JPH023296Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野： 本考案は、一般に用いられることはもちろん、
芯張り帽冠体をもつ自衛官、警察官等の帽子にし
わを生ぜしめたり、型崩れを起こさせたりするこ
とがなく収納できる帽子専用の収納部と比較的長
尺物を安定よく収納できる係止具を備えた携帯に
便利なツーリストバツグに関するものである。

考案の背景： 従来、旅行、出張等で洋服携帯に便利な２つ折
りスーツバツグいわゆるツーリストバツグは種種
あつて、自衛官、警察官等が公式の行事（例えば
観謁式等）に出席するため帽子を含む正装を該ス
ーツバツグに収納して携帯する場合が多い。この
とき洋服はもちろん収納できるのであるが、帽子
を収納するのに無理があり、収納しようとすると
しわが生じたり型崩れが起こり、帽子の着用の段
になつて礼容をととのえられず見苦しいものとな
つていた。そのため帽子を入れておく別の収容箱
が必要となるがこのことは嵩高いものとなり持運
びにも不便である。また自衛官、警察官、警備員
等に必要な警棒、信号用手旗、トランシーバー等
比較的長尺なものは従来のスーツバツグに収納し
ておくと携帯中にケース内で移動してしまい服に
しわをつける等の難点があつた。そのため洋服は
もちろん、芯張り帽冠体をもつ帽子を型崩れやし
わを生ぜしめることなく収納でき、長尺物でも安
定した収納ができ、一般にも自由に用いることの
できるツーリストバツグが望まれていた。

考案の課題・目的： 本考案は、このような問題点を解決するために
なされたもので、通常は携帯用スーツバツグとし
て使用できることはもちろんのこと、防衛、警
察、警備等の専従職員の必需品として比較的長尺
物である警棒、手旗等も安定した状態で収納がで
きるもので服やズボンにしわをよせることもな
く、また前記職員の正装として必要な芯張り帽冠
体をもつ帽子を収納携帯しても、これにしわを生
ぜしめたり、型崩れを起こすこともなく簡単に帽
子の収納ができ、また、帽子の収納が不必要な時
は折込んで小さくできる等多くの利点を有するツ
ーリストバツグの提供を目的としている。

考案の構成・実施例： 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
すると第１図乃至第３図に示すように、所要大き
さの長方形で４隅を円弧状にした皮革、合成皮
革、布帛その他柔軟な材質により外側片１を形成
し、該外側片１の折合せ半片である表外側片２の
周縁部には折合せ部に寄るにしたがつて拡巾する
拡巾まち部４′をもつまち体４を縫着し、該まち
体４と外側片１の他片である裏外側片３の周縁部
にはスライドフアスナー５を縫着したものであ
る。次に外側片１の内側には比較的薄い布帛等の
材質を用いて縦中央に内側片用スライドフアスナ
ー７を縫着してなる内側片６を設けて袋体８を形
成し、適所にはネクタイ、ハンカチーフ、くつ下
等の身辺品を収納できるポケツト９を、反対側の
適所には名前、住所、血液型等を記したカードを
入れておけるネーム入れ１０を取り付ける。そし
て内側片６の横側中央部には両縁部より所要長さ
の帯体１１を取り付け、それぞれの帯体１１の先
端部には係止部１２′を有する係止バンド１２を
固着する。また外側片１の内面の上端中央部には
洋服掛け１３を吊下させ、外側片１の表外側片２
の中央には所要寸法の収納部１４を設ける。この
収納部１４にはまち部１４′のほぼ横側中央から
上部にかけて収納部用スライドフアスナー１５を
縫着したもので、該収納部１４の表面の中央部に
は上部から下部にかけて広がり勝手となる折込み
まち部１６′をもつＵ字形の帽子収納部１６を設
けたもので、この帽子収納部１６の周縁部には帽
子収納部用スライドフアスナー１７を縫着し、該
スライドフアスナー１７を開けることにより折り
込みまち部１６′を広げることができ、芯張り帽
冠体をもつ帽子２０を簡単に収納できるものであ
る。そして裏外側片３、表外側片２の中央上端部
には提手１８をそれぞれ取り付け、裏外側片３上
端から表外側片２にかけわたす被覆片１９′をも
つ掛止装置１９により開封施錠できる構成のツー
リストバツグ３０である。

考案の作用・効果： 本考案のツーリストバツグ３０は普段旅行、出
張等に使用する場合、外側片１のスライドフアス
ナー５を全開にすると共に内側片６の内側片用ス
ライドフアスナー７も全開にし、ここに取り付け
た洋服掛け１３には洋服及びズボン等を吊下し、
ポケツト９にはハンカチ、ネクタイ等の身辺品を
入れておく。また少し嵩ばるもの例えばＹシヤツ
下着は表外側片２に設けた収納部１４に入れてお
く。収納が終わればそれぞれのスライドフアスナ
ー５，７，１５を閉じ、係止装置１９の施錠をす
ればよい。また自衛官、警察官等は公式の場所へ
出席する場合等の制服制帽を必要とするときは、
この帽子２０を帽子収納部１６に収納する。そう
するにはスライドフアスナー１５，１７を開け、
折込みまち部１６′を拡げておき、収納部１４か
ら帽子２０を挿入し帽子２０のつば２１を収納部
１４底部に入れ頭部２２を帽子収納部１６に収納
することによりしわや型崩れの起こることもなく
安定した状態で保持でき、また収納部１４の空間
部はＹシヤツや下着を入れても帽子２０には何ら
支障はない。又、警棒Ａ、信号用手旗、トランシ
ーバー等比較的長尺物のものは内側片６に設けた
２つの係止バンド１２に警棒Ａの両端を挿入し係
止バンド１２をまき付け係止部１２′にて適所で
止着するものである。（このとき制服は先に袋体
８に収納しておく。）そして外側片１の中央を２
つ折りに折り曲げるもので、このとき警棒Ａ等が
収納してあつても警棒Ａの両端部は拡巾まち部
４′としてあるため服、ズボンに余裕をもたせて
折り曲げることができしわがよることはない。こ
のように本考案ツーリストバツグは帽子を収納す
る必要のない場合は帽子収納部の折込みまち部を
折込んで低くしておくことができ、使用時は該折
込みまち部を拡げて帽子収納部に帽子を収納する
ことにより長時間携帯してもしわが生じたり、型
崩れを起こす心配はない。又、内側片に取り付け
た係止バンドによつて比較的長尺物を安定した状
態で収納でき、携帯中この長尺物が移動して、服
等にしわを生じさせることもなく防衛、警備等の
職員の身辺装具として好適なものであると共に一
般の人が使用しても種種の便益があり有用なこと
は謂うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体斜視図、第２図は要部の部分断面
図、第３図は全開にした状態を表わす全体斜視
図。 １……外側片、２……表外側片、３……裏外側
片、５，７，１４，１６……スライドフアスナ
ー、６……内側片、８……袋体、１３……洋服掛
け、１６……帽子収納部、１６′……折込みまち
部、２０……帽子、３０……ツーリストバツグ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所要形状の外側片と内側片により袋体を形成
   し、その外周縁にはスライドフアスナーを縫着し
   開閉自在とすると共に、内側上方の中央部には洋
   服掛けを吊下した構造の２つ折りスーツバツグに
   おいて、内側片の中央部の両側適所には複数の係
   止バンドを取り付け、また外側片の表外側片には
   収納部を設けると共に、該収納部の中央位置には
   上部から下部にかけて広がり勝手となる折込みま
   ち部を備えた帽子収納部を設けたことを特徴とす
   るツーリストバツグ。