JPH02292127A - 放電加工機等における液体吐出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、加工ヘッド上に設けられ、かつ、加圧下の液
体、特に放電加工機における加工液（例えば脱気水また
は水と炭化水素化合物との混合物）を電極ワイヤに沿っ
て吐出させて工作物のスロット内における加工液の循環
を行うために使用する吐出装置に関するものである。本
発明は、加工ヘッドに固定されたケーシングの端部に沿
って摺動し得る装置に関するものである。特に、本発明
は、電極ワイヤを用いる放電加工機による高精度・高速
度の切削加工を可能とする装置に関するものである。　
上述のごとき液体吐出装置および／または放電加工機は
、例えば欧州特許第１４２．　０３４号、同第２２９．
　１８６号および同第２７１．４３９号各明細書、並び
に米国特許第４，　４８１，　０９５号、同第４，　６
７５，　４９２号および同第４，　７０４．　５１１号
各明細書に開示されている。これら特許文献に開示され
ている従来技術においては、加圧液体を加工スロットに
向けて噴出させる際の反力の作用に由来する種々の問題
点が指摘されている。　本発明の目的は、高圧て液体を
吐出する場合でも加工ヘッドに及ぼされる反力の作用を
十分に緩和することにより高精度の高速加工を行うこと
のできる液体吐出装置を提案することにある。　そのた
めには、本願の出願人か先に欧州特許第２７１．　４３
９号明細書において提案しているように、ノズルを可及
的に小径に形成して十分に絞られた噴流を実現する。そ
の場合、吐出装置は、ノズルを固定配置された吐出管に
設けて切頭円錐形状素子内で摺動可能とすると共に、同
切頭円錐形状素子を加工ヘッドの一端に固定された管状
素子内で摺動可能とし、これら２個の素子と加工ヘッド
の端面とにより吐出室を画成した構成を有するものとす
る。かかる構成によれば、ノズルと工作物の表面との所
定の間隔が維持される。

それにも拘わらず、推力の低減効果は高い吐出圧力を採
用するには必ずしも十分なものとは言えない。

本発明による加圧液体の吐出装置は、加工ヘッドに固定
されたケーシングと、該ケーシングに対し摺動可能に配
置された可動素子と、該可動素子に対し摺動可能に配置
されたノズルとを具え、前記ケーシング，可動素子およ
びノズルが加工ヘッドの底部と共に吐出室を画成してな
るものにおいて、可動素子およびノズルを、ノズルの周
縁部としての肩部の一端面に沿う圧力室ならびに肩部の
他端面に沿う第２の室が形成される形状を有するものと
し、ノズルに、圧力室を吐出室と連通可能とするオリフ
ィスを形成し、可動素子には、第２の室を大気圧に連通
可能とするオリフィスを形成し、さらに、肩部の両側に
おける圧力室および第２の室は、ノズルに対して圧力室
内の圧力および吐出室内の圧力を相互に逆向きに作用さ
せる構成としたことを特徴とする。

本発明は、−電極ワイヤにより工作物の切削加工を行う
ための放電加工機を提案するものでもある。

本発明による放電加工機は、少なくとも１個の加工ヘッ
ドに前述した構成の液体吐出装置としての加工液吐出装
置を設け、加工液を電極ワイヤに沿って吐出すると共に
工作物に加工したスロット内で加工液を循環可能とした
ことを特徴とする。

さらに本発明は、前述した構成の液体吐出装置の作動方
法を提案するものである。本発明による作動方法は、圧
力室からの液体がノズルに及ぼす推力と、吐出室からの
加工液かノズルに及ぼす圧力の成分のうち、前記推力と
平行な成分とを少なくとも部分的に平衡させることを特
徴とする。

本発明の一つの利点は、吐出装置のノズルに作用する圧
力を平衡させることにより、吐出装置からの加圧液体の
フィルムに不所望の圧力が作用するのを防止し得ること
にある。実際、ノズルの肩部を適切に形成することによ
り、圧力室からの液体かノズルに及ぼす推力を、吐出室
からの液体か及ぼす圧力の成分のうち、推力と平行な方
向における成分と対向または平衡させることかできる。

液体とノズルとの間の摩擦力および自重に由来する反力
は無視し得る程度であるに過ぎない。したがって、上部
ヘッドおよび下部ヘッドにおけるノズルを所要の形状に
形成することか可能となる。

本発明の他の利点は、液体のジェットが近接物体に遭遇
して噴射力が低下したときにのみ、可動素子を変位させ
得ることにある。すなわち、吐出室が加圧されると、可
動素子がケーシング内で摺動変位してケーシングから突
出する。しかし、流体ジェットが近接物体に遭遇しない
場合には、吐出室内の圧力は、圧力室内の圧力と平衡さ
せてノズルを引込めるに十分なものとするのが望ましい
。

その結果、例えばノズルが工作物の隅部と衝突するのを
防止することが可能となる。吐出圧力が負荷されてノズ
ルがケーシングから突出すると、吐出装置と工作物の表
面との間隔は、例えば１／１０ｍｍの才−ダで正確に制
郭する必要がある。間隔が過大であれば流体の吐出は有
効ではなくなる。逆に、間隔が不十分であれば、加工ヘ
ッドが工作物と対向する位置に位置決めされる以前にノ
ズルが工作物と衝突する。本発明によれば、吐出装置と
工作物の表面との間隔の調整作業、並びに吐出圧力の負
荷および工作物に対する吐出装置の位置決めの同調は不
要となる。ノズルは、吐出装置が工作物と対向する位置
に位置決めされたときにのみ、ケーシングから突出する
。その場合、ノズルは浮動配置とされているために、ノ
ズルは工作物と衝突せずに工作物と接触する所望の位置
において正確に停止する。このような一連の作動は、正
確かつ自動的に、しかも瞬時に行われるものであり、放
電加工機の数値制御信号に依存するものではない。

ノズルの位置は、工作物の高さに自動的に適合するもの
であり、工作物の高さを事前に測定してプログラム制郭
を行う必要はない。

さらに、本発明は、ノズルが予定された切削線に沿って
移動する間の工作物の高さの変動に十分に対処し得るも
のである。各ノズルは、工作物の表面の凹凸に自動的に
追従して移動させることかできる。工作物の表面の凹凸
に応じたプログラム制御は不要である。

本発明による吐出装置におけるノズルは、欧州特許第２
７１．　４３９号明細書に開示されているノズルと同様
の利点が得られるものである。すなわち、ノズルは自動
的に引込んでクランプ等の妨害物を乗り越えることがで
きる。この移動は数値制御信号をトリがーとして行わせ
ることができる。このノズル移動はガイドワイヤの位置
修正を必要とするものではない。クランプの位置を記憶
させておき、例えば矩形または円形領域の位置のプログ
ラムを行うことは容易である。その結果、ノズルが上記
領域に達したときに数値制御装置からの信号に応じて吐
出量を減少させてノズルを休止位置まで復帰させること
が可能となる。妨害物を回避している間に加工を中断す
る必要はない。その詳細については、スイス国特許出願
第ｔｏｏ／８９号明細書に開示されている。

本発明によれば、工作物の高さが変動する場合、吐出装
置が工作物に近接する場合、または妨害物を乗り越える
場合、所要のノズル移動を完全に自動的に行わせること
が可能となる。

（実施例）゛ 以下図示の１実施例につき説明するが、本発明の加工液
吐出装置には他の多くの実施例が可能であるのは勿論で
ある。

第１図は作業位置にある本発明装置を示し、この図では
装置軸線は加工片表面に直角をなして垂直に配置してい
る。

第２図は作業後の休止位置にある本発明装置を示す。ケ
ーシング１は加工ヘッドの先端に固定し、図示のヘッド
は上部ヘッドである。

加工片に対する唯１つの先端は図中にワイヤ案内１２及
びスリーブ５内に取付けたワイヤ通しノズルｌ３と共に
示される。加工液はスリーブ５の両側に設けたみぞ３を
通して吐出室２内に引き入れられる。

ケーシング１の先端に固定したリング６は縁部４を備え
、この上に円錐台形部片７が置かれる。

前記円錐台形部片は互に嵌合した２つの素子からなり、
それはくり抜き部分７ａと縁部８を有する形状をなし、
前記縁部上にノズル９を載せる。前記部片７はくり抜き
部分を大気に連通させる孔１０を形成される。

同様に円錐台形のノズル９は環状室２０を形成してくり
抜き部分７ａを遮るような形状をなす肩部１１を備える
と共に、この肩部は部片７の円筒形壁の一部に沿ってみ
ぞを形成するよう、部片７の縁部８上に置かれて、密封
性の環状室３０を形成する。前記ノズル９は３つの円筒
形壁部分２４、５１、２５をもち、これらの部分は部片
７の円筒形壁部分２１，２２、２３に沿って夫々みぞを
形成する。オリフィス２８は前記室３０をケーシング１
１スリーブ５、部片７及びノズル９により画成された吐
出室２に連通させる。前記ノズルの出口オリフィスはス
リーブ先端に対向しており、ノズル９から出る噴流の軸
線は加工片１５の表面に直角を成すワイヤ１４の軸線と
一致する。

ノズル９と部片７が電極の作用をしないようにかつ前記
ワイヤにより偶発的に自分自身が加工されないようにす
るためこれらは特に絶縁性材料例えば、プラスチック材
料から作られる。加工液はみぞ３を通して室２へ強い圧
力で導入する。この液体圧力により部片７は縁部４に押
しつけられ、部片７はリング６内へ密封状に嵌め込まれ
て、両者間から液体が漏れないようになされる。ワイヤ
案内ｌ２の内径は概してワイヤｌ４の断面よりほんの僅
かだけ大きくし、その間隙を通して多量の加工液が漏れ
出ないようになす。しかし必要に応じてワイヤの周囲に
追加の継手（図示せず）を備えてもよい。ノズル９は部
片７に沿って容易に摺動する。出っ張り部１１の下面３
１は適切に選択して、圧力室３０内の圧力液により前記
下面に加わる力が吐出室２内の圧力液によりその下面に
加わる力と完全に平衡するようになしているので、前記
下面はワイヤ１４により部片１５に加工されたスリット
ｌ６内に液体噴流を放出する時釣り合いを保つ。ノズル
は実際上加工片に如何なる圧力をも加えず或いは極めて
弱い圧力しか加えないので、ノズルには如何なる反力も
加わらない。加工片が噴流に対して抵抗しかつ噴流によ
り加工ヘッドに伝わる反作用のみが問題となる。例えば
、加工片１５と接触するノズル９の鼻先面３２は直径ｌ
　ｃｍの断面と、７胴直径のオリフィスをもつ。

可動素子７は完全にケーシング１内へ引っ込むように形
成し、ノズル９は完全に素子７内へ引っ込むように形成
する（第２図参照） ノズルの作動時に加工ヘッドに伝わる反力は噴流面に比
例する。しかし、ヨーロッパ特許第２７１，４３９号に
記載された形式の装置では、ノズル９はスリーブ５に固
定したばねにより保持されて単に部片７に沿って摺動し
（それ故前述の圧力室装置３０をもたない）、その反力
はノズルと加工片間の全接触面に比例し、即ち、本発明
装置に加わる反力の約２倍になる。

小直径のノズル９がそれとケーシング１間に取付けられ
た部片７に沿って摺動するようになした本発明装置の構
造には次ぎの利点もある。即ち、ケーシング１の断面に
比してノズルオリフィスの断面が小さいために、圧力室
３０内の圧力が吐出室内の圧力の１部のみを釣り合わせ
るような時でさえも、、ワイヤ１４に沿うその位置変化
（例えば、加工片面の凹凸により生ぜしめられる）はほ
んの僅かな圧力を吐出室内の液体へ、それ故加工ヘッド
へ、特にワイヤ案内ｌ２へ伝えるに過ぎない。

上述の如く、本発明の吐出装置は上記実施例に限定され
ることなく、発明の要旨内で種々の変更を加えることが
できる。

即ち、ばね又はその他のあらゆる弾性部材を、可動素子
の引っ込みを援助させるため可動素子を載せるケーシン
グ縁部と可動素子間に配置することができる。

可動素子の引っ込み後それを作業位置へ戻すためこの素
子上にばねを配置することができる。

可動部片を休止位置（吐出室内に引っ込んだ位置）に固
定する装置を、例えばヨーロッパ特許第２７１，　４３
９号に記載されたＯ−リング継手の如き装置を、例えば
この部片上に設けることができる。

可動部片とノズルは円錐台形以外の形状をとることがで
きる。しかし円錐台形は加工領域内の必要スペースを最
小にすることができる。

加工片に接触したノズル面は実際上加工ヘッドに加えら
れる反力に何らの影響も与えない。前記ノズル面は所望
に応じて大きくすることもできる（しかし好適には、そ
の開口は出来るだけ狭くする）。

【図面の簡単な説明】

第１図は作業位置にある本発明装置を示す図で、その軸
線を加工片面に直角として垂直に配置した状態で示す断
面図、 第２図は休止位置と作業位置にある本発明装置を夫々示
す部分断面図である。 １・・・ケーシング　　　　２・・・吐出室３・・・み
ぞ　　　　　　　４、８・・・縁部５・・・スリーブ　
　　　　７・・・可動素子９・・・ノズル　　　　　Ｉ
Ｏ・・・オリフィス１１・・・肩部　　　　　　ｌ４・
・・ワイヤ１５・・・加工片　　　　　１６・・・スロ
ット２０・・・第２の室　　　　２８・・・オリフィス
３０・・・圧力室

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、加圧された液体の吐出装置であって、加工ヘッドに
   固定されたケーシング（１）と、該ケーシングに対し摺
   動可能に配置された可動素子（７）と、該可動素子に対
   し摺動可能に配置されたノズル（９）とを具え、前記ケ
   ーシング（１）、可動素子（７）およびノズル（９）が
   加工ヘッドの底部と共に吐出室（２）を画成してなるも
   のにおいて、 −可動素子（７）およびノズル（９）を、ノズル（９）
   の周縁部としての肩部（１１）の一端面に沿う圧力室（
   ３０）ならびに肩部（１１）の他端面に沿う第２の室（
   ２０）が形成される形状を有するものとし、 −ノズル（９）に、圧力室（３０）を吐出室（２）と連
   通可能とするオリフィス（２８）を形成し、−可動素子
   （７）には、第２の室（２０）を大気圧に連通可能とす
   るオリフィス（１０）を形成し、さらに、 −肩部（１１）の両側における圧力室（３０）および第
   ２の室（２０）は、ノズル（９）に対して圧力室（３０
   ）内の圧力および吐出室（２）内の圧力を相互に逆向き
   に作用させる構成としたことを特徴とする吐出装置。 ２、請求項１記載の吐出装置において、ノズル（９）の
   肩部（１１）は、圧力室（３０）の面積が、肩部（１１
   ）と平行な面内におけるノズル（９）の壁の投影面積と
   ほぼ一致する寸法に形成したことを特徴とする吐出装置
   。 ３、請求項１記載の吐出装置において、肩部（１１）は
   、吐出装置の中心軸線に対して直交させて配置したこと
   を特徴とする吐出装置。 ４、請求項１記載の吐出装置において、可動素子（７）
   はテーパ形状に形成したことを特徴とする吐出装置。 ５、請求項１記載の吐出装置において、ノズル（９）は
   テーパ形状に形成したことを特徴とする吐出装置。 ６、請求項１記載の吐出装置において、可動素子（７）
   はケーシング内に引込み可能としたことを特徴とする吐
   出装置。 ７、請求項１記載の吐出装置において、ノズル（９）の
   開口面積をケーシング（１）の開口面積より小さく設定
   したことを特徴とする吐出装置。 ８、電極ワイヤにより工作物の切削加工を行うための放
   電加工機であって、少なくとも１個の加工ヘッドに請求
   項１記載の吐出装置を設け、加工液を電極ワイヤ（１４
   ）に沿って吐出すると共に工作物（１５）に加工したス
   ロット（１６）内で加工液を循環可能としたことを特徴
   とする放電加工機。 ９、請求項８記載の放電加工機において、加工液吐出装
   置を設けた加工ヘッドを二次元送りテーブル上に固定し
   たことを特徴とする放電加工機。 １０、請求項１記載の吐出装置の作動方法であって、圧
   力室（３０）からの液体がノズル（９）に及ぼす推力と
   、吐出室（２）からの液体がノズル（９）に及ぼす圧力
   の成分のうち、前記推力と平行な成分とを少なくとも部
   分的に平衡させることを特徴とする作動方法。 １１、請求項１０記載の作動方法において、圧力室（３
   ０）からの液体がノズル（９）に及ぼす圧力と、吐出室
   （２）からの液体がノズル（９）に及ぼす圧力の成分の
   うち、前記推力と平行な成分とを平衡させることを特徴
   とする作動方法。 １２、請求項１０記載の作動方法において、ノズル（９
   ）は、該ノズル（９）からの液体の噴流が近接物体に到
   達したときにのみ、可動素子（７）から突出させること
   を特徴とする作動方法。 １３、請求項１０記載の作動方法において、ノズル（９
   ）の垂直方向への後退移動により吐出室（２）からの液
   体および加工ヘッドに、ケーシング（１）の開口面積よ
   り小さいノズル（９）の開口面積に起因して僅かな推力
   のみを伝達することを特徴とする作動方法。