JPH0230108Y2

JPH0230108Y2 -

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Publication number: JPH0230108Y2
Application number: JP1985056688U
Authority: JP
Priority date: 1985-04-16
Filing date: 1985-04-16
Publication date: 1990-08-14
Also published as: JPS61172629U

Description

【考案の詳細な説明】考案の目的（産業上の利用分野）本考案はプレス機にて加工される製品、スクラ
ツプ等の搬出装置に関するものである。

（従来の技術）従来、プレス機により加工されたプレス製品用
の搬出装置として、ベルトコンベア式や、圧縮エ
アーを用いた風送式が採用されていた。

（考案が解決しようとする問題点）ところが、前記ベルトコンベア式はベルト、ベ
ルト回動用の２つのプーリー、駆動部及び前記２
つのプーリーを支持固定するための複雑な支持部
材等を必要とするので、機構が複雑となり、大型
化し、さらにプレス機への設置が面倒であるとい
う問題点があつた。

一方、圧縮エアーを用いた風送式のものは、圧
縮エアー噴出の際に、被搬出物の形状あるいは重
量に応じたエアーの噴出圧力の調節が難しいばか
りでなく、噴出エアーは目的とする被搬出物以外
の油、切削屑等をも飛散させたりして、作業後の
清掃を必要とするため、作業能率の低下をもたら
すという問題点があつた。

本考案は従来の搬出装置の機構自体が複雑、か
つ、大型化し、プレス機への設置が面倒であり、
エアー方式のものにあつては、噴出圧力の調節が
難しく、作業能率が低下するという問題点を解決
しようとするものである。

考案の構成（問題点を解決するための手段）本考案は前記問題点を解消するためになされた
ものものであつて、プレス機のフレーム、金型等
に取着される取付枠と、前記取付枠に対し、製
品、スクラツプの搬出方向に往復動可能に装着し
た往復動部材と、前記取付枠に設けられ、前記往
復動部材を周期的に反搬出方向へ押圧するカム面
を有する回転カムと、前記回転カムを駆動する駆
動源と、前記回転カムのカム面の非押圧時に前記
往復動部材を搬出方向へ早送り駆動する付勢部材
とからなる早送り遅戻し駆動機構と、同往復動部
材に対し、傾斜状態に取着された搬出用樋とから
構成したことを特徴としている。

（作用）前記構成により、駆動源により回転カムが回転
すると、そのカム面が往復動部材を反搬出方向へ
押圧する。この押圧により往復動部材は付勢部材
の付勢力に抗して移動され、カム面の非押圧時に
付勢部材の付勢力により往復動部材は搬出方向へ
早送り駆動される。この往復動部材の往復動によ
り、傾斜状態に取着された搬出用樋は早送り遅戻
し移動される。

（実施例）以下、本考案を具体化した一実施例を図面に従
つて説明する。

第１図は本考案の搬出装置を示し、図面中１は
断面型をなす搬出装置の取付枠であつて、天板
１ａとその両側の側板１ｂとからなり、その下部
には底板２が締付固定され、プレス機側に固定可
能である。両側板１ｂ間には平面型をなす補強
用の連結板３，４が左右２箇所に介在され、ボル
ト５により締付固定されている。同右側連結板３
の下部にはほぼ〓型をなす取付板６が固定され、
その前後２箇所に取付られた軸８、ナツト９が前
記底板２の取付孔２ａに挿入される。また、左側
連結板４の内側面に接するように断面型をなす
取付板７が左側連結板４と側板１ｂにボルト５に
より固定される。

１０は前記両側板１ｂ間に介在された往復動部
材であつて、ボルト１１着された互いに平行な３
本のガイドピン１２に沿つて、Ｘ矢印方向（第１
図参照）に往復摺動可能に支承され、その前面に
は円形の嵌合孔１０ａが設けられている。第５図
に示すように、前記上下２本のガイドピン１２右
寄りにはストツパ１３が取付けられ、同ストツパ
１３と往復動部材１０との間にはばね１４が介在
されている。また、真中のガイドピン１２には前
記上下ガイドピン１２と逆に左寄りにストツパ１
３が取付けられ、同ストツパ１３と往復動部材１
０との間にはばね１４が介在されている。

１５は左側連結板４にボルトで締付固定された
モータ、１６は第４，５図に示すように、同モー
タ１５の回転軸１７の先端に嵌合固定された回転
カムとしての偏心カムであつて、同偏心カム１６
は前記往復動部材１０の上部一側に固定された作
動片１０ｂに摺接回動するようになつている。偏
心カム１６は短い半円柱形状で、カム面としての
円弧面１６ａと平面状切欠面１６ｂとを備えてい
る。この実施例では、前記モータ１５、偏心カム
１６及び作動片１０ｂにより、往復動部材１０の
早送り遅戻し駆動機構を構成しており、偏心カム
１６が回転されると、往復動部材１０が第５図に
おいてＹ、反Ｙ矢印方向に往復動されるようにし
ている。

１８は取付部材であつて、前記嵌合孔１０ａに
嵌合される連結板１９と、その上端部にボルト２
０により固定した取付板２１とにより構成されて
いる。前記連結板１９はほぼ中央に円形の嵌合段
部１９ａと、その両側に円弧状の長孔１９ｂ，１
９ｂが透設され、同嵌合段部１９ａに嵌合孔１０
ａを係合した状態で、ボルト２３により固定され
る。この取付部材１８は上下方向の傾斜角度が調
節可能で、所望する角度において、ボルト２３及
び長孔１９ｂに挿入されるボルト２４により固定
される。２５は前記取付板２１の上面に対し、皿
ビス２６により固定された横断面型をなす製
品、スクラツプ等の搬出用樋である。

第２，３図に示すように、前述した搬出装置は
プレス機本体２７のテーブル２８の下部所定箇所
に設けられた支持部材２９の上面に設置される。
そして、第２図のＡはスクラツプの搬出装置とし
て、Ｂは同じく製品の搬出装置として装着されて
いるが、両者の機構は同一であるので、以後Ａの
装置についてのみ述べる。

第４図に示すように、前記搬出装置Ａの取付枠
１はボルト３０により支持部材２９に締付固定さ
れている。このとき、第５図に示すように、搬出
用樋２５の上端は落下されたスクラツプを受け得
る位置まで延出され、下端は左方へ延出されてい
る。

次に、以上のように構成したプレス加工後の製
品等の搬出装置の作用について説明する。

さて、図示しない電源スイツチを入れ、モータ
１５を始動させると、第５図に示すように回転軸
１７により、偏心カム１６が往復動部材１０の作
動片１０ｂに摺接しながら回転し、作動片１０ｂ
に偏心カム１６の円弧面１６ａが摺接している間
は往復動部材１０が反Ｙ矢印方向へ移動され、切
欠面１６ｂに達するとばね１４の付勢力により往
復動部材１０が急に元の位置（Ｙ矢印方向）に戻
る。このとき、往復動部材１０は真中のガイドピ
ン１２のストツパ１３によりＹ矢印方向位置へ移
動するのを規制される。そして、第５図に示すよ
うに往復動部材１０に取付部材１８を介して、斜
状に固定された搬出用樋２５は往復動部材１０の
動きに同期して、連続的にＹ、反Ｙ矢印方向に早
送り、遅戻し往復動される。

そして、プレス機本体２７のテーブル２８上で
加工時に発生するスクラツプは、搬出用樋２５の
上端へ落下され、同樋２５の往復動により、同樋
２５内に滞留することなく、その底面２５ａを摺
動しながら前方へ移送される。

また、第５図に示すように搬出用樋２５の傾斜
角度αは、スクラツプの形状あるいは重量に応じ
て、円滑な搬出を行えるように調節される。

なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、次のように実施してもよい。

(イ) 第６図に示すように、円弧面３１ａと平面状
切欠面３１ｂとを交互に２箇所ずつ備えたダブ
ル偏心カム３１を前記往復動部材１０の作動片
１０ｂに摺接回動するように設けること。この
場合、ダブル偏心カム３１の一回転に対し、往
復動部材１０は２往復する。

(ロ) 搬出用樋２５は取付部材１８を介さず、往復
動部材１０に傾斜状態で、傾斜角度調節可能ま
たは調節不能に直接固定すること。

(ハ) 往復動部材１０に対し、搬出用樋２５を傾斜
状態で、その傾斜角度の調節不能に固定するこ
と。

(ニ) 駆動機構としてモータ１５と偏心カム１６以
外の、例えば、圧縮エアーによつて、ピストン
にそつて前後往復動するシリンダー等の機構を
使用すること。

(ホ) 本考案をテーブル上端に設置した金型（図示
しない）の適宜な箇所に取着して、加工後の製
品等の搬出に使用すること。

考案の効果以上詳述したように、この考案は早送り遅戻し
駆動機構全体を同一の取付枠に設けることによ
り、機構が簡素化できるとともに、装置全体を小
型化でき、プレス機に装着する場合にも取付スペ
ースを小さくすることができるため、プレス機へ
の設置が容易にできる。又、早送り遅戻し駆動機
構により、プレス製品、スクラツプ等も効率的に
かつ確実に搬出できるという優れた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を具体化した一実施例の斜視
図、第２図は搬送装置をプレス機に設置した使用
状態を示す正面図、第３図は第２図の側面図、第
４図は拡大縦断面図、第５図は第４図のＱ−Ｑ線
断面図、第６図は偏心カムの別例を示す部分断面
図である。１……取付枠、１０……往復動部材、１０ａ…
…嵌合孔、１０ｂ……作動片、１５……モータ、
１６……偏心カム、１６ａ……円弧面、１６ｂ…
…切欠面、１７……回転軸、１８……取付部材、
１９……連結板、２１……取付板、２５……搬出
用樋。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１プレス機のフレーム、金型等に取着される取
付枠１と、前記取付枠に対し、製品、スクラツプの搬出
方向に往復動可能に装着した往復動部材１０
と、前記取付枠１に設けられ、前記往復動部材１
０を周期的に反搬出方向へ押圧するカム面１６
ａを有する回転カム１６と、前記回転カム１６
を駆動する駆動源１５と、前記回転カム１６の
カム面１６ａの非押圧時に前記往復動部材１０
を搬出方向へ早送り駆動する付勢部材１４とか
らなる早送り遅戻し駆動機構と、同往復動部材１０に対し、傾斜状態に取着さ
れた搬出用樋２５とから構成したプレス加工後の製品等の搬出装
置。２往復動部材１０の前面には円形の嵌合孔１０
ａが設けられ、同嵌合孔１０ａには連結板１９
及び取付板２１からなる取付部材１８が傾斜角
度調節可能に固定され、前記取付板２１に搬出
用樋２５が固定された実用新案登録請求の範囲
第１項に記載のプレス加工後の製品等の搬出装
置。３前記円形カムはカム面としての円弧面１６ａ
と、平面状切欠面１６ｂとを有する偏心カムで
ある実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項
に記載のプレス加工後の製品等の搬出装置。