JPH0230955B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、液体石けんのためのデイスペンサー
に関する。

よく知られているように、家庭型の液体石けん
デイスペンサーは、現在では市場にも出ている。
一般的に、それらは頂部開口をふたで閉じた容器
からなり、容器の外側にデイスペンスボタンを設
けたポンプ要素が備わつている。

この種のデイスペンサーに関していうと、先ず
第一に、液体石けんあるいは類似の物質は、プラ
ンジヤを押すことによつて得られるポンプ効果に
よつて分配される。従つて、プランジヤ自身は容
器から液体石けんを吸引しなければならないので
複雑な構造になつている。

さらにこの種のデイスペンサーに関していう
と、容器内にあつた液体石けんの全てが一旦分配
されてしまうと、ポンプ要素が非常に複雑な構造
をしていて、余り長く使用したり、あるいはとに
かく再使用したりすることができないので、ポン
プ要素を含めて全体を交換しなければならなくな
る。

従つて本発明の目的は、前述した欠点をなくす
ために、液体石けんデイスペンサーの作動要素を
極めて簡単にし、分配しようとしている液体石け
んに係る吸引作用に頼らなくてもよいようにする
ことにある。

上述した目的の全体的な範囲の中で、本発明の
特別な目的は、使用者の特別な要求にもよるが、
液体石けんを分配する必要が生じた時にはいつで
も、壁に取付けるデイスペンサーとして、あるい
は手動的に用いるデイスペンサーとして、普通に
用いることのできるデイスペンサーをつくること
にある。

本発明の他の目的は、一旦この製品を使い切つ
てしまつても、デイスペンサーの最大部分を再使
用することができて、このようにしてそのコスト
を低減することのできるような、特に液体石けん
のためのデイスペンサーをつくることにある。

本発明の最後の、しかしながら最小ではない目
的は、簡単な構造のために、信頼性のある作動性
を最大限に保証することのできるデイスペンサー
をつくることにある。

本発明によれば、直径方向の溝を有していて弾
性変形可能な材料で成る要素を有するデイスペン
スノズルを備えた容器の内の液体石けんのための
デイスペンサーであつて、１つの頂部の開口と１
つの側部の開口とを画定している、２つの隣接し
た側部が存在しないほぼ箱形の構造の形態をそれ
ぞれがなしている第１及び第２の本体を有し、こ
れら本体はそれらの側部の開口を互いに対向させ
て協働しほぼ箱形の頂部が開いた外側の包みを形
成するようになつており、前記第１の本体は段違
い部分が存在する横方向の壁を有し、前記第２の
本体は前記段違い部分と係合する平行な側部を有
して該段違い部分に沿つて摺動可能であり、ま
た、前記包み上にあつて前記容器を取り外し可能
に支持するための台を形成する手段を有し、前記
包みは前記容器がその上に支持された場合に前記
デイスペンスノズルを受け入れるための１つの開
口を有しており、前記第２の本体は前記第１の本
体に対して休止位置から液体石けんを分配する位
置まで摺動可能であり、この分配する位置におい
ては、前記第２の本体は前記デイスペンスノズル
に係合して該デイスペンスノズルを半径方向に圧
縮して前記溝を開き、これによつて前記デイスペ
ンスノズルは調整された量の液体石けんを分配し
て排出するとともに、それに応じて同時に前記溝
を通してほぼ同量の空気を前記容器内に吸込むよ
うになつており、前記第２の本体は前記第１の本
体と協働する移動制限手段を画定していて前記第
２の本体が前記休止位置及び前記分配する位置を
越えて前記第１の本体に対して移動するのを阻止
するようになつていることを特徴とするデイスペ
ンサーが提供される。

他の特性および利点は、例示した液体石けんの
ためのデイスペンサーについての詳細な説明と、
添付図面とを参照することによつて明らかになる
であろうが、それに限定されるものではない。

添付図面を参照すると、本発明による液体石け
んのためのデイスペンサーが示されており、これ
は全体的に番号１で示した外側の包み、すなわち
外被を含んでおり、前記外被は第１本体２と第２
本体３とからなり、第２本体は第１本体と関連す
ることができ、また本体自身に対して動くことが
できる。

もつと詳しくいうと、第２本体３はほぼ箱状の
構造をしていて、２つの隣接した側部が存在しな
い形になつている。

前記本体２は、番号４で示した液体石けんのた
めの取外し可能な容器のためのハウジングを郭定
している。前記ハウジングは複数個の突出部５を
有し、前記突出部の上部端には小さな歯６がつい
ていて、これは弾性変形可能な材料でできたほぼ
円筒状本体８からなるデイスペンスノズルのカラ
ー部７と係合することができ、また前記突出部の
下部端には直径方向の溝９がつけられており、こ
れは液体のためのデイスペンス開口となり、同時
に、この弁要素を閉じるための装置にもなる。

前述した直径方向の溝９は第１本体２の下面に
おける孔１０と対応するように設置されている。

第１本体２は幾つかの内部硬化用、案内用の板
１１を有し、またその外面には、その側面上にお
いて段違い部分１２を有し、これはその側面自身
と一緒になつて肩状部１３を形成している。

前述したように、本体２は第２本体３と連結可
能になつており、前記第２本体もまた２つの側部
のないほぼ箱形の構造になつており、第１本体２
とは滑り係合することができ、さらに本体２の側
面における段違い部分と正確に係合することがで
きる。

上述した第２本体３はその内側に幾つかの案内
用突起部２０を有しており、これは前述した板１
１と側壁とによつて限定された溝に沿つて滑べる
ようにして収納することができ、また第２本体３
も突起物２１からなる幾つかのストツパを有して
おり、これは前記案内要素と平行にのびており、
その端部にはつめ２２がついていて本体２に設け
られた段付き部２３と接触係合することができる
ようになつていて、本体３が本体２から不意に滑
り出るのを防いでいる。

前記段違い部分１２が存在することによつて、
第１本体と第２本体との間には相対的な滑り運動
が行なわれ、また第２本体３を第１本体２の方へ
押しつけることによつて滑り運動停止要素がつく
り出されることになるが、この滑り運動を防止す
る滑り運動停止要素は前記つめ２２と段付き部２
３との間の結合によつてつくられる。

第１本体２と第２本体３との間には、らせんば
ね３０でできた弾性装置が機能しており、これは
第１本体２の内部に郭定された凹所３１と、本体
３の内壁上に対応的に形成されたノツチ３２との
間に設けられている。

第２本体３は前記容器のデイスペンスノズル９
を作動させるための装置を有しており、これは本
体３から案内要素２０と平行なつてのびている突
起物からなつており、弾性変形可能な材料ででき
た円筒要素８の横表面と接触することによつて作
用する。

このようにして、第２本体３を押すことによつ
て、第２本体３と第１本体２との間に相対的な移
行運動が行なわれ、ゴムでできた円筒８には前記
突起物４０による対応的な半径方向の押し作用が
加わり、直径方向の溝９が開かれ、調整された量
の液体石けんが分配、放出され、それと対応し
て、同時に、同量の空気が容器の内側へ吸い込ま
れる。

本体２および本体３の両者はともにそれらの下
側に支持脚部５０を有しており、これはこのデイ
スペンサーを平担な表面の上で用いて、使用者が
本体３を押すことによつて使用する場合に用いら
れる。

もしデイスペンサーを壁にとりつけて使用しな
ければならない場合には、第１本体２の背部に両
面粘着テープ６０をはることによつてデイスペン
サーを壁にとりつけることができ、また使用者は
本体３を相対的に本体２の方へ押しつけることに
よつて使用することができるようになつている。

容器４は第１本体２の内側で着座するような形
で取外し可能的に連結されており、従つて、容器
自体が空になると、既知の型のボルトデイスペン
サーの場合のようにデイスペンサー全体ではなく
て、容器のみを交換するだけでよい。

従つて今まで記載してきたことは、本発明が提
示された目的をどのようにして実施するかを示す
ものであり、特に、２つの要素からなる外被を設
け、その外被自身の一部を作動体として直接用い
ることができ、第１本体と第２本体との間の滑り
連結の利点を利用している点を指摘していく必要
がある。

さらに、石けんの分配を重力によつて行なつて
いる点が、他の重要なことであり、石けんの吸引
のためにポンプ要素を必要としない。

実際的には、寸法やそれに関連する形状の他
に、使用する材料は、特許請求の範囲によるもの
の他は何でもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は後方からみたデイスペンサーの概略断
面図、第２図はデイスペンサーの分解透視図、第
３図および第４図は２つの異なつた使用位置にお
けるデイスペンサーの断面図である。 図において、１…外被、２…第１本体、３…第
２本体、４…石けん容器、５…突出部、６…歯、
７…カラー、８…円筒状要素、９…溝、１１…
板、１２…段違い部、２０…案内要素、２１…突
起物、２２…つめ、４０…突起物、５０…支持脚
部、６０…両面粘着テープである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 直径方向の溝を有していて弾性変形可能な材
   料で成る要素を有するデイスペンスノズルを備え
   た容器の内の液体石けんのためのデイスペンサー
   であつて、１つの頂部の開口と１つの側部の開口
   とを画定している、２つの隣接した側部が存在し
   ないほぼ箱形の構造の形態をそれぞれがなしてい
   る第１及び第２の本体を有し、これら本体はそれ
   らの側部の開口を互いに対向させて協働しほぼ箱
   形の頂部が開いた外側の包みを形成するようにな
   つており、前記第１の本体は段違い部分が存在す
   る横方向の壁を有し、前記第２の本体は前記段違
   い部分と係合する平行な側部を有して該段違い部
   分に沿つて摺動可能であり、また、前記包み上に
   あつて前記容器を取り外し可能に支持するための
   台を形成する手段を有し、前記包みは前記容器が
   その上に支持された場合に前記デイスペンスノズ
   ルを受け入れるための１つの開口を有しており、
   前記第２の本体は前記第１の本体に対して休止位
   置から液体石けんを分配する位置まで摺動可能で
   あり、この分配する位置においては、前記第２の
   本体は前記デイスペンスノズルに係合して該デイ
   スペンスノズルを半径方向に圧縮して前記溝を開
   き、これによつて前記デイスペンスノズルは調整
   された量の液体石けんを分配して排出するととも
   に、それに応じて同時に前記溝を通してほぼ同量
   の空気を前記容器内に吸込むようになつており、
   前記第２の本体は前記第１の本体と協働する移動
   制限手段を画定していて前記第２の本体が前記休
   止位置及び前記分配する位置を越えて前記第１の
   本体に対して移動するのを阻止するようになつて
   いることを特徴とするデイスペンサー。 ２ 前記移動制限手段が前記第１の本体に向かつ
   て前記第２の本体が移動する時に前記第１の本体
   の前記横方向の壁の段違い部分によつて画定され
   る肩に係合するようになつた前記第２の本体の前
   記側部の内方端縁と、前記第２の本体から突出す
   るいくつかの突起物とを含み、各該突起物はその
   先端につめがついていて、このつめが、前記段違
   い部分と前記第１の本体の横方向の壁との間に形
   成されている段付き部と接触係合するようになつ
   ている、特許請求の範囲第１項記載のデイスペン
   サー。 ３ 前記第１の本体は内側に板を有し、この板は
   前記第２の本体から突出する案内要素と係合し
   て、該第２の本体を案内するようになつている、
   特許請求の範囲第１項又は第２項記載のデイスペ
   ンサー。 ４ 前記容器の前記台は複数の突出物で構成さ
   れ、この突出物の上端部分には歯が備えられ、こ
   の歯は前記デイスペンスノズルのカラー部に弾性
   的に係合するようになつている、特許請求の範囲
   第１項から第３項までのいずれか１つに記載のデ
   イスペンサー。 ５ 前記第１及び第２の本体の間に作用して前記
   第２の本体を前記休止位置へ移動させる弾性装置
   を含む、特許請求の範囲第１項から第４項までの
   いずれか１つに記載のデイスペンサー。 ６ 前記第２の本体は１つの突起物を含み、この
   突起物は前記デイスペンスノズルに係合してそれ
   を半径方向に圧縮するようになつている、特許請
   求の範囲第１項から第５項までのいずれか１つに
   記載のデイスペンサー。 ７ 前記第１及び第２の本体の下面に支持脚部を
   備えた、特許請求の範囲第１項から第６項までの
   いずれか１つに記載のデイスペンサー。 ８ 前記第１の本体の背部に、前記デイスペンサ
   ーを壁に装架するための両面粘着テープを備え
   た、特許請求の範囲第１項から第７項までのいず
   れか１つに記載のデイスペンサー。