JPH02294696A - 残響付与方法 - Google Patents

残響付与方法

Info

Publication number
JPH02294696A
JPH02294696A JP1116888A JP11688889A JPH02294696A JP H02294696 A JPH02294696 A JP H02294696A JP 1116888 A JP1116888 A JP 1116888A JP 11688889 A JP11688889 A JP 11688889A JP H02294696 A JPH02294696 A JP H02294696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delay
signal
circuit
delay circuits
wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1116888A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2674208B2 (ja
Inventor
Toshifumi Kunimoto
利文 国本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP1116888A priority Critical patent/JP2674208B2/ja
Priority to US07/513,078 priority patent/US5248844A/en
Priority to SG1996008688A priority patent/SG43343A1/en
Priority to DE69027883T priority patent/DE69027883T2/de
Priority to EP90107534A priority patent/EP0393701B1/en
Publication of JPH02294696A publication Critical patent/JPH02294696A/ja
Priority to HK219696A priority patent/HK219696A/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP2674208B2 publication Critical patent/JP2674208B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 この発明は電子楽器、残響装置等に用いて好適な楽音合
成装置に関する。 「従来の技術J 従来から、自然楽器によって発生される楽音波形を波形
メモリに予め記憶し、演奏咎の操作に応じて当該楽音波
形を波形メモリから読み出し、楽音発生を行う電子楽器
がよく知られている。また、高性能な電子楽器において
は、波形メモリから読み出された楽音波形に対して演算
を施したり、あるいは複数の楽音波形を合成する処理が
行われ、より自然な楽音の再生が行われている。 しかし、実際の自然楽器の音は、演奏者のく仕あるいは
技量、あるいは演奏の環境等により、実に多様に変化す
る。例えば、クラリネット等の管楽器においては、音階
が同じであっても、強奏であるか、それとも弱奏である
かによって楽音波形が多様に変化し、聴衆には、その変
化が音色の変化となって感じられる。なお、この現象に
ついては、後で詳述する。 このような自然楽器における多様な楽音波形を忠実に再
現する電子楽器を、上述した波形メモリを用いた方式に
よって実現しようとすると、多くの種類の波形を記憶す
ることができる波形メモリ、および;隻雑な波形処理が
可能な演算手段が必要となり、その実現は困難なものと
なる。 このような背景から、波形メモリ等を用いないで、自然
楽器を発音メカニズムをモデリングし、作成されたモデ
ルを動作させることにより、自然楽器の楽音を発生しよ
うとする試みが行われた。 この種の技術は、例えば特開昭63−40199号公報
に開示されている。 以下、上述の自然楽器のモデリング、およびこのモデリ
ングによって得られるモデルを用いた楽音合成装置につ
いて、管楽器を例に挙げて説明する。 管楽器の最も単純なモデルは、第9図に示すように、共
鳴管I(管楽器の管郎のモデル)および弾性体によるリ
ード2とを組み合わけることにより構成される。この構
成において、吹奏者がリード2に呼気2Aを吹き込むと
、この呼気圧PAによってリード2が管内側に押される
(矢印2F方向)。 また、リード2は弾性体であるので、呼気2Aが吹きか
けられたことにより振動する。この結果、リード2の管
内側に空気の圧力波(粗密波)が発生し、これが進行圧
力波Fとなって共鳴官Iの終端部IEに向かう。そして
、進行圧力波Fは終端部IEにおいて反射され、反射圧
力波Rとなってリード2に戻り、リード2は反射圧力波
Rからの圧力PRを受ける。この結果、リード2は、P
=PA−PR   ・・・・・・(!)なる圧力Pを受
ける。結局、リード2は、この圧力Pおよびリード2の
弾性特性に従って振動することとなる。第10図はり一
ド2の弾性特性、ずねわち、リード2が受ける圧力P(
入力)とり一ド2の変位量(出力)との関係を例示した
ものである。 この図に示すように、リード2の変位量は圧力Pに対し
て非線形であり、圧力Pがある程度大きくなると変位量
は飽和する。 さて、リード2における振動の周波数が以下説明する共
鳴管1の共振周波数に等しい場合に共鳴現象が起こり、
共鳴管1において大きな圧力波が得られ、これが管楽器
の楽音として出力される。 すなわち、共鳴管tの気柱の寸法しによって決まる特定
周波数(この周波数が共振周波数と呼ばれる)の空気振
動が発生した場合、共鳴管1内の寸法L方向に空気圧力
波の定在波が発生され、共鳴管1において大きな振動が
得られる。この現象が共鳴現象と呼ばれている。 ここで、共鳴管1の寸法Lと定在波の波長λとの関係に
ついて説明する。第1!図に示すように、共鳴管の両終
端部が開放している場合は、終端部において空気粒子は
自由に動くことができるので、圧力波FおよびRの振幅
は最大値となる。また、この場合、終端部において、反
射圧力波Rは進行圧力波IFに対して逆相となって反転
される。従って、この場合、共鳴管1において発生し得
る定住波の波長λは、 λ= 2 L / n      ・・・・・・(2)
(ただし、n=1.2,3,・・・) となる。第I+図は、n−1.2.3の場合における定
在波の状態を示したものである。こ.れに対し、第12
図に示すように、共鳴管Iの片方の終端部が閉じている
場合は、この終端部において空気の粒子は動くことがで
きないので圧力波FおよびRの振幅が0となる。従って
、この場合の定在波の波長λは、 λ= 4 L/(2 n − 1 )  ・・・・・・
(3)(ただし、n=I,2,3,・・・) となる。第12図はn=I,2.3の場合における定在
波の状聾を示したものである。 そして、このような特性を存する共鳴管1に、リード2
によって、下記式(4)に示す共振周波数rnの空.気
振動が与えられると、共鳴管玉において上記共鳴現象が
発生する。 fn=c/λ ・・・・・・(4) (ただし、Cは圧力波FおよびRの伝播速度を表す) そして、管楽器では、リード2が共鳴管l内の圧力定在
波に同期して振動することにより、共鳴illこおける
共鳴が維持される。すなわち、例えば、リード2が矢印
2F方向に振れ、これjこより進行圧力波Fが発生し、
これが終端部IEで反射されて反射圧力波Rとなってリ
ード2に帰還し、これにより、リード2が矢印2R方向
に振れ、進行圧力波Fか発生し、これ終端部IEで反射
されて反射圧力波Rとなってリード2に帰還し、リード
2が再び矢印2F方向に振れるという具合に、リード2
の振動と圧力波の往復連動(すなわち、定在波の振動)
とが同期を保ちつつ持続する。 このように、管楽器では、リード2と共鳴管2の圧力定
在波とが同期して振動することにより、共鳴が維持され
楽音が発生される。ここで、り一ド2の振動は非線形振
動であるので、この振動によって得られる圧力波Fおよ
びRは多くの高調波成分を含み、また、共鳴管lも上記
式(2)および(3)において示したように多くの共振
周波数を有する。従って、共鳴管r内では多くの共振周
波数の空気振動が得られる。 第13図は上述したような管楽器の発音メカニズムをシ
ミュレートすることにより得られた楽音合成装置の構成
を示したものである。なお、この楽音合成装置の構成は
管楽器に限らず、弦楽器等の他の楽器にも勿論適用する
ことができる。 第13図において、IIはリード2の動作をシミュレー
トした非線形素子、l2は共鳴管2をシミュレートした
共振回路、13はリード2において行われる上記式(f
)の圧力演算をシミュレートした加算器である。この加
算器13によって、共振回路■2からの出力信号(前述
の反射圧力波Rに対応する信号)と呼気圧PAに対応す
る入力信号VAとが加算され、非線形素子IIに供給さ
れる。 この構成によれば、入力信号VAによって、非線形素子
!■が直流バイアスされる。そして、非線形素子I!の
出力信号が共振回路I2に入力され、共振回路12の出
力信号が加算器l3を介して再人力されることにより、
非線形素子11が励振される。このようにして、第13
図の回路は発振動作する。 ここで、非線形素子I1は、その入出力特性が、前述し
たり一ド2の非線形特性をシミュレートすることができ
るように設計されている。なお、この非線形素子11は
ダイオード等の非線形素子によって実現する他、例えば
ROMに所望の非線形関数のデータテーブルを記憶して
おき、それを読み出すようにしてもよい。このように非
線形素子11の入出力特性を実際のリードの非線形特性
に合わせると、以下説明するように、非線形素子11の
出力信号として実際のリードにおける振動波形によく一
致した波形を得ることができる。 第14図は実際のクラリネットにおけるリードの振動波
形を例示したものである。この図に示すように、クラリ
ネット等の管楽器では、音階の同じ楽音を発音する場合
でも、強奏音と弱奏音とでは、振動波形が変化し、異な
った音色になる。さらに詳述すると、弱奏音の場合の波
形は比較的正弦波に近いが、これが強奏音になると、振
幅がリードの弾性限界によって決まる振動範囲L L 
− ULによって制限されるため、ピークの郎分かつぶ
れて歪んだ波形となる。この現象は、呼気圧PAに相当
する入力信号VAによって非線形素子11のバイアス点
を変えた場合における出力信号波彩の変化として再現す
ることができる。すなわち、弱奏の場合は呼気圧PAが
小さいので非線形素子+1のバイアス点は線形領域内と
され、非線形素子11の出力信号としては正弦波に近い
波形が得られる。これに対し、強奏の場合は呼気圧PA
が大きいので、非線形素子11のバイアス点は非線形領
域内となる。この結果、非線形素子11からは、高調波
成分を多く含んだ歪んだ波形が得られる。 次に共振回路l2について詳述する。この共振回路12
は、実現しようとする管楽器の共鳴管の形状に合わせて
設計される。ここで、実際の自然楽器の共鳴管の伝送量
周波数特性を例示する。第■5図はクラリネット管の伝
送量周波数特性、第16図はオーボエ管の伝送量周波数
特性を示したものである。これらの図に示すように、管
楽器の管郎は、その形状によって決まる共振周波数を極
とする多峰性の伝送量周波数特性を有する。なお、この
共振周波数と管形状の関係は上述した通り(式(2 )
,(3 )参照}である。そして、各管楽器のリードで
発生された空気振動が、このような伝送量周波数特性を
有する共鳴管に供給されることにより、個々の管楽器独
特の音色の楽音が発生される。 第17図は管楽器の管郎の伝送最周波数特性をノミュレ
ートした回路を例示したもので、この回路は第13図の
共振回路l2として使用される。 この図において、DF1〜DFnおよびDR.−DRn
は、谷々多段シフトレジスタ(通常、3段以上のものが
用いられる)によって構成される遅延回路であり、管内
における空気圧力波の伝送遅延をシミュレートしたもの
である。ここで、遅延回路D F +およびDRnが管
郎における最もリード2側寄りの部分に対応し、遅延回
路DFnおよびDR,が最も終端部IE寄りの部分に対
応している。そして、遅延回路DF.には第13図の非
線形素子IIの出力信号が人力され、遅延回路DRnの
出力信号が第13図の加算器13に入力される。 J,〜J n−.はジャンクンタン(結合回路)であり
、径の異なる管を連結した箇所において発生ずる空気圧
力波の散乱現象をンミュレートしたらのである。この図
では乗算器M1〜M4および加算器AA,により構成さ
れる4乗算型格子を用いた場合が示されている。なお、
“1千k,”.−kど,“I−k“kどは、各々乗算器
M,〜M4によって入力信号に乗算される係数であり、
管楽器内における信号散乱特性に合わけて決められる。 そして、このジャンクションJ,〜Jn一を介して、遅
延回路DF1〜DFnおよびDR.〜DRnの内、隣合
った乙のの間の信号伝送が行われる。例えば、遅延回路
DF.の出力信号はジャンクションJ1の乗算器Mを介
して遅延回路DF,に送られ、遅延回路DRn−1の出
力信号はジャンクションJ,の乗算’GM3を介して遅
延回路DRnに送られる。 TRMは終端回路であり、共鳴管lの終端部lEをソミ
ュレートしたものである。非線形素子l1から出力され
た信号は、遅延回路DF,〜DFnおよび各遅延回路に
介挿されたジャンクションJ1〜J n−,を経て、こ
の終端回路TRMに入力される。MLは終端部IEにお
いて圧力波が反射される場合におけるエネルギー損失を
シミュレートしたもので、前段の遅延回路DPnの出力
信号に損失係数g(lを乗算して位相反転器EVに出力
する。 位相反転回路IVは、管楽器の終端部IEが開口してい
る場合に、反射波が進行波に対して位相反転する現象を
シミュレートするものである。なお、終端部!Eが閉じ
ている場合には、この位相反転器fVは不要である。そ
して、位相反転器fVの出力信号は、直流除去回路DC
Hによって直流成分が除去され、遅延回路DR.に入力
される。そして、遅延回路D R l−D R nおよ
び各遅延回路に介挿されたジャンクションJ.=Jn−
,を経て第13図の加算器13に入力される。 この構成において、遅延回路D F l− D F n
およびDR.〜DRnの遅延時間の総和は、発生する楽
音の周波数に対応して決められる。また、実際の管楽器
では、進行圧力波Fの伝播(リードから終端部まで)に
要する時間と、反射圧力波Hの伝播(終端部からリード
まで)に要する時間とが同じであると考えられるので、
遅延回路DF,〜pFnの遅延時間の総和と遅延回路D
R.=DRnの遅延時間の総和はほぼ等しく設計される
。 以上のように、実際の管楽器の各部をシミコレートして
非線形素子1■および共振回路l2がナ.1成され、所
望の管楽器の楽音が合成される。なお、管楽器以外の楽
器、例えばギター等の弦楽器の場合は、弦の弾性特性に
合わせて非線形素子11を設計し、弦の長さに対応して
共振回路12を設計する。また、楽器の場合と同様、共
振回路を用いることにより、残響効果装置を構成するこ
とができる。以下、その例を説明する。 第18図は残響効果装置の構成例を示したものである。 この図において、.S F +, S R r, S 
P t. SRt,S F 3.S R3は残響音の伝
送遅延をシミュレ一トしたシフトレジスタ、f V I
A,r V IB,fV2A,( V2B,f V3A
,I V3Bは反転回路、MA,,MB,,MA!.M
Bt,MA3,MB+は残響音の減衰をシミュレートし
た乗算器、AIA,AIB.A2A.A2B.A3A,
A3B,A I 2 3,B 123は音響空間内で行
われる残響音の重ね合わせをシミュレートした加算器で
ある。ここで、シフトレジスタSFIおよびSR,、シ
フトレジスタSF,およびSR.、ソフトレジスタS 
F sおよびSR3の各ベアが、各々、音響空間におけ
る1つの残響音の伝送路に対応している。また、各シフ
トレジスタの段数N,,N,,N,は、シミュレー卜す
る残蕾音伝送路の伝送遅延時間に合わせて決められてい
る。 以下、この残響効果装置の動作を説明する。楽音に相当
する入力信号は、加算器B123を介し、さらに加算器
AIA.A2A,A3Aを各々介し、シフトレジスタS
F,,SF.,SF.に入力される。 シフトレジスタSF,に入力された信号は、所定時間遅
延されて、反転回路IVIBに入力され、反転される。 反転回路IVIBの出力信号は、シフトレジスタSR.
によって所定時間遅延され、反転回路IVIAを介し、
加算器AIAに帰還される。このようにして、残響音が
伝送路を往復する現象がノミュレートされる。他の伝送
路をシミュレートする回路(シフトレジスタSF’.,
SR,およびSF,,SR3によって構成されるループ
)においても同様の動作が行われる。 一方、シフトレジスタSF.,Sr”t,SF3の出力
信号は、各々乗算器M A l, M A t . M
 A 3 1こよって損失係数α,,α,,α,が乗じ
られ、加算器A123によって総合されて加算器AIB
,A2B,A3Bに入力される。また、シフ}・レジス
タSRSRffi,SR,の出力信号は、各々乗算器M
I3.,NIB * , M B 3によって損失係数
β,,β,,β3か乗じられ、加算SB123によって
総合されて加算5AIA,A2A,A3Aに人力される
。これにより、各シフトレジスタを伝播する信号が減衰
され、残響音の減衰がシミスレートされる。そして、こ
のようにして得られた残響効果音が加算器AI23から
出力される。 「発明が解決しようとする課題」 ところで、上述した従来の楽音合成装置は、進行波用の
遅延回路D F l− D P nおよび反射波用の遅
延回路D R I− D R nを設け、しかむ、進行
波用および反射波用の遅延回路の遅延時間をほぼ等しく
していたので、実現しようとする楽音の種類によっては
、遅延回路の総数が著しく多くなってしまう。従って、
楽音合成装置をハードウェアで実現する場合にはハード
量の増大を招き、また、信号プロセッサ等の演算によっ
て実現する場合には計算量の増大を招き、楽音合成装置
が大規模になってしまうという問題があった。また、遅
延をメモリにより実現する場合、メモリアクセスが増え
るという問題もあった。さらに、従来の楽音合成装置は
、楽音の発生開始の際、非線形素子から最初の信号が出
力されてから、その信号が遅延回路DF,〜DFnを経
て終端部に到達するまで待たないと楽音が発音されず、
いわゆるリアルタイム性が良くないという問題があった
。 この発明は上述した事情に鑑みてなされた乙ので、遅延
回路の総数を大きくすることなく構成することが可能で
あり、かつ、リアルタイム性の良い楽音合成装置を提供
することを目的としている。 「課題を解決するための手段] この発明は、入力信号に対応した励振信号を発生する励
振手段と、前記励振手段の出力信号を進行波信号として
終端部に向けて伝送すると共に該終端部における反射波
信号を前記励振手段に帰還する手段であって、該進行波
信号および反射波信号を所定時間遅延して該信号の進行
方向に伝送する複数の遅延回路およびこれら複数の遅延
回路の間の信号伝送を媒介する信号散乱用ジャンクショ
ンによって構成される双方向伝送手段とからなり、萌記
励振手段および双方向伝送手段を共振状態とすることに
より、楽音信号を得るようにした楽音合成装置において
、 前記双方向伝送手段における進行波用および反射波用遅
延回路の遅延時間の総和は発生ずる楽音の種類に対応し
て設定し、かつ、該進行波信号用の遅延回路の遅延時間
と該反射波信号用の遅延回路の遅延時間とが不均衡とな
るようにしたことを特激としている。 「作用J 上記構成によれば、遅延回路の総数を少なくすることが
できる。例えば、極端な場合、進行波用の遅延回路ある
いは反射波用の遅延回路のどちらか一方のみに遅延時間
を持たせ、その総和が発生ずる楽音に対応する所定時間
に一致するようにすることもできる。この場合、進行波
用、反射波用h々同数の遅延回路を用いた場合に比べて
、遅延回路の総数を半分にすることができる。 「実施例J 以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明す
る。 第1図はこの発明の一実施例による楽音合成装置の構成
を示すブロック図である。同図において、2lは楽器本
体に装備された各種操作子(図示せず)の操作を検知し
、それに従って楽音制御情報(音階、吹奏の強弱の程度
、ノート才ン、ノート才フ等)を発生する楽音制御情報
発生回路である。22は励振回路である。この励振回路
22は、而述した第13図の場合と同様、非線形素子1
1および加算器l3によって構成しても良いが、本実施
例では、入力信号VA、共振回路23の出力信号および
楽音制御情報に基づき、ROMによって実現される非線
形テーブル22゜を参照する構成とした。ここで、非線
形テーブル22゜には、楽音4制御情報発生回路2lか
ら供給される吹奏の強弱を示す情報が、直流バイアスV
Aとして供給される。23は共鳴管をシミュレートした
共振回路である。この共振回路23の共振周波数は、楽
音制御情報発生回路21から供給される音階を示す情報
に従って切り換えられる。この共振周波数切換は、例え
ば共振回路23内の遅延回路(この遅延回路については
後述する)間にセレクタ等のスイッチ手段を介挿し、こ
れを切り換えることにより、遅延回路の段数を切り換え
ることにより実施することができる。また、第f図にお
いて、非線形テーブル22゜一共振回路23→加算器l
3一非線形テーブル22゜によって構成される閉ループ
では、雑音等により自走発振か発生されるので、非線形
素子IIの出力をノートオン時のみイネープルすること
により必要でない場合(ノート才フ時)における自走発
振を止めるようにしている。 共振回路23の具体的構成例を第2図(a)および(b
)に示す。なお、これらの図において、府述の第l7図
と対応する郎分Iこは、同一の符号が付してある。また
、ジャンクションJ U,,J U,,・・・とじては
、前述した4乗算型格子の他、音声合成の分野でよく用
いられる2乗算型格子
【第3図(a)参照】、1乗算型
格子(第3図(b)参照)、正規化4乗算型格子{第3
図(b)参照}を用いてもよい。第2図(a)の共振回
路は、進行波の伝送路のみに遅延回路DFA,〜DFA
nが配備されている。また、第2図(b)は反射波の伝
送路のみに遅延回路DFB1〜DPBnが配備されてい
る。第17図の構成の共振回路と同じ種類の楽音を発生
する場合、各遅延回路DFA1〜DFAnおよびDF’
B.−DF13nの遅延時間は、遅延回路DF.〜DF
nおよびDR,〜D R n(第17図)の遅延時間の
2倍とする。 このようにすることで、第2図(a)および(b)の各
共振回路の伝送量周波数特性を第17図の場合と同じ特
性にすることができる。また、第2図(a)および(b
)の構成にすることにより、遅延回路の総数を第17図
の場合の半数で済ませることができる。さらに、第2図
(b)の構成の場合、楽音発生開始の際、リード(非線
形テーブル22゛)を発した最初の信号は遅延回路を介
さないで、終端回路TRMに伝送され、直ちに楽音が発
生される。 なお、この実施例においては、入力信号VAの系への入
力を加算により行っているが、他の種々の演算等によっ
て入力信号VAを系に反映させろことにより、より複雑
な楽音の合成も可能である。 次にこの楽音合成装置の共振回路の信号処理を信号プロ
セッサによって実行する場合について説明する。一般に
信号ブaセッサは、高速処理か要求されるので、パイプ
ライン演算方式により演算を行うようにしている。この
ようなパイプライン演算方式によれば、複数のマイクロ
命令のフJツヂ、演算等の各段階が、時間的にオーバラ
ップして並列実行されるので、信号処理を高速で行うこ
とかできる。しかしながら、第2図(a)および(b)
に示すように、ジャンクションの出力が遅延回路を介さ
ず直接他のジャンクションに接続される場合、δジャン
クションに対応する積和演算の実行に対し、以下説明す
るような特別な配慮を必要とする。 第4図はこの信号プロセッサにより第2図(b)の共振
回路の信号処理を実行する場合の各処理のブロックダイ
ヤグラムを示したものである。J,J,.・・・は各々
ジャンクション演算処理を示す。これらの処理JxJt
,・・・は、ジャンクシタンJU.,JUt,・・・に
おいて行われる信号の加算、乗算等の動作に対応ずるも
のである。ここで、各ジャンクシ3ン演算処理Jl,J
t,・・・の結果は、一旦、信号プロセッサ内のテンポ
ラリレジスタに保持され、このテンポラリレジスタを介
して、他のジャンクション演算処理に引き渡されるよう
になっている。 D,D,・・・は、遅延回路D F B I−D F 
B nの動作に対応する遅延処理を示す。第5図は第4
図の各ジャンクション演算処理J ,,J ,,・・・
を信号プロセッサにより実行する場合のALU(演算ユ
ニット)の動作を示したものである。同図において、S
T.〜S T t、ST+1−ST7、・・・は、マイ
クロ命令の実行ステートである。以下の説明では、この
信号プロセッサによって、各ジャンクション演算処理,
1++’?+・・・を実行する場合、各演算結果か得ら
れるのに各々3ステートを要するものとする。また、信
号プロセッサか共振回路各郎のデジタル信号の値を演算
し更新する周期、すなわち、サンプル周期は8ステート
分の長さを有するものとする。 第5図に示すように、第1番目のサンプル周期TWlの
ステートST.において、ノヤンクンヨン演算処理J.
を開始したとすると、この処理結果はステートS T 
tにならないと得られない。従って、ジャンクンヨン演
算処理J,はステートS T 3に開始することとなる
。同様の理由により、ジャンクション演算処理J,はス
テートsT6に、ジャンクション演算処理J4は第2サ
ンプル周期TW,のステートST.に、ジャンクション
演算処理J,は第2サンプリング周期TW.のステート
ST.に、というように各ジャンクション演算処理は必
要とするデータが得られた時点で開始されろこととなる
。 ここで、ジャンクンヨン演算処理J,とジャンクンヨン
演算処理J4とは異なるサンプル周期(TW,およびT
 W z )内で実行されるので、以下説明する問題が
生じる。すなわち、信号プロセッサでは、サンプル周期
毎に遅延時間がカウントされ、該カウント値に基づいて
ジャンクンヨン演算間の演算結果引き渡し(遅延処理D
)が行われる。従って、この場合のように、ジャンクシ
ョン演算処理J,からJ4に至るまでの間に、次のサン
プル周期に切り換わると、各演算処理結果は実際より単
位時間だけ遅れた時刻において発生したものとして処理
されてしまう。そこで、この信号プロセッサによる信号
処理演算においては、ジャンクション演算処理の実行の
直館にサンプル周期が切り換わった場合は、当該演算結
采の発生時刻を単位時間だけ前にシフトするようにして
いる。第4図における処理Tはそのための時間補正処理
を示す。 第6図に示すように、共鳴管か3本の管31、32およ
び33により結合されている場合は、第7図に示すよう
に空気圧力波伝播の信号処理を行う。第7図において、
J,J,・・はジャンクンヨン演算処理、Tは第4図と
同様の時間補正処理を示す。第6図のような場合、結合
部の空気圧力は、各管31,32および33からの各空
気圧力の総和となる。加算器34は各空気圧力波の加算
をシミュレートするものである。反転回路35〜39お
よび係数乗算器41〜43は、管31、32および33
の結合郎および管32および33の終端部における空気
圧力波の反射をシミュレートしたものである。このよう
な3本の管を連結した共鳴管の場合においても、連続し
て実行するンヤンクシジン演算J,J,・・・に対して
時間補正処理T.T.・・・を介挿することにより、サ
ンプル周期の切り換わりに伴う遅延時間カウントの誤り
を防止することができる。 次に本発明の残響効果装置への応用例を第8図を参照し
て説明する。この残響効果装置は、第18図におけるシ
フトレジスタS F +を省略すると共に、シフトレジ
スタSR,(N.段),SF.(N!段), S R 
!(N t段),SF!(N3段), S R *(N
 z段)を、各々シフトレジスタSRIA(2N,段)
,S I’;” ,A (N,一N,段),SRzA(
Nt+N+段) , S F 3 A (N s一N,
段),SR3A(N3+Nl段)に変更している。他の
部分については、第l8図と全く同じ構成である。 このようにシフトレジスタSF,を省略することにより
、楽音信号入力があってから最初の残響効果音が出力さ
れるまでの時間が短縮される。また、このようにしても
、第18図の場合と同様、加算器AIAおよびAIBに
おける入力信号と出力信号との位相差はシフトレジスタ
2N.段相当、加算5A2AおよびA2Bにおける入力
信号と出力信号との位相差はシフトレジスタ2 N t
段相当、加算器A3AおよびA3Bにおける入力信号と
出力信号との位相差はシフトレジスタ2N,段相当にな
る。従って、加算器A123およびBI23において重
ね合わけられる各信号の位相差も第18図の場合と変わ
ることがなく、第18図の場合と全く等価な信号処理が
行われる。 「発明の効果」 以上説明したように、この発明によれば、双方向伝送手
段における進行波用および反射波用遅延回路の遅延時間
の総和は発生する楽音の種類に対応した所定時間と等し
く、かつ、該進行波信号用の遅延回路の遅延時間と該反
射波信号用の遅延回路の遅延時間とは不均衡にしたので
、遅延回路の総数を少なくすることができ、小規模な構
成により楽音合成装置を実現することができる。また、
進行波用の遅延回路の遅延時間を小さくすることにより
、リアルタイム性の良い楽音合成装置を実現することが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による楽音合成装置の構成
を示すブロック図、第2図は同実施例における共振回路
の構成例を示すブロック図、第3図は同実施例における
ノヤンクションの構成例を示すブロック図、第4図は第
2図の共振回路の信号処理を信号プロセッサの演算によ
って実行する場合の処理ブローを示す図、第5図は第4
図に示された演算を行う場合における信号プロセッサ内
のALUの動作を説明する図、第6図および第7図は本
発明の応用例を示すものであり、第6図は3本の管が結
合してなる共鳴管を示す図、第7図は第6図における信
号伝播を信号プロセッサの演算によって実行する場合の
処理フローを示す図、第8図は本発明の残響効果装置へ
の適用例を示すブロック図、第9図は最も簡単な管楽器
のモデルを示す図、第IO図は第9図におけるリード2
の非線形特性を示す図、第11図および第12図は共鳴
管における定在波を説明する図、第13図は管楽器をシ
ミュレートした従来の楽音合成装置のブロック図、第1
4図はクラリネットのリードの振動波形図、第!5図は
クラリネット管の伝送攪周波敗特性を示す図、第16図
はオーボエ管の伝送最周波数特性を示す図、第17図は
第13図における共振回路I2の構成例を示すブロック
図、第l8図は従来の残響効果装置の構成を示すブロッ
ク図である。 22・・・・・・励振回路、23・・・・・・共振回路
、DFAD F A t.〜,D F B .,D F
 B ,.〜・・・・・・遅延回路、JU.,JU,,
〜・・・・・・ジャンクシジン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 入力信号に対応した励振信号を発生する励振手段と、前
    記励振手段の出力信号を進行波信号として終端部に向け
    て伝送すると共に該終端部における反射波信号を前記励
    振手段に帰還する手段であって、該進行波信号および反
    射波信号を所定時間遅延して該信号の進行方向に伝送す
    る複数の遅延回路およびこれら複数の遅延回路の間の信
    号伝送を媒介する信号散乱用ジャンクションによって構
    成される双方向伝送手段とからなり、前記励振手段およ
    び双方向伝送手段を共振状態とすることにより、楽音信
    号を得るようにした楽音合成装置において、 前記双方向伝送手段における進行波用および反射波用遅
    延回路の遅延時間の総和は発生する楽音の種類に対応し
    て設定し、かつ、該進行波信号用の遷延回路の遅延時間
    と該反射波信号用の遅延回路の遅延時間とが不均衡とな
    るようにしたことを特徴とする楽音合成装置。
JP1116888A 1989-04-21 1989-05-10 残響付与方法 Expired - Fee Related JP2674208B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1116888A JP2674208B2 (ja) 1989-05-10 1989-05-10 残響付与方法
US07/513,078 US5248844A (en) 1989-04-21 1990-04-19 Waveguide type musical tone synthesizing apparatus
SG1996008688A SG43343A1 (en) 1989-04-21 1990-04-20 Musical tone synthesizing apparatus
DE69027883T DE69027883T2 (de) 1989-04-21 1990-04-20 Vorrichtung zur Synthese von Musiktönen
EP90107534A EP0393701B1 (en) 1989-04-21 1990-04-20 Musical tone synthesizing apparatus
HK219696A HK219696A (en) 1989-04-21 1996-12-24 Musical tone synthesizing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1116888A JP2674208B2 (ja) 1989-05-10 1989-05-10 残響付与方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02294696A true JPH02294696A (ja) 1990-12-05
JP2674208B2 JP2674208B2 (ja) 1997-11-12

Family

ID=14698123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1116888A Expired - Fee Related JP2674208B2 (ja) 1989-04-21 1989-05-10 残響付与方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2674208B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007233379A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology 波動合成装置
JPWO2007097215A1 (ja) * 2006-02-03 2009-07-09 国立大学法人東京農工大学 波動合成装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5230417A (en) * 1975-09-03 1977-03-08 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd Device for combining musical sound waves of electronic musical instrum ent
JPS6149516A (ja) * 1984-08-17 1986-03-11 Nippon Gakki Seizo Kk 楽音信号用デイジタルフイルタ装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5230417A (en) * 1975-09-03 1977-03-08 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd Device for combining musical sound waves of electronic musical instrum ent
JPS6149516A (ja) * 1984-08-17 1986-03-11 Nippon Gakki Seizo Kk 楽音信号用デイジタルフイルタ装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007233379A (ja) * 2006-02-03 2007-09-13 Tokyo Univ Of Agriculture & Technology 波動合成装置
JPWO2007097215A1 (ja) * 2006-02-03 2009-07-09 国立大学法人東京農工大学 波動合成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2674208B2 (ja) 1997-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Smith Physical modeling synthesis update
JP2508324B2 (ja) 電子楽器
JP2679275B2 (ja) 楽音合成装置
EP0393701B1 (en) Musical tone synthesizing apparatus
JPH03200296A (ja) 楽音合成装置
JP2679247B2 (ja) 楽音合成方法
JPH03181994A (ja) 電子楽器
JPH02294696A (ja) 残響付与方法
US5290969A (en) Musical tone synthesizing apparatus for synthesizing a muscial tone of an acoustic musical instrument having a plurality of simultaneously excited tone generating elements
JP2682257B2 (ja) 楽音合成装置
JPH03243993A (ja) 楽音発生装置
JP2580769B2 (ja) 楽音合成装置
JPH1063270A (ja) 楽音合成装置
JP3097487B2 (ja) 楽音合成装置
JPH0546169A (ja) 楽音合成装置
JPH02281296A (ja) 楽音合成装置
JPH0776875B2 (ja) 楽音合成装置
JPH0398094A (ja) 楽音合成装置
JPH0619480A (ja) 楽音合成装置
JPH02300796A (ja) 楽音合成装置
JP2572875B2 (ja) 楽音合成装置
JPH02240696A (ja) 楽音合成装置
JPH0398095A (ja) 楽音合成装置
JP2679311B2 (ja) 楽音合成装置
JP2730382B2 (ja) 楽音合成装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees