JPH0229418Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、熱交換器ユニツトに関し、特に、フ
アンオリフイスと、頂部カバーと、グリルを組入
れた副組立体に関する。

巻回（らせん巻き）型フイン付熱交換器は、冷
凍および空調技術分野において周知である。巻回
フイン付熱交換器は、管の内外を流れる２つの流
体間の熱伝達率を高めるためにフイン材を巻装し
た熱交換管を全体として円筒形態になるようにら
せん状に巻回することによつて構成したものであ
る。この種の熱交換器の使用は、コストの割に効
率がよく、かつ、最少限の管長で適当な熱伝達を
可能にすることが認められている。一型式の巻回
フイン付管においては、横断方向のスリツトを切
設したフイン材シートをほぼＵ字形に丸め、スリ
ツトのない部分を管に圧接して巻装し、スリツト
入り部分をスリツト無し部分から外方に突出させ
てある。

巻回フイン付熱交換器を有利に利用するために
は、熱伝達を最適にするように熱交換器の形態を
定めなければならない。適当な形態が定められた
ならば、その巻回フイン付熱交換管を熱交換器の
有効寿命の間その形態に維持しなければならな
い。空気を円筒形熱交換器を通して内方へ引入れ
るようにすることができる円筒形形態が好ましい
設計であることが認められている。

本考案は、巻回フイン付熱交換器を固定するた
めの支持構造体を、熱交換ユニツトの他の組立体
を支持するのにも使用しうるという着想に基くも
のである。即ち、本考案は、空洞を画定するフア
ンオリフイスと、該環状のオリフイスを包被する
頂部カバーとを組合せ、両者の間に電気的制御器
を収納するための空間を形成する構成とすること
が有利であることを見出した。更に、この組立体
は、フアンオリフイスと頂部カバーとの間にグリ
ルを固定することができ、フアンオリフイスの表
面と協同するフアンモータをグリルから懸架しう
るように構成することができる。

ここに開示した装置は、フアンオリフイスを構
成する役割を果すばかりでなく、電気制御器を固
定するための囲い区域を提供し、かつ、熱交換器
組立体を熱交換器ユニツトの包被体と一体に組合
せ、しかも、外観的に美しい各構成要素の組合せ
体を提供する。

本考案の好ましい実施例においては、フアンオ
リフイスと、グリルと、頂部カバーとを組合せ
る。ほぼＵ字形の断面形状を有する環状のフアン
オリフイスを、熱交換器の管支持体に装着しうる
ように構成する。このフアンオリフイスは、フア
ンと協同してユニツトを通しての空気流を促進す
るオリフイスおよび排出表面を構成する内向き面
を有している。フアンオリフイスは、更に、グリ
ルを支持するグリル支持棚および頂部カバーを支
持するようにした頂部カバー支持棚を備えてい
る。グリルは、グリル支持棚上に座置する中実縁
部分を有する円形体とする。頂部カバーは、フア
ンオリフイスの頂部分に座置するように、かつ、
フアンオリフイスを囲包して熱交換ユニツト内に
制御器収納区域を画定するようにＬ字形の断面形
状を有する環状のカバーとする。また、熱交換器
ユニツトの筒状支持部材および包被体を頂部ユニ
ツト組立体と一体に組付けるための手段を設け
る。

以下に、添付図を参照して本考案の実施例を説
明する。

ここに例示した実施例は、ベース皿と、管支持
組立体によつて支持された巻回フイン付熱交換器
を有する熱交換器ユニツトに組入れるように適合
されたものであるが、本考案は、円筒形以外の形
態の熱交換器ユニツトにも、また、プレートフイ
ン付コイルまたは巻回フイン付管以外の熱交換表
面によつて形成された熱交換器を備えた熱交換器
ユニツトにも適用することができる。

第１図を参照すると、熱交換器ユニツト１０の
一部切除した側面図が示されている。ユニツト１
０は、ベース皿１４、および熱交換器１６を包被
する包被体１２を有するものとして示されてお
り、熱交換器１６は、管保持部材１７および筒状
支持部材１８によつて固定された一連の巻回フイ
ン付管から成るものとして示されている。筒状支
持部材１８は、管保持部材１７と協同して両者の
間に巻回フイン付管の各段を保持する役割を果
す。筒状支持部材１８の上下両端には、該支持部
材および管保持部材１７をベース皿１４およびフ
アンオリフイス５０に固定するためにピン１９が
装着されている。

フアンオリフイス５０は、環状であり、該オリ
フイスによつて支持されたグリル７０を有してい
る。フアンオリフイスには更に頂部カバー３０が
懸架されている。頂部カバー３０とフアンオリフ
イス５０とが協同して制御器収納区域１００を画
定する。グリル７０の頂部中央にはグリルカバー
７２が設けられている。

第３図は、フアンオリフイス５０および頂部カ
バー３０の一部の拡大図である。フアンオリフイ
ス５０は総体的にＵ字形であり、一連の表面を有
している。フアンオリフイス５０は、上から順
に、頂部カバー支持棚５８、連接部分５９、グリ
ル支持棚５６、排出表面５４、オリフイス表面５
２、底部分５１、および密封リツプ５７を有して
いる。オリフイス表面５２および排出表面５４
は、総称的に空気流表面５３と称される。

頂部カバー３０は、頂部分３２と、それに連接
した固定用フランジ３１と、該フランジに連接し
た第１傾斜表面と、第１垂直表面３４と、第２傾
斜表面３５と、第２垂直表面３６と、引込められ
た閉鎖用リツプ３７を有している。グリル７０
は、グリル支持棚５６上に取付けられる縁部分７
８と、ルーバ部分７４を有している。頂部カバー
30の頂部分３２は、フアンオリフイスの頂部カバ
ー支持棚５８上に座置し、固定用フランジ３１
は、頂部分３２から下向きに、排出表面５４にほ
ぼ平行にそれと同延関係をなして延長しており、
グリル７０を通してその空気流を促進するように
なされており、また、グリル支持縁部７８および
その締着部材を覆う役割をするので、ユニツトを
外観的にみた場合、グリルの外周縁はみえない。

管保持部材１７と、筒状支持部材１８は、それ
らの間に熱交換器１６を固定する役割を果す。筒
状支持部材１８内に挿入しそれに係合させたピン
１９は、該筒状支持部材および管保持部材１７を
フアンオリフイスに対して固定する機能を果す。
フアンオリフイスの密封用リツプ５７とカバー３
０の凹んだ閉鎖用リツプ３７は、ねじによつて包
被体１２の対応部分１３に固定される。包被体１
２は、熱交換器の外側の熱交換器ユニツトの一部
分を包被しており、上記部分１３において頂部カ
バー３０およびフアンオリフイス５０に固定され
る。

第２図は、グリル７０から懸架されたフアン６
を有する熱交換器の上面図である。グリル７０に
はグリルカバー７２が付設されている。第２図に
は、グリルとフアンオリフイス５０と、頂部カバ
ー３０と包被体１２との関係が示されている。

第４〜６図は、組立体の３つの主要な構成部品
の透視図である。第４図は、ルーバ７４、中央部
分７１、フアンモータ取付ボルト５および縁部分
７８を有するグリル７０の透視図である。第５図
に示されたフアンオリフイス５０は、頂部カバー
支持棚５８、連接部分５９、グリル支持棚５６、
排出表面５４、オリフイス表面５２、底部分５
１、および密封リツプ５７を含む諸要素を有して
いる。第６図に示された頂部カバー３０は、固定
用フランジ３１、頂部分３２、第１傾斜表面３
３、第１垂直表面３４、第２傾斜表面３５、第２
垂直表面３６、および閉鎖用リツプ３７を有して
いる。

このユニツトを製造する際は、各部品を個々に
製造する。頂部カバー３０と、フアンオリフイス
５０は、液圧式拡張装置によつて所望の形に形成
する。そして、ユニツトは、熱交換器組立体をベ
ース皿１４に固定し、次いでフアンオリフイス５
０を熱交換器組立体の頂部に載せてピン１９によ
つて固定することによつて組立てる。各種電気部
品は、その組立中の適当な時点でフアンオリフイ
ス５０内に固定することができる。すでにフアン
モータおよびフアンを取付けてあるグリル７０を
上記組立体の上に載せ、グリルの縁部分７８をフ
アンオリフイスのグリル支持棚５６に係合させて
該グリルを固定する。次いで、ユニツトの頂部カ
バー３０を上記組立体の上方部分に上から滑らせ
て被せ、頂部分３２を頂部カバー支持棚５８に係
合させて該カバーを固定する。固定用フランジ３
１はグリル７０に衝接させグリルの縁部分７８に
係合させる。組立てられると、頂部カバー３０
は、フアンオリフイス５０と協同して制御器収納
区域１００、即ち、各種電気部品を収納するため
の完全に囲われた金属壁区域を画定する。フアン
オリフイスの密封リツプ５７と、頂部カバーの凹
んだ閉鎖リツプ３７とは比被体１２の上縁部分と
合致し、１本のねじで固定することができる。包
被体１２は、頂部カバーを他の部品に組みつけた
後、またはその前にユニツトの周りに装着するこ
とができる。

この構造の利点の１つは、ユニツトを作動させ
たままでサービスマンが頂部カバー３０を外して
電気部品に触れることができることである。頂部
カバーを外したままでフアンを作動させておいて
も、サービスマンには危険はない。また、サービ
スマンは、グリル７０とそれに付設されているフ
アンを取引すことによつてユニツトの他の部分に
触れることができる。また、この構造は、輸送の
ために積重ねるのに十分な強度のユニツトを提供
し、包送や取扱いを困難にする突出部分のないユ
ニツトを提供する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による熱交換器ユニツトの一部
切除した側面図、第２図はユニツトの一部切除さ
れた上面図、第３図は熱交換器支持体および包被
体に取付けられた頂部カバー、フアンオリフイス
およびグリルの部分断面図、第４図はグリルの透
視図、第５図はフアンオリフイスの透視図、第６
図は頂部カバーの透視図である。 図中、１６は熱交換器、１９はピン、３０は頂
部カバー、３１は固定用フランジ、３２は頂部
分、５０はフアンオリフイス、５１は底部分、５
２はオリフイス表面、５４は排出口表面、５６は
グリル支持棚、５８は頂部カバー支持棚、７０は
グリル、７８は縁部分。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 熱交換器と、空気を該熱交換器に対して熱交
   換関係をなして循環させるためのフアンを有す
   る熱交換器ユニツトにおいて、 該熱交換器ユニツトの一部分を通しての空気
   流路を画定するためのものであつて、グリル支
   持手段５６と頂部カバー支持手段５８を含む環
   状フアンオリフイス５０と、該フアンオリフイ
   スの空気流路を覆うようになされており、フア
   ンオリフイスの前記グリル支持手段に係合する
   ことによりフアンオリフイスに固定される縁部
   分７８を有するグリル７０と、フアンオリフイ
   スを囲包するようになされており、フアンオリ
   フイスの前記頂部カバー支持手段に係合するこ
   とによりフアンオリフイスに取付けられる頂部
   分３２を有する頂部カバー３０とを備えたこと
   を特徴とする熱交換器ユニツト。 ２ 前記フアンオリフイスは底部分５１を有して
   おり、前記頂部カバーはフアンオリフイスの全
   長に亘つて延長してフアンオリフイスの頂部分
   と底部分とに係合してフアンオリフイスとの間
   に空洞を画定するようになされており、該空洞
   内に熱交換器ユニツトの電気部品を取付けるこ
   とができるようになされている実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の熱交換器ユニツト。 ３ 前記フアンオリフイスは、該ユニツトのフア
   ンと協同する環状のオリフイス表面５２と、該
   ユニツトとからの空気流を案内するために該オ
   リフイス表面から角度をなして延長している排
   出口表面５４を有している実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の熱交換器ユニツト。 ４ 前記頂部カバーは、その頂部分から下方に延
   長して前記グリル支持棚およびグリルの縁部分
   の一部を覆う固定用フランジ３１を有している
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の熱交換器
   ユニツト。 ５ 前記頂部カバーは、その頂部分３２に連結さ
   れた固定用フランジ３１と、該頂部分の、該固
   定用フランジのある側とは反対側に連結された
   第１傾斜表面３３と、該第１傾斜表面から下方
   に延長した第１垂直表面３４と、第１垂直表面
   に連結され、該表面から角度をなして延長した
   第２傾斜表面３５と、第２傾斜表面から下方に
   延長した第２垂直表面３６とから成るものであ
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の熱交換
   器ユニツト。