る。こうして抽出されたコーヒー液は、ボトル１
１に溜り、熱板２７によつて保温される。

なお上記実施例では、本体１０を箱形にしてそ
の内部にボトル１１やフイルター装置１２などを
収容するようにしたが、本考案を実施するに当つ
て本体１０は必ずしも箱形に限るものではない。
例えば第６図および第７図に示された実施例のよ
うに、本体１０の一側部に給水タンク５１を取付
けるとともに、本体１０の他側部に形成されたボ
トル受部８０上にボトル１１を露出状態で載せる
ように構成されたものにも、本考案を適用するこ
とができる。この場合も上記実施例と同様に給水
タンク５１はその底部に設けられた給水口６０を
中心に回転できるようにし、かつ本体１０の上部
に上記実施例と同様の要旨のタンク押え部７０を
設けることによつて、タンク５１の支持安定化を
図ることができる。

また、同第６図および第７図に例示されている
ようにタンク５１に蓋５５を取付けた状態のま
ま、タンク支持位置からタンク出し入れ位置にた
つてタンク５１を回動させるように構成してもよ
い。

〔考案の効果〕

前述したように本考案によれば、給水タンクを
保持位置にセツトした時にタンク載置部とタンク
押え部との間で挟むことができるため、着脱式の
給水タンクを用いていても抽出器本体に対するタ
ンクの取付け状態が安定なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すコーヒー抽出
器の斜視図、第２図は第１図に示されたコーヒー
抽出器の縦断面図、第３図は第１図に示された抽
出器の給水口部分の断面図、第４図および第５図
はそれぞれ給水タンクを取付ける途中の状態を示
す斜視図、第６図は本考案の他の実施例を示すコ
ーヒー抽出器の斜視図、第７図は第６図に示され
たコーヒー抽出器の平面図である。 １０……抽出器本体、２６……給湯装置、５０
……タンク載置部、５１……給水タンク、６０…
…給水口、６５……給水口受け、７０……タンク
押え部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 給湯装置を内蔵する抽出器本体にタンク載置部
   を設け、このタンク載置部に給水タンクを着脱自
   在に載置するコーヒー抽出器において、 上記給水タンクの底部に、上記給湯装置に水を
   供給するための給水口を設けるとともに、タンク
   載置部側にはこの給水口が回転自在に嵌合する給
   水口受けを設けることにより、抽出器本体に対し
   給水タンクをタンク保持位置からタンク出し入れ
   位置にわたつて水平方向に回動可能とし、 更に上記抽出器本体の上部には、給水タンクを
   上記タンク保持位置まで回転させた状態において
   この給水タンクを上記タンク載置部との間で挟み
   かつ給水タンクをタンク出し入れ位置まで回転さ
   せた状態において給水タンクから離れるタンク押
   え部を、上記タンク載置部と離間対向して設けた
   ことを特徴とするコーヒー抽出器。