JPH02289161A - ミクロフィルター用積層不織布シートの製造方法 - Google Patents

ミクロフィルター用積層不織布シートの製造方法

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JPH02289161A
JPH02289161A JP1202091A JP20209189A JPH02289161A JP H02289161 A JPH02289161 A JP H02289161A JP 1202091 A JP1202091 A JP 1202091A JP 20209189 A JP20209189 A JP 20209189A JP H02289161 A JPH02289161 A JP H02289161A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐久性のあるミクロフィルターに好適に用い
ることのできる積層不織布シートの製造方法に関するも
のである。
「従来技術」 従来、ミクロフィルターとしては、通常は極細ガラス繊
維をバインダーで接着したもの等が使用されてきている
が、極細ガラス繊維使いのミクロフィルターは強力が弱
く、折り曲げ加工時や取付は時に破損したり、使用中の
振動で容易に破損してフィルターの機能を発揮し得なく
なるという欠点があった。
一方、かかる極細ガラス繊維使いによるものの欠点に鑑
み、ガラス繊維ではない極細の繊維シートを用いること
の可能性も考えられる。
ここで、平均繊度0.8d以下などの極細繊維シートを
得る方法の一つとしてメルトブロー法が知られているが
、このメルトブロー法により得られるシートは未延伸繊
維から形成されているために引張強力が弱く、高々0.
5kg15cm程度のものしか得られないためフィルタ
ー用途にはとても使用できないという問題があった。
他方、メルトブロー法によって得られたシートの寸法安
定性を向上させるために他の繊維素材を積層してニード
ルパンチングやウォーターパンチングする方法が知られ
ているが、これらの方法の場合、シートの厚さ方向に貫
通した穴を形成してしまうため、これをフィルターに適
用しようとしてもダスト洩れを起してしまい、フィルタ
ーには使用できないという欠点があった。
さらに、ニードルパンチングやウォーターパンチング法
の代わりに接着剤で両者を接合することも考えられるが
、接着剤によって空気の流通が阻害されるため圧力損失
が上昇しやすいという問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる従来技術の諸欠点に鑑み創案されたも
ので、その目的とするところは、高捕集性能を具えなが
ら圧力損失の上昇が小さくしかも耐久性の優れたミクロ
フィルター用として最適な積層不織布シートを製造する
方法を提供せんとするにある。
[課題を解決するための手段] かかる本発明の目的は、延伸された合成繊維からなりか
つ目付が20g/m2以上で70g/m2以下、通気量
が20cc/ad/秒以上である合成繊維不織布をメル
トブロー繊維捕集用コンベア上に載せ、該合成繊維不織
布の上に、メルトブローイング用口金と捕集用コンベア
との距離が50m〜60cmとしてメルトブローされた
繊維を噴射、捕集させて積層不織布シートを製造するこ
とを特徴とするミクロフィルター用積層不織布シートの
製造方法とすることにより達成される。
[作用] 以下、さらに詳しく本発明について説明をする。
本発明のミクロフィルター用積層不織布シートの製造方
法は、延伸された合成繊維からなる合成繊維不織布をメ
ルトブロー繊維の捕集用コンベア上に載せ、該合成繊維
不織布の上に、メルトブローイング用口金と捕集用コン
ベアとの距離を5〜60cmとしてメルトブローされた
繊維を直接噴射させて該不織布上に積層状に接合させる
ものであり、かかる本発明によれば、延伸された合成繊
維からなる不織布上に平均繊度0.84以下などの極細
の未延伸繊維が相互に融着されながら、かつ融着可能な
表面温度を保ちつつ鱗片状に順次積層接合されているた
め、極微細ダストの通り抜けが少なく捕集効率を飛躍的
に高め得るミクロフィルター用として最適な不織布シー
トを製造することができるものである。
また、メルトブローイングシートが延伸された合成繊維
の不織布で補強されているため、これをフィルターとし
て使用した場合、破断等もなくその耐久性を大巾に向上
させることができる上、さらに特筆すべきことは、両者
の接合をメルトブローイングシートの自己融着特性とア
ンカー効果を利用して行なっているために、バインダー
等の使用を皆無にできる、または、たとえ使用するとし
ても極く微量となすことができるので、圧力損失の上昇
が遅い非常に高性能なミクロフィルターを得ることがで
きるという利点があることである。
本発明において、該延伸された合成繊維からなる不織布
は、その目付が20g/m2以上で70g/m2以下の
範囲内にあるものを用いるのが肝要であり、目付が20
g/m2未満の場合には一般に大きな補強効果を得るこ
とが難しく、また、70g/m2よりも大きい場合には
全体の目付も大きくならざるを得ない、圧力損失も大き
くなる等の問題が生じてくるものであって好ましくない
該延伸された合成繊維からなる不織布は、補強の目的で
使われることがメインであって、ミクロフィルター用と
しての主たるフィルター性能を発揮する平均繊度0.8
d以下等の極細の未延伸繊維よりなるメルトブロー不織
布シートよりは目付が小さいもので構成せしめることが
肝要である。
本発明において、メルトブローイングされる繊維は、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリオレフィンまたはこれら
の共重合体等の繊維形成性有機重合体からなる非連続フ
ィラメントよりなる有限長の繊維で、かつ延伸されでい
ない未延伸繊維糸条で構成されており、該各未延伸繊維
糸条が相互に独立・分離して、すなわち集束することな
く十分に開繊して延伸された合成繊維よりなる不織布上
に接合堆積されて薄いメルトブローイングシートを形成
し、このシートが鱗片状に重ね合わされて、積層不織布
繊維シートを形成するもので、各構成繊維の接触点並び
に該メルトブローイングシートと延伸された合成繊維不
織布との接触点は、上記構成繊維自体により融着されて
なるものである。
本発明のこのような所期の目的とする積層不織シートを
得るためには、メルトブローイング条件、特に、延伸不
織布に接合されるメルトブローイング繊維の温度とメル
トブローイング用口金と捕集用コンベアとの距離等は適
切なものにすることが非常に重要であって、捕集距離は
5cm〜60anの範囲、望ましくは20cm〜60c
mの範囲することが重要である。さらにかっ、捕集され
つつあるメルトブローイング繊維の表面温度を該繊維の
Tg湿温度ガラス転移温度)以上の温度になるようにし
ている場合には、剥離強力が大きくかつ十分な通気性を
有する積層不織シートを容易に得ることができる。
捕集距離が上記範囲以下で繊維表面温度が極端に高い場
合には、メルトブローイングシートがフィルム化してし
まいフィルターとして使用できないものとなるため好ま
しくなく、また、60cm以上の場合にはメルトブロー
イング繊維の温度低下が大きいため十分接合強度を上げ
ることができず破損しやすいフィルターしか得られない
という欠点がある。
また、本発明においてはアンカー効果による接合力を上
げるためには、接合用の延伸された合成繊維不織布とし
て通気性20cc/ClIr/秒以上のものを使用する
ことが肝要である。また、接合効果と補強効果の双方の
効果を十分にかつ適正に得る上で、目付は前述の通りに
20g/m2以上で7Og/m2以下の範囲のものを用
いるのが肝要である。
さらに、本発明の積層不織シートの接合力をより一層上
げるために、延伸された合成繊維よりなる不織布を予め
加熱した後、メルトブローイング繊維と接合せしめるの
がよい。
本発明の方法において使用される延伸された合成繊維か
らなる不織布としては、公知の短繊維不織布、ニードル
パンチ不織布、スパンボンド不織布などが適宜用いられ
る。該補強用に用いられる不織布の繊維素材としては、
強力や耐久性などの点から有機重合体(ポリエステル、
ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル系など)を使用
するものである。本発明者らの各種知見によれば、該繊
維素材としては、より高い良好な補強効果を得る上で延
伸されたポリエステル繊維が好適に使用されるものであ
る。特に、フィラメントよりなるポリエステルスパンボ
ンド不織布は、良好な通気性がありかつ高強力であるた
めに補強用不織布として非常に好ましい。
本発明の方法によりミクロフィルター用積層不織シート
を製造するに際して、該積層不織シートは、捕集効率お
よび圧力損失の点から、1〜200cc/c+l/秒の
通気性を有するものとするのが好ましい。積層不織シー
トの通気性がice/cnf/秒以下の場合は、圧力損
失が大きくなり過ぎるため好ましくなく、また、200
 cc/al/秒以上の場今以上ダスト捕集効率が低下
するため好ましくない。
また、積層不織シートの引張強力はフィルターとしての
実用性能の点から1 kg/ 5 cm以上のものであ
ることが好ましい。
次に、図面などに基づいてさらに本発明について説明を
する。
第1図は、本発明の製造方法で得られるミクロフィルタ
ー用不織布の1例構造をモデル的に示した斜視図であり
、1は積層不織布シート、2は平均繊度0.8d以下な
どの極細の未延伸繊維からなるメルトブローイングシー
ト、3は延伸された合成繊維よりなる不織布、4は接合
部である。
第2図は、本発明の製造方法に用いられるメルトブロー
イングシート2の構造をモデル的に示した拡大斜視図で
あり、5は平均繊度0.8d以下などの極細の繊維、6
は各極細繊維の融着部、7は鱗片状単位シートを示して
いる。
第3図は、本発明の積層不織布シートの製造方法の実施
態様の1例を説明する概略図であり、8は紡糸口金、9
はメルトブローされた繊維、10は延伸された合成繊維
からなる不織布で、紡糸口金8よりメルトブローされた
繊維9は不織布10上に直接噴射され、メルトブロー繊
維の融着効果とアンカー効果によって直接的に接合され
る。11は通気性のあるコンベア、12はサクションで
ある。
本発明の方法は、第3図に示したように、延伸された合
成繊維からなりかつ目付が20g/m2以上で70g/
m2以下、通気量が20ec/al/秒以上である合成
繊維不織布10をメルトブロー繊維捕集用コンベア11
上に載せ、該合成繊維不織布10の上に、メルトブロー
イング用紡糸口金8と捕集用コンベア11との距離を5
〜60cmとしてメルトブローされた繊維9を噴射、捕
集させて、第1図に示したような構造をもつ積層不織布
シート1を得るものである。
[効果] 本発明の方法によれば、以上述べた通りに、十分な耐久
性を備えながら圧力損失の上昇の遅い非常に高性能なミ
クロフィルターを得ることができる。
それも、製造プロセスとして見ても比較的簡易で合理的
なものであって、とても簡単かつ安価に該高性能なミク
ロフィルターを得ることができるのである。
[実施例] 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、以下
の説明中、通気量、剥離強力、厚みは次の方法で測定し
たものである。
通気量:JIS  L−1096A (フラジール法)により測定。
接合面の剥離強カニJIS  K−6328により測定
厚み:JIS  L−1096 (ダイヤゲージ法)により測定。
実施例1 第3図に示した工程態様で、延伸された繊維からなる不
織布10としてポリエステル製スパンボンド不織布(繊
度5d、目付20g/rrr、通気量640cc/ad
/秒)を使用し、該不織布上にポリプロピレンからなる
メルトブローされた繊維9を直接噴射させて層状構造を
なしながら積層接合させて積層不織布シート1を製造し
た。
メルトブロー条件は、紡糸温度340℃、噴射エアー温
度340℃、吐出量8g/分/ホール、噴射エアー流量
8ON//分/ホール、捕集距離は35cmであり、平
均繊度は0.5dである。また、メルトブローイング繊
維の延伸繊維不織布との接合直前の表面温度をサーマル
イメージヤ−で測定したところ110℃であった。
こうして得られた積層不織シートの目付は350g/r
d、通気量62cc/car/秒、引張強力はタテ5 
kg/ 5 Cm、ヨー23 kg/ 5 cmであっ
た。また、接合面の剥離強力は300g/2cmであっ
た。
こうして得られた積層不織布シートをミクロフィルター
として用いたところ、1m/分の風速下で破損なく0.
3μ以上のダストを99.9%の捕集効率で捕集するこ
とのできる高性能のものであった。
実施例2 ポリブチレンテレフタレートからなるメルトブローイン
グ繊維を、実施例1と同様の工程により延伸されたポリ
エステル繊維よりなる短繊維不織布上に直接噴射して積
層不織布シート1を製造した。
メルトブロー条件は、紡糸温度294℃、吐出量15g
/分/ホール、噴射エアー温度305℃、噴射エアー量
100Nl/分/ホール、捕集距離は25cmであった
。メルトブローイング繊維の平均繊度は0,2d、シー
ト見掛密度は0.35g/ ctAであり、接合直前の
繊維表面温度は123℃であった。
延伸されたポリエステル繊維よりなる短繊維不織布は、
繊度3dのポリエステル短繊維をアクリルバインダーで
接着したもので、目付は40g/d1通気量は600 
cc/ad/秒のものである。
こうして得られた積層不織シートは、目付が260g/
イ、通気量83CC/d/秒、引張強力タテ6 kg/
 5 C11l、ヨコ1.2kg15cmであった。
かかる積層不織シートを掃除機用フィルターとして10
m/分の風速下で用いたところ、何ら破損することな(
1μ以上のダストを99.9%以上の捕集効率で捕集す
ることのできる高性能のものであった。
実施例3 ナイロン6からなるメルトブローイング繊維を予め10
0℃に加熱したポリエステル延伸繊維製二−ドルパンチ
ング不織布上に直接噴射させて積層不織シートを製造し
た。
メルトブローイング条件は、紡糸温度290℃、吐出量
15g/分/ホール、噴射エアー温度290℃、噴射エ
アー量100N//分/ホール、捕集距離は40cm、
接合直前の繊維表面温度は100℃であり、繊維の平均
繊度は0.3dであった。
なお、ポリエステル延伸繊維製の不織布は、目付70g
/rrr、通気量380 cc/al/秒、繊度5dの
ものである。
こうして得られた積層不織布シートは、目付410g/
rr?、通気量52cc/car/秒、引張強力タテ2
4 kg/ 5 cm、ヨコ12 kg/ 5 cm、
接合面の剥離強力は500 g / 2 cmのもので
あった。
この積層不織布シートを液体用フィルターとして使用し
たところ、破断なく高捕集効率で使用することができた
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造方法で得られるミクロフィルタ
ー用積層不織布シートの1例構造をモデル的に示した斜
視図である。 第2図は、本発明の製造方法に用いられるメルトブロー
イングシートの構造をモデル的に示した拡大斜視図であ
る。 第3図は、本発明の積層不織シートの製造方法の実施態
様の1例を説明する概略モデル図である。 1:積層不織布シート 2.9:メルトブローイングシート 3.10:延伸された合成繊維よりなる不織布4:接合
部 8:メルトブローイング紡糸口金 11:コンベア 12:サクション 第1図 特許出願人 東 し 株 式 会 社 第2図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)延伸された合成繊維からなりかつ目付が20g/
    m^2以上で70g/m^2以下、通気量が20cc/
    cm^2/秒以上である合成繊維不織布をメルトブロー
    繊維捕集用コンベア上に載せ、該合成繊維不織布の上に
    、メルトブローイング用口金と捕集用コンベアとの距離
    が5cm〜60cmとしてメルトブローされた繊維を噴
    射、捕集させて積層不織布シートを製造することを特徴
    とするミクロフィルター用積層不織布シートの製造方法
  2. (2)延伸された合成繊維からなる合成繊維不織布の目
    付よりも大きい目付でメルトブローされた繊維を噴射、
    捕集して積層不織布シートを製造することを特徴とする
    特許請求の範囲第(1)項記載のミクロフィルター用積
    層不織布シートの製造方法。
  3. (3)延伸された合成繊維がポリエステル繊維であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(1)項または第2項
    記載のミクロフィルター用積層不織布シートの製造方法
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