JPH02303607A - 極薄幅広帯鋼用圧延機および圧延方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高張力鋼等の比較的変形抵抗の高い極）ｉ’
）幅広帯鋼用の圧延機および圧延方法に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、高張力鋼等の変形抵抗の高い帯鋼を数十ミクロン
の極薄板厚に圧延する方法としては、２０段ゼンジミア
圧延機や１２段クラスタ圧延機が用いられていた。これ
らの圧延機の特徴はワークロール径が非常に小さく、被
圧延材を一定量圧下するのに必要な圧延荷重はワークロ
ール径の大きいものと比咬して小さくてよい、したがっ
て、前記の圧延機は圧延時のワークロールが楕円状に変
形する、いわゆる扁平変形が少ないので高圧延荷重の必
要な極薄材の圧延に適用されている。また、圧延後の圧
延材は巻き取りリールに直流モーターとギヤーボックス
を介し張力を一定に制御しながら巻き取られている。

〔発圓が解決しようとする課題〕

しかし、これらの１２段〜２０段圧延機は、ワークロー
ル胴長（Ｗ）に対するワークロール径（Ｄ）の比、Ｄ／
Ｗが０．０４〜０．０８と非常に小さくワークロ−ルの
剛性が小さいので、圧延時のワークロールのたわみを抑
えるために、多くのバックアップロールを用いている。

このため、構造が複雑であり、帯鋼の形状を正確に制御
することは非常に困難であった。特に極薄材の圧延にお
いては、圧延荷重が増加するとロールのたわみや扁平変
形が帯鋼の中央部で大きくなる結果、エッチ部に特に圧
下がかかり、帯鋼のエッヂが延ばされ、いわゆご耳波が
発生しやすくなり、帯鋼にエツジクラックが生じ破断に
至ることが避けられなかった。

また、通常の６段圧延機の場合は、ワークロールベンデ
ィング機構や中間ロール軸方向シフト機構を用いて、被
圧延材の形状制御は、容易にできる。また、ワークロー
ルのＤ／Ｗも、０．２以上と高いため、ワークロールの
剛性も高い、しかし、ワークロールの径が大きいことよ
り、被圧延材との接触面積が大きくなり、大きな圧延荷
重がかけられないうえ、圧延荷重が大きいとワークロー
ルの扁平変形も大きくなる。これにより、極薄材圧延に
は使用されていないのが現状である。

また、極薄材圧延においては、見掛けの変形抵抗を低く
するために帯鋼の降伏応力の３０〜６５％の張力を負荷
しながら圧延する必要がある。そのうえ、圧延時のわず
かな張力の変動が破断や被圧延材の折れ、寸法の変化に
影響することが多く、巻き取りリールの張力制御だけで
は前述の問題が発生しやすい状況にあった。

本発明の目的は、極薄幅広帯鋼の圧延において、極薄状
態においての形状制御性を損なわず、圧延を行なう６段
圧延機と１巻き取り時の張力の変動にともなう破断等を
防ぐ圧延方法を提供することである。

［課題を解決するための手段］ 本発明者は、板厚形状制御能の優れた６段圧延機を用い
て、１２〜２０段圧延機のように高圧延荷重でＦｆＡ薄
材圧延が、可能な条件の検討を行ない、本発明に至った
。

本発明の第１の発明は、６段圧延機を用いて極薄板材圧
延を行なう圧延機において、ワークロールの胴長Ｗに対
するロール径りの比（以下Ｄ／Ｗとちいっ）を適正な範
囲として、ワークロール自体の変形を防ぐとともに、ワ
ークロールと被圧延材とが接触する幅以外の部分に、ぬ
すみを設けることにより、ワークロール同士の接触を防
止し、圧延材の形状制御能力を著しく向上した圧延機で
ある。すなわち、より具体的にはワークロールベンディ
ング機構、中間ロールベンディング機構、中間ロール軸
方向シフト機構の１種または２種以上を有する６段圧延
機において、前記ワークロールの胴長に対する直径の比
が０．０５〜０．１２かつ該ワークロールの被圧延材と
接触しない片端部、もしくは両端部に、その直径がワー
クロールの被圧延材と接触する部分の直径より、０．０
１ｗ以上小さくなる。ぬすみを設けることを特徴とする
極薄幅広帯鋼用圧延機である。

本発明の第２の発明は、第１の発明の圧延機を用いて極
薄幅広帯鋼を圧延する際に、圧延機と巻き出しリール、
あるいは巻き取りリールのどちらかとの間に、あるいは
両方との間に、ダンパーロールを用いて圧延することを
特徴とする圧延方法である。このダンパーロールを用い
ることにより、圧延の加速時や減速時に生じる張力変動
や、圧延材板厚の寸法変動により生ずる張力変動を吸収
することにより、安定した極薄幅広帯鋼の製造が可能と
なる。

通常、６段圧延機のワークロールのＤ／Ｗは０．２以上
が多く、Ｄ／Ｗが０．２未溝においてはワークロールの
剛性を十分に保つことができず、剛性を確保するために
サポート用のロールを追加する等の対策の必要がある。

Ｄ／Ｗが０．０５まではバックアップロールをオフセッ
トする等で比較的簡易的にワークロールの剛性が補強で
きるが、これ以下では、２０段圧延機のように、ワーク
ロールの周りをバックアップするロールが取り囲む形に
なるため、形状制御能力が著しく低下する。したが５て
、本発明の６段圧延機におけるＤ／Ｗは０．０５以上が
必要である。

Ｄ／Ｗが０．１２を越えると高圧延荷重時のワークロー
ルの扁平変形が大きくなり、十分な面圧が得られず、極
薄材には不向きとなるのでＤ／Ｗは０．１２以下とする
。

極薄材圧延の場合には、ワークロールの軸方向のたわみ
のためにワークロールと被圧延材とが接触する幅以外の
部分で上下のワークロール同士が接触して、被圧延材の
形状制御が妨げられる。そこで本発明においては、ワー
クロールの被圧延材と接触する幅以外の部分に直径で０
．０１■以上のぬすみをとることにより、上下のワーク
ロール同士の接触をなくし、被圧延材の形状制御を容易
にしている。ここでぬすみとは、たとえば第１図におい
てワークロールのＢ部の直径に対して、被圧延材と接触
する幅以外のロール端部の直径を０．０１ｍ以上小さく
することを言う。

第１図は、本発明に係る圧延機を用いて、極薄幅広帯鋼
を圧延する場合の概念図であり、特にロール端部６に設
けられる、ぬすみの−例を示すものである。

この、ぬすみの効果について、従来のワークロールと比
較して、さらに詳しく説明する。圧延中に被圧延材の中
央部が特に延ばされ、いわゆる中延び形状になり過ぎた
場合は、帯鋼のエッチ近傍を優先的に圧延する必要があ
るが、従来のワークロールではワークロールベンディン
グ機構や中間ロールベンディング機構を有していても、
第２ａ図に示すＡ部の様に被圧延材の幅以外の部分で、
上下のワークロールが第２ｂ図のごとく接触し、ワーク
ロールのベンディングが効かなくなる問題があった８本
発明では第１図に示すごとく、ワークロールの被圧延材
と接触しない片端部または両端部がワークロールの被圧
延材と接触する部分の直径より０．０１ｍｍ以上小さく
なるぬすみをとることで、上下ワークロールの接触がな
いため、極薄材の形状を耳延び側へも制御することを可
能にした。

また、このぬすみを取ることは、ワークロールの必ずし
も両端にとる必要はなく、ワークロール同士の接触が防
げれば、片側でも可能である。

また、ぬすみは第１図に示したような段付きをワークロ
ールに必ずしも設ける必要はなく、ワークロールの被圧
延材と接触する部分の外側から、端部へ向けてテーパー
状にとることも可能である。

この場合はテーパ一部の最小径が、ワークロールの被圧
延材と接触する部分の直径より０．０１−以上小さくな
るようにテーパー角度が決められる。

また、従来の１２−２０段圧延機で問題となっていた被
圧延材が耳延び形状になった場合には、本圧延機ではワ
ークロールベンディング機構、中間ロールベンディング
機構、中間ロール軸方向シフト機構を用いて容易に被圧
延材形状の補正が可能である。

〔実施例〕

本発明を一実施例に基づいて詳細に説明する。

本実施例の被圧延材は、４２％Ｎｉ−Ｆｅ合金である。

この被圧延材は、鋼塊を熱間圧延し、酸洗いを行なった
後、冷間圧延を行なった。冷間圧延は、本発明による圧
延機を用いたものと、比較用の圧延機として２０段圧延
機を用いて冷間圧延と焼鈍をくり返して、最終的に厚さ
０．０２５ｍ、幅５５０鵠の冷延板を作′成した。

冷間圧延に使用した本発明圧延機について詳述する。

本発明圧延機は、ワークロールベンディング機構、中間
ロールベンディング機構、中間ロール軸方向シフト機構
を有した６段圧延機である。

また、本圧延機と圧延材巻き取りリールの間には、エア
ーシリンダーを有し、被圧延材の張力制御を行なう１０
０■φ×８００閣Ｑのダンパーロールをセットした。

本圧延機のワークロールは、６５．０ｍａφＸ８８０岨
ｉの特殊鍛鋼ロールに、中央部の幅５７０Ｍより外側の
両端部の直径を６４．９ｍ、、φとし、つまり直径で０
．１ｍのぬすみを設けている。また、ワークロールの胴
長に対する直径の比は０．０７である。

次に、圧延された供試材の性状について記述する。従来
の２０段圧延機を用いて上記の寸法へ極薄幅広材圧延を
行なう場合には、被圧延材が中延びするため、エッチ部
への応力集中によるエッヂクラックを起点とした破断を
防止するためには、中延びを防止して耳延びが助長され
るように形状制御が必要であった。しかし、２０段圧延
機は形状制御能力に劣るため、被圧延材が中延び形状と
成り、張力制御も不安定なため、圧延途中で破断し、圧
延機が停止することが多発した。

本実施例では、破断による圧延機の停止時間は、停止時
間を含む総圧延時間の３７％を占めた。

しかし、本発明圧延機を用いることにより、形状制御性
が優れているため、中延び形状圧延材の発生はなくなり
、また張力も安定しているため、圧延途中での破断がな
く、極薄幅広帯鋼の破断事故による停止時間はゼロとな
り、安定した圧延ができるようになった。

〔発明の効果〕

本発明によれば、従来不十分であった極薄幅広帯鋼の形
状制御能力および圧延後の巻取制御能力が大幅に改善さ
れるため、極薄幅広帯鋼圧延の安定性が大幅に向上され
るものである。すなわち、被圧延材が耳延び形状になっ
た場合にエッチ部の加工硬化が進んで生じるエッヂクラ
ックに対しては、中延び側へ形状制御することで破断等
のトラブルを軽減でき、また逆に中延び形状になった場
合に生じるエッヂ部への張力集中によるエッヂクラック
も耳延び側へ形状制御することで破断を回避することが
容易になった。

さらに、本発明の圧延機でダンパーロールを用いると圧
延張力が不足するとダンパーロールにより不足分を補い
、逆に張力が過多になるとダンパーロールが緩和するこ
とになるため、破断やシワの発生を著しく低減できる。

図面の簡単な説明 第１図は、本発明に係る圧延機を用いて、極薄幅広帯鋼
を圧延する場合の概念図、第２図は従来圧延機を用いて
極薄幅広帯鋼を圧延する場合の概念図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　ワークロールベンディング機構、中間ロールベンデ
   ィング機構、中間ロール軸方向シフト機構の１種または
   ２種以上を有する６段圧延機において、前記ワークロー
   ルの胴長に対する直径の比が０．０５〜０．１２かつ該
   ワークロールの被圧延材と接触しない片端部、もしくは
   両端部に、その直径がワークロールの被圧延材と接触す
   る部分の直径より、０．０１ｍｍ以上小さくなる、ぬす
   みを設けることを特徴とする極薄幅広帯鋼用圧延機。 ２　請求項１に記載の圧延機と巻き出しリールあるいは
   巻き取りリールのどちらかとの間あるいは両方との間に
   ダンパーロールを用いて圧延することを特徴とする極薄
   幅広帯鋼の圧延方法。