JPH0231347A - 情報記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の分野］ 本発明は、情報記録媒体に関するものである。

さらに詳しくは本発明は、円盤状樹脂基板に円盤状樹脂
フィルムが接合された情報記録媒体に関するものである
。

［発明の技術的背景］ 近年において、レーザービーム等の高エネルギー密度の
ビームを用いる情報記録媒体が開発され、実用化されて
いる。この情報記録媒体は光ディスクと称され、ビデオ
・ディスク、オーディオ・ディスク、さらには大容量静
止画像ファイルおよび大容量コンピュータ用ディスク・
メモリーとして使用されうるものである。

光ディスクは、基本構造としてプラスチック、ガラス等
からなる円盤状の透明基板と、この上に設けられた記録
層とを有する。記録層が設けられる側の基板表面には、
基板の平面性の改善、記録層との接着力の向上あるいは
光ディスクの感度の向上などの点から、高分子物質から
なる下塗層または中間層が設けられていることがある。

また、記録層は、外界の影響を受は易いため、外界から
保護する必要があった。このような記録層を保護機能が
優れた光ディスクとしては従来よりエアーサンドイッチ
構造の光ディスクが知られている、しかしながらエアー
サンドイッチ構造の光ディスクは、コスト高である、工
程が多く複雑である等の製造工程上の不利が大きい、こ
のため、近年では、基板の記録層が備えられた側に円盤
状の保護用の樹脂フィルムを接合する技術が、特開昭５
９−３６３３９号公報、実開昭６２−１７５４２７号公
報等に開示されている。上記公報は、樹脂フィルムがそ
の保護機能に加えて、ビット等の形成の際に必要な酸素
の供給および燃焼ガスの拡散等の機能を有するとしてい
る。

上記樹脂フィルムは、第一に記録層の保護を目的とする
ものである。しかし、この保護のために上記樹脂フィル
ムを用いても、基板と接合する方法として、接着剤等を
用いないで簡便で処理時間の短い超音波融着法や熱融着
法を用いた場合、基板との接合強度が充分であるとは言
えない場合が多かった。また、樹脂フィルムと基板との
接合時の熱により、ひずみによる反りが発生するため、
複屈折の変動やディスクの平面性の悪化等が問題となっ
ていた。

［発明の目的］ 本発明は、基板に接合された保護用の樹脂フィルムの接
合強度が高く、長期間にわたり剥離が発生しない情報記
録媒体を提供する。

さらに寸法安定性が優れ、記録再生特性が良好な情報記
録媒体を提供することを目的とする。

［発明の要旨］ 本発明は、中央に孔部を備え、記録層を該孔部の周縁の
外側および外周縁部の内側にそれぞれ設定した内周側の
非記録領域および外周側の非記録領域以外の領域に設け
てなる円盤状の樹脂基板の記録層側の表面に、中央に孔
部を備えた柔軟性の円盤状の樹脂フィルムが、上記樹脂
基板の内周側および外周側の非記録領域でそれぞれ接合
された情報記録媒体であって、上記樹脂基板がポリカー
ボネート樹脂からなり且つ上記樹脂フィルムもポリカー
ボネート樹脂からなることを特徴とする情報記録媒体に
ある。

本発明の情報記録媒体の好ましい態様は下記の通りであ
る。

（１）上記樹脂フィルムの厚さが０．３ｍｍ以下である
ことを特徴とする上記情報記録媒体。

（２）上記樹脂フィルムの厚さが０．０５〜０．２ｍｍ
に範囲内にあることを特徴とする上記情報記録媒体。

（３）上記樹脂フィルムの少なくとも一方の表面が、微
小な凹凸を有することを特徴とする上記情報記録媒体。

［発明の効果］ 本発明のポリカーボネート樹脂基板とポリカーボネート
樹脂フィルムの接合は、処理時間の短い超音波融着法や
熱融着法を用いた場合でも、その接合部分は充分な接合
強度が得られる。また、接合時のひずみが少ないため、
反りがほとんど見られず、平面性、複屈折の変動につい
ても良好であることから寸法安定性に優れた情報記録媒
体を得ることができる。

すなわち１本発明の樹脂基板と樹脂フィルムは共にポリ
カーボネート樹脂を用いているため、両者の熔融温度、
熔融時の流動性等の熔融特性、熱膨張率そして表面張力
等は、はとんど同程度の特性値を有している。従って、
融着接合時の基板と樹脂フィルムの挙動は極めて近似し
ていると考えられ、上記効果を得ることができる。

さらに、上記情報記録媒体の接合を、かなり広範な範囲
な接合条件で行なっても、上記優れた情報記録媒体が得
ることができるため、製造が容易で、不良品の発生率が
低い等の利点を有する。

［発明の詳細な記述］ 本発明を、添付した図面を参照しながら詳しく説明する
。

第１図および第２図は、本発明の情報記録媒体の代表的
な態様を示している０本発明の情報記録媒体ｌＯは、円
盤状の樹脂基板１１に円盤状の樹脂フィルム１２が接合
されてなるものである。

第１図は、本発明の情報記録媒体１０を樹脂フィルム１
２が接合された側から見た平面図である。

樹脂フィルム１２は、中央に孔部１３を備え。

樹脂基板１１の非記録領域に対応する領域に内周側の接
合領域１４および外周側の接合領域１’５を形成して接
合されている。

第２図は、第１図のＩ−Ｉ線に沿った、本発明の情報記
録媒体ｌＯの拡大した断面図である。

円盤状の樹脂基板１１は、中央に孔部１７を備え、孔部
１７の周縁の外側および外周縁部の内側にそれぞれ内周
側の非記録領域１８および外周側の非記録領域１９が設
定されており、内周側および外周側の非記録領域の間に
は、記録層２０が形成されている。

円盤状の樹脂フィルム１２は、樹脂基板１１の内周側の
非記録領域１８において接合領域１４を形成して接合さ
れ、また、樹脂基板１１の外周側の非記録領域１９にお
いて接合領域１５を形成して接合されている。モして樹
脂フィルムが表面に適度な凹凸を有しているので、記録
層の上部の基板と樹脂フィルムの間には空間部２２が形
成されている。

本発明の情報記録媒体は、上記のように樹脂基板と樹脂
フィルムとを接合したものであり、接合方法としては、
接着剤による方法、超音波融着法、熱融着法等を挙げる
ことができる。好ましくは内周側または外周側のどちら
か一方を超音波融着法を利用して接合することであり、
これにより樹脂基板の反りや歪みを低減することができ
る。

本発明の情報記録媒体は基本的には上記方法により製造
され、上記構成を有している。そして、本発明の特徴的
要件は、上記樹脂基板がポリカーボネート樹脂からなり
且つ上記樹脂フィルムもポリカーボネート樹脂からなる
ことにある。

上記のように、基板および樹脂フィルム共にポリカーボ
ネート樹脂を使用した本発明の情報記録媒体は、基板に
接合された樹脂フィルムの接合強度が高く、長期間にわ
たり剥離が生じることが無い、また寸法安定性について
も優れており、これにより記録再生特性が良好なものと
なる。

ポリカーボネート樹脂は、機械的強度が大きく、透明性
および難燃性に優れ、そして吸水性が少ない等の優れた
性質を有しており、さらにポリカーボネート基板から光
ディスクを製造する過程で複屈折の変動が少ない等、光
デイスク用の基板としての適性が大きいものである。一
方、熔融温度が高い、またその粘度が温度変化に対して
極めて変化し易い等の取扱い上余り好ましくない性質も
有している。

従って、ポリカーボネート樹脂基板と樹脂フィルムの接
合は難しく、その接合状態は、第理時間の短い超音波融
着法や熱融着法を用いた場合、樹脂フィルムに使用され
る樹脂の種類によって種々変化する。すなわち、ポリカ
ーボネート樹脂基板と樹脂フィルムに使用される樹脂と
の間の、熔融温度、熔融時の流動性等の熔融特性、熱膨
張率そして表面張力等の違いによって、接合強度が充分
でなかったり、ひずみによる反りから平面性の悪化、複
屈折の変動の増大などの寸法安定性の低下をもたらす。

本発明者等の検討によると、ポリカーボネート樹脂基板
と接合される樹脂フィルムとしては、同じポリカーボネ
ート樹脂よりなる樹脂フィルムを使用した場合に、上記
接合強度および寸法安定性共に優れた情報記録媒体が得
られることが明らかとなった。これは、融着接合時の基
板と樹脂フィルムの挙動が極めて近似しているためと考
えらる。

さらに、上記情報記録媒体の接合は、かなり広範な範囲
の接合条件で行なわれても、上記優れた情報記録媒体が
得ることができるため、製造が容易で、不良品の発生率
が低い等の利点を有することも判明した。

上記のような樹脂フィルムは記録層を塵埃等から守る保
護機能を有するものであるが、上記樹脂フィルムの少な
くとも一方の表面に微小な凹凸を有し、そしてその凹凸
を有する表面が記録層側を向いていることが好ましい、
これにより、上記樹、脂フィルムと記録層との間に第２
図に示される空間部２２が形成され、これが、ビット等
の形成時の気化ガスの拡散等を行なう機能を有している
。

従って、この空間部の形成により、情報記録媒体の情報
を記録する際の記録感度を向上させることができる。

また、上記表面に微小な凹凸を有する樹脂ヅイルムを用
いた情報記録媒体は、樹脂フィルム表面の傷や、付着し
ている指紋や埃が目だたなくなる。また、積み重ねたと
き、他の情報記録媒体に貼り付いたりすることがない。

本発明の樹脂フィルムの厚さは０．３ｍｍ以下であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは０．０５〜０．２ｍｍ
の範囲である。

本発明の情報記録媒体を構成する記録層等、上記樹脂基
板および樹脂フィルム以外のものとしては、公知のもの
が任意に利用できるので、これらについて、以下に簡単
に説明する。

記録層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、
接着力の向上および記録層の変質の防止の目的で、下塗
層（および／または中間層）が設けられていてもよい。

下塗層（および／または中間層）の材料としては、たと
えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタク
リル酸共重合体、ニトロセルロース、ポリエチレン、塩
素化ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト等の高分子物質；シランカップリング剤などの有機物
質；および無機酸化物（Ｓｉ０２、Ａｉ、Ｏ，等）、無
機弗化物（ＭｇＦｚ）などの無機物質を挙げることがで
きる。

記録層に用いられる材料の例としては、Ｔｅ、Ｚｎ、Ｉ
　ｎ、Ｓｎ、Ｚｒ、Ａｎ、Ｔｉ、Ｃｕ、Ｇｅ、Ａｕ、Ｐ
ｔ等の金属；Ｂｉ、Ａｓ、Ｓｂ等の半金属；Ｓｉ等の半
導体；およびこれらの合金またはこれらの組合わせを挙
げることができる。

また、これらの金属、半金属または半導体の硫化物、酸
化物、ホウ化物、ケイ素化合物、炭化物および窒化物等
の化合物；およびこれらの化合物と金属との混合物も記
録層に用いることができる。あるいは、色素、色素とポ
リマー、色素と前掲の金属および半金属との組合わせを
利用することもできる。

記録層には、さらに記録層材料として公知の各種の金属
、半金属あるいはそれらの化合物などが含有されていて
もよい。

記録層は、上記材料を蒸着、スパッタリング、イオンブ
レーティング、塗布などの方法により基板上に直接にま
たは下塗層を介して形成することができる。記録層は単
層または重層でもよいが、その層厚は光情報記録に要求
される光学濃度の点から通常１００〜５５００又の範囲
であり、好ましくは２００〜２０００．ｔの範囲である
。

なお、基板の記録層が設けられる側とは反対側の表面に
は耐傷性、防湿性などを高めるために、たとえば二酸化
ケイ素、酸化スズ、弗化マグネシウムなどの無機物質：
熱可塑性樹脂、光硬化型樹脂などの高分子物質からなる
薄膜が真空蒸着、スパッタリングまたは塗布等の方法に
より設けられていてもよい。

次に、本発明の実施例を記載する。ただし、これらの各
側は本発明を制限するものではない。

［実施例１］ トラッキング用溝を有する円盤状のポリカーボネート基
板（外径：１２０ｍｍ、内径１５ｍｍ、厚さ１．２ｍｍ
、内径４５ｍｍ〜外径１１６ｍｍの範囲に深さ０．０６
ｐｍ、輻１　、　ｌ　ＩＬｍ、ピッチ１．６ＩＬｍの溝
がスパイラル状に設けられているもの）を射出成型によ
り作成した。

上記基板のトラッキング用溝を有する面上にＩｎおよび
ＧｅＳをそれぞれ重量比で６７％、３３％の割合で共蒸
着させて、層厚が６００又の記録層を形成させた。

樹脂フィルムとして、厚さ１００ｇｍのポリカーボネー
トフィルムを中心孔径３５ｍｍ、外形１５０ｍｍに切断
した。

記録層表面に該樹脂フィルムを同心に重ね、内周側およ
び外周側共に超音波融着法により接合した。

上記超音波融着は、超音波融着機としてブランソン８８
００　（ブランソン社製）を用い、圧力＝３ｋｇ／ａｍ
″、時間：０．２秒の条件で行なった。

［実施例２］ 実施例１において、記録層表面に樹脂フィルムとの接合
を内周側および外周側共に熱融着により行なった以外は
実施例１と同様にして情報記録媒体を製造した。

上記熱融着は、ヒーターブロックを用いて、温度：２１
０℃、圧カニ３ｋｇ／ｃｒｎ’の条件で行なった。

［比較例１］ 実施例１において、樹脂フィルムとして、厚さ＄００．
ｇｍのＰＥＴフィルムを用いた以外は実施例１と同様に
して情報記録媒体を製造した。

上記超音波融着は、超音波融着機としてブランソン８８
００　（ブランソン社製）を用い、圧力＝３ｋｇ／ｃｍ
″、時間：０．２秒の条件で行なった。

［比較例２］ 実施例２において、樹脂フィルムとして、厚さ１１００
ＩＬのＰＥＴフィルムを用いた以外は実施例２と同様に
して情報記録媒体を製造した。

上記熱融着は、ヒーターブロックを用いて、震度：２１
Ｏ℃、圧カニ３ｋｇ／ｃｍ″の条件で行なった。

［情報記録媒体の評価］ 獣メ」し茎勇 得られた情報記録媒体について、２３℃、６０％ＲＨに
て２時間、徐々に温度および湿度を上昇させ２時間後に
６０℃、９０％ＲＨに到達しこの条件で２時間、そして
徐々に温度および湿度を下降させ２時間後に２３℃、６
０％ＲＨにもどる。

これを１サイクルとしてｌＯプサイルの寒熱による耐久
性試験を行なった。

上記耐久性試験の結果、実施例１および２で得られた情
報記録媒体については、基板と樹脂フィルムとの間の剥
離、および基板の反りが見られなかったが、比較例１お
よび２については基板と樹脂フィルムとの間に数箇所の
剥離が生じ、また基板の反りも見られた。

また、実施例１および２における、基板と樹脂フィルム
との融着は極めて容易に行なうことができ、これにより
融着可能な条件の範囲が広いことが分かった。一方、比
較例１および２における、基板と樹脂フィルムとの融着
は融着条件の設定に時間を要し、融着可能な条件の範囲
が狭いことが分かった。

従って、本発明の情報記録媒体は、基板に接合された樹
脂フィルムの接合強度が高く、長期間にわたり剥離が無
いものであり、さらに寸法安定性に優れたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の代表的な情報記録媒体を、樹脂フィ
ルムが接合された側から見た平面図である。 第２図は、第１図のＩ−Ｉ線に沿った情報記録媒体の断
面図である。 ２２：空間部 ｌ　Ｏ： ｌ　ｌ　： １２　： １３゜ １４　＝ １５　＝ １８　＝ １９　： ２０　： 情報記録媒体 円盤状の樹脂基板 円盤状の樹脂フィルム １７：孔部 内周側の接合領域 外周側の接合領域 内周側の非記録領域 外周側の非記録領域 記録層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、中央に孔部を備え、記録層を該孔部の周縁の外側お
   よび外周縁部の内側にそれぞれ設定した内周側の非記録
   領域および外周側の非記録領域以外の領域に設けてなる
   円盤状の樹脂基板の記録層側の表面に、中央に孔部を備
   えた柔軟性の円盤状の樹脂フィルムが、上記樹脂基板の
   内周側および外周側の非記録領域でそれぞれ接合された
   情報記録媒体であって、上記樹脂基板がポリカーボネー
   ト樹脂からなり且つ上記樹脂フィルムもポリカーボネー
   ト樹脂からなることを特徴とする情報記録媒体。