JPH0231804Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ジヤンクシヨンブロツク（以下、
「J.B」という。）とコンパクトな形態で接続する
ことができ、電気的接続の信頼性が高い改良され
た電子回路ユニツトに関する。

〔従来の技術〕

従来におけるJ.Bと電子回路ユニツトの接続構
造には、第６図ａ〜ｃに示すように、ユニツト２
をJ.B１の上に平行な状態で搭載するものａ、J.
B１に対して垂直に搭載するものｂ、J.B１の凹
部１ａに埋め込むような形で挿入した後、スライ
ドさせて接続するものｃ、などがある。

これらはいずれも第７図ａ，ｂに示すようにユ
ニツト内部のプリント基板３に端子４を収容した
コネクタハウジング５をネジ止めなどにより固定
して、端子４と基板３を半田付けして、ハウジン
グ５をユニツト２から外部に突出させた構造であ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の技術では、基板用コネクタや端子の既製
品をそのまま用いているため、J.Bと接続される
ユニツト側のコネクタハウジングの取付位置が第
６図ａ〜ｃのように限定され、次のような問題点
が残される。

即ち、第６図ａでは、高さ方向の省スペース化
に有利であるが、J.B上に占める面積が大きくな
る。逆に、ｂではJ.Bに占める面積が小さくなる
反面、寸法が高くなり狭い所にJ.Bを装着する場
合には不利となる。ｃはスペースの有効利用の点
でａ，ｂよりも優れているが、ユニツト挿着時に
矢印の如くスライドさせるために必要なクリアラ
ンスを確保する必要があり、接続後に生じた空場
所にゴミなどが堆積して見苦しいことに加え、上
記クリアランスが狭いとユニツトに十分な挿圧力
を掛け難く、接続不良を起す虞れがある。

本考案の目的は、上記の問題点を解決し、J.B
などの狭いスペースを有効に利用してコンパクト
な形態で接続することができ、かつ電気的接続の
信頼性が高い電子回路ユニツトを提供するにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本考案により成された
電子回路ユニツトは、配線板その他の電子回路部
品をケースに収容してなるユニツトにおいて、前
記ケースの側壁に該側壁と平行な外部接続用コネ
クタハウジングを形成し、前記配線板に連結した
水平部分と該水平部分に連接した電気接触部を有
する垂直部分からなるＬ型端子を取り付け、該Ｌ
字型端子の前記電気接触部を前記ケースの側壁と
平行に前記ハウジング内に収容したことを特徴と
している。

〔作用〕

本考案の電子回路ユニツトは、外部接続用コネ
クタハウジングをケースの側壁と一体に成形でき
るから、従来のように既製の部品を取付ける手間
がかからず、また、側壁の一部を利用することで
より小型化が可能である。さらに、コネクタを側
壁と平行に設け、壁と平行に設け、かつ配線板に
水平部分で連結して取り付けたＬ字型端子の垂直
部分の電気接触部も側壁と平行に収容されている
ことから、第６図ｃのようにJ.Bに対して直角に
挿入する場合、従来必要とされたクリアランスが
不要となり、しかも垂直に押込む接続方式となる
から、安定な電気的接続がなされ、信頼性が向上
する。従つて、コンパクトな形態で接続すること
ができる。

〔実施例〕

本考案の一実施例を図面を参照して説明する
と、第１図において、１０はユニツトＡの合成樹
脂製のケースであり、その前方側壁１１の凹部１
２に側壁１１と平行な外部接続用のコネクタハウ
ジング１３が一体に形成されており、ハウジング
１３の外壁内面には、第２図に示すようにランス
係止溝１４が形成されると共に、両側壁１５の内
面には配線板用係止突起１６（第４図ｂ）が形成
されている。

１７はプリント基板等の配線板で、その下端部
両側に切欠１８が形成され、上部に取付基板１９
に固定された複数のＬ型端子２１がネジ２０によ
り取付けられている（第３図）。Ｌ型端子２１は、
金属板材から打抜、折曲加工などにより一体成形
されたもので、雄端子を受け入れる筒型の電気接
触部２２を有する垂直部分２３と、先端に配線板
１７の接続用ピン２４を突設した水平部分２５と
が連成されており、垂直部分２３と水平部分２５
の両側には補強用の曲げ壁２６を形成し、剛性を
付与している。また、電気接触部２２の底壁には
係止用ランス２７が切起し形成されている。

このＬ型端子２１は、たとえば取付基板１９に
水平部分２５の基端部をインサート成形すること
により、確実に固定される。また、取付基板１９
を配線板１７に固定した後、裏面に突出したピン
２４を半田付け２８により図示しない回路に接続
する。

２９は別の外部接続用コネクタハウジング、３
０はケース１０の蓋であつて、該ハウジング２９
に対する開口３１を有し、また両端縁にはケース
３０とのロツク部材３２が形成されている。

ユニツトＡの組立は、第３図のように配線板１
７にＬ型端子２１を固定した後、配線板１７をケ
ース１０に差し込むと、第４図ｂのように係止突
起１６が切欠１８に係合して配線板１７がロツク
され、同時にＬ型端子２１の電気接触部２２がケ
ース１０に形成したコネクタハウジング１３内に
進入し、そのランス２７が係止溝１４と係合し、
Ｌ型端子２１もロツクされるから、このロツク状
態を確認した後、蓋３０をケース１０に嵌着する
ことにより簡単に行なうことができる。

第５図は本考案の電子回路ユニツトＡをJ.B３
３の収容口３４に接続した状態の要部断面図であ
る。このように電子回路ユニツトＡを接続するJ.
B３３側にその厚み寸法を最大に利用した収容口
３４を形成することにより、より一層コンパクト
な接続形態を実現することができる。

以上の実施例からも明らかなように、本考案で
はＬ型端子２１とこれを収容するコネクタハウジ
ング１３とは分離した状態で組立が行なえるから
生産性も向上する。

また、Ｌ型端子２１に補強用の曲げ壁２６を設
けて剛性を持たせることにより、組付時の外力程
度では変形せず、さらに複数のＬ型端子をインサ
ート等の手段で一括して固定することにより作業
性が一段と向上する。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案の電子回路ユニツトは、
J.Bなどとの接続に際し、よりコンパクトな形態
で取付けができるから、小型化の要請に合致し、
また、電気接続の信頼性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す電子回路ユニ
ツトＡの分離した状態の斜視図、第２図はＬ型端
子２１とコネクタハウジング１３の組立状態を示
す要部断面図、第３図は配線板１７とＬ型端子２
１の組立方法の説明図、第４図ａ，ｂはそれぞれ
電子回路ユニツトＡの開蓋状態の正面図とａのｂ
−ｂ線断面である。第５図は電子回路ユニツトＡ
の使用状態を示す断面図、第６図ａ〜ｃと第７図
ａ，ｂはそれぞれ従来例の説明図である。 Ａ……電子回路ユニツト、１０……ケース、１
１……側壁、１３……コネクタハウジング、１７
……配線板、２１……Ｌ型端子、２２……電気接
触部、２３……垂直部分、２５……水平部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配線板その他の電子回路部品をケースに収容し
   てなるユニツトにおいて、前記ケースの側壁に該
   側壁と平行な外部接続用コネクタハウジングを形
   成し、前記配線板に連結した水平部分と該水平部
   分に連接した電気接触部を有する垂直部分とから
   なるＬ型端子を取り付け、該Ｌ字型端子の前記電
   気接触部を前記ケースの側壁と平行に前記ハウジ
   ング内に収容したことを特徴とする電子回路ユニ
   ツト。