JPH02297433A - 複合鋼板 - Google Patents

複合鋼板

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JPH02297433A
JPH02297433A JP11831789A JP11831789A JPH02297433A JP H02297433 A JPH02297433 A JP H02297433A JP 11831789 A JP11831789 A JP 11831789A JP 11831789 A JP11831789 A JP 11831789A JP H02297433 A JPH02297433 A JP H02297433A
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JP
Japan
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filler
steel plate
core material
resin
weldability
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Pending
Application number
JP11831789A
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English (en)
Inventor
Yasunobu Uchida
康信 内田
Masaji Murase
正次 村瀬
Tomoshige Ono
友重 尾野
Masahiro Wakui
涌井 正浩
Junichi Mano
純一 間野
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/001Interlayers, transition pieces for metallurgical bonding of workpieces
    • B23K35/004Interlayers, transition pieces for metallurgical bonding of workpieces at least one of the workpieces being of a metal of the iron group

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] この発明は複合鋼板に係わり、特に、複合鋼板の溶接性
及び耐蝕性を改善するために樹脂層に含有されるフィラ
ーの改良を行った複合鋼板に関する。
〔従来の技術〕
複合鋼板とは綱板間に樹脂層を挟装してなるものであり
、鋼板に比べて樹脂層を厚くして軽量化を目的としたラ
ミネート鋼板と、鋼板に比べて樹脂層を薄くして制振性
を目的とした制振鋼板があることが知られている。
ところで、複合鋼板の中間層に使用されている樹脂それ
自体には導電性がないためにスポット溶接性を可能にす
る上で、種々の提案がなされている。
これらの提案のうし、導電性担体であるフィラーを樹脂
に含有して樹脂層を導電化して溶接を可能にする従来例
が存在する。
このフィラーは樹脂層に含有されて綱板間に樹脂層を挟
装して圧着される隙に鋼板同士と接触してスポット溶接
時に電気的な短絡を形成するごとにより溶接を可能にす
るものである。
このフィラーには、カーボンで代表される無機質のもの
と金属質のものとが提案されている。
無機質のフィラーを含有する従来例として、例えば特開
昭57−163560号(カーボンブラック)、特公昭
61−49112号(カーボングラファイト)が提案さ
れており、金属質のフィラーを含有する従来例として、
例えば特開昭56−31540号(鉄粉)、特開昭61
−40150号(亜鉛粉)、特開昭61−41540号
(リン化鉄粉)、特開昭62−151332号(金属粉
、金属フレーク、金属繊維)が提案されている。
複合鋼板では樹脂中にフィラーを含有して樹脂のフィル
ムを作成し、綱板間にフィルムを挟装して樹脂層を形成
するか、フィラーを含有する液状樹脂を鋼板上に塗工し
て樹脂層を形成するかして、プレスまたはロールによっ
て鋼板と樹脂とを熱圧着することにより複合鋼板を製造
していた。 ところで、複合鋼板の溶接性を良好なもの
に維持するには、樹脂層の厚みに対してフィラー粒径を
一定な値にする必要があるため(特開昭63−1880
40号等)、篩を通過した一定粒径のフィラーが使用さ
れていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
無機質のフィラーであるカーボン等は、脆いため樹脂と
フィラーを混合する際破砕されたり、樹脂と鋼板とを圧
着する際の加圧力、またはスポット溶接の際の加圧によ
って破砕されるめに、フィラーの粒径が初期の粒径とは
異なるものが配合されることになり、同鋼板のスボンI
−溶接性を不安定なものにしていた。つまり、フィラー
に番Jある程度の硬さが必要である。
一方、金属のフィラーについては、破砕されるような現
象は生じていないが、金属によっては、スポット溶接時
に高い電流密度が実現できない結果、ナゲツト形成が小
さくなり継手強度を十分血保てきす、溶接を不安定なも
のにしていた。
さらに、金属フィラー、特に安価で高頻度で使用される
鉄粒子の場合は極めて錆やすく樹脂層中で腐蝕され、鋼
板と樹脂との接着強度を低下していた。接着性が低下す
ると成形加工の際、銅板と樹脂とが剥離すること等が生
ずるため、加工性が低下することに繋がる。
そこで、この出願に係る発明は上記課題を解決するため
に、フィラーを改良することにより溶接性及び接着性に
優れた複合鋼板を堤供することを目的とする。
〔課題を解決するだめの手段〕
上記目的を達成するために請求項に記載の発明は、―板
間に導電性担体であるフィラーを含有した樹脂層を設け
てなる複合銅板において、前記フィラーは、μHv≧5
0の硬度を有する芯材と、該芯材に被覆されてなり当該
芯材より導電性が高く、かつ耐蝕性が良好な金属被覆層
からなることを特徴とするものである。
この発明において、硬度(μHv )が50以上で溶接
の際溶融するものであれば、たとえ導電性または耐蝕性
の少なくとも一つが低いものでも芯材として使用するこ
とができる。このため、フィラー芯材用材料として安価
な鉄及びその他の金属またはプラスチック等を使用でき
る。
また、芯材に被覆される金属材料としては、導電性及び
耐蝕性が良好な、Au、Cu、Ni、Ag、Cr、Mo
、W、Tiの少なくとも一種の単体またはこれらの複合
体を用いることができる。
〔作用〕
フィラー芯材の硬度(μHv)は、μHv≧50である
ため、複合鋼板製造の際の鋼板と樹脂との圧着の加圧、
溶接時の加圧、成形加工時の加圧によってフィラーが粉
砕されることがない。
また、フィラーの被覆層は芯+Aよりも導電性が良好な
金属で形成されているため、この被覆層に溶接の際の電
流が集中して高い電流密度が形成できる。その結果、ナ
ゲツト形成が大きくなり高い継手強度を得ることができ
る。
さらに、被覆層は耐蝕性の良好な金属で形成されている
ために、被覆層自身の腐蝕を防くと同時に芯材の腐蝕を
防止する。この結果、鋼板と樹脂との接着性の劣化を防
くことが可能となる。
尚、芯材の硬度(μHv )がμ)I v < 50で
あると、複合鋼板製造時の加圧、成形加工時の加圧及び
溶接時の加圧によってフィラーが破砕して?容接性が不
安定となるので、芯材の硬度を4−記のように限定した
〔実施例] 次に本発明の実施例について説明する。
第1図は本発明に用いられるフィラーの構成を示した模
式回である。
第1図において、1は芯材を示し、2はこの芯材に被覆
された金属被覆層を示す。
芯材は硬度(μHv )がμII v≧50のものであ
り、溶接の際に溶解するものであればいかなるものも使
用することができる。たとえ導電性及び耐食性が低いも
のでも良い。導電性及び耐食性は金属被覆層によって確
保されているからである。
このような芯材形成材料として、例えば安価な鉄粒子お
よびプラスチック粒子を用いることができる。
芯材形成材料としてのプラスチックは、フィラーが含有
される樹脂と同じものであっても良いし、これとことな
るものであっても良い。
上記金属被覆層2は、芯材が金属で形成されている場合
は例えばメッキ法によって芯材に被着させることができ
る。また、芯材がプラスチックで形成されている場合は
、蒸着法、スパッタ法、CVD法、イオンブレーティン
グ法等によって芯材に被着させることができる。
金属被覆層は、上記芯材よりも導電性の高く、かつ耐蝕
性の金属で形成される。
金属被覆層が芯材よりも導電性が高い結果、芯材よりも
この被覆層に溶接の際の電流が集中する。
その結果、溶接の隙、金属被覆層の部分に高い電流密度
を形成できるため、ナゲツト形成が大きくなり高い継手
強度を得ることができる。
また、金属被覆層は耐蝕性が良好である結果、芯材に被
腐蝕性が高い材料を用いてもフィラーの腐蝕を防止する
ことができる。この結果、樹脂と鋼板との接着性の低下
を防止することが可能となる。
金属被覆層を形成するための金属材料としては、例えば
、Au、Cu、Ni、Ag、Cr、Mo。
W、Tiの少なくとも一種の単体またはこれらの複合体
を用いることができる。
金属被覆層の被覆厚は特に制限されないが、0.1〜2
0μmの範囲にあることが好ましい。0゜1μm未満で
あると、加圧ノjの如何によっては被覆層に亀裂が形成
され溶接性及び接着性が悪化することがあり、20μm
を越えると電流密度の集中の度合いが低下して溶接性に
影響を与えることがあるからである。
金属被覆層の形成材料は上記の中から選択できるが、フ
ィラーを樹脂中に均一に分散させることが必要である。
フィラーの分散が不足する個所ではナゲツト形成が小さ
くなり継手強度が低下する。
また、フィラーの分散が過大になる個所では樹脂量が相
対的に不足して、鋼板と樹脂層との接着性が低下し、か
つ制振鋼板の場合は制振性が低下する。
フィラーが含有される樹脂としては、ポリプロピレン、
ポリエチレン、熱可塑性ポリエステル。
塩化ビニル等の熱可塑性樹脂である。または、エポキシ
、ポリウレタン、アクリル、熱硬化性ポリエステル等の
熱硬化性樹脂である。また、これらの共重合体、変性体
であっても良い。これらの樹脂は、単独で、あるいは熱
可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを混合して、それぞれの単
独樹脂の場合より広い温度範囲で安定した硬さが得られ
る混合樹脂として用いることができる。混合樹脂とする
場合は、上記熱可塑性樹脂をヘースにして、これに添加
される熱硬化性樹脂の混合比を調節することにより、常
温用、中温用1高温用など使用環境によって最適の制振
特性を付与することができる。
この樹脂に対するフィラーの含有割合は、1〜20νo
1%であることが好ましい。フィラーの含有割合が1v
o1%未満であると樹脂中の溶接電流の確保が困難で溶
接の継手強度が低下し、一方、フィラーの含有割合が2
0vo1%を越えると相対的に樹脂量が不足して樹脂と
鋼板との接着性が低下し、制振鋼板の場合は制振性も低
下する。
また、樹脂層の厚さくA)に対するフィラー粒径(F)
の比(A/F)は、0.5〜2であること、特に1.0
〜1,5であることが好ましい(フィラーが球状の場合
は粒径は直径であり、フィラーが球状でない場合は粒径
は最小径とする)。(A/F)が0.5未満であると、
樹脂層厚に対してフィラーの粒径が小さ過ぎるため、鋼
板と樹脂を圧着してもフィラーが鋼板同士を電気的に短
絡することが困難であり、(Δ/F)が2を越えるとフ
ィラーが樹脂層よりも厚く成りすぎて樹脂と鋼板の密着
性を阻害して鋼板と樹脂の接着性を低下させる。
芯材の形状としては特に限定されるものではないが、球
形またはこれに近いものであることが好ましい。即ち、
フィラー全量の80vo1%以上についてフィラーの長
径(L)と短径(S)との比(L/S)が1.0≦L 
/ S≦1.2であることが好ましい(フィラーが球状
である場合には長径−短径−直径となる。)。球状の方
がフィラーの粒度分布を揃え易いからであり、また( 
L / S )がこの範囲にないと樹脂がフィラーの通
電経路を妨げる結果となるからである。
上記実施例では、被覆層を一層で形成しているが被覆層
を複数で形成することも可能である。
次に具体的な実施例について説明する。
第1表に示すように粒径が80〜100μmの芯材に金
属を5μm蒸着またはメッキして被覆層を有するフィラ
ーを得た。
次いで、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレー
ト)に作成されたフィラーを10νo1%配合してこれ
をトルエンに溶解して液状樹脂とした。
この液状樹脂を0.4mmw、の冷延鋼板に塗工した後
、樹脂塗工層を電気炉で150°C,2分間力(I熱乾
燥し、次いで、他の鋼板を220’C,l0kg/cJ
の条件でホットプレスにより熱圧着して複合鋼板(実施
例鋼板)を作成した。面、樹脂層の厚みは90μmにし
た。また、芯材、被i+3、被覆厚を種々変更して実施
例鋼板を製造した。
一方、比較例として、金属被覆層を設けないフィラーを
利用して上記と同様に樹脂を塗工、乾燥、圧着して複合
鋼板を作成した。
次いで、各実施例鋼板及び比較例鋼板について、溶接性
試験、耐久性試験を行った。各試験条件は次の通りであ
る。
監接柱拭竣 各々の実施例鋼板及び比較例鋼板から25mmx30m
mの複合鋼板同士のスポット溶接を行った。
溶接は、ダイレフI・スポット溶接で加圧力170冊 kgf、電流8KA、通電8サイクル、チップ径8R球
形状で行った。このスポット溶接後の試験片を引張試験
機により、引張り継手の破壊形態を観察した。
紺久旦菰駿 各々の実施例鋼板及び比較例鋼板から250mmX 1
.50 mmの試験片を切り出し、鋼板表面にテープを
貼り、塩水噴霧試験(J l5Z−2371)を行った
。暴露環境は、5%Na Cff1溶液が噴霧される3
5°C環境である。ここに1000h暴露し暴露後の接
着強度(Tピール強度、JIS−6854)を測定した
。これを塩水噴霧前の初期接着強度と比較することによ
り強度保存率〔(試験前の接着強度/試験後の接着強度
)X100(%)〕を求めた。
同様な試験片を50°C15%Na(、p、溶液に10
00h浸漬し、上記強度保存率を求めた。
また、上記耐久試験前と後とで溶接性の評価を行った。
この評価は、上記スボッ1〜溶接性の条件下で、溶接で
きたものを溶接可能として「○」と判定し、一部でも未
通電があるときは溶接性不良として「×」と判定した。
第1表において、塩水噴霧前の接着性を一次スボッ1〜
溶接性とし、塩水噴霧後の接着性を二次スボッ1へ溶接
性とした。
上記試験結果を次の第1表に示す。
(以下、余白) A 第1表から分かるように、実施例鋼板1では、芯材に鉄
粉を使用するが、芯材にはNi被覆層が形成されている
ために、溶接性(−次スボンド溶接性)が良好であるば
かりでなく、溶接時にこの被覆層に電流密度が集中して
高い溶接継手強度を得ることが可能である。尚、本実施
例ではフィラー含有量及びフィラー粒径が共に良好な範
囲内であるので、鋼板と樹脂との接着性が良好である結
果、高い初期接着強度(Tピール強度)を有している。
また、実施例鋼板1では、N1被覆を有するため耐蝕性
に優れている。その結果、塩水噴霧試験後においても高
い接着強度(Tビール強度)及び強度保存率(%)を有
しているため、樹脂と鋼板との良好な接着性をそのまま
保持していることが分かる。また、塩水試験後において
フィラーが腐蝕されていない結果、腐蝕後にスポット溶
接性試験を実行しても溶接性(二次スボント溶接性)が
良好であることが分かる。
実施例鋼板2は、実施例鋼板1と異なり芯材に G N1をJ y圭することにより被覆層を完成したフィラ
ーを用いているが、実施例8iA十反1と同様に溶接性
及び耐蝕性も良好である。このことは、金1.ffiの
被覆方法としては、種々のものか選択可能であることを
示している。
実施例鋼板3では、フィラーの芯材にポリプロピレン(
プラスチック)を用いているが、その表層にはN1が被
覆されているため、溶接の際にこのN1層に高い電流密
度を形成可能である結果、組手強度が良好である。この
ことは、フィラーの芯材には通常の安価な鉄等の金属の
他、N1等が被覆可能なプラスチックを用いることかで
きることを示している。そして、N1は耐蝕性が良好で
あるため、実施例鋼板3も実施例鋼板1と同様に良好な
耐久性を有する。
実施例鋼板4では、フィラーの芯(AにNi0代わりに
Auを用い、実施例鋼板5では同しくNiの代わりにC
uを用いているが、これらの釦1仮でも、実施例鋼板1
と同様に良好な溶接性及び耐久性を有している。ごのこ
とは、被覆層形成材料としてNiの代わりに芯材よりも
導電性が良好な他の耐蝕性金属を広く使用できることを
示している。
実施例鋼板6では、実施例鋼板1と同様に芯材に鉄を使
用しNiを被覆しているものであるが、Niの被覆層厚
さが実施例鋼板1の比較して極めて薄く形成されている
。この実施例鋼板6の溶接性及び耐久性は全体として見
れば良好であるが、被覆層が薄く形成されているために
、スボッ)?8接の際の加圧力の如何によっては被覆層
にわずかながらクランク等が入るため、その分溶接継手
強度が実施例鋼板1と対比して若干低下する。
また、被覆層を薄く形成すると被覆層にピンホールが生
し耐蝕性が若干低下することもある。そのため、実施例
鋼板6の塩水噴霧試験後の接着強度及び強度保存率が実
施例鋼板1に比べて若干ながら低下する。しかしながら
、溶接継手強度の低下及び塩水噴霧後の接着強度の低下
は、実用上問題に成らない程度である。
実施例鋼板7では、実施例鋼板6の場合と反対に被覆層
に厚いN1層を形成したフィラーを用いJ  ’1 ている。この時、Ni層を厚くするとズボン1〜溶接の
際N1層に於ける電流密度の集中の度合いが低下し、そ
の層形成されるナゲントが小さくなる結果、溶接継手強
度が若干低下する。また、Niは極めて高価であるため
、その被覆厚は必要以−1―に大きくすることはない。
但し、溶接継手強度の低下量は実用上問題にならない程
度である。
次に比較例鋼板の結果について説明する。
比較例鋼板1ではカーボンブラックのみからなるフィラ
ーを用いている。この鋼板では、耐蝕性に問題のないカ
ーボンブラックを用いているため、塩水噴霧後の接着強
度及び強度保存率は良好な値となっているが、硬度は低
いため溶接の際の加圧によって破砕されることがあり、
破砕された部分でフィラーの粒径が初期値と変わってし
まい、樹脂厚に対してフィラーの粒径が小さくなる部分
を生じる。この部分では溶接の際未通電となり、実施例
鋼板と対比して溶接性(−次スボッ1〜溶接性)が低下
し、溶接継手強度も低下する。
比較例鋼板2では鉄粉のみからなるフィラーを用いてい
る。この鋼板では、耐蝕性が不良な鉄粉を用いているた
め、樹脂との界面において鉄粉が腐蝕する。その結果、
塩水噴霧試験後の接着強度及びその強度保存率が上記実
施例鋼板に比較してかなり低下する。そして、塩水噴霧
の後での二次スポット溶接性も不良となる。腐蝕部分に
おいて導通不良となるからである。
また、この比較例m仮2において、鉄粉表面に鉄より導
電性に冨む金属が被覆されていないため、電流密度の集
中の度合いが弱く、形成されるナゲツトが小さいため、
塩水噴霧前でも溶接継手強度も実施例鋼板に比較して小
さくなる。
比較例鋼板3では、Niのみからなるフィラーを用いて
いる。この鋼板では、耐蝕性が良好なNiを用いている
ため、塩水噴霧後の接着強度及び強度保存率さらには塩
水噴霧後の二次スポット溶接性も良好ある。しかし、フ
ィラー全体が極めて高価なNiで形成されているため、
鋼板コストが大幅に大きくなる。
また、比較例鋼板3と実施例鋼板1とを対比すると実施
例鋼板lでは、フィラーの芯材の鉄より被覆層のN1の
方が導電性良好であるため、被覆層に高い電流密度が形
成されスポット溶接の際に形成されるナゲ・ントが大き
くなり、比較例鋼板3に比べて高い溶接継手強度を得る
ことができる。
このため、フィラーを高価なNiでのめ形成すると目標
とするフィラー粒径を稼く必要から多量のN1を必要と
するが、フィラーの芯材を安価な鉄にし被覆材をNiに
しても耐蝕性は問題がなく、かつ被覆層により高い電流
密度を形成可能である。
したがって、フィラーをこのような多層構造にすれば、
経済性と複合鋼板の性能(溶接性、i1蝕性)とを同時
に向することができる。
また、鉄表面にNiを被覆したフィラーと鉄のみからな
るフィラーのポリエステル樹脂に対する分散性を調べた
ところ、前者の方が分散性良好であった。実施例鋼板l
の溶接継手強度が比較例鋼板3のそれより大きいのは、
この理由にもよる。
以上の実施例ではスポラトン8接を用いて複合鋼板を製
造しているが、シーム溶接、プロジェクタU ジン溶接等の他の電気抵抗溶接方法を使用することもで
きる。
また、上記実施例では鋼板としては冷延鋼板を用いてい
るが、これに限定されず、クロメート処理鋼板、亜鉛処
理鋼板、リン酸処理鋼板、ステンレス鋼板、有機被膜鋼
板等の各種の表面処理、非処理の鋼板を使用することが
できる。また、これ以外の金属板を使用することもでき
る。
また、樹脂と鋼板との圧着をプレスによっているが、ロ
ール圧着を使用することも可能である。
また、上記実施例の数値は単なる例でありこれに限定さ
れず他の数値を選択することも可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、芯材に該芯材より
も導電性が良好でかつ耐蝕性の金属被覆層を形成してな
るフィラーを、樹脂層中に含有しているため、溶接性及
び耐蝕性に優れた複合鋼板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられるフィラーの構成を示す模式
図である。 図中、1は芯材、2は金属被覆層を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)綱板間に導電性担体であるフィラーを含有した樹
    脂層を設けてなる複合鋼板において、前記フィラーは、
    μHv≧50の硬度を有する芯材と、該芯材に被覆され
    てなり当該芯材より導電性が高く、かつ耐蝕性が良好な
    金属被覆層からなることを特徴とする複合鋼板。
JP11831789A 1989-05-11 1989-05-11 複合鋼板 Pending JPH02297433A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023013529A1 (ja) * 2021-08-06 2023-02-09 パナック株式会社 接続体の製造方法及び接続体

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WO2023013529A1 (ja) * 2021-08-06 2023-02-09 パナック株式会社 接続体の製造方法及び接続体

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