JPH0230002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は沈砂掻寄機に用いられるスクリユーコ
ンベヤに関するものである。

沈砂池に於て池底内に沈澱した汚砂は池底長手
方向に配設したスクリユーコンベヤにて池底の一
端側に設けた沈砂ビツト内に掻き寄せるようにな
している。この沈砂池は比較的長いものである
が、スクリユーコンベヤはその機能から長手方向
に配置されるのが一般的である。又スクリユーに
よつて沈砂を搬送する都合からスクリユーは中間
部に軸受を設けることができず、その両端で支持
する必要がある。しかし長いスクリユーコンベヤ
をその両端のみで支持する場合、スクリユーコン
ベヤの中間部で自重によりたわみが生じ、円滑な
駆動が行えない。このためスクリユーコンベヤの
軸を中空として密閉することによりコンベヤ自体
に浮力を働かせてコンベヤ中間部のたわみを防止
する考案がなされている。しかし中空軸によるコ
ンベヤに浮力を働かせようとするならば、軸径が
非常に大なるものとなり、一般に沈砂掻寄機とし
て使用されるスクリユーコンベヤの径ではコンベ
ヤ軸中央のたわみを解消できるだけの浮力は働か
ず、抜本的な解決方法とはならなかつた。

本考案はこれに鑑みてなしたもので、長尺のス
クリユーコンベヤ用スクリユーを複数に分割し、
これらの分割スクリユーを継手スクリユーにより
一体化すると共に、中間部に設けられたこれらの
スクリユーあるいは継手スクリユーの少くとも一
つを短尺スクリユーにより形成し、該短尺スクリ
ユーのスクリユー羽根をライナートラフにより支
持することを特徴とする。

以下本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

図に於いて１は沈砂池で、一連又は二連以上配
設されている。この沈砂池１の長手方向に亘つて
沈砂掻寄機用のスクリユーコンベヤ２が配置さ
れ、水中又は図示の如く池上に設置された駆動装
置３にて駆動される。そして沈砂底部に沈澱する
沈砂が前記コンベヤにて池底一端に設けたピツト
４内に集砂される。このスクリユーコンベヤは池
底部にしかもその長手に亘つて設けたＵ形のトラ
フ５内に設置されると共に該コンベヤの一端側即
ち沈砂ピツト側を軸受６にて回動自在に支持さ
れ、他端を駆動側軸受７にて支持される。またこ
のスクリユーコンベヤの中央部ではその自重等に
よつて両端支持のみでは防ぐことのできないたわ
みを解消するため、しかも沈砂掻寄の効率を損う
ことなくコンベヤを支持せしめる。このコンベヤ
中央部の支持はＵ形トラフ５内に該トラフ５内に
該トラフ内面に沿うようＵ形に彎曲形成せしめた
ライナートラフ８を設け、このライナートラフ８
にてスクリユーコンベヤの羽根外周面と当接摺動
させて支持させるようになす。従つてこのライナ
ートラフ８と摺動する羽根は他部に比べ摩耗が激
しいものとなり、交換する必要が生じる。そこで
本考案ではスクリユーコンベヤを一本状とする
が、このライナートラフ部分を中間スクリユー２
２とし、スクリユーコンベヤの本体となる２本の
端部スクリユー２１，２１の中間に中間スクリユ
ー２２を配設する。そしてこの端部スクリユー２
１と中間スクリユー２２との間に更に継手スクリ
ユー２３を介在せしめて一本のスクリユーコンベ
ヤをなす。そして第３図と第４図に図示している
とおり、中間スクリユー２２を短尺スクリユーと
する。この短尺スクリユーをライナートラフで受
けることは可能である。

この中間スクリユー２２はライナートラフとそ
の羽根２２ａが接して摺動摩耗するため継手スク
リユーと同一軸心上となるようにして継手スクリ
ユーを半割り継手にて交換自在に接合する。この
ため、中間スクリユーの羽根２２ａやライナート
ラフ８が損耗した時には継手スクリユーの解体に
より、中間スクリユーを軸方向に移動することな
く、軸方向に対して垂直方向に移動できるので容
易に新しい中間スクリユーとライナートラフとを
交換できる。この継手スクリユーは端部スクリユ
ー２１とも接合されるものである。また上記端部
スクリユー２１はその重量を軽くするため内部が
中空で、汚水の侵入によつてスクリユー軸の内部
より錆びないよう密閉することが望ましい。また
中間スクリユー２２は内部が中空であつても中空
でなくてもよい。またライナートラフ８は普通一
本のスクリユーコンベヤに対して中央部に一箇所
設けるがスクリユーコンベヤが長尺なる場合、ラ
イナートラフ一箇所ではコンベヤ中間部のたわみ
を防止できない場合、ライナートラフ及びこのラ
イナートラフ内に位置する中間スクリユーを一本
のスクリユーコンベヤ内に二箇所以上設けること
もある。

而して本考案によれば、スクリユーのたわみ
は、ライナートラフに短尺スクリユーのスクリユ
ー羽根を支持することにより防止される。その結
果、スクリユーの羽根は損耗するが、この損耗を
短尺スクリユーにのみ発生させることにより、ス
クリユーはごく一部のみの交換で回復する。又継
手スクリユーを設けることにより、この交換は軸
方向に移動することなく容易に交換することが可
能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断正面図、第２図は縦断側面図、第
３図はスクリユーコンベヤの一部を示す正面図、
第４図は要部の断面図である。 １…沈砂池、２…スクリユーコンベヤ、３…駆
動装置、４…沈砂ピツト、５…トラフ、６…軸
受、７…駆動側軸受、８…ライナートラフ、２１
…端部スクリユー、２２…中間スクリユー、２２
ａ…羽根、２３…継手スクリユー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 沈砂池の池底長手方向に設けたトラフ内にスク
   リユーを配置し、かつスクリユー両端を軸受にて
   回動自在に支持せしめてなるスクリユーコンベヤ
   において、所要長さを有するスクリユーを、両端
   軸受に各一方支持される二つの端部スクリユー
   と、その中間部に配設される中間スクリユーと、
   これら各スクリユーを結合して一本状のスクリユ
   ーを形成する軸方向に対して垂直方向に取出し可
   能な半割り状の継手スクリユーとにより構成する
   と共に、該中間スクリユーを短尺のスクリユーに
   より形成し、該短尺スクリユーのスクリユー羽根
   を支持するライナートラフを前記トラフ内周面に
   設けたことを特徴とするスクリユーコンベヤ。