JPH022932Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は気化器用空気濾過装置に関するもので
ある。

従来の技術 従来の気化器用空気濾過装置は。例えば第２図
に示すように、ケーシング１内に押え部材２、濾
材３及び格子部材４を順に収納し、ケーシング１
の内部へ突出する中央ボス部５に形成された段部
６及びケーシング１の内周面に形成された段部７
に押え部材２を当接させてケーシング１の内面及
び押え部材２の間に空気室８を画成し、中央ボス
部分５を貫通するねじ９によつてケーシング１を
気化器１０に形成された空気取入口１１に固定し
ている。ケーシング１の下壁部に上下方向に複数
個の筒状吸気通路１２を並列して一体成形し、該
吸気通路１２を通してケーシング１の下方外部か
ら吸気し、空気室８内に吸入された空気は押え部
材２、濾材３及び格子部材４を通つて浄化され、
この清浄な空気が気化器１０内へ吸入され、同時
に吸気通路１２は吸気音の消音作用も行なうよう
に構成されている。

考案が解決しようとする問題点 前記する如き従来装置では、吸気通路１２がケ
ーシング１の下端に開口して設けられており、こ
のため使用中に地面の近くにあつて塵埃等の異物
を比較的多く含んだ空気をケーシング１内の空気
室８内へ吸入し、濾材３が早期に目詰りを起した
り、又、吸気通路１２をケーシング１に一体成形
で形成している為、成形用型が複雑な形状とな
り、高価なものとなる等の問題がある。本考案は
かゝる問題を解決するためになされたものであ
る。

問題点を解決するための手段 そこで、本考案は、ケーシング内に濾材を格子
部材と押え部材によつて挟持して収納し、格子部
材で気化器の空気取入口を覆い、濾材を介して気
化器と反対側のケーシング内部に空気室を画成
し、空気室内に吸入された空気を濾材で浄化して
気化器へ供給する気化器用空気濾過装置におい
て、格子部材に気化器の空気取入口から上方へ延
びる壁部を一体に形成し、外部端が気化器の上方
外部に開口すると共に内部端がケーシング内の空
気室内に開口する吸気通路を格子部材の壁部に一
体に形成した構成を特徴とする。

作 用 従つて、前記本考案の構成により、吸気通路は
地面から比較的遠く離れた気化器上方の空気をケ
ーシング内の空気室へ吸入し、空気室内へ吸入さ
れた空気は濾材で浄化されながら格子部材を通つ
て気化器の空気取入口へ供給される。

実施例 以下に本考案を図面の実施例に基づいて説明す
る。

第１図に本考案による気化器用空気濾過装置を
示している。ケーシング２０は気化器２１側に開
口した椀形に形成されている。

ケーシング２０内には通気性を有する押え部材
２２、ポリエステルフオーム等よりなる濾材２３
及び格子部材２４を順に収納している。なお、押
え部材２２及び格子部材２４は、必要とされる通
気性が確保でき、濾材を確実に保持できるもので
あれば適宜形状のものとすることができる。ケー
シング２０には気化器２１の空気取入口３０の周
縁付近に対応する部分に一体に形成されたケーシ
ング内部において押え部材２２及び濾材２３を貫
通してケーシングの開口側へ延びるボス部２５を
左右両側に有し、ボス部分２５に形成された段部
２６及びケーシング２０の内周壁に形成された段
部２７に押え部材２２を当接している。更に、ケ
ーシング２０の開口端部の内周面にも段部２８を
形成しており、この段部２８は格子部材２４の周
辺部を受けかつボス部２５の先端部が格子部材２
４を支持している。濾材２３は押え部材２２及び
格子部材２４によつて挟持され、ケーシング２０
の内面及び押え部材２２の間に空気室２９を画成
している。

格子部材２４は気化器２１の空気取入口３０か
ら上方に延びる壁部３１を一体に形成し、該壁部
３１に複数個の横に並んだ筒状の吸気通路３２を
一体に形成している。それぞれの吸気通路３２は
ほぼ水平に設けられ外部端３３が気化器２１の空
気取入口３０の上方に開口しその内部端３４は濾
材２３及び押え部材２２を貫通して空気室２９内
に開口している。更に、ケーシング２０の開口端
部の上方部に気化器側へ延びる張出し部３５を一
体に形成しており、張出し部３５は格子部材２４
の壁部３１及び吸気通路３２の外部端３３の上方
を覆つている。ケーシング２０はボス部２５を貫
通して気化器２１に螺着するねじ３６によつて押
え部材２２、濾材２３、格子部材２４とともに気
化器２１側に固定されている。

前記した本考案による装置は、気化器２１の上
方の外部から空気を吸気通路３２を通してケーシ
ング２０内の空気室２９内へ吸入し、更に前記空
気室２９から押え部材２２及び濾材２３を通して
空気を浄化して格子部材２４から気化器２１の空
気取入口３０内へ導入する。吸気通路３２は濾材
２３を貫通しているので濾材を確実に保持でき、
また消音効果も大きい。さらに吸気通路３２の外
部端３３が気化器側上方に開口しておりケーシン
グ２０の張出し部３５で覆われているので、塵埃
等が吸入されにくく吸気騒音も十分に低下させる
ことができる。

考案の効果 以上詳記した構成により、本考案によれば、簡
単な構成でケーシングや格子部材を製造できると
共に格子部材を吸気通路と壁部とで補強するの
で、軽量で丈夫な格子部材を提供することができ
るだけでなく、塵埃等の異物を装置内へ吸入する
ことが比較的少なく、従つて濾材の目詰りが起り
難いので、装置の使用寿命が長くなると共に消音
効果が高く、更には吸気通路を格子部材に一体に
設けた為、ケーシングの製造が容易となり量産に
適するので経済的である等優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は気化器に取付けられた本考案による空
気濾過装置の一実施例の縦断面図であり、第２図
は従来の装置の縦断面図である。 ２０……ケーシング、２１……気化器、２２…
…押え部材、２３……濾材、２４……格子部材、
２９……空気室、３０……空気取入口、３１……
壁部、３２……吸気通路、３３……外部端、３４
……内部端、３５……張出し部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケーシング内に濾材を格子部材と押え部材に
   よつて挟持して収納し、格子部材で気化器の空
   気取入口を覆い、濾材を介して気化器と反対側
   のケーシング内部に空気室を画成し、空気室内
   に吸入された空気を濾材で浄化して気化器へ供
   給する気化器用空気濾過装置において、格子部
   材に気化器の空気取入口から上方へ延びる壁部
   を一体に形成し、外部端が気化器の上方外部に
   開口すると共に内部端が前記ケーシング内の空
   気室内へ開口するほぼ水平な吸気通路を格子部
   材の前記壁部に一体に形成するとともに、前記
   ケーシングに前記吸気通路の外部端上方を覆う
   張出し部を形成していることを特徴とする気化
   器用空気濾過装置。 (2) 吸気通路を濾材を貫通する筒状に形成して複
   数個配設したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の気化器用空気濾過装置。