JPH02286807A - ４サイクルエンジンのバルブタイミング可変装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は４サイクルエンジンのバルブタイミング可変
装置に係り、特にエンジンの運転中に吸排気弁の開閉タ
イミングを容易に可変させるとともに、複数本のカム軸
を備えたエンジンにおいても夫々カム軸を同時に作動し
得る４サイクルエンジンのバルブタイミング可変装置に
関する。

〔従来の技術〕

エンジンにおいては、シリンダヘッドにカム軸を回転可
能に軸支させ、カム軸をチェーン等の伝動手段によりク
ランク軸と連動させ、カム軸のカムによってロッカアー
ムを介して吸排気弁を弁ばねの弾発力に抗して押し下げ
、燃焼室に開口する吸排気口を開閉している。この吸排
気弁の開閉タイミングは、カム軸のカムの形状によって
決定されている。

このようなバルブタイミング可変装置としては、例えば
特開昭５９−１８３０１０号公報に開示されている。こ
の公報に記載のものは、カム軸の一端に斜め溝を設けて
カム軸と中間軸を摺動自在に嵌合して中間軸の突起を斜
め溝に挿入し、中間軸の外端にクランク軸に連動する動
輪を連結し、中間軸をレバーで軸方向に摺動させてカム
軸を回転方向に変位させることにより、運転中にカムの
位置を回転方向に変位させて、パルプタイミングを可変
し、低速から高速まで、適切な吸排気弁の開閉タイミン
グを確保して、エンジン性能の向上を図るものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、従来のバルブタイミング可変装置においては
、クランク軸に対するカム軸の相対運動角は常に一定の
関係を保持するようになっているので、高速回転で高出
力を得る仕様のエンジンにおいては、低速回転における
出力が不足になったり、出力の安定性が悪化するととも
に、中・低速回転や中・低負荷時における燃料消費量の
増大の不都合がある。一方、中出力・低出力を得る仕様
のエンジンにおいては、高速回転における出力が不足す
るという不都合を招いた。

また、上述の公報に記載のものは、カム軸にバルブタイ
ミング可変装置を直接設けているので、複数本のカム軸
を備えたエンジンにおいては、例えば吸気側と排気側と
の夫々カム軸にバルブタイミング可変装置を夫々別に設
ける必要があり、構成が複雑になる等の不都合があった
。

〔発明の目的〕

そこでこの発明の目的は、上述の不都合を除去すべく、
エンジンのクランク軸とカム軸との間に設けた中間軸に
はカム軸を回転方向に所望に変位させて吸排気弁の開閉
タイミングを可変するバルブタイミング可変機構を設け
るとともに、クランク軸の回転速度状態に応じてバルブ
タイミング可変機構を作動制御させることにより、運転
中に低速から高速まで自動的に適正な吸排気弁の開閉タ
イミングを確保してエンジン性能を向上させるとともに
、複数本のカム軸を設けた場合にでも夫々カム軸を同時
に作動させ得る４サイクルエンジンのバルブタイミング
可変装置を実現するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するためにこの発明は、エンジンのクラ
ンク軸とカム軸との間に中間軸を設け、この中間軸には
前記カム軸を回転方向に所望に変位させて吸排気弁の開
閉タイミングを可変するバルブタイミング可変機構を設
け、前記クランク軸の回転速度状態に応じて前記バルブ
タイミング可変機構を作動制御する制御手段を設けたこ
とを特徴とする。

〔作用〕

この発明の構成によれば、クランク軸の回転に伴ってカ
ム軸を回転させる際に、制御手段がクランク軸の回転速
度状態に応じてバルブタイミング可変機構を作動してカ
ム軸を所定の回転方向に変位させる。これにより、カム
軸がクランク軸の回転速度状態によって回転方向に所定
に変位されるので、自動的に低速から高速まで吸排気弁
の開閉タイミングを確保し、エンジン性能を向上させる
。

また、バルブタイミング可変機構がクランク軸とカム軸
との間に配置した中間軸に設けられているので、複数本
のカム軸が備えられていても、夫々カム軸を同時に作動
させることができる。

〔実施例〕

以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的
に説明する。

第１〜４図は、この発明の実施例を示すものである。図
において、２は４サイクル用のエンジン、４はシリンダ
ブロック（図示せず）に回転可能に軸支されたクランク
軸、６・６はシリンダヘラ）゛（図示せず）に回転可能
に軸支され且つ並設されたカム軸、８は燃焼室、ｌＯは
吸気口、１２は排気口である。前記クランク軸４のクラ
ンク腕１４には、クランクピン１６を介してコンロッド
１８の一端側が連設している。このコンロッド１８の他
端側には、ピストン２０が取付けられている。

前記カム軸６には、吸気側カム２２と排気側カム２４と
が設けられている。吸気側カム２２に例えば吸気側ロッ
カアーム２６を介して吸気口１０を開閉する吸気弁２８
が連設するとともに、排気側カム２４には例えば排気側
口７カアーム３０を介して排気口１２を開閉する排気弁
３２が連設している。即ち、吸気弁２８及び排気弁３２
は、カム軸６の回転に伴って回転する吸気側カム２２及
び排気側カム２４によって弁ばね（図示せず）の弾発力
に抗して夫々押下げられ、吸気口１０及び排気口１２を
開成するものである。

前記クランク軸４とカム軸６との間には、クランク軸４
及びカム軸６の夫々軸方向と同一方向に指向して往復動
可能な中間軸（アイドラギヤ軸）３４を設ける。また、
この中間軸３４には、カム軸６を回転方向に所望に変位
させて吸気弁２８、排気弁３２の開閉タイミングを可変
するバルブタイミング可変機構３６を設ける。

即ち、中間軸３４は、両端側が第１保持部３８と第２保
持部４０とによって保持されている。中間軸３４の一端
部３４ａは、第１保持部３８に穿設した挿通孔４２内に
摺動可能に挿通している。

また、中間軸３４の他端部３４ｂは、第２保持部４０の
保持穴４４内に摺動可能に挿入している。

前記第１保持部３８と第２保持部４０間の中間軸３４に
は、第１アイドルギヤ４６と第２アイドルギヤ４８とを
並設する。第１アイドルギヤ４６は、基部に形成した第
１軸孔５０を中間軸３４に嵌装させ、且つ第１保持部３
８側に第１介在体５２を介して取付けられる。また、こ
の第１アイドルギヤ４６の基部には、中間軸３４外周の
径方向に突設させた第１係合ピン５４を挿入させるべく
、中間軸３４の略軸方向に延長する長大状の軸方向溝５
６が形成される。即ち、第１アイドルギヤ４６は、第１
係合ビン５４を軸方向溝５６に挿入することにより、中
間軸３４に連結される。

また、第２アイドルギヤ４８は、基部に形成した第２軸
孔５８を中間軸３４に嵌装させ、且つ第２保持部４０側
に第２介在体６０を介して取付け、られる。また、この
第２アイドルギヤ４８の基部には、中間軸３４外周の径
方向に突設させた第２係合ピン６２を挿入させるべく、
中間軸３４の軸方向に対して傾斜させた長大状の斜め溝
６４が形成される。即ち、第２アイドルギヤ４８は、第
２保合ピン６２を斜め溝６４に挿入することにより、中
間軸３４に連結される。

前記第１アイドルギヤ４６は、クランク軸４に固定した
クランクギヤ６６に噛合する。

また、前記第２アイドルギヤ４８は支持軸６Ｂに固定さ
れた第３アイドルギヤ７０に噛合する。

この第３アイドルギヤ７０は、第４図に示す如く、並設
したカム軸６・６に固定したカムギヤ７２・７２に噛合
する。

前記中間軸３４は、制御手段７４によって作動制御され
る軸移動機構７６により往復動される。

この軸移動機構７６は、制御手段７４からの信号によっ
て作動する例えばモータ等の機器からなる。

この制御手段７４は、クランク軸４の回転速度状態を検
出する回転検出器７８からの信号状態によって軸移動機
構７６を作動制御するものである。

この軸移動機構７６によって中間軸３４が軸方向に往復
動すると、第２保合ピン６２と斜め溝６４との位置関係
を変えることができ、そして第１アイドルギヤ４６と第
２アイドルギヤ４８との相対関係位置を回転方向に変位
させ、これにより、カム軸６を回転方向に所望に変位さ
せ、吸気弁２８及び排気弁３２を押下げるタイミングを
クランク軸４の回転速度状態に応じて進角・遅角させる
ものである。

次に、この実施例の作用を説明する。

エンジン２が運転されてクランク軸４が回転すると、ク
ランク軸４の回転によってクランクギヤ６６が回転し、
このクランクギヤ６６によって第１アイドルギヤ４６が
回転し、これにより、中間軸３４が回転する。

そして、この中間軸３４の回転により第２アイドルギヤ
４８の回転は、第２係合ピン６２と斜め溝６４との係合
によって第１アイドルギヤ４６の回転と同調させられる
。この第２アイドルギヤ４８の回転に伴って第３アイド
ルギヤ７０が回転し、この第３アイドルギヤ７０の回転
によってカムギヤ７２・７２を介してカム軸６・６が回
転するので、吸気側カム２２と排気側カム２４とによっ
て吸気弁２８と排気弁３２とが押下げられ、吸気口１０
と排気口１２とが開閉される。

また、このとき、回転検出器７８がクランク軸４の回転
速度状態を検出し、その回転速度の値の信号が制御手段
７４に入力されるので、この制御手段７４は、回転速度
状態によって中間軸３４を軸方向に往復動させ、これに
より、第２保合ピン６２と斜め溝６４との位置関係を変
えることができ、そして、第１アイドルギヤ４６と第２
アイドルギヤ４８との相対関係位置を回転方向に変位さ
せ、これにより、カム軸６・６の吸気側カム２２及び排
気側カム２４が吸気弁２８及び排気弁３２を押下げるタ
イミングを遅角あるいは進角させることができる。従っ
て、クランク軸４の回転速度状態、つまり低速、高速に
各々適するように吸気弁２８・排気弁３２の開閉タイミ
ングを可変することができる。

この結果、低速から高速まで適正な吸気弁２８、排気弁
３２の開閉タイミングを自動的に且つ容易に確保し、出
力の安定化を図るとともに燃料消費量を減少してエンジ
ンの性能を向上させることができる。

また、バルブタイミング可変機構３６を、クランク軸４
とカム軸６との間で、カム軸４に直接取付けることがな
いので、複数本のカム軸６が備えられているエンジンに
おいても夫々カム軸６を同時に作動することができる。

つまり、従来においては各カム軸にバルブタイミング可
変機構を夫々備える必要があるが、この実施例において
は、−のバルブタイミング可変機構３６で複数本のカム
軸６を同時に作動させることができ、構造上有利とし得
る。

なお、この発明は上述の実施例に限定されず、種々応用
改変が可能であることは勿論である。

例えば、上述の実施例においては、バルブタイミング可
変機構をアイドルギヤによるギヤ構造としたが、バルブ
タイミング可変機構のアイドルギヤの代りにチェーンや
ベルト等の動力伝達具を使用することも可能である。

〔発明の効果〕

以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、
エンジンのクランク軸とカム軸との間に設けた中間軸に
はカム軸を回転方向に所望に変位させて吸排気弁の開閉
タイミング−を可変するバルブタイミング可変機構を設
けるとともにクランク軸の回転速度状態に応じてバルブ
タイミング可変機構を作動制御する制御手段を設けたこ
とにより、運転中において低速から高速まで適正な吸排
気弁の開閉タイミングを自動的に且つ容易に確保してエ
ンジン性能を向上させるとともに、複数本のカム軸を設
けた場合にでも夫々カム軸を同時に作動させ、構造上有
利とし得る。

【図面の簡単な説明】

第１〜４図はこの発明の実施例を示し、第１図は４サイ
クルエンジンのバルブタイミング可変装置の概略図、第
２図は第１図の要部拡大断面図、第３図は第２図のｍ−
ｍ線による断面図、第４図は第１図の矢印■によるバル
ブタイミング可変装置の概略側面図である。 図において、２はエンジン、４はクランク軸、６はカム
軸、１０は吸気口、１２は排気口、２２は吸気側カム、
２４は排気側カム、２８は吸気弁、３２は排気弁、３４
は中間軸、４６は第１アイドルギヤ、４８は第２アイド
ルギヤ、５４は第１保合ピン、５６は軸方向溝、６２は
第２保合ピン、６４は斜め溝、７４は制御手段、７６は
軸移動機構、そして７８は回転検出器である。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、エンジンのクランク軸とカム軸との間に中間軸を設
   け、この中間軸には前記カム軸を回転方向に所望に変位
   させて吸排気弁の開閉タイミングを可変するバルブタイ
   ミング可変機構を設け、前記クランク軸の回転速度状態
   に応じて前記バルブタイミング可変機構を作動制御する
   制御手段を設けたことを特徴とする４サイクルエンジン
   のバルブタイミング可変装置。