JPH02291292A - 多糖類、それより主としてなる吸水・吸湿・保湿・増粘剤およびその培養生産法 - Google Patents

多糖類、それより主としてなる吸水・吸湿・保湿・増粘剤およびその培養生産法

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JPH02291292A
JPH02291292A JP2001359A JP135990A JPH02291292A JP H02291292 A JPH02291292 A JP H02291292A JP 2001359 A JP2001359 A JP 2001359A JP 135990 A JP135990 A JP 135990A JP H02291292 A JPH02291292 A JP H02291292A
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隆一郎 倉根
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Yasuhiro Nobata
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1)産業上の利用分野 本発明は、微生物由来の多糖類、それより主としてなる
吸水・吸湿・保湿剤及びその培養生産法に関するもので
あり、生理用品、紙オムツ等の吸湿・保湿剤、化粧品分
野さらには最近注目を集め始めている砂漠緑化等の苗木
のかんがい水の保湿剤等の利用等広範囲にわたり、その
利用が期待される。
2)従来技術 生理用品、紙オムツ等は高生活水準とともにその使用量
は年々増加してきている。しかしながらこれら生理用品
・紙オムツ等に使用される吸水・吸湿・保湿剤のほとん
どは合成高分子系吸水・吸湿・保湿剤と言われている。
これらは使い捨てのタイプのため、水洗等により流され
ると環境中に放出され、その生分解性の少なさにより長
期間環境中に存在し見苦しいばかりでなく、環境面にお
いても決して好ましいものではない。このため、生分解
性があり、安全性の優れた代替品の開発が期待されてい
る。
また、美意識の追求とともに、最近ではバイオ指向が高
まっており、各種の化粧品に生物の生産する素材が組み
込まれてきてはいるものの、その使用量は極く限られて
おり、特に各種化粧品の基剤となる新規な生物由来の吸
湿・保湿剤の開発への期待が高まっていた。
一方、最近の地球規模での環境面を考えると砂漠の年々
の急な拡大がおこっており、砂漠緑化への日本の貢献と
して日本側によるエジプト等への苗木のかんがい水の保
留のための合成高分子の吸水・吸湿・保湿剤の提供等が
話題になっている。
このような苗木等のかんがいのための吸水・吸湿・保湿
剤が安全で生分解性がある生物由来の吸水・吸湿・保湿
剤であれば苗木の成長後においても環境面への影響も少
なく好ましいものと考えられる。
3)発明が解決しようとする課題 このような背景のもとに、合成高分子系吸水・吸湿・保
湿剤等のもつ問題点を解消・克服、即ち、生分解性等が
優れており、二次公害の恐れのない安全な、かつ淡水あ
るいは塩水下でも高い吸水・吸湿・保湿能を有する多糖
類、それより主としてなる吸水・吸湿・保湿剤及びその
培養生産法を見出すことにある。
4)問題点を解決するための手段 本発明に使用される菌株は、アルカリゲネス属に属し、
微生物産生吸水・吸湿・保湿・増粘剤生産能を有する菌
株であればよいが、その代表例示菌株は、アルカリゲネ
ス・レータス(AlcaliganesIatus) 
B − 16株で、FERM BP−2015号として
寄託されている。
以下、本発明に使用する代表株(FERM BP − 
2015号)の菌学的性質を下記第1表に示す。この第
1表に示す菌学的性質から、バージー・マニュアル・シ
ステマテックφバクテリオロジー第1巻(Bergey
’s Manual of SysteIIatic 
BacteriologyVolume 1). (1
984年)372頁により、アルカリゲネス属に属する
こと並びにその安全性を有するものであることが判明し
た。タイブストレイン(ATCC 29712)と対比
して、第1表におけるデオキシリボマクレアーゼ、 クエン酸、 アルギニンデハイドロラーゼ、 アクリルアミダーゼ、 糖より酸の生成、 菌体外ポリマー生産能、 の記載は見当らないが、他の諸性質は本願の株とタイブ
ストレインは一致する。
第1表 菌学的性質 (*)(+):弱陽性 このような菌株の炭素源としては、フラクトース、グル
コース、シュークロース等の単糖類φ少糖類の他に、ヘ
ミセルロース、でん粉、コーンスターチ等の天然高分子
及びオリーブ油等の油類の炭素源が好ましくは用いられ
る。さらに、尿素、塩安、硝安、硫安等の無機体窒素源
、トリプトン、酵母エキス、肉エキス、ペプトン、麦芽
エキス等の有機窒素源、その他、リン酸カリ、硫酸マグ
ネシウム、食塩等の無機塩類が培地構成成分として使用
される。
特に、単糖類又は二糖類を炭素源として用いるのは、吸
水・吸湿・保湿・増粘剤の生産にとって好ましいもので
あり、かつ、培養源における添加リン酸塩濃度を80m
M以上に設定し、培養を行うことは同剤の生産増強に望
ましい条件である。
培養は液体培養でもよい。培養は初発pHが4〜10、
温度15〜40℃の範囲で行われ、通常は通気攪拌培養
で行われる。培養は炭素源等の種類にもよるが培養1日
から10日間の間で行われ、この間で最大生産時期が設
定される。
培養処理物の性状は、無色透明あるいは薄黄色の固体、
アニオン性高分子であり、その粘度は約1000 〜1
5000cpsである。粘度の測定は100倍の水(2
0℃)を添加し、完全に吸水した状態で回転粘度計で行
う。
培養を行うことにより吸水・吸湿・保湿・増粘能を有す
る培養物を得る。培養液に2倍量のエタノールを加え、
5℃にて一夜放置した沈澱物を魔2濾紙にて濾過を行い
集め、その後70%エタノールにて3回洗浄、さらに蒸
留水にて3回濾紙上で洗浄後、凍結乾燥等により水分を
とばした吸水・吸湿・保湿・増粘物質が培養処理物とし
て回収できる。しかしながら、本発明では、このように
分離精製した培養処理物を使用するまでもなく、培養物
そのものをそのまま使用することができる。
本発明において、吸水・吸湿・保湿の対象となる水分は
特に制約されるものではない。一般的に合成高分子系の
吸水・吸湿・保湿剤は塩分を含む水においてその保湿・
吸湿性能は純水系におけるその性能と比較すると相当の
割合で減少すると言われているが、本発明の微生物がつ
くる吸水・吸湿・保湿剤は後述の実施例からも明らかの
ように、含まれる塩分下においてその吸水・吸湿・保湿
性が優れていることは合成高分子系吸水・吸湿・保湿剤
にない新規な注目すべき性能と評価される。
本発明における吸水・吸湿方法、保湿方法は後述の性能
評価のための標準検定方法によってなされてはいるもの
の、これらの実施方法は特に制約されるものではないこ
とはいうまでもない。
なお、以下において示すように本発明における吸水能、
保湿能及び吸湿能の力価測定は次のようにして求めた。
0)吸水能力価測定法 本力価測定法はティーバックテスト法といわれている方
法を採用した。すなわち、不織布(キッチンタウバー;
天然パルプ100%、東海パルブ■製)で約20m1位
入る容器を作り、ほぼ一定重量の乾燥ポリマー等の試料
を入れる。次いで、純水にて2時間浸した後、静置を1
時間行い余分な水分を切る。この水分を切った試料を恒
量測定済の秤量用ビーカ(loml)に入れ吸水後の重
量(吸水量+試料量)を正確に測定する。この後105
℃で約2時間、乾燥を行い水分を完全に蒸発させ、試料
の正確な重量を測定した。
このようにして各重量を測定した後、次式により、試料
(乾燥)Ig当りの吸水量(g)を計算した。
放置後、2.4,6.8及び24時間に各試料の重量を
測定し、その重量から、次式に従って吸湿率を求めた。
(ロ)吸湿能力価測定法 本吸湿能力価測定法は香粧会誌第8巻2号,181頁(
1984年)に記載されている方法に従って測定した。
すなわち硝酸カリウム飽和溶液(相対湿度91%)、硝
酸ナトリウム飽和溶液(相対湿度61.8%)及び塩化
マグネシウム飽和溶液(相対湿度31.9%)を含む各
デシケーターを37℃の恒温室に保管して使用した。各
乾燥試料約100mgを内径1.2cmのプラスチック
カップ(サンコープラスチック社製)中に精秤した後、
デシケーター中に(ハ)保湿能力価測定法 保湿能力価測定法も前述の吸湿能力価測定法と同じ文献
(香粧会誌第8巻2号,131頁(1984年))に記
載されている。すなわち、硝酸ナトリウム飽和溶液(相
対湿度64.8%)、塩化マグネシウム飽和溶液(相対
湿度33%)及び五酸化リン(相対湿度34%)を含む
各デシケーターを20°Cの恒温室に保管して使用した
硝酸ナトリウム飽和溶液(相対湿度64.8%)及びシ
リカゲルを含む各デシケーターを20℃の恒温室に保管
して使用した。プラスチックカップに約100mgの各
乾燥試料を精秤し、これに20μ9の水を添加し、再び
精秤した後、デシケーター中に放置した。放置後の重量
測定は、吸湿試験法に準じて行い、保湿能は次式に従っ
て水分残存率を指標として求めた。
W :放置前の含水試料重量、 Wt :各測定時の含水試料重量 実施例 次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
〔実施例1〕 〈吸水・吸湿・保湿・増粘剤の培養と回収〉シュークロ
ース15g 1KH2 P 04  B.8g−K  
HPO  8.8g,MgSO4・7 H2 0 0.
2g −食塩0.1g,尿素0.5g、肉エキス0.5
gを蒸留水1gに溶かし、培地をpll7.4に調整し
た。培地15 0 mlを、5 0 0 mlの三角フ
ラスコにとり、オートクレープにより、102℃、15
分間無菌殺菌した後、アルカリゲネス●レータスB−1
6株(FETM BP−2015号)を1白金耳の量で
フラスコに移植し、30℃にてロータリー回転培養を行
う。なお回転数は180rpmである。
このようにして培養した6口目の培養物(含菌体)より
パイオポリマーの精製を下記のような方法により行った
すなわち、培養物500mlに対し、2倍量のエタノー
ルを添加し静置後、液相部を除き沈澱物を採取する。こ
の沈澱物に対し純水100mlを添加し、60〜70℃
の湯浴中にて溶解せしめ、次いで5倍量のエタノールを
添加し、再度沈澱物を得る。この溶解一沈澱の操作を数
回繰返すことにより培地成分から由来すると考えられる
着色物質は系より除外され、白色の沈澱物を得られる。
このような脱色工程をへた白色沈澱物を再び0.02%
 NaOH溶液4000〜8000mlに希釈再溶解し
121℃、10分間加熱した後、遠心機を用いて40.
000g X 40分間、希釈し遠心する。この希釈遠
心操作により菌体を除去する。菌体を除去した遠心上清
部を塩酸にて中和し、ロータリーエバポレーター(60
〜70℃)を用いて濃縮する。この濃縮物に純水100
mlを加え、60〜70℃の湯浴中にて再溶解させる。
再溶解液に5倍量のエタノールを添加しエタノール沈澱
させる。この溶解−エタノール沈澱を3回繰返した後、
常温にて真空乾燥することにより、白色の精製パイオポ
リマーを得る。このようにして得られた精製パイオポリ
マーは、高速液体クロマトグラフィーで均一であること
を認めた。
以上の精製工程により、培養物1ρより白色の精製パイ
オポリマーが2.4〜3g得られた。
次に実施例1で得られた精製パイオポリマーの理化学的
諸性質(物性)を示す。
(1)物質の色:白色 (2)炭化温度:225〜280℃ (3)元素分析:C,Hはカルロエルバc, H元索分
析計にて分析した。0は100 − (C+H)(wt
%)により算出した。
C :40±4 H: 6±1 0:54±5 (4)溶解性 水(中性)に難溶;アルカリに可溶;メタノール、エタ
ノール、アセトンに不溶。
(5)紫外線吸収スペクトル それは第1図に示す通りである。蛋白質(ベプチド)に
特有な280nm及び核酸に特有な260nmの吸収は
認められない。
(6)赤外線吸収スペクトル それを第2図に示す。800〜1200cm’付近に多
糖類特有の吸収パターンが見られる。1620±20c
fn−1にウロン酸特有な吸収パターンが見られる。
収パターンがあり、3400±20cm−1付近に炭水
化物由来のOHの吸収パターンがある。この結果、この
物質は糖等の炭水化物を主成分とした酸性の多糖類であ
ると考えられた。
(7)粘度 N a N O sの0.IN塩濃度を溶媒とし、υb
belohde粘度計を用いて測定した。測定結果を第
3図に示す。この物質の極限粘度はη=42±5である
(8)施光度 この物質を0.02%NaOH液に100ppm溶解し
、0.45μミリポアフィルターを用いて濾過した濾過
液の施光度を施光計(日本分光DIP360型、標準セ
ル10 0 mm+使用)にて測定した。この結果、施
光度a = 0.002degであった。
(9》  糖の定性・定量反応 実施例1における炭素源をシュークロース及びフラクト
ースにより培養し、得られた精製標品を夫々SP,FP
と名付け、夫々のサンプルにおける糖の定性・定量反応
を行った。
反応はアンスロン反応及びフェノール硫酸法にてグルコ
ース換算にて求め、EISOn−MOrgan法ではへ
キソサミン(グルコサミン、ガラクトサミン等)を、過
ヨウ素酸一レソルシノール反応ではシアル酸(N−アセ
チル)イラミン酸、N−グリコリルノイラミン酸等)を
、硫酸カルバゾール反応ではウロン酸(グルクロン酸、
ガラクッロン酸等)を、オルソシンFe3+法でグルク
ロン酸を指標として行った。又、本物質の加水分解条件
は次のスキームに示した通りである。夫々の反応結果を
第2表にまとめて示す。
多糖の加水分解法 2N  H2So4100℃2hr加熱(減圧密封)◇ B a (O H) 2で中和 O 遠心分離(18000rpm5分)沈澱を除去O 活性炭と5分攪拌 遠心分離( 18000rpm 5分)沈澱を除去0.
45ρ膜で濾過 O 濃縮(50℃エバポレーターにて) 物質の加水分解物のRf値を第3表−1(各標専糖とサ
ンプル加水分解物のRf値の比較)、第3表−2(マン
ノースとの比較)、第3表−3(らロン酸としてのグル
クロン酸との比較)に夫々まとめて示した。
なお、薄層クロマトグラフイーにおける構成牧の同定分
析条件は以下に示す通りである。
ただし、アンスロン反応及びフェノール硫酸法において
はグルコース換算にて%を求めた。
これらの糖に対する定性・定量反応の結果より、本物質
はヘキソース及びウロン酸を構成成分に持つ可能性が示
されたが、グルコサミン等のへキソサミン及びN−アセ
チルノイラミン酸等のシアル酸は持っていないことが明
らかとなった。
(10)構成糖 前記のように、本物質はヘキソース、ウロン酸等の糖を
持つことが示されたので、本物質を塩酸等の酸で加水分
解した後、構成成分の同定を薄層クロマトグラフィー、
液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー及び
質量分析により分析同定を行った。
?)薄層クロマトグラフィー分析 実施例1における炭素源をシュークロースとして培養し
、得られたものを精製した本物質(サンプルSP)の加
水分解物の展開方法(展開溶媒)を種々変えて薄層クロ
マトグラフィー分析を行った。各展開溶媒時における既
知物質(糖類)と本糖のTLCによる同定 実験条件 1、 2. 3. 4. 5. 6. TLCプレート a  Kleselゲル60   メ
ルクβ シリカゲル60A  ワットマン 展開温度    50℃ 発色剤     i ジフエニールアミンーアニソンー
リン酸試薬U  ナフトレゾルシノールリン酸試薬iH
  過マンガン酸カリウム試薬 展開溶媒    a 1 − プ ロ パ ノ ー ル
 : 水   −85:15b 酢酸エチル:酢酸:メ
タノール:水   一eo: 15: 15: 10c
tブタノール:アセトン: 0.IM乳酸   −4:
4:2d イソブロバノール:アセトン:O.lM乳酸
 −4:4:2e アセトン: O.lM乳酸:酢酸エ
チル    −6 : 2 : 2ftブタノール:ア
セトン:0.IM乳酸   −6:2:2g イソブロ
パノール:O.lPv1乳酸:メタノール−4:2:4
h 酢酸エチル:酢酸:メタノール:0.IM乳酸−e
o: 10: 25: 5TLCプレート A  O.
I M  NaHSOa液前処理剤    B  O.
5 M  NaH2PO4液特に書いていない時は、1
回展開 第3表−2 ヘキソース (マンノース) の 分離と確認 第3表一 ウロン酸の分離と確認 第3表−1より、本物質はグルコース、ラムノース、フ
コースのRf値と一致することにより、グルコース、ラ
ムノース、フコースを有していることが示された。
次に、第3表−2においてマンノースと近いRf値を持
つ夕ロースと本物質の加水分解産物の比較を条件を変え
て検討した。その結果、本物質は夕ロースではなくマン
ノースを構成糖とすることが明らかになった。
次いで、ウロン酸における構成成分としてグルクロン酸
であることを更に確実にするために3種の実験条件(第
3表−3に条件は示した)を行った。第3表−3の実験
1に示すように、グルクロン酸単独のRf値は0.17
であるもののガラクツロン酸等が混在するとRf値は標
準物でも0.21と高くなる。又、第3表−3の他の実
験より本物質はムラミン酸、マンニュロン酸ラクトンで
はないことが判明した。このことから、本物質はウロン
酸としてグルクロン酸を持つことが示された。
以上の結果を考え合せ、5個の標準サンプル(グルコー
ス、マンノース、ラムノース、フコース、グルクロン酸
を混在したもの)と、本物質の加水分解産物を4種の条
件(第26頁参照)にて薄層クロマトグラフィーを行っ
た。この結果、前記の標準サンプルと本物質の加水分解
産物の夫々のRf値は非常に良く一致している。
上述の如く、薄層クロマトグラフィーの種々の詳細な分
析結果より、本物質はグルコース、マンノース、ラムノ
ース、フコース、グルクロン酸の5種の描成糖を持つこ
とが認められた。
(ロ)高速液体クロマトグラフィー分析カラムとしてア
ミドー80(+−−ソー製)を用い、移動相アセトニ1
・リル/水=80/20、流速1 . 0 ml / 
m i n s力ラム温度80℃で検出にRlを用いて
薄層クロマトグラフィーにて同定された中性糖(ラムノ
ース、フコース、マンノース、グルコース)を高速液体
クロマトグラフィー装置にて分析を行った。中性糖の各
標準サンプル(第4図−A)及び実施例1により得られ
たサンプルの加水分解産物の液クロチャート(第4図一
B)を夫々に示す。第4図−A,Bに示すように、本物
質の加水分解産物ビーク■はラムノース、■はフコース
、■はマンノース、■はグルコースに該当することが高
速液体クロマトグラフィーにより確認された。
又、カラムをフェノール型(ウォーターズ製)、移動相
をメタノール/水=80:20、流速0.5ml/mi
nで、検出にUV(紫外線)を用いてグルクロン酸の標
準サンプルと本物質の加水分解産物を比較検討したとこ
ろ、夫々第4図一CとDに示す如く、両者の保持時間(
リテンション・タイム)は一致した。
以上の結果より、本物質はグルコース、マンノース、ラ
ムノース、フコース及びグルクロン酸より構成されてい
ることが高速液体クロマトグラフィ−(H P L C
)からも明らかとなった。
(ハ)ガスクロマトグラフィー及びガスマス分析薄層ク
ロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィー分析
により同定されたところの各構成成分を更に三重に確認
するための分析としてガスクロマトグラフィー及びガス
マス(GC−MS)を用いた。中性糖及びウロン酸(グ
ルクロン酸)を同時に分析するために、実施例1により
得られたサンプルを硫酸にて加水分解後、シリル化剤を
用いてシリル化を行い、ガスクスのカラム担体にシリコ
ンOV−1を用い、50°C〜200℃の範囲で昇温を
行い、FID検出にて分析した。またサンプルの加水分
解条件はl8頁に示す多糖の加水分解法に従った。加水
分解物のトリメチルシリル誘導化の条件を次に示す。
トリメチルシリル誘導化 加水分解物 25℃ 10分(ネジ口試験管に入れM)■ 遠心分離 ppt sup (GLC分析) 内部標準: 301ethyl−1}−glucose
第5図一八にグルコース、マンノース、ラムノース、フ
コース、ウロン酸(グルクロン酸)のトリメチルシリル
化誘導体の各オーセンティック(標準)サンプル及び第
5図一Bに実施例1により得られ精製された本物質の加
水分解物トリメチルシリル化誘導体のガスクロマトグラ
フィー分析パターンを示した。第5図−AとBに示す如
く、本サンプルの加水分解産物のシリル化誘導体はグル
コース、マンノース、ラムノース、フコース及びグルク
ロン酸のシリル化誘導体と完全に一致する。
更にガスクロマトグラフィー分析において比較的ピーク
が大きかった4つのピーク(ピーク1:ラムノース、ビ
ーク2:フコース、ピーク5:グルコース、ビーク6:
マンノース)を、マス(質量)分析に導入し、GC−M
S (ガスマス)分析を行った。
第6図−1AとIB(夫々標準サンプルと本物質の加水
分解物について)にピーク1とラムノースのマススペク
トルを、第6図−2Aと2B(夫々標準と加水分解物)
にピーク2とフコースのマススペクトルを、第6図−3
Aと3B(夫々標準と加水分解物)にピーク5とグルコ
ースのマススペクトルを第6図−4Aと4B(夫々標準
と加水分解物)にピーク6とマンノースのマススペクト
ルを例示した。これらのマススペクトルから見られるよ
うに、各ピークのフラグメントと標準サンプルのフラグ
メントは一致する。
これら、GC−MS分析の結果よりも、本物質の加水分
解産物は質量分析的にも前述の夫々の構成成分(ラムノ
ース、フコース、マンノース、グルコース)であること
が確認された。
以上、ガスクロマトグラフィー(GC)分析、ガスマス
(GC−MS)分析の結果、本物質はグルコース、マン
ノース、ラムノース、フコース及びグルクロン酸より構
成されていることが示された。
(l1)構成糖のモル比 ラムノース、フコース、マンノース、グルコース及びグ
ルクロン酸の構成糖のモル比はガスクロマトグラフィー
における各ピークの面積比より求めた。使用したガスク
ロマトの条件は前述の30頁に示したものと同一である
。各構成糖のモル比を出すにあたり、まず各規定濃度の
各標準サンプルをガスクロにかけ、各ピークの面積を求
めた。次いで実施例1により得られた精製パイオポリマ
ーの加水分解物(加水分解条件は前述の18頁にて前述
した通りである)をガスクロ分析にかけ各ピークの面積
を得た。このようにして得られた面積を基にして次式に
より各構成糖のモル数を算出した。
各構成糖のモル比= 各加水分解物(構成糖) 使用した各標準サンプルの面積とモル数(第7図−A)
及び実施例1におけるシュークロースを炭素源とした精
製パイオポリマーSP加水分解物におけるガスクロマト
による面積(第7図一B)の一例を次に示した。
第7図−A及び第7図〜Bの面積及びモル数を求めると
次の第4表になる。
各構成糖のモル比を上の表にもとづいてマンノースを1
にして算出すると ラムノース:フコース:グルコース: マンノース:グルクロン酸 弁(1〜2):  (3〜4):  (5〜6)=(1
):  (2〜3) となる。
〔実施例2〕 く培養炭素源の種類・濃度、リン酸塩の濃度変化による
吸水・吸湿・保湿・増粘剤の生産〉実施例1における炭
素源の種類及び濃度、さらにはその時のリン酸塩の濃度
を次の第5表のように変化させて培養条件の異った吸水
・吸湿・保湿剤を得た。なお、その他の条件は実施例1
と同様である。
〔実施例3〕 く吸水性能〉 実施例2により得られた各サンプルを前記の吸水能力価
測定法に従って測定した。結果を第7表に示す。さらに
、対照サンプルとして下記第6表の6点のサンプルを選
んで試験した。
第7表に示すように、アルカリゲネス●レータスが生産
したところの物質は、対照区のどのサンプルよりも多量
の水分をすみやかに吸水することは明らかである。
第   6   表 パイオポリマーの吸水量 *スプレードライによる粉体化ボリマー(加熱交換) 〔実施例4〕 く吸湿性能〉 実施例1により得られた粉体(サンプル名:SP2)と
実施例2において得られたすべてを混合した粉体(試料
サンプル名:MIX’)を前記の吸湿能テスト法に従っ
て測定した。
なお、本剤の対照サンプルとしては一般的に吸湿剤とし
て知られているところのシリカゲル、PVP (ポリビ
ニールピロリドン:和光純薬K−30)、尿素(関東化
学特級)、グリセリン(関東化学特級) 、PEG20
0(日本油脂)及びアニオンポリマー(住友化学 スミ
フロックF A − 70)を用いた。
結果を第8表に示す。
第8表におけるグリセリンと尿素の吸湿性能の値は、前
記の吸湿能力価測定法と同じ方法で測定した文献値(安
藤隆夫ら,香粧会誌Vo1、8 No.2,P180〜
134. 1984年)の24時間経過後の値にほぼ等
しい。安藤らの文献によれば、最近化粧品等に天然由来
の吸湿・保湿剤として使われているヒアルロン酸の24
時間経過後の値(91%湿度,37℃で約35%, e
t.s%湿度37℃で約17%)と比較すると、本吸湿
性能は2.7〜約2倍の吸湿性能を示している。
このように生物由来のパイオポリマーである本剤は、優
れた吸湿性を示すことが明らかに認められる。
〔実施例5〕 〈保湿性能〉 実施例4と同じサンプル、すなわちSP2とMIXを前
記の保湿性能テスト法に従って測定した。なお、対照サ
ンプルは実施例4と同じものを選定し測定した。
結果を第9表に示す。
また、本発明の方法と同じ方法で保湿能を評価したとこ
ろの前記の安藤らの文献(133頁)によれば、ヒアル
ロン酸の24時間後の保湿能(105%)は本発明によ
る保湿剤より低い値であり、SP2及びMIXともにヒ
アルロン酸の値の1.5倍以上の高さを示している。
第9表及び文献値と比較することにより生物由来のパイ
オポリマーの本剤は優れた保湿能を示すことが明らかに
認められる。
第 表 〔実施例6〕 〈塩分添加条件下での吸水テスト〉 一般的に合成高分子吸水剤は塩分があると極度に吸水量
が減少することが知られている。そこで、本発明による
微生物酸性吸水・吸湿・保湿剤の場合にはどのようなこ
とになるか、塩分添加条件下での吸水量を測定した。な
お、用いたサンプルは実施例1により得られたサンプル
(サンプル名SP2)を用い、塩分としては食塩を用い
、その添加量は0.9%とした。用いたサンプルは凍結
粉砕し、さらに乾燥粉体にしたものを用いた。十分に吸
水させるため吸水試験法における吸水時間を2時間から
24時間に延して、その吸水量を調べた。
なお、本剤の対照サンプルとして市販の高級吸水体ポリ
マー(スミカゲルS − 50)を用いて本剤と同一条
件にて測定した。
結果を第10表に示す。
第 表 第10表に示すように、塩分添加条件下においては純水
系に比べて、その吸水全は確かに減少はする。しかしな
がら、その減量率は市販の高級吸水体ポリマーのそれと
比べて遥かに少ない。また、吸水時間の関係からはっき
りとは言えないけれども、実施例3の第7表における高
分子吸水剤、及びアニオンポリマーの値(純水系、2時
間)と比べても、0.9%食塩水下においても各サンプ
ル1g(乾燥重量)当りの吸水値は十分に匹敵するもの
と考えられる。
このように、本剤は塩水下においても十分に吸水機能を
保持し、吸水できることが認められる。
〔実施例7〕 〈各種炭素源を培養源として用いた場合の吸水・吸湿・
保湿・増粘剤の生産量〉 実施例1における培地組成のうち炭素源の種類を単糖類
の代表としてフラクトース、二糖類の代表としてシュー
クロースを、天然高分子の代表としてでん粉を、さらに
非水溶性炭素源の代表としてオリーブオイルを選定し、
各種炭素源の濃度を15g/Dにし、他の培地成分・濃
度はすべて実施例1と同一にし、実施例1に示すのと同
じ培養を行い、6日目の培養液より吸水・吸湿・保湿剤
の回収を実施例1と同じく行い乾燥重量を測定し、各種
炭素源による生産全を比較した。結果を第8図に示す。
第1図に示すように、・培養源の炭素源を単糖類または
二糖類に設定することにより吸水・吸湿・保湿・増粘剤
生産量を増大せしめることが判った。
〔実施例8〕 〈塩分濃度と吸水力の関係〉 本物質が使用されるh分!lIf例えば紙オムツ、生理
用品等のサニータリ−(衛生)分野等を考え合せると、
塩分存在下においてその吸水力の低減化がいかに防ぐか
どうか、即ち吸水力を維持できるかどうかは、その使途
(工業化)を考える上で非常に大きな要囚である。
現在、使用されている合成高分子系吸水ポリマーは純水
(蒸留水)での吸水力は200〜300倍であるもの、
生理食塩水(0.9%)下では50〜80倍と言われて
いる。
そこで、塩(NaCN)濃度と本物質の吸水力を調べ、
結果を第11表に示した。
第   1 1   表 第11表に示す如く、本物質は塩濃度が1%でも450
倍、2.5%でも370倍の吸水力を示し、これらの値
は合成高分子系吸水ポリマーの蒸留水での吸水力をも上
回り、本物質の大きな特徴と考えられ、実用化に際して
の有利な点と考えられる。
〔実施例9〕 実施例1により得られた粉体(サンプル名SP2)の濃
度による粘度の特性を測定した。本サンプルの対照とし
てケルザン(ケルコ社製汎用ザンサンガム28メッシュ
パス100%)を使用した。
サンプルを1%(vt/vt)になるように純水に溶解
した後、0.1〜1%の範囲で純水にて希釈した。
それぞれの濃度を調整したサンプルについて、B型粘度
計(25℃,魔2スピンドル30rpa+)にて粘度を
測定した。結果は第9図に示す。本サンプルはケルザン
に比べ明らかに高い粘度特性を持つことが認められた。
〔実施例10 ] 実施例9で使用した本サンプル(SP2)とケルザンの
水溶液の物理的特性を測定した。本サンブル2000p
pa+の水溶液とケルザン5000ppmの水溶液を作
成し、B型粘度計にて回転数を上昇した時の粘度変化と
下げた時の粘度変化を測定した。
(pll7.2. 25℃,隘2スピンドル)本サンプ
ルの結果を第lO図−B1ケルザンの結果を第10図一
Aに示した。ケルザンは図のごとくシュードプラスチッ
ク(Pseudo plastic)特性を示す。本サ
ンプルは図のごとくチクソト口ピック(Thixotr
opic)特性が認められた。
〔実施例11 ) 実施例9で使用した本サンプル(SP2)の温度による
粘度の特性を測定した。本サンプル2000ppmとケ
ルザン500Gppm+の水溶液を5℃から20℃,3
0℃,45℃,60℃,80℃と順に温度を上げて行き
、それぞれの温度で粘度をB型粘度計(pll7.2,
 No.2スピンドル)で測定した。第11図に示され
るように、ケルザンは温度の上昇とともに粘度が低下し
たが、本ボリマーの粘度は温度に関係なく一定であった
一般に合成、天然のポリマーのほとんどは温度の低下と
ともに粘度が上り、上昇と共に粘度は下がる。ケルザン
はその粘度変化が少いポリマーとして知られているが、
それよりも本ボリマーの粘度変化は少いことが認められ
た。
〔実施例12〕 実施例9で使用した本サンプル(SP2)のポリマーを
溶解する水溶液の塩濃度と粘度の関係を測定した。水溶
液は純水の0.01. 0.05.0.1, 0.5,
 1.0%濃度食塩水とし、本サンプル2000ppm
,ケルザン5000ppa+を各食塩水に溶解し、B型
粘度計(25℃, pH7.2, No.2スピンドル
, 30rpm)にて粘度を測定した。第12図に示さ
れるようにケルザンに比べ、塩濃度の影響を受けにくい
ことが認められた。
〔実施例13 ) 実施例9で使用した本サンプル(SP2)にてpHによ
る粘度特性を測定した。NaC,Q  O.1%水溶液
に本サンプル2000ppm+,ケルザン5000pp
m溶解した後、HC,QあるいはNaOHにてpllを
調整し、B型粘度計(25℃,Na2スピンドル, 3
0rpm)にて粘度を測定した。第13図に示されるよ
うにケルザンに比べ、本サンプルの粘度はI)I1の影
響が少いことが認められた。
本物質が使用されると考えられる用途として下記が挙げ
られる。
食品分野 食品増粘剤、食品増は削、食品保水剤、テクスチャー改
良剤、ダイエッ!・食品 飼料分野 飼料増粘剤、飼料増量剤、飼料保水剤、包かつ担体剤 メディカル分野 免疫ふかつ剤、薬の包かつ剤(カプセル、錠剤用等) バイオテクノロジー分野 バイオリアクター等の固定化剤、微生物・植物・動物細
胞等の培養基剤、分離精製用担体(ゲル) 農業分野 農薬等の徐放剤用カプセル、懸濁安定、乳化安定、付着
性の向上、撒布性の改善、液滴形状のコントロール 土木 土壌改良剤、土壌保水剤、泥水安定液 流通分野 魚,肉等の食品ドロップ吸収剤 製紙コーティング コーティング性能の改善、マイグレーションの防止、ス
トリークの防止、顔料の沈降防止、保水性の改善 織物染色 顔料の沈降防止、マイグレーションの防止、スペースダ
イイングの流動性改善 ラテックス 乳化安定 クリーナー 乳化安定、懸濁安定、たれ防止、噴霧性の改善 懸濁安定剤 酸化チタン懸濁液の安定、澱粉スラリーの懸濁安定 泡安定剤 軽量セメント(発泡) 研磨剤の改良 バス研磨剤 ペイントの改質剤 レオロジーの改良 6)発明の効果 以上より明らかのように、本発明のアルカリゲネス属由
来のパイオポリマーは優れた吸水性能、吸湿性能、保湿
性能、増粘性能を示す。かようにアルカリゲネス属由来
のパイオポリマーは生物由来の生分解性に優れ、二次公
害のない安全な特徴に加えて吸水・吸湿・保湿・増粘剤
としての著るしい効果を発揮するものである。
また、合成高分子系等の吸水・吸湿・保湿・増粘剤が塩
水下においてはその性能を゛著るしく減少させるのに対
し、本属山来のパイオポリマーは、塩水下においてもそ
の減少度は少ない。
さらに、このような吸水・吸湿し保湿・増粘剤を生産す
るにあたって、培養源の炭素源を単糖類又は二糖類の範
囲に設定することにより、効率良く培養生産できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明で得られた物質のUV吸収スペクトル
である。よこ軸は波長(200nm〜300nm)を、
たて軸は吸光度を示す。 第2図は、本発明で得られた物質の赤外線吸収スペクト
ルである。たて軸は透過率(%)、よこ軸は波数(cm
’)を示す。 第3図は、本発明で得られた物質の粘度を3回測定し、
極限粘度を求める図である。 η=42である。 たて軸は粘度ηを、よこ軸はサンプル濃度(ppo+)
を示す。 第4図−Aは、標準サンプル(中性糖:グルコース、マ
ンノース、ラムノース、フコース)の液クロマトグラフ
ィーチャー ト図である。たて軸は誘電率( X 10
−1volt) 、よこ軸は保持時間(10′分)を示
す。 第4図一Bは、本発明で得られた物質の塩酸加水分解物
の液クロマトグラフィーチャート図である。たて軸、よ
こ軸は第4図−Aと同じである。 第4図一〇は、標準サンプルのUV吸光度と保持時間(
分)の関係図を示す。 第4図−Dは、本発明で得られた物質の加水分解産物の
UV吸光度と保持時間(分)の関係図である。 第5図−Aは、標準サンプル(ラムノース、フコース、
ウロン酸(グルクロン酸)、マンノースグルコース)の
トリメチルシリル化誘導体のガスクロマトグラフィー分
析パターンである。第5図−Bは、本発明で得られた物
質の加水分解物トリメチル化誘導体のガスクロマトグラ
フィー分析パターンである。第5図−Aと一Bのたて軸
はピーク高を、よこ軸は保持時間(分)を示す。 第6図−IA,−2A,−3A,−4Aは、各標準サン
プルのトリメチルシリル化誘導体の夫々ラムノース、フ
コース、グルコース、マンノースについてのマススペク
トルを示す。第6図−IB,−2B.−3B,−4Bは
、本発明で得られた物質の加水分解物トリメチルシリル
化誘導体の夫々ラムノース、フコース、グルコース、マ
ンノースについてのマススペクトルを示す。各第6図に
おいて、たて軸はインテンシティを、よこ軸はm/eを
示す。 第7図−Aは、各標準糖の規定濃度のトリメチルシリル
化誘導体のガスクロマトグラフィー分析図であり、第7
図−Bは、実施例1におけるSP加水分解産物の、トリ
メチルシリル化誘導体のガスクロマトグラフィー分析図
である。たて軸にピーク高さを、よこ軸に谷物質の保持
時間(分)を示す。 第8図は、アルカリゲネス●レータスB−16株に各種
炭素源を培養源として用いた場合の吸水・吸湿・保湿・
増粘剤の生産量を示す。 第9図は、本発明で得られた物質の濃度と粘度の関係図
であり、対照としてケルザンを使用。たては粘度( c
 p’s )、よこはポリマー濃度(wt/vt%)。 第lθ図−Aは、ケルザンの水溶液流動曲線を示し、第
lθ図一Bは、本発明で得られた物質の水溶液流動曲線
を示した。たては粘度(cps)、よこはスピンドルの
回転数。 第11図は、本発明で得られた物質の水溶液の温度変化
と粘度の関係図を示した。対照としてケルザンを使用。 たては粘度(cps) 、よこは温度(℃)。 第12図は、本発明で得られた物質の水溶液中に含まれ
るNaC1濃度と粘度の関係図を示した。 対照としてケルザンを使用。たては粘度(cps)、よ
こはNaClの濃度(vt/vt%)。 第13図は、本発明で得られた物質の水溶液のpllと
粘度の関係図を示した。ス・1照としてケルザンを使用
。たては粘度(cps)、よこはpllo特許出願人 
 工業技術院長 杉 浦   賢同  伯東化学株式会
社 復代理人 弁理士 湯浅恭・: ニ (外3名) 第4図一八 X 10(ト) QOO Q50 i.oo ×10 (奈) 02斗b   to 彊糟峙間(奔) 弟5囲一A @ 狩 Wt1%Q(介》 第b圀−7A ′$b圀−IB 第6園−3A 第b回−3B 第b図−2A 第b回−2B 第b国−4A 第b回−4B 保 狩 碕 M(4) 28    38    4B 係#r珊開(4F−) 第10圓−A 第10国一B 明   細   書

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記の性質を有する多糖類: (イ)薄層クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィ
    ー、ガスクロマトグラフィーによる糖組成;ラムノース
    、フコース、グルコース、マンノース及びグルクロン酸
    の主要構成成分とからなり、かつこれらの各成分の構成
    比がモル比で夫々1〜10:2〜10:4〜20:1:
    1〜5、 (ロ)元素分析比(重量%) C:40±4 H:6±1 O:54±5 (ハ)炭化点225〜280℃ (ニ)溶解性 水(中性)に難溶;アルカリに可溶;メタノール、エタ
    ノール、アセトンに不溶、 (ホ)紫外線吸収スペクトル 蛋白質(ペプチド)に特有な280nm及び核酸に特有
    な260nmの吸収は認められない、 (ヘ)赤外線吸収スペクトル 800〜1200cm^−^1、1620±20cm^
    −^1、2950±10cm^−^1、3400±20
    cm^−^1にピークを有する。 2、グルクロン酸を5〜25モル%を含み、ラムノース
    、フコース、グルコース及びマンノースの各成分の構成
    比がモル比で1〜6:3〜5:5〜17:1である請求
    項1記載の酸性の多糖類。 3、ラムノース、フコース、グルコース、マンノース及
    びグルクロン酸の各成分の構成比がモル比で(1〜3)
    :(3〜5):(5〜7):(1):(2〜3)である
    請求項1記載の酸性の多糖類。 4、請求項1乃至3のいずれかに記載の多糖類を主成分
    とする吸水・吸湿・保湿剤。 5、アルカリゲネス(Alcaligenes)属細菌
    培養物又はその処理物を主成分とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の吸水・吸湿・保湿・増粘剤。 6、アルカリゲネス属細菌がアルカリゲネス・レータス
    (Alcaligenes latus)B−16株(
    FERMBP−2015号)である請求項1乃至5のい
    ずれかに記載の吸水・吸湿・保湿・増粘剤。 7、請求項1乃至3記載の多糖類を産生するにあたり、
    請求項4又は5記載のいずれかの微生物の通気培養にお
    いて、培養源の炭素源を単糖類又は二糖類に設定するこ
    とにより吸水・吸湿・保湿・増粘剤生産量を増大せしめ
    ることを特徴とする培養生産法。
JP2001359A 1989-01-19 1990-01-08 多糖類、それより主としてなる吸水・吸湿・保湿・増粘剤およびその培養生産法 Expired - Lifetime JPH0637521B2 (ja)

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DE1990615215 DE69015215T2 (de) 1989-01-19 1990-01-19 Polysaccharid und Wasserabsorptionsmittel, Feuchtigkeitsabsorptionsmittel, Feuchthaltemittel oder Verdickungsmittel, bestehend hauptsächlich aus dem Polysaccharid und Kulturverfahren zu seiner Herstellung mittels eines Mikroorganismus.
EP90101119A EP0379999B1 (en) 1989-01-19 1990-01-19 Polysaccharide, and water absorbent, moisture absorbent or humectant and thickening agent chiefly made of the polysaccharide, and cultivation method of producing it by a microorganism
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993011163A1 (en) * 1991-11-29 1993-06-10 Japan As Represented By Director General Of Agency Of Industrial Science And Technology Polysaccharide and production thereof
JP2002060314A (ja) * 2001-09-18 2002-02-26 Hakuto Co Ltd 皮膚外用剤
JP2002121538A (ja) * 2000-10-13 2002-04-26 Hakuto Co Ltd 増粘剤およびこれを配合した化粧料
JP2003089624A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Hakuto Co Ltd 頭髪用リンス

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JP2003089624A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Hakuto Co Ltd 頭髪用リンス

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