JPH02290940A - 軸受合金 - Google Patents
軸受合金Info
- Publication number
- JPH02290940A JPH02290940A JP11011989A JP11011989A JPH02290940A JP H02290940 A JPH02290940 A JP H02290940A JP 11011989 A JP11011989 A JP 11011989A JP 11011989 A JP11011989 A JP 11011989A JP H02290940 A JPH02290940 A JP H02290940A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- powder
- weight
- alloy powder
- added
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000001996 bearing alloy Substances 0.000 title claims abstract description 7
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims abstract description 73
- 229910001245 Sb alloy Inorganic materials 0.000 claims abstract description 26
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 claims abstract description 25
- 230000001050 lubricating effect Effects 0.000 claims abstract description 13
- 238000007670 refining Methods 0.000 claims abstract description 8
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 claims abstract description 8
- 239000011812 mixed powder Substances 0.000 claims abstract description 4
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 claims description 13
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical group [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 13
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 34
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 34
- 239000000463 material Substances 0.000 description 25
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 19
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 15
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 14
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 13
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 10
- 239000007791 liquid phase Substances 0.000 description 8
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 7
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 6
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 6
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 5
- 229910052745 lead Inorganic materials 0.000 description 5
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 5
- 238000009661 fatigue test Methods 0.000 description 4
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 4
- 229910000978 Pb alloy Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000000889 atomisation Methods 0.000 description 3
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 3
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 3
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 3
- 229910052725 zinc Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 2
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 2
- 238000000137 annealing Methods 0.000 description 2
- 229910052796 boron Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 2
- 229910052749 magnesium Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 2
- 229910052761 rare earth metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052718 tin Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910052726 zirconium Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910001209 Low-carbon steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 208000009205 Tinnitus Diseases 0.000 description 1
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 1
- 229910000905 alloy phase Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000573 anti-seizure effect Effects 0.000 description 1
- 239000011362 coarse particle Substances 0.000 description 1
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 1
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 1
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 1
- 230000005496 eutectics Effects 0.000 description 1
- 235000012438 extruded product Nutrition 0.000 description 1
- 229910052731 fluorine Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052733 gallium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002706 hydrostatic effect Effects 0.000 description 1
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 1
- 230000013011 mating Effects 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 1
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000012071 phase Substances 0.000 description 1
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 1
- 239000000047 product Substances 0.000 description 1
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 1
- 229910052706 scandium Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
- 229910052727 yttrium Inorganic materials 0.000 description 1
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、自動車,工作機械等の各種機械装置の構成部
品として使用される軸受の素材ならびに摺動部材の素材
として好適に利用される軸受台金に関し、特に、銅系の
軸受材料に比べ軽量であってしかも耐焼付性,耐疲労性
に優れたアルミニウム系の軸受合金に関するものである
. (従来の技術) 従来、すべり軸受の素材として用いられる合金には、C
u−Pb系,バビット系等が使用目的などに応じて使用
されているが、近年、とくに内燃機関用の軸受台金とし
ては、耐熱#摩耗性,#腐食性,耐疲労性等の点で、使
用部位の厳しい要求特性を十分に満足できないという欠
点があった. これに対して、本発明者らは、特開昭63−19283
7号公報に開示されているように、AM−Pb−St系
のアトマイズ合金粉末と、単独のPb粉末とを混合して
成形したビレットを押出比10以上で押出成形すること
により、耐焼付性を著しく向上させるPbを多量に添加
できるため耐焼付性に優れていると共に合金強度が高く
て耐疲労性にも優れている軸受台金を開発した. この合金組織中では、もともとアルミニウム合金粉末中
に入っているPbは、均一微細に基地中に分散し、また
、単独添加のPb粒は,粗粒となって組織中に分散して
いる. そして,本発明者らは、さらに種々の実験研究を行った
結果、前述の合金系において著しく酎焼付性が向上する
のは、この単独添加したPbの粗大粒が主たる効果を発
揮していることによるものとの結論を得た.これは、ア
ルミニウム合金粉末から供給される摺動表面の微細なP
bは、焼付限界に近づくと消失する傾向にあるが,単独
添加の粗大なPb粒は表面が消失して摺動面内部から新
たなPbとして供給が可能であるためと考えられる. (発明が解決しようとする課題) しかしながら,この合金系において、単独粉末として添
加●混合するPb粉末の量が多くなると、押出のための
加熱時にPbの液相が粉末粒子間にしみ出して押出性を
低下させると共に、Pb粉末同士が結びついてPb粒が
粗大になるため好ましくなく、単独粉末としてのPb粉
末の添加量は12重量%以下としていた. また、すべり軸受の素材に粉末の押出成形材を用いる場
合,後の圧延工程の回数や変形量を考えると押出成形材
の厚さは2mm以下であることが望ましい.しかし、こ
の合金系から厚さ2mm以下の押出材を作製する場合に
は、単独粉末としてのPb粉末の添加量が12重量%以
下であっても押出材の割れやPbの溶け出しなどの欠陥
が発生することがあり,Pbは押出性を低下させるとい
う課題を有していた. (発明の目的) 本発明は,上記従来の課題に鑑みてなされたもので、ア
ルミニウム合金粉末に単独添加することによって分散す
るPb粒をPb−Sb合金とすることにより、押出性が
著しく良好であると共に耐疲労性および耐焼付性に優れ
たアルミニウム系の軸受台金を提供することを目的とし
ている.
品として使用される軸受の素材ならびに摺動部材の素材
として好適に利用される軸受台金に関し、特に、銅系の
軸受材料に比べ軽量であってしかも耐焼付性,耐疲労性
に優れたアルミニウム系の軸受合金に関するものである
. (従来の技術) 従来、すべり軸受の素材として用いられる合金には、C
u−Pb系,バビット系等が使用目的などに応じて使用
されているが、近年、とくに内燃機関用の軸受台金とし
ては、耐熱#摩耗性,#腐食性,耐疲労性等の点で、使
用部位の厳しい要求特性を十分に満足できないという欠
点があった. これに対して、本発明者らは、特開昭63−19283
7号公報に開示されているように、AM−Pb−St系
のアトマイズ合金粉末と、単独のPb粉末とを混合して
成形したビレットを押出比10以上で押出成形すること
により、耐焼付性を著しく向上させるPbを多量に添加
できるため耐焼付性に優れていると共に合金強度が高く
て耐疲労性にも優れている軸受台金を開発した. この合金組織中では、もともとアルミニウム合金粉末中
に入っているPbは、均一微細に基地中に分散し、また
、単独添加のPb粒は,粗粒となって組織中に分散して
いる. そして,本発明者らは、さらに種々の実験研究を行った
結果、前述の合金系において著しく酎焼付性が向上する
のは、この単独添加したPbの粗大粒が主たる効果を発
揮していることによるものとの結論を得た.これは、ア
ルミニウム合金粉末から供給される摺動表面の微細なP
bは、焼付限界に近づくと消失する傾向にあるが,単独
添加の粗大なPb粒は表面が消失して摺動面内部から新
たなPbとして供給が可能であるためと考えられる. (発明が解決しようとする課題) しかしながら,この合金系において、単独粉末として添
加●混合するPb粉末の量が多くなると、押出のための
加熱時にPbの液相が粉末粒子間にしみ出して押出性を
低下させると共に、Pb粉末同士が結びついてPb粒が
粗大になるため好ましくなく、単独粉末としてのPb粉
末の添加量は12重量%以下としていた. また、すべり軸受の素材に粉末の押出成形材を用いる場
合,後の圧延工程の回数や変形量を考えると押出成形材
の厚さは2mm以下であることが望ましい.しかし、こ
の合金系から厚さ2mm以下の押出材を作製する場合に
は、単独粉末としてのPb粉末の添加量が12重量%以
下であっても押出材の割れやPbの溶け出しなどの欠陥
が発生することがあり,Pbは押出性を低下させるとい
う課題を有していた. (発明の目的) 本発明は,上記従来の課題に鑑みてなされたもので、ア
ルミニウム合金粉末に単独添加することによって分散す
るPb粒をPb−Sb合金とすることにより、押出性が
著しく良好であると共に耐疲労性および耐焼付性に優れ
たアルミニウム系の軸受台金を提供することを目的とし
ている.
(課題を解決するための手段)
本発明に係る耐疲労性および耐焼付性に優れたアルミニ
ウム系の軸受台金は、An中に潤滑成分と硬質成分と強
化成分と結晶粒微細化成分のうち少なくとも潤滑成分と
硬質成分を含むアルミニウム合金粉末に、Sb:25〜
50重量%を含むPb−Sb合金粉末を5〜20重量%
の割合で添加●混合した粉末から成形したビレットを押
出成形して成る構成としたことを特徴としており、この
ような耐疲労性および耐焼付性に優れたアルミニウム系
の軸受台金の構成を上述した従来の課題を解決するため
の手段としている. 本発明に係るアルミニウム系の軸受台金は、AJl中に
潤滑成分と硬質成分と強化成分と結晶粒微細化成分のう
ち少なくとも潤滑成分と硬質成分を含むアルミニウム合
金粉末を用いているが、このアルミニウム合金粉末とし
ては、Anを主成分とし、潤滑成分としてPb:3〜1
5重量%,Sn:5重量%以下のうちから選ばれる1種
または2種,硬質成分としてSill〜12重量%,必
要に応じて強化成分としてCu,Cr,Mg,Mn,N
i,Zn,Fel)うちから選ばれる1種または2種以
実の元素=0.2〜5重量%、同じく必要に応じて結晶
粒微細化成分としてTi,B,Zr,V,Ga,REM
c7)うちから選ばれる1種または2種以上の元素:0
.01− 3重量%を含んだものを用いることも望まし
い.そして、本発明に係る耐疲労性および耐焼付性に優
れたアルミニウム系の軸受台金は、上記のアルミニウム
合金粉末に.Sb:25〜50重量%を含むPb−Sb
合金粉末を5〜20重量%の割合で添加・混合した粉末
から成形したビレットをより望ましくは押出比40以上
で押出成形して成るものである. 次に、本発明によるアルミニウム系の軸受台金に用いる
アルミニウム合金粉末およびPb−Sb合金粉末につい
てさらに詳しく説明する.(1)アルミニウム合金粉末 ■潤滑成分 潤滑成分としてはPb,Snが有効であり、Pb,Sn
のうちから選ばれる1種または2種を添加することによ
って,低摩擦性,#摩耗性に効果がある.また、単独添
加のPb合金と比べれば主たる効果ではないが、耐焼付
性の向上にも効果がある. この酎焼付性の向上の点ではSnよりもPbの方が優れ
ている.しかし,Pbの量が3重量%未満の場合は耐焼
付性および異物理収性が劣る傾向となり、また、15重
量%を超えるとマトリックスの疲労強度不足となる傾向
となり、耐荷重性の点で軸受性能を満足しがたくなる.
また、12重量%を超えると実用的な溶湯温度域から得
られるアトマイズ合金粉末中のPb相が粗大化,偏析を
生じやすくなるため、より望ましくは12重量%以下と
するのがよい. また、SnもPbと同様に潤滑成分として有効であり、
Pbの耐腐食性を改善する効果もある.しかし、Snが
5重量%を超えるとマトリックスの疲労強度不足となり
、押出時には液相となって溶け出し、押出欠陥を発生さ
せやすくなるため、添加するとしても5重量%以下とす
るのがよい. ■硬質成分 硬質成分としてはStを添加するのが有効である.この
Siは共晶Siまたは初晶SiとしてAnマトリックス
中に分散し、硬質物質として軸受強度の向上および#摩
耗性の向上に寄与するが、Stの量が1重量%未満では
添加した効果が少なく、12重量%を超えるともろくな
り、加工性を阻害する傾向となるので、1〜12重量%
の範囲とするのがよい. また、押出成形後にAnマトリックス中に分散したSt
粒子径については、121Lmを超えると相手材を傷つ
けやすくなり、分散の面密度が低下し、耐摩耗性が劣化
するので、12JLtq以下とするのがよい. なお、特開昭62−130253号公報に開示されたア
ルミニウム系の軸受台金の第2の製造法のように、Si
粒子径が6〜12pmであるAn−8〜30重量%Si
アトマイズ合金粉末の形でStを添加しても問題はない
. ■強化成分 強化成分としては、C u , C r , M g
, M n ,Ni,Zn,Feなどが有効であり、こ
れらの元素のうちから選ばれる1種または2種以上を必
要に応じて添加することによってAnマトリックスの強
度を高めるのに有効である.これらのうち、Cuはクリ
ープ強度すなわち高温軟化抵抗を高めるのに有効な元素
であり、高温摺動下における耐疲労性の向上に寄与する
.しかし、0.2重量%未満では上記した効果が少なく
,5重量%を超えると針状のC u A l 2化合物
が多量に析出して脆くなり、耐疲労性の低下を招く傾向
となる.また、Cu以外にAnマトリックスの強度を高
める元素として、Cr,Mg,Mn,Ni ,Zn,F
eがあり,これらはアルミニウム合金展伸材の添加元素
としてよく利用されるものであって、Cuを含むこれら
の元素のうちから選ばれる1種または2種以上を0.2
〜5重量%の範囲で添加しても良い. ■結晶粒微細化成分 結晶粒微細化成分としては、Ti,B,Zr,V,Ga
,REM(Y,Scを含む希土類元素のうちから選ばれ
る1種または2種以上)などが有効であり、これらの1
種または2種以上を必要に応じて添加することによって
アルミニウム合金の結晶粒を微細化させるのに有効であ
り、アルミニウム合金粉末中の潤滑成分(Pb,Sn)
の均一微細化を助長するものとして必要に応じてこれら
のうちから選ばれる1種または2種以上を合計で0.0
1〜3重量%の範囲で添加することも良い. (2)Pb−Sb合金粉末 前記アルミニウム合金粉末に対する混合粉末として添加
されるPb−Sb合金は,主に、耐焼付性,なじみ性,
異物理収性の向上に効果を発揮する.そして、アルミニ
ウム合金中に含まれるPb系合金相は、アルミニウム合
金粉末がアトマイズ法によって通常製造ざれているため
、急冷凝固されてその粒径は2〜3gm以下となってい
る. 一方、添加や混合されるPb−Sb合金粉末が上記効果
を発揮するためには、平均粒径で5〜50pmの範囲の
粒子が望ましい.すなわち、5gmよりも小さいと摩耗
粉等の異物が摺動面に混入したときにそれらの埋収性が
悪くなり、かじりが発生し易い傾向となる.また、焼付
限界近くになり、表面からPbが消失し出したときに内
部からPbが供給されて焼付きを防止するという鉛溜め
効果もなくなり、焼付きが発生しやすくなる.一方、平
均粒子径が50pmよりも大きくなると、軸受台金の強
度が低下し,疲労剥離やクラック等が発生し易くなる. すでに述べたように、単独添加する従来のPb粉末は、
種々の効果を発揮するが、押出性を低下させるという課
題があった.そこで本発明において添加することとした
Pb−Sb合金粉末は、単独添加するPb粉末の効果を
失うことなく押出性を向上させようとするものである. すなわち、融点が327℃である単独Pb粉末は押出時
の加熱において全て液相になっているため押出欠陥発生
の原因になりやすいが、本発明においてはPbにSbを
25〜50重量%の範囲で添加したPb−Sb合金粉末
を用いることにより、押出時の液相の発生を抑制するこ
とを可能としている. また、Pb−Sb合金粉末を用いることによって,添加
粉末の分散状態は従来よりも均一になるため、疲労強度
の向上も効果として加わる. しかし、Pb−Sb合金中のSbが25重量%未満では
単独Pb粉末の融点と同程度ないしはそれ以下の温度で
液相域に入ってしまい、50重量%超過では単独Pb粉
末より焼付防止効果が少なくなるので好ましくない. そして,このPb−Sb合金粉末のアルミニウム合金粉
末に対する添加量は5〜20重量%とするのが良い.す
なわち、5重量%未満であると耐焼付性向上の効果はあ
まりなく、20重量%を超えるとこの合金粉末を添加し
た場合でも摩擦などによる局所的な温度上昇により発生
した液相が粉末粒子間にしみ出して押出欠陥になるので
好ましくなく、また、Pb−Sb合金粉末回士が結びつ
いて著しく粗大になるため好ましくない. 次に、本発明に係る耐疲労性および耐焼付性に優れたア
ルミニウム系の軸受台金の製造方法の一例を説明する. まず,前記アルミニウム合金粉末とPb−Sb合金粉末
とをV型ブレンダー等の混合機を用いて十分に混合し、
均一にしたうえで等方圧プレス、油圧プレス等を用いて
ビレットに成形する.次に、このビレットを350〜4
50℃程度に予熱し、より望ましくは押出比40以上で
押出す.この場合,押出比がこの範囲からはずれると内
部クラックおよび押出後の軸受素材の表面割れ.うねり
,破断等の不具合が生じることがある.そして、裏金付
の軸受材でない場合は、このあと機械加工にて所定の寸
法に加工して使用する. 他方lj金付の軸受材として使用する場合には、1〜1
0mm厚さの板材として押出し、圧延,アニールを繰返
しながら、例えばC含有量が0.1重量%前後の軟鋼板
にクラッドして、プッシュ半割メタル用等に加工する. (発明の作用) 本発明に係るアルミニウム系の軸受台金は、上記した構
成を有するものであるから、PbにSbを25〜50重
量%の範囲で添加したPb−Sb合金粉末を用いること
により、押出時の液相の発生が抑制されることとなり、
従来の単独添加するPbの効果を失うことなく押出性が
向上されるようになり、押出材の割れやPbの溶け出し
などの欠陥の発生が防止されるようになるという作用が
もたらされる. (実施例) 第1表のNo. 1〜12の各欄に示す化学組成のア
ルミニウム合金粉末を約1100℃のアルミニウム合金
溶湯から粉化するエアーアトマイズ法により得た.また
、同様に第1表のNo.7.8,9,11.12の各欄
に示すPb粉末およびNo.1〜6.10の各欄に示す
化学組成のPb−Sb合金粉末を500〜850℃の溶
湯より粉化するエアーアトマイズ法により得た. そして、前記アルミニウム合金粉末に平均粒径30gm
のPbまたはPb−Sb合金粉末を同じく第1表の単独
添加するPbまたはPb合金粉末の添加量の欄に示す割
合で添加してVブレンダーにより混合し、それぞれの混
合粉末を直径170mmの円柱形状に2.Otonf/
cm2の静水圧にて冷間静水圧成形してビレットとし、
これらのビレットを純アルミニウム板で全面被覆しなが
ら400゜Cにおいて押出加工し、No.1 〜6,8
,10.11については厚さ2mm,幅110mm,N
o.7.9.12については厚さ3mm,幅110mm
の板状押出成形体を得た.押出後の各押出材の状態を同
じく第1表に示す. 第1表に示す結果より明らかなように、No.2.5,
toの本発明合金,およびNo. 3 . 4の比較合
金では厚さ2mmであっても健全な押出材が得られた. 一方、Pb−Sb合金粉末中のSb添加量が本発明合金
より少ないNo. 1の比較合金,およびPb−Sb
合金粉末量が本発明合金より多いNo.6の比較合金で
はいずれもPb−Sb合金の溶け出しが生じた. また、Pb単独粉末を添加・混合した比較合金のうち、
厚さ2mmの押出材No. 8 . 1 1では耳割れ
や溶け出しが生じた.そして、厚さ3mmの押出材にす
ると単独Pb粉末添加量が5重量%のNo.l2、8重
量%のNO.9については健全な押出材が得られたが、
16重量%のNO.7の押出材にはPbの溶け出しが生
じた. 摩擦摩耗試験 健全な押出材が得られた本発明合金No.2.5,10
と比較合金No.3.4,9.12の各押出材を数回圧
延し,350℃で5時間のア二一ル処理を行った後切出
し、表面研磨を行って供試材を作製し、第2表に示す条
件で摩擦摩耗試験を実施した.この結果を第3表に示す
. 第2表:摩擦摩耗試験条件 第3表:摩擦摩耗試験結果 第3表に示すように、本発明合金No. 2 . 5
.10はPbを単独粉末として添加した比較合金No.
9.12と同等あるいはそれ以上の耐焼付性を示してい
る.一方、Pb−Sb合金粉末中のS′b量が本発明合
金より多いNo. 3の比較合金、およびPb−Sb合
金粉末量が本発明合金より少ないNo. 4の比較合金
はいずれも本発明合金よりも耐焼付性が劣っていること
がわかる。 疲労試験 健全な押出材および圧延材が得られた本発明合金No.
2.5,10と比較合金No.3.4,9.12の各圧
延品について、1.7mm厚さでC含有量が0.10重
量%の鋼板とロール圧延(圧下率48%)を行い、その
後350゜C×10時間のアニール処理を行ったのち機
械加工を加えて軸受を試作した.そして、各々の試作軸
受に対して第4表に示す条件で疲労試験を行った.この
結果を第5表に示す. 第4表:疲労試験条件 第5表二疲労試験結果 本発明に係るアルミニウム系の軸受合金は、A文中に潤
滑成分と硬質成分と強化成分と結晶粒微細化成分のうち
少なくとも潤滑成分と硬質成分を含むアルミニウム合金
粉末に、Sb:25〜50重量%を含むPb−Sb合金
粉末を5〜20重量%の割合で添加φ混合した粉末から
成形したビレットを押出成形して成るものであるから、
押出時の液相の発生が抑制されることとなると共に、従
来の単独添加するPbの作用を失うことがないので、押
出性が著しく良好なものとなり、しかも耐疲労性および
酎焼付性に優れた軸受合金であるという非常に優れた効
果がもたらされる. 第5表に示すように、単独添加粉末としてPb−Sb合
金粉末を添加した本発明合金No. 2 .5,10は
単独粉末としてPb合金粉末を添加した比較合金No.
9.12よりも高い疲労強度を有することが確かめられ
た.
ウム系の軸受台金は、An中に潤滑成分と硬質成分と強
化成分と結晶粒微細化成分のうち少なくとも潤滑成分と
硬質成分を含むアルミニウム合金粉末に、Sb:25〜
50重量%を含むPb−Sb合金粉末を5〜20重量%
の割合で添加●混合した粉末から成形したビレットを押
出成形して成る構成としたことを特徴としており、この
ような耐疲労性および耐焼付性に優れたアルミニウム系
の軸受台金の構成を上述した従来の課題を解決するため
の手段としている. 本発明に係るアルミニウム系の軸受台金は、AJl中に
潤滑成分と硬質成分と強化成分と結晶粒微細化成分のう
ち少なくとも潤滑成分と硬質成分を含むアルミニウム合
金粉末を用いているが、このアルミニウム合金粉末とし
ては、Anを主成分とし、潤滑成分としてPb:3〜1
5重量%,Sn:5重量%以下のうちから選ばれる1種
または2種,硬質成分としてSill〜12重量%,必
要に応じて強化成分としてCu,Cr,Mg,Mn,N
i,Zn,Fel)うちから選ばれる1種または2種以
実の元素=0.2〜5重量%、同じく必要に応じて結晶
粒微細化成分としてTi,B,Zr,V,Ga,REM
c7)うちから選ばれる1種または2種以上の元素:0
.01− 3重量%を含んだものを用いることも望まし
い.そして、本発明に係る耐疲労性および耐焼付性に優
れたアルミニウム系の軸受台金は、上記のアルミニウム
合金粉末に.Sb:25〜50重量%を含むPb−Sb
合金粉末を5〜20重量%の割合で添加・混合した粉末
から成形したビレットをより望ましくは押出比40以上
で押出成形して成るものである. 次に、本発明によるアルミニウム系の軸受台金に用いる
アルミニウム合金粉末およびPb−Sb合金粉末につい
てさらに詳しく説明する.(1)アルミニウム合金粉末 ■潤滑成分 潤滑成分としてはPb,Snが有効であり、Pb,Sn
のうちから選ばれる1種または2種を添加することによ
って,低摩擦性,#摩耗性に効果がある.また、単独添
加のPb合金と比べれば主たる効果ではないが、耐焼付
性の向上にも効果がある. この酎焼付性の向上の点ではSnよりもPbの方が優れ
ている.しかし,Pbの量が3重量%未満の場合は耐焼
付性および異物理収性が劣る傾向となり、また、15重
量%を超えるとマトリックスの疲労強度不足となる傾向
となり、耐荷重性の点で軸受性能を満足しがたくなる.
また、12重量%を超えると実用的な溶湯温度域から得
られるアトマイズ合金粉末中のPb相が粗大化,偏析を
生じやすくなるため、より望ましくは12重量%以下と
するのがよい. また、SnもPbと同様に潤滑成分として有効であり、
Pbの耐腐食性を改善する効果もある.しかし、Snが
5重量%を超えるとマトリックスの疲労強度不足となり
、押出時には液相となって溶け出し、押出欠陥を発生さ
せやすくなるため、添加するとしても5重量%以下とす
るのがよい. ■硬質成分 硬質成分としてはStを添加するのが有効である.この
Siは共晶Siまたは初晶SiとしてAnマトリックス
中に分散し、硬質物質として軸受強度の向上および#摩
耗性の向上に寄与するが、Stの量が1重量%未満では
添加した効果が少なく、12重量%を超えるともろくな
り、加工性を阻害する傾向となるので、1〜12重量%
の範囲とするのがよい. また、押出成形後にAnマトリックス中に分散したSt
粒子径については、121Lmを超えると相手材を傷つ
けやすくなり、分散の面密度が低下し、耐摩耗性が劣化
するので、12JLtq以下とするのがよい. なお、特開昭62−130253号公報に開示されたア
ルミニウム系の軸受台金の第2の製造法のように、Si
粒子径が6〜12pmであるAn−8〜30重量%Si
アトマイズ合金粉末の形でStを添加しても問題はない
. ■強化成分 強化成分としては、C u , C r , M g
, M n ,Ni,Zn,Feなどが有効であり、こ
れらの元素のうちから選ばれる1種または2種以上を必
要に応じて添加することによってAnマトリックスの強
度を高めるのに有効である.これらのうち、Cuはクリ
ープ強度すなわち高温軟化抵抗を高めるのに有効な元素
であり、高温摺動下における耐疲労性の向上に寄与する
.しかし、0.2重量%未満では上記した効果が少なく
,5重量%を超えると針状のC u A l 2化合物
が多量に析出して脆くなり、耐疲労性の低下を招く傾向
となる.また、Cu以外にAnマトリックスの強度を高
める元素として、Cr,Mg,Mn,Ni ,Zn,F
eがあり,これらはアルミニウム合金展伸材の添加元素
としてよく利用されるものであって、Cuを含むこれら
の元素のうちから選ばれる1種または2種以上を0.2
〜5重量%の範囲で添加しても良い. ■結晶粒微細化成分 結晶粒微細化成分としては、Ti,B,Zr,V,Ga
,REM(Y,Scを含む希土類元素のうちから選ばれ
る1種または2種以上)などが有効であり、これらの1
種または2種以上を必要に応じて添加することによって
アルミニウム合金の結晶粒を微細化させるのに有効であ
り、アルミニウム合金粉末中の潤滑成分(Pb,Sn)
の均一微細化を助長するものとして必要に応じてこれら
のうちから選ばれる1種または2種以上を合計で0.0
1〜3重量%の範囲で添加することも良い. (2)Pb−Sb合金粉末 前記アルミニウム合金粉末に対する混合粉末として添加
されるPb−Sb合金は,主に、耐焼付性,なじみ性,
異物理収性の向上に効果を発揮する.そして、アルミニ
ウム合金中に含まれるPb系合金相は、アルミニウム合
金粉末がアトマイズ法によって通常製造ざれているため
、急冷凝固されてその粒径は2〜3gm以下となってい
る. 一方、添加や混合されるPb−Sb合金粉末が上記効果
を発揮するためには、平均粒径で5〜50pmの範囲の
粒子が望ましい.すなわち、5gmよりも小さいと摩耗
粉等の異物が摺動面に混入したときにそれらの埋収性が
悪くなり、かじりが発生し易い傾向となる.また、焼付
限界近くになり、表面からPbが消失し出したときに内
部からPbが供給されて焼付きを防止するという鉛溜め
効果もなくなり、焼付きが発生しやすくなる.一方、平
均粒子径が50pmよりも大きくなると、軸受台金の強
度が低下し,疲労剥離やクラック等が発生し易くなる. すでに述べたように、単独添加する従来のPb粉末は、
種々の効果を発揮するが、押出性を低下させるという課
題があった.そこで本発明において添加することとした
Pb−Sb合金粉末は、単独添加するPb粉末の効果を
失うことなく押出性を向上させようとするものである. すなわち、融点が327℃である単独Pb粉末は押出時
の加熱において全て液相になっているため押出欠陥発生
の原因になりやすいが、本発明においてはPbにSbを
25〜50重量%の範囲で添加したPb−Sb合金粉末
を用いることにより、押出時の液相の発生を抑制するこ
とを可能としている. また、Pb−Sb合金粉末を用いることによって,添加
粉末の分散状態は従来よりも均一になるため、疲労強度
の向上も効果として加わる. しかし、Pb−Sb合金中のSbが25重量%未満では
単独Pb粉末の融点と同程度ないしはそれ以下の温度で
液相域に入ってしまい、50重量%超過では単独Pb粉
末より焼付防止効果が少なくなるので好ましくない. そして,このPb−Sb合金粉末のアルミニウム合金粉
末に対する添加量は5〜20重量%とするのが良い.す
なわち、5重量%未満であると耐焼付性向上の効果はあ
まりなく、20重量%を超えるとこの合金粉末を添加し
た場合でも摩擦などによる局所的な温度上昇により発生
した液相が粉末粒子間にしみ出して押出欠陥になるので
好ましくなく、また、Pb−Sb合金粉末回士が結びつ
いて著しく粗大になるため好ましくない. 次に、本発明に係る耐疲労性および耐焼付性に優れたア
ルミニウム系の軸受台金の製造方法の一例を説明する. まず,前記アルミニウム合金粉末とPb−Sb合金粉末
とをV型ブレンダー等の混合機を用いて十分に混合し、
均一にしたうえで等方圧プレス、油圧プレス等を用いて
ビレットに成形する.次に、このビレットを350〜4
50℃程度に予熱し、より望ましくは押出比40以上で
押出す.この場合,押出比がこの範囲からはずれると内
部クラックおよび押出後の軸受素材の表面割れ.うねり
,破断等の不具合が生じることがある.そして、裏金付
の軸受材でない場合は、このあと機械加工にて所定の寸
法に加工して使用する. 他方lj金付の軸受材として使用する場合には、1〜1
0mm厚さの板材として押出し、圧延,アニールを繰返
しながら、例えばC含有量が0.1重量%前後の軟鋼板
にクラッドして、プッシュ半割メタル用等に加工する. (発明の作用) 本発明に係るアルミニウム系の軸受台金は、上記した構
成を有するものであるから、PbにSbを25〜50重
量%の範囲で添加したPb−Sb合金粉末を用いること
により、押出時の液相の発生が抑制されることとなり、
従来の単独添加するPbの効果を失うことなく押出性が
向上されるようになり、押出材の割れやPbの溶け出し
などの欠陥の発生が防止されるようになるという作用が
もたらされる. (実施例) 第1表のNo. 1〜12の各欄に示す化学組成のア
ルミニウム合金粉末を約1100℃のアルミニウム合金
溶湯から粉化するエアーアトマイズ法により得た.また
、同様に第1表のNo.7.8,9,11.12の各欄
に示すPb粉末およびNo.1〜6.10の各欄に示す
化学組成のPb−Sb合金粉末を500〜850℃の溶
湯より粉化するエアーアトマイズ法により得た. そして、前記アルミニウム合金粉末に平均粒径30gm
のPbまたはPb−Sb合金粉末を同じく第1表の単独
添加するPbまたはPb合金粉末の添加量の欄に示す割
合で添加してVブレンダーにより混合し、それぞれの混
合粉末を直径170mmの円柱形状に2.Otonf/
cm2の静水圧にて冷間静水圧成形してビレットとし、
これらのビレットを純アルミニウム板で全面被覆しなが
ら400゜Cにおいて押出加工し、No.1 〜6,8
,10.11については厚さ2mm,幅110mm,N
o.7.9.12については厚さ3mm,幅110mm
の板状押出成形体を得た.押出後の各押出材の状態を同
じく第1表に示す. 第1表に示す結果より明らかなように、No.2.5,
toの本発明合金,およびNo. 3 . 4の比較合
金では厚さ2mmであっても健全な押出材が得られた. 一方、Pb−Sb合金粉末中のSb添加量が本発明合金
より少ないNo. 1の比較合金,およびPb−Sb
合金粉末量が本発明合金より多いNo.6の比較合金で
はいずれもPb−Sb合金の溶け出しが生じた. また、Pb単独粉末を添加・混合した比較合金のうち、
厚さ2mmの押出材No. 8 . 1 1では耳割れ
や溶け出しが生じた.そして、厚さ3mmの押出材にす
ると単独Pb粉末添加量が5重量%のNo.l2、8重
量%のNO.9については健全な押出材が得られたが、
16重量%のNO.7の押出材にはPbの溶け出しが生
じた. 摩擦摩耗試験 健全な押出材が得られた本発明合金No.2.5,10
と比較合金No.3.4,9.12の各押出材を数回圧
延し,350℃で5時間のア二一ル処理を行った後切出
し、表面研磨を行って供試材を作製し、第2表に示す条
件で摩擦摩耗試験を実施した.この結果を第3表に示す
. 第2表:摩擦摩耗試験条件 第3表:摩擦摩耗試験結果 第3表に示すように、本発明合金No. 2 . 5
.10はPbを単独粉末として添加した比較合金No.
9.12と同等あるいはそれ以上の耐焼付性を示してい
る.一方、Pb−Sb合金粉末中のS′b量が本発明合
金より多いNo. 3の比較合金、およびPb−Sb合
金粉末量が本発明合金より少ないNo. 4の比較合金
はいずれも本発明合金よりも耐焼付性が劣っていること
がわかる。 疲労試験 健全な押出材および圧延材が得られた本発明合金No.
2.5,10と比較合金No.3.4,9.12の各圧
延品について、1.7mm厚さでC含有量が0.10重
量%の鋼板とロール圧延(圧下率48%)を行い、その
後350゜C×10時間のアニール処理を行ったのち機
械加工を加えて軸受を試作した.そして、各々の試作軸
受に対して第4表に示す条件で疲労試験を行った.この
結果を第5表に示す. 第4表:疲労試験条件 第5表二疲労試験結果 本発明に係るアルミニウム系の軸受合金は、A文中に潤
滑成分と硬質成分と強化成分と結晶粒微細化成分のうち
少なくとも潤滑成分と硬質成分を含むアルミニウム合金
粉末に、Sb:25〜50重量%を含むPb−Sb合金
粉末を5〜20重量%の割合で添加φ混合した粉末から
成形したビレットを押出成形して成るものであるから、
押出時の液相の発生が抑制されることとなると共に、従
来の単独添加するPbの作用を失うことがないので、押
出性が著しく良好なものとなり、しかも耐疲労性および
酎焼付性に優れた軸受合金であるという非常に優れた効
果がもたらされる. 第5表に示すように、単独添加粉末としてPb−Sb合
金粉末を添加した本発明合金No. 2 .5,10は
単独粉末としてPb合金粉末を添加した比較合金No.
9.12よりも高い疲労強度を有することが確かめられ
た.
特許出願人 日産自動車株式会社
特許出願人 工ヌデーシー株式会社
Claims (1)
- (1)Al中に潤滑成分と硬質成分と強化成分と結晶粒
微細化成分のうち少なくとも潤滑成分と硬質成分を含む
アルミニウム合金粉末に、Sb:25〜50重量%を含
むPb−Sb合金粉末を5〜20重量%の割合で添加・
混合した粉末から成形したビレットを押出成形して成る
ことを特徴とする耐疲労性および耐焼付性に優れたアル
ミニウム系の軸受合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11011989A JPH02290940A (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | 軸受合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11011989A JPH02290940A (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | 軸受合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02290940A true JPH02290940A (ja) | 1990-11-30 |
Family
ID=14527518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11011989A Pending JPH02290940A (ja) | 1989-04-28 | 1989-04-28 | 軸受合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02290940A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108286001A (zh) * | 2018-02-06 | 2018-07-17 | 珠海市润星泰电器有限公司 | 一种半固态压铸高强韧铝合金及其制备方法 |
-
1989
- 1989-04-28 JP JP11011989A patent/JPH02290940A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108286001A (zh) * | 2018-02-06 | 2018-07-17 | 珠海市润星泰电器有限公司 | 一种半固态压铸高强韧铝合金及其制备方法 |
CN108286001B (zh) * | 2018-02-06 | 2019-01-08 | 珠海市润星泰电器有限公司 | 一种半固态压铸高强韧铝合金的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4857267A (en) | Aluminum base bearing alloy and method of producing same | |
JP4424810B2 (ja) | 焼結材料 | |
US20060134447A1 (en) | Flame-sprayed copper-aluminum composite material and its production method | |
JP3472284B2 (ja) | アルミニウム系軸受合金 | |
JPH0684528B2 (ja) | 黒鉛含有鉛青銅複層摺動材料及びその製造方法 | |
JP3251562B2 (ja) | 斜板式コンプレッサーの斜板 | |
JP2810057B2 (ja) | アルミニウム系軸受合金 | |
US6706126B2 (en) | Aluminum alloy for sliding bearing and its production method | |
JPS62235455A (ja) | アルミニウム系軸受合金およびその製造方法 | |
KR100316558B1 (ko) | 알루미늄합금계 미끄럼재료 | |
JPH07179963A (ja) | 銅鉛合金軸受 | |
JPH0569894B2 (ja) | ||
JPH02290940A (ja) | 軸受合金 | |
JPS636215A (ja) | 軸受 | |
US6899844B2 (en) | Production method of aluminum alloy for sliding bearing | |
JPS6237336A (ja) | 軸受合金 | |
JP2574274B2 (ja) | アルミニウム系軸受合金 | |
JP3388476B2 (ja) | アルミニウム系複合摺動材料及びその製造方法 | |
JP2002206158A (ja) | 摺動特性に優れたアルミニウム合金溶射層及び摺動材料 | |
JPH0421735A (ja) | アルミニウム系軸受合金 | |
JP3556863B2 (ja) | 銅−アルミニウム複合材料の製造方法 | |
JP3048143B1 (ja) | 摺動特性に優れた溶射層 | |
US11572606B2 (en) | High-tensile brass alloy and high-tensile brass alloy product | |
JPS6237337A (ja) | 軸受合金 | |
JPH02122042A (ja) | 耐焼付性に優れたアルミニウム系軸受合金 |